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キッチン「たか」でかきのバターソースにポークジンジャーハンバーグ車力門通り

丸の内線の四谷三丁目駅のある外苑東通りとの交叉点から新宿通りを四谷駅方向へ。
北へと伸びる横丁の二本目が、入り口に懐かしの支那そば「まるいち」のある杉大門通り。
その先を右手にクランクすれば、鮨「てる」本格焼酎屋「羅無櫓」のある柳新道通りと呼ぶ小路だ。

そして、もう一本四谷寄りの横丁が車力門通り。「車力門通り」という呼び名は、
江戸時代にこの地に美濃国高須藩藩主・松平義行の屋敷があり、
上屋敷の裏門には御所車(車輪)の文様が描かれていて、
この通りを通じてその門へと、
荷車が出入りしていたことに由来する、らしい。

荒木町のメインストリートとでも呼ぶべき通りには、
その両脇の小路を含めて沢山の気になる飲食店が並ぶ。荒木町に住んでしまいたいと、
来る度に思うのは勿論、その所為なのだけど(笑)。
そんな荒木町のアイコンのひとつに思うキッチン「たか」は、
車力門通りのに入って右手ひとつめの袋小路の入口角にある。

冬季限定メニューから選ぶのは、「かきのバターソテー」。
いや、冬場にわざわざこれを目掛けてやってくる、
と云うのが正しいかもしれない。大き過ぎず、小さ過ぎずの牡蠣の身がひと回り薄衣を纏い、
その衣に守られつつバターソースに揚げ焼かれて。
もう、これ、旨くない訳がないというね。
かつれつ「四谷たけだ」とどっちがよいかなんて、
比べてる場合ではありません(笑)。

ここらは4、5年前の思い出。
夕方近くやすっかり夜の帳が下りてから訪れると、
売切れ閉店の憂き目にあうことも少なくない「たか」だけど、
しっかり営業しているラッキーな夜も勿論あった。その頃は入口の扉の横の壁に、
メニュー写真をコラージュするように沢山貼り込んでいたっけ。
「たか」を訪れる度にその奥の袋小路も覗き込むのだけれど、
他の店には一度もお邪魔したことがありません。

きっとGingerちんはとっくに召し上がっておられるであろう、
といえばそれは、「ポークジンジャー」のお皿。しっかりと揚げ焼きして芳ばしい膜をつくる。
ナイフを入れ、ぴりっと生姜の利いたソースと一緒に口に運べば、
ムホホと笑顔を誘ってくれるのです。

コロンとした「ハンバーグ」のお皿は、
目玉焼きを添えて、如何にも”らしい”佇まい。真ん中にナイフを挿し入れれば、程ほどに肉汁溢れる。
ただそれよりも、濃密にしてすっきりとした旨味のデミソースがいい。
半熟目玉焼きの黄身ソースをそこへ混ぜ込むのもお約束です。

四谷荒木町は車力門通り沿いにキッチン「たか」はある。「トマトのビーフ」や「しょうがのビーフ」といった牛肉メニューに、
「レモンガーリックソースポークソテー」などなどの豚肉メニュー、
「マスタードソースのチキンソテー」などの鶏肉ソテーメニューも、
ずっとずっと気掛かりなまま。
「鮭のバターソテー」をはじめとする魚介メニューはもとより、
「黒ソースのオムライス」や定番「カレーライス」と、
ご飯ものメニューにも宿題課題が目白押し。
ただただ残念なのは、
頃合いのいい時間帯に荒木町にいるというのが、
案外と難儀なことであります。

