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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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まーさん沖縄八重山料理アーカイブ

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口沖縄料理「おもろ」で 豚尾のおもろ煮豆腐よう草分け沖縄料理店

omoro.jpg池袋の西口にある酒場「ふくろ」。
ハムカツと白子鍋にホッピーがよく似合う、一、二、三階までの正しい居酒屋だ。
そして、大学時代の先輩や仲間で囲んでいたそのテーブルを早々に失礼して向かったのは、すぐ裏手の路地。
奇遇にもお隣さんへのハシゴ酒となった二軒目は、ちょっと妖しい路地に違和感なく馴染む店。
亀甲金網に包む看板には、沖縄料理と赤い文字。
こんなところに沖縄料理の店があるとは知らなかったなぁ。


藍の暖簾を払って踏み込んだ店内がいきなりシブい。
永きに亘る毎日の酒場の空気が少しずつ滓のようにそこに漂い留まっているような、そんな雰囲気が強く伝わってくる。


待ち合わせの方は二階です、と告げられて軋む階段を上がる。
座卓の並ぶ二階も古色が色濃くって、でもそれが居心地よくしてくれそうだ。


沖縄料理の店に来たならばやっぱり、それで始めねばなりません(笑)とオリオンをいただいて、遅れましてとまず乾杯。
どもども、お誘いありがとう。


店名を冠した「おもろ」は、つまりはミミガーの酢和え。omoro01.jpgたっぷり振った胡麻と胡瓜と合わせて、シャクコリといただく。
酢味噌和えでいただくことの多いミミガーだけど、ここではさらに素朴だ。
ラー油を垂らしてもよかったかもしれないな。


もうひとつ店名を冠したメニューがあって、それが「おもろ煮」。omoro02.jpgこっちは耳じゃなくて、おおお、豚尾の煮物だと書いてある。
もうすっかり定番の豚足に対して、豚の尻尾はそうそう見掛けるもんじゃないよね。


どれどれと受け取ったお皿に載るそれは、豚足をふた廻りくらい小振りにした感じ。
いかにもゼラチンコラーゲンした風貌を口にすると、なるほどチュルクニュンとした食感で、豚足よりもちょい品のいい気もします。


やや大きめの「豆腐よう」の端っこを口に含めば途端に、泡盛が欲しくなる。omoro03.jpgomoro04.jpg黒じょかに入った「瑞穂」をぺろぺろ舐めては、
豆腐ようの欠片を再びぺろぺろ。
んんんー、これぞまた沖縄ん気分(笑)。


「ソーミンチャンプルー」「ゴーヤチャンプル」でお腹を満たし、
omoro06.jpgomoro07.jpgomoro08.jpg
omoro05.jpg「海ぶどう」「島らっきょう」「すぬい(沖縄もずく)」と沖縄定番酒肴でまた泡盛をぺろぺろ。
「ウカライリチー(おから油炒め)」や「ジーマミ豆腐」の素朴な魅力に、うんうんうんうん頷いてまた、ぺろぺろ。


そして、〆はやっぱり「沖縄そば」。omoro09.jpgぽそぽそ感抑えめの麺とコクのほどよいスープに、泡盛浸食気味の脳裡が一瞬彼の地のどこかに飛んでゆきます(笑)。


愉しいひと時を、みなさんありがとう。


池袋西口の妖しい路地にある老舗沖縄料理店「おもろ」。omoro10.jpgどこか創作が匂う沖縄料理店も散見される中で、ここには本場の色を風化させない老舗の安心感がある。
帰り際の戸口でご主人に訊くと、
「おもろ」の創業は、戦後すぐ昭和23年のことだと仰る。
東京の沖縄料理店の紛れもない草分け的な存在、なのですね。
沖縄方言の「思い」から派生したとされる「おもろ」とは、沖縄の古い歌謡、歌のことのようで、その辺りが店名「おもろ」の由来と考えていいのもかもしれません。
そういえば、首里へと向かうゆいレールの途中には「おもろまち」って駅があった。
大阪の大正や梅田に同じ名前の沖縄料理店があるけど、関係あるのかな。


「おもろ」 豊島区西池袋1-13-7[Map] 03-3982-0236

column/02938 @4,800-

口コミュニティキッチン「AiR BoRNE」で 沖縄温もずく煮豚ニンニクたまご丼

airborne.jpg大井町駅の中央口では、かつての大井町阪急のビルなどが解体され、広く仮囲いの壁が立つ。
その左手へと進んで、三ツ又の交叉点方向へだらだらと坂を上がったところで、隅切りに入口を構えるお店が目に留まりました。
何気なくメニューを見ると、「煮ぶたニンニクたまご丼」なるイチオシがある。
ガッツリ喰いたい気分が手伝ったのか、へーと云いながら、気がつけばそのままドアを押していました。

airborne01.jpg
メニューから察するに、店内も男っぽい造りなのかと思えば、然に非ず。
基調は、首里城のそれを思わす朱色の壁。
その壁に造りつけた棚には、琉球硝子のグラスが並んで、カラフル。
カウンターには、九州の焼酎、そして泡盛の一升瓶がひと揃い。


