海鮮酒処「ほていさん」で てんこ盛りあん肝逆説的美味しさの方向

hoteisan.jpg忙しさに紛れて叶わなかった忘年会。
年明けの新年会で果たそうと予約の電話を入れました。
日付を告げる度に、その日は無理だわねぇと云われる。
うむむ、いつなら大丈夫ですかと訊ねると、
その人数だと月末だわねとのお応えでありました。
3週間近く先じゃんね。
やっぱり鮟鱇のシーズンは混み合っているようです。

月島は西仲通りの交番近く。
路地を覗き込むと暗がりにぼんやりと「ほていさん」の看板が見つかります。

「上だよ」。
店から一端出て、右脇の階段から「あんこう鍋セット」の待つ3階の宴会部屋へ。

テーブル中央に、鰤、帆立、鮪赤味、中トロ、雲丹、蝦蛄、蛸などが盛られた大皿がデンと据えられます。

鮪や鰤にはいまひとつの印象も、雲丹や帆立は悪くない。
食べ始めてみると見た目以上のなかなかのボリュームだ。
刺身って意外と量が食べられないものなのね。

なんとか食べ終えたテーブルの上にカセットコントが持ち込まれます。
そのコンロの上に量感のある鍋が据えられ、蓋を外すと…。
うわぁ~、あん肝のみじん切りがてんこ盛りだぁぁ。
すげぇ量だねぇと思わずお互いに顔を見合わせます。

中国出身で片言日本語のホール担当をいじったりしながら煮えるのを待つ。
おいおい、吹き零れてるぞ。
中国のあんちゃんは多少零れようがお構いなく、
大雑把に掻き回して各自の器に取り分けてくれます。

汁をひと口。
まったりとしたコクのあとにそのコクをさらに押し退けるような甘さがやってきます。
白菜やら葱やらの甘さとも思えますが、あん肝が放つ甘さなのかもしれません

最初は、独特のコク味にハフハフムシャムシャと貪るように喰らいますが、
圧倒的な鍋の量としつこく感じ始めた甘さに満腹感が増してきます。

でも鍋といったら雑炊。
具をほとんど食べずして雑炊へと展開できそうもないので、
頑張って食べ進みます。
うう。
結局雑炊の味はよう分からん状態に。
量を減らしてくれた方が美味しくいただけるんではないかという、
逆説的なお話に相成りました

「ほていさん」
中央区月島3-9-7 [Map] 03-3531-5200

column/01754