「たか」
新宿区荒木町3-1 [Map] 03-3356-2646

column/03786

つきじ鴨料理「鴨正」で鴨焼丼美深鴨丼に鴨雑煮鴨ハンバーグ専門店ならではの

例えば、六本木の「HONMURA AN」で嘗ていただいた「鴨せいろそば」がとっても美味しかったことをふと思い出す。
手打ちそば「根津 鷹匠」の「鴨せいろ」も旨かったし、桜の古木のある戸越「正乃家」でいただいた「鴨せいろ蕎麦」もオツなものだった。
今はなき会社の別荘近くの嬬恋村「あさぎり」の「かもせいろ」残念ながら閉店してしまった長原の「ちしま」の「鴨せいろ」も佳き蕎麦であり、佳き鴨の料理だった。
そんなこんなで、やや値が張るものの、蕎麦店で「鴨」の文字を見付けると、ついつい註文したくなるのは、鴨肉の美味しさに何気に魅せられているからなのかもしれません。

そんな鴨料理の専門店が築地にあると知って足を運ぶ。処は、新大橋通りから明石町側へ二本裏手の通り。
その先には築地本願寺の横顔が見える。
ちょうど中国饗房「弘喜楼」や鳥「辰の字」の向かい側に、
「鴨」と示す突出看板が見付かります。

アプローチにある案内を眺めつつ、
階下の様子を見下ろしてみる。
吊り下げられた二本の提燈のひとつには、
朱の円に”と”とだけ白抜きしたアイコンが描かれています。階段を下り、暖簾越しに引き戸を開ければその正面に、
「鴨正」と大書した書が迎えてくれます。

まずは基本形と思しき「鴨焼き丼」。焼き炙った国産合鴨を寄り添うように円周上に並べ、
さらした刻み葱をあしらっています。

メニューの中の「鴨正のこだわり」と題したページにはこうある。
鴨肉本来の鴨のコクのある味を楽しんでいただくため、
こだわりの素材を生かしたお料理をご用意いたしております。
鴨肉は、ミネラル豊富な竹炭水や何種類もの発酵菌を与え、
じっくり育てた当店専用農場の「蔵王深山竹炭水鴨」です。-
冷凍は一切使用せず、当日仕入れた新鮮な素材を提供するという。

うんうん、焼き目麗しく芳ばしく。
噛めば鴨独特の香りと旨味、脂がじゅっと解ける。部位によって歯触り歯応えが異なって面白い。
鮮度のよいものを焼き上げているのが、
端正な切り身の表情から窺えるような気がしてくる。
成る程、こふいふどんぶりは、専門店ならではのもの。
何処でも容易に出せるものではないのでしょうね。

その専門店ならではが、ランチにしていただけるのが、
通常の合鴨より1ランク上のものだという、
“美深鴨(びみがも)”という合鴨を使った「美深鴨丼」。“シャラン鴨のような別格の合鴨”と謳う美深鴨の身は成る程、
切り身にして先の「鴨焼き丼」の鴨とは違う。
より柔らかく、旨味に深みがあると喩えたくなる瞬間がある。
これもまた「鴨正」だけで食べられるものらしい。

年明けにふたたび訪れてみるとなんと、
新年恒例という「鴨雑煮」が店頭メニューになっていました。
鴨せいろ好きにとっては絶対に見逃せませない汁モノだ(笑)。鴨の胸肉にもも肉を浮かべた鴨出汁の汁。
搗き立てという肌理の細やかなお餅に、
根っこはないけれど、たっぷりの芹。
鮮度と仕立ての良い鴨肉の香りや脂が、
品よく汁に滲んで、これまた旨い。
毎年の恒例で足を運んでしまいそうです。

鴨肉の魅力が直球で迫るメニューに並んで、
挽肉を用いたメニューもある。火入れによってか、ぷっくりと膨らんだ「鴨ハンバーグ」。
鴨らしい脂を内包して、ジューシーなままいただける。
どちらかと訊かれれば断然「鴨焼き丼」と応えるけれど、
気分次第でハンバーグ選択もありかと思います。