なんだか思わず、「オリオンビール!」と云うそうになった(笑)けど、あるのはハートランドらしい。
んじゃそれで、ということで、プハ~としながら品書きをみると、所々に沖縄んチックなメニューがあって面白い。


そうきましたか、とほくそ笑んでじっと読むと、「沖縄もずく」と並んで「沖縄温もずく」なんてフレーズがある。
ん?温?と説明書きを読むと、比内地鶏スープとたっぷりの刻みネギ、生姜で、とある。
もずくと云えば真っ先に思い出すのが、パナリ(新城島)のポイントで潜ったあとのランチで、ボートの上でいただいた、あのもずく。
鰹出汁がよく利いたタレにおろし生姜をちょいとのせて啜れば、ぬめりもイキイキとしたもずくの魅力が最高に引き出されていたっけ。
それは、ちゃんと冷たくしていたから美味しかったという面もあるのだけれど、それに対して地鶏の温かいスープでもずくを喰っちゃったらどうだろう。
またまたへーと思いながら、ものは試しと、それをお願いしました。


意外とたっぷりとした器にもずくがなみなみと盛られてる。airborne02.jpgどれどれと蕎麦を啜るかのような要領でズズとすると、しっかり旨味を含んだ鶏スープと生姜の風味が啜るもずくと違和感なく、なははは、これはこれでイケる。
もずくの食感が多少ぽそぽそしているのは、温かい仕立てにしているからなのか、そもそも東京で仕入れられるもずくはこうなってしまうのか。
「銀座わしたショップ」で買ったもずくは、冷たいままでもぽそぽそしていたし、やっぱりそりゃ取れ立てと同じにって訳にはいかないよー、ってことなのかな。


そふいふことなら(?)ってことで、目の前の泡盛の瓶に手を伸ばす。
まず舐めるは、沖縄最古の酒蔵の醸すという「かりゆし」。


それに添えるにはと選んだのが「ターンム(田芋)の甘辛揚」。airborne03.jpgうんうん、田芋の素朴な甘さが薄い揚げ衣に包まれて、強過ぎない甘辛のタレがその味わいも膨らませてる。
だんだん田芋の料理に馴染んできた気がするぞ。


airborne04.jpg
どうせならもう一杯(笑)と、定番中の定番「島らっきょ」をもらって、一升瓶のラベルを探す。
すると、ふたつの「久米仙」のラベルが見つかった。airborne05.jpg一方のラベルは、ああこれぞ泡盛のラベルと思わせる昔ながらのデザインの「久米仙」。
もう一方のラベルは、水の流れに木々の花をあしらった、やや気取ったデザインの「久米仙」。
デザインは違ってもどちらも同じ蔵元から出ているものかと思ったらそうではなくて、素朴系ラベルの久米仙が「久米島の久米仙」で、片や那覇にある久米仙酒造の「久米仙」。
それぞれに沿革があるのだろうけど、なんとなく「久米島の久米仙」の方が正しいような気になって、そちらを舐める。
うんうん。
すると、「こっちも呑んでみる?」と試し呑みさせてくれた。
うんうん(笑)。


これはもしや、こちらの女性店主が沖縄出身の方なのではと訊けば、そうではなくて、関係者と等しき親しいお客さんに沖縄料理を薦められるうちに、こんな風に沖縄色を帯びたお店になったのだという。
だから、家庭的居酒屋メニューの間にちょこちょこと沖縄酒肴が混じる、ちょっと不思議な品書きになっているンだね。


あ、そうだ、ガッツリものを食べに此処に入ったンだっけ、とやっと思い出して「煮ぶたニンニクたまご丼」をお願いします。

airborne06.jpg
磁器のどんぶりではなくて、透明な硝子のどんぶりによそったご飯の上に、炙ってぬらぬらとした煮豚チャーシューが敷き詰められている。
その真ん中で生玉子がこちらを覗き見してる。airborne07.jpg背筋を伸ばして(笑)、箸を持ち直して挑めば、襲う強烈なニンニクの風味と辛み。
解けるように蕩けるように、豚肉の脂の甘みと旨味がそこへ踊り出して、さらに玉子の黄身のコクがズルいほどの拍車をかける。
うー。
ガツガツ喰っちゃって、満腹至極であります。


一升瓶の並ぶカウンターで、食事だけでもいいし、沖縄ツマミで泡盛も呑める、
大井町・三つ又「AiR BoRNE(エア・ボーン)」。airborne08.jpg窓際に横に渡した板に、上昇気流に乗って!!エア ボーン、とある。
"Air Borne"というのは、主に航空関係者の間で使われる言葉だそうで、飛行機の"離陸"を意味するのだそう。
あ、それで上昇気流に乗ってだ、Takeoffとは云わないンですねー、などと話していたら、女性店主がこう洩らした。
息子がパイロット見習い中なんですよ、と。
なるほどね。


「AiR BoRNE」 品川区大井1-55-3  [Map] 03-3772-1004

column/02863 @4,500-

口琉球料理「古都首里」で ミヌダルドゥルワカシーイカ墨ジューシー

kotoshuri.jpg定番的に、都内各所に見つかるようになっている沖縄料理のお店たち。
そんな中の一軒が、三軒茶屋にもあると知ってやってきました。
茶沢通りを北上してしばらく行ったビル地階。
階段の手前に臙脂の暖簾を掲げているのが、琉球料理「古都首里」です。
漆の朱色とともに守礼門から正殿への首里城の景色が一瞬浮かび、宮廷料理もいただけちゃったらいいのにな、なんて期待交じりに階段を辿ります。


店内の雰囲気は、つまりは居酒屋調。
でも、雑然とした印象はなく、いろいろなところで細かく気を使っているのが窺えて、
居心地は悪くなさそう。
案内されたテーブルに座れば、卓上に「めんそーれ!」とウェルカム・カード。
沖縄料理は「ぬちぐすい(命の薬)」です、という常套句をさりげなくメッセージしてくれています。


kotoshuri02.jpgまずはやっぱり、オリオンで乾杯を。
早いところで、基本形塩味の「島らっきょ」。
あ、らっきょが苦手でもコレは大丈夫だったりするンだ、よかったよかった。
そう云いいながらシャクっと齧っては、ふたたびオリオンをくぴくぴ。


お品書きのページを捲ったら、お、「宮廷料理」と括った八品があるじゃありませんか。
少量ずつを盛り付けた「おためし五品盛り」から、昆布の炒め物「クーブイリチー」、豚肉を猪に見立てた汁物「イナムドゥチ」、そして炊き込みご飯の「ジューシーセット」まで。


ありそでなさそな「田芋の唐揚げ」は、琉球版大学芋のような表情もみせるけど、ホッコリ具合と甘さが歯切れの良い軽さ。kotoshuri03.jpg


そして、琉球料理店「山本彩香」で強く印象に残って以来、これを見つけたら注文まずにはいられない、「ドゥルワカシー」。
めくるめく琉球料理の本懐を教えてくれた「山本彩香」は、この8月一杯で閉めてしまうと聞く。
ああ、なんとも寂しいけれど、残念だけれど。


「ドゥルワカシー」は、唐揚げと同じ、田芋(ターンム)の練り物というか和え物というか。kotoshuri04.jpgカステラかまぼこ(ここでは玉子かまぼこ)、や豚肉や椎茸を潰した田芋で練り上げた素朴なお品。


石垣で出会った、八重山膳符「こっかーら」のそれも、郷土料理「華穂」のそれも、「辺銀食堂」の「ターンムワカシー」もそれぞれに違っていたことに思い至ります。


泡盛は、今帰仁酒造の「美しき古都」からヘリオス酒造の「琉球美人」へと呑み進みます。


kotoshuri05.jpg
定番「ラフテー」と一緒に届いたのが、そう、同じ豚さん料理「ミヌダル」。
豚ロースに黒胡麻のペーストで衣に捲いた粋なヤツ。kotoshuri06.jpgパサつき感があって、仕上げの精度は「山本彩香」の「ミヌダル」にやや劣る気もするし、形状も違うけど、頑張ってる感じもして、いいな。


kotoshuri07.jpgここでグラスを宮古・宮の華酒造の「華翁 古酒」に代えて、ひと味違う定番系「味噌味ゴーヤーチャンプルー」。
うん、こふいふ仕立ても悪くないゾ。


こうなりゃ、最初から気になっていたこれで仕上げてしまおうと、「イカ墨ジューシー」。kotoshuri08.jpgあおり烏賊のイカ墨で炊いた軽くもコクのある雑炊だ。
結構満ちていたお腹に意外や、するんと入ってしまうのです。


宮廷料理さえも気軽に手軽に供してくれる、琉球料理「古都首里」。
沖縄中部出身だというホールスタッフの、朗らかさと毛深さに和んだりもして。
お土産にころんと丸いサーターアンダギー用意してくれている、そんな心意気もぷち嬉しいのです。


口関連記事:
  琉球料理乃「山本彩香」で 琉球料理の本懐あんまーの心意気(08年10月)
  八重山膳符「こっかーら」で八重山伝統料理さとうきび畑の隠れ家(09年07月)
  摘み草・郷土料理「華穂」で 野草で紡ぐ優しい小鉢天ぷらふくさ汁(09年07月)
 NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」でテツメシコースと島餃子(09年07月)


「古都首里」 世田谷区太子堂2-24-6 ドミー三軒茶屋B1F [Map] 03-5431-3275 http://kotoshuri.com/

column/02854 @5,700-

口沖縄懐石「赤坂潭亭」で チムシンジ長命草ラフテー水飯豆腐よう

akasakatantei.jpg赤坂一ツ木通りを乃木坂方向へ進む。
周囲の賑わいが落ち着き、ミッドタウンが視界にはっきりとしてくる辺りの赤坂小前で左に折れる。
その、やや暗がりにひっそりとあるのが、今宵の宴の蓆、沖縄懐石の「赤坂潭亭」です。
お忍びや裏会合もひたりと似合いそうな、そんな雰囲気に何故かやや忍び足(笑)。

akasakatantei01.jpg木戸から入ると、そこは暗がりの足下を行灯が照らす板の廊下。
その横に個室が配されている模様。
案内に従って、階下へと進みます。
そこにも幾つかの個室が、用意されている。
やっぱり、密会や裏会合にぴったりだ(笑)。
そんな構えに対して当方、特段怪しい集いでは勿論ないので、敢えてずいっと一番奥のカウンター席に腰を落ち着けました。


沖縄でビールとなれば、やはり「オリオン」。
どもども、と乾杯をしたところに前菜のお皿が届きます。akasakatantei02.jpg長い長い皿に並んでいるのは、合わせて七品。
ミミガーをこういう仕立てにした料理は初めてかも、の「ミミガー寄せ」に、これは泡盛にもぴったりだね、の「島豆腐味噌漬け」。
akasakatantei03.jpgakasakatantei04.jpg

豆腐ようの紅麹に鮮やかなソースをたらりと落とした「隠元の練り豆腐よう掛け」に、「パパイヤイリチー」「ニガナ胡麻和え」「ゴーヤ黒糖漬け」、そして「鬼灯」。
akasakatantei05.jpgakasakatantei06.jpg
ほおづきの香りを嗅いでは、ホントはもう少し熟れた香りがするのだけれど、とか、ほおづきは沖縄で採れるのかどうか、なんて話を福々とした笑顔でしてくれたのが「赤坂潭亭」アンマー、高木凛さん。


豚の肝は大丈夫かと訊かれて、全然オッケー歓迎ですレバー好物です(笑)と応じたのは、つまりはお椀「チムシンジ」のこと。
暑い時期には滋養を養わなくちゃね、という配慮から品書きに加えたと、凛さん。akasakatantei07.jpg「チム(肝臓)」「シンジ(煎じ汁)」ということで、血抜きした肝臓を細やかなつみれにしてあり、鮑茸というぷりっとした食感のキノコを添えて澄んだ出汁に浮かべてある。
つみれに載せているのは、シークヮーサーじゃなくて、酢橘みたいだ。
akasakatantei08.jpg
清くして、かつしっかりとした出汁の旨味にレバーペーストの魅力が交叉して、レバー好きには嬉しい限り。
つみれにしてあるのが、お椀として風格を増してるね。


お造りは、浅~くシメたハタの仲間「ミーバイ酢〆」に「石垣鯛洗い」。akasakatantei09.jpg付け合わせにこんもりと「サフナ(長命草・防風)」、鮮やかなオレンジで彩る「花甘草」に「海ぶどう」。
akasakatantei10.jpg長命草の爽やかな苦味風味が比較的淡白なお造りに色を添えてくれる。
長命草は、沖縄料理に欠かせないものになっていくのかもね。

akasakatantei11.jpg
ヘゴ梅肉和え、谷中生姜を添えた「まんびき(シーラ)の照焼」に続いて、丸オクラ寄り添う、ご存知「ラフテー」。akasakatantei12.jpg
おお、こんな端正な仕立ての「ラフテー」は初めてだー、と思わず口走る。
やんばる豚の「ラフテー」が、エッジがきりっとしていながら、ふっくら柔らかで、滋味厚い。


akasakatantei13.jpg
「豆腐よう」を加えてもらