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築地「たぬきや」本店で刺身系煮付系竜田揚げ系天麩羅系等々で迷わすひる時の民心

聖路加国際病院の本館と旧館とを結ぶ空中廊下の下を走る道路沿いに、いつの間にか「居留地中央通り」とする道標が立っています。
中央区 町会・自治体ネットによると、2013年(平成25年)に設定した愛称であるという。
居留地は、入船二丁目等の江戸時代に大名屋敷だったところには整地が行われ、明治3年に完成。
入船二丁目は居留地に付属する相対貸し(外国人が家屋を借りる)を認める雑居地として開設したもので、多くの外国人が住んでいたようです、とも当サイトは示している。
「居留地中央通り」は、明治時代の初めに開設された築地外国人居留地の中央を貫く通りとして開通し、現在に至っているものであるようです。

そんな居留地中央通り沿いから辿る、
八丁堀寄りに位置する入船二丁目界隈よりもずっと旧築地市場寄り。
これまたいつの間にか道標が示すようになった聖ルカ通りを横切り、
あかつき公園脇の信号を左折する。

ちょうど正面の先に水炊き「つきじ治作」の大屋根を望む場所。
さらにその向こうはもう隅田川。そんな裏道のおひる時に、
10種類以上の定食メニューを黒板に並べる店があります。

定番中の定番「刺身定食」が黒板の筆頭にあり、
それ以外にもお刺身系メニューが幾つかあるのがお約束。例えば、或る日の「ぶりホタテ丼」。
程良く脂ののった鰤の切り身がたっぷりで、
自ずとご飯が足りなくなるくらい。

お刺身系以上におススメなのが煮付系。
堂々とした「金目鯛煮付定食」が850円などという、
お得なお値段でいただけちゃう。そりゃ、煮付けたばかりのとろっとしたものって訳にはいかないけれど、
ちょっと贅沢な気持ちになるのは間違いない。

こっくりとした仕上がりだったのが「きんめ煮付定食」。他には例えば「黒ソイ煮付定食」等々、
いただけばしっかり満足の煮付系が必ずラインナップされています。

その一方で、竜田揚系もなかなかどうして捨てがたい。例えば、ありそでなさそな「まぐろ竜田揚げ定食」。
豪快にぶつ切りにした鮪にたっぷり目に粉を叩いて。
盛大に揚げる様子がなんだか目に浮かぶ(笑)。

鮪があれば勿論鯨の日もあって、
「ミンク鯨竜田揚げ定食」の頻度も低くない。
さくっとした身の柔らかさと鯨肉の風味がいい。
齧り付けば衣が閉じ込めた旨味がじわーんと弾ける。日によっては、竜田揚げのお相手が鰤だったりもする。
「ぶり竜田揚げ定食」にも、
たまり醤油なタレが効果的に働いてくれています。

揚げ物で云えば勿論、天麩羅系もある。「穴子てんぷら定食」には、大きな天つゆの器が添えられて。
ふんわりとした穴子の身を十二分に堪能できる嬉しいボリュームだ。

「さんま塩焼定食」「さば塩焼定食」も勿論あるのだけれど、
少々珍しいところでは「鰯生姜漬け唐揚げ定食」なんて日もある。一瞬、東山の「草喰なかひがし」の目刺し一匹を思い浮かべる、
質素な佇まいが愉しい(笑)。
ただ、すっかり干物の目刺しと違って脂っ気が程よく残り、
しっかり浸った生姜の風味と相俟って、
なかなかにイケるのであります。

居留地中央通りから隅田川へと向かう裏道に、
築地「たぬきや」本店がある。刺身系、煮付系、揚げ物系に焼き物系とお魚料理あれこれで、
界隈の民心を迷わす店であることは間違いない(笑)。
何故に「たぬきや」と名付けたのですかと帰り際訊ねたならば、
他を抜く、他に抜きん出たお店でありたいということからだそう。
ちなみに、今はもう支店はなくて、ここ本店に集約済。
夜の宴会もきっとゆるっといい感じじゃないかなぁとそう思います。

「築地たぬきや 本店」
中央区築地7-9-14 [Map] 050-5570-5837

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日本橋兜町「久治」で気風良さげな大将繰り出す茶碗蒸し上鮪丼海鮮まかない丼

通称さくら通りの某店でのランチを済ませての道すがら。
ふらふらっと散策するように茅場町の裏通りを歩いていたこの春のこと。
何度かお邪魔したことのあるビストロ「DU MOULIN」の向かいに新しい店が現れているのに出会しました。

田口ビルという雑居ビルの一階を和の色に整え、
突出しの看板も掲げて秘めたやる気が滲んでくる。店先のお品書きを眺めては、
近々足を向けようと思ったのでありました。
満腹のお腹を擦りながら、ね(笑)。

初めてお邪魔したのは黄金週間の休み明けのこと。厨房を囲んでL字に廻したカウンターの奥へと、
ずいっと進んで椅子に収まる。
誂えたばかりのカウンター板が清々しい。
お客さんで埋まったあとのカウンターからの出入りは、
蟹歩き気味になりそうです。

「茶碗蒸し」を添えてもらうという贅沢を敢行する(笑)。「上鮪丼」は、どんぶりじゃなくてお重入り。
まずはあら煮の小鉢に食指を伸ばしつつ、その表情を愛でる。
赤身からグラデーションを描くようにしてトロの度合いに変化がある。
そしてねぎトロで大団円。
いいね、これで850円はお徳なのではありませんか。

裏を返す気分で10日後にこんにちは。
二行目の品「海鮮まかない丼」がお目当てだ。賽子状に刻んだ鮪なぞなぞの刺身たちに、
いくらの彩り、針海苔のあしらい、鶉の玉子。
こんなまかないが毎度いただけるなんて、素晴らしい(笑)。
「上海鮮まかない丼」には、
先の茶碗蒸しにお出汁とろろが添えられます。

海況や仕入れ状況によってか「上鮪丼」の代わりに、
「刺身定食」がございます、ってなひるもある。とりどりの刺身は、種類も量も十二分。
“気まぐれランチ”と銘打っての刺身七点盛りの定食など、
ランチメニューの模索と工夫も続いているようです。

日本橋兜町にこの春登場の和食処「久治」がある。硝子戸に貼られた夜の部の品書きを眺めれば、
お造り、すぐでる一品、肴、炭焼き、揚げ物、温物、土鍋ごはんと、
月毎に組み上げた品揃えが充実の井出達だ。
当然”久治さん”が親方かと思ったら、
名刺には、代表 中島義彰とある。
気風の良さそうな大将だし、
こりゃ、あらためて夜の部にお邪魔して、
店名の由来をお訊きしないといけません(笑)。

「久治」
中央区日本橋兜町19-5 [Map] 03-5643-9092

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