創業1919年(大正8年)、老舗鴨問屋「鳥上商店」直営「鴨正」。暖簾の隅にもある朱の円に”と”とだけ白抜きしたアイコンはどうやら、
「鳥上商店」の”と”であるらしい。
「鴨焼き丼」をはじめとするランチメニューも十分魅力的な「鴨正」。
そうとなると、前菜から〆に至るまで鴨を使用するという、
「厳選女将」「美深鴨ロース焼き」「美深鴨鉄板焼き」、
「特選美深鴨」「特選シャラン鴨」と五題の並ぶコース料理も、
やっぱり断然気になってきます。

「鴨正」
中央区築地3-12-5 小山ビルB1F [Map] 03-5550-1220

column/03783

BISTRO「Roven」が八丁堀にやってきたデミグラスのロールキャベツにドライカレー

第一京浜沿いの三田駅辺りからJRの高架へ向けて裏道を折れ入ったところに、一軒家のビストロ「Roven」がある。
過日久し振りにお邪魔した時のこと。
例によってカウンターの奥でランチのお皿をいただいた後、入口のところでお会計。
お釣りとレシートを待つ束の間にふと卓上のカードに目が留まる。
そこには「Roven」の新しい店が出来るとあったのです。

へー、新店舗は何処に出来るのかなと読んだのは、
それがなんとhatchoboriと示す白抜きの文字。
その瞬間、もしや彼処ではと思い浮かべた場所は、
元々は永らく魚料理「殿長」があった処。
親父さんが亡くなり、小火があったりして「殿長」がなくなり、
その後「村上」という細めのうどんと酒菜の店であったけれど、
その店もいつの間にか閉じていたのです。

誰が名付けたか、八丁堀の裏通り、二八通りを往く。改装が整ったファサードは、外壁をローリエ色に仕上げていて、
以前の魚料理店の面影はもうありません。

窓辺のテーブルに席を得て、
正面に見る白塗りの壁には、
ROVEN HATCHOBORI DEMI-GLACEの文字。窓硝子越しに斜向かいの「山城屋」の店先を眺めながら、
そうか、この界隈にデミグラスを謳うお店は、
他に思い当たらないものなぁと思ったりします。

開いたメニューに示されているのは、
三田のお店とおよそ同じラインナップ。メニューの冒頭にロールキャベツ、
ハンバーグステーキ、ドライカレーと続きます。

有機野菜のカップスープとサラダに続いて到着は、
メニュー筆頭の「デミグラスソースのロールキャベツ」。うんうん、三田と同じすっきりとしたコク味が嬉しい。
店ごとに個別に調理しているのか、
本丸と聞く鵠沼海岸の「カブトスカフェ」で煮込んだ、
寸胴から配しているのか、その辺りは判らないけれど、
安定のデミグラスが此処にもあるのは、悪くない。

ロールキャベツには、
トマトソースもあれば、ホワイトソースバージョンもある。デミもいいけど白もいい。
断面を見ると、湯掻いたキャベツを芯にして、
挽肉のあんを巻いているのがよく判る。
ホワイトソースには、ピンクペッパーの紅い実が映えますね。

おひとりさまの時は、奥のカウンターへ。柱の影に隠れることが居心地がよい(笑)。

そんなカウンターの一席で「和風ソースのハンバーグステーキ」を。唯一の和風メニューのハンバーグには、
刻んだ大葉に大根おろしが載る。
コロンと肉々しいハンバーグがさっぱりといただけて、いい。

「Roven」のカレーはと云えば、それは「ローブン ドライカレー」。ドライと云いつつ、加減のいい脂とコク。
これもまた、女子ウケもよろしい一品でありましょう(笑)。

三田のビストロ「Roven」が八丁堀・二八通りにやってきた。夜の部のメニューには、
しっかりとワインに合いそうな前菜、冷菜、温菜が並んでる。
日の延びた頃のまだ明るい夕方にでも、
ワイングラス片手のひと時を過ごせたらいいな。

「Roven」八丁堀
中央区八丁堀2-16-2 [Map] 03-5542-0287
http://kabutos.jp/hatchobori/

column/03775