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普段着フレンチ「La mignonnette」でさくら通りとオニグラロールキャベツと

全国に”さくら通り”と呼ばれる通りが幾つあることでしょう。
染井吉野の南限とされる鹿児島以南の沖縄や北限とされる例のある北海道道央の美唄市以北には、およそないかもしれないけれど、それ以外の長く広い地域で”さくら通り”が存在し得ることになる。
そう云えば、緋寒桜の咲く沖縄には、牧志に桜坂通りなんて歓楽街があるし、あの旭山動物園のある旭山公園では蝦夷山桜が薄紅色の花を咲かせるらしい。

身近なる中央区内にも、
“さくら通り”と呼ばれる通りがあるのは、周知の通り。
新川の霊岸島辺りから、ご存じ やき鳥「宮川」の前を通り、
首都高を跨ぎ、昭和通りを交叉して髙島屋の脇に出る桜並木。
そのまま東京駅方向へ抜けていく道が、”さくら通り”だ。

コロナ禍が蜷局を巻き、
例年にない様相を呈しはじめていたこの三月下旬。
日本橋のさくら通りは、例年通りに染井吉野が花開いていました。日本橋プラザビルを背にして、桜の幹越しに覗く狭い路地。
そこが目的地のある横丁なのであります。

横丁の向こう側にいつもある海鮮丼「つじ半」の行列を横目にし乍ら、
狭くて急な階段を昇る。厨房をL字に囲んだ客席フロアも程よくこぢんまり。
6席のカウンターにテーブルが5卓ほどでありましょうか。

まだちょっと肌寒い頃にいただいたのは「オニオングラタンスープ」。ライオンボールの脇に豪快に吹き零れたスープが、いい。
炒めた玉葱の甘さ旨味をたっぷりと含んだフランスパンと蕩けたチーズ。
美味しいに決まっとるやん!と思わず呟きます(笑)。

今度はロールキャベツが食べたいと、
まだ桜の咲いている頃に訪れるも、
限定数×人気なのか売り切れ御免の刑に遭遇する(笑)。
ならばと註文したのが「ハヤシライス チキンバージョン」であります。まったりとした味わいに酸味が全体を軽くする。
牛肉でなくて腿あたりの鶏肉をトッピングするってのが、
なかなか風変りでありますね。

初夏の或る日には「オムライスのせ欧風カレー」。オムレツは「たいめいけん」のアレのような、
ふるふるとろとろ、ではない。
旨味たっぷりにして優しき辛味のカレーには、
海老粉のような不思議な香りがする。

秋も深まってきたところで漸く、
「ロールキャベツ トマトソース」にありつけた。届いたお皿を直視して忽ち、
エアーズロックのある風景を思い出してしまう(笑)。
周囲を厚く巻いたキャベツもその核たるミンチもみっちりと凝集。
出来れば、デミグラスソースのロールキャベツも所望したいところ。
ロールキャベツには、切れ味鋭いナイフを添えていただくと、
よりテンポよく美味しくいただけるものと思います。

日本橋はさくら通りに接する横丁に、
普段着のフレンチ「La mignonnette ラ・ミニョネット」はある。今度は夕刻あたりにお邪魔して、
気の置けないビストロのお皿たちで気取らないワイングラスを傾けたい。
そんな機会のあらんことを祈ります(笑)。

「La mignonnette」
中央区日本橋3-1-15[Map]03-5542-1601
http://mignonnette.kecj.jp/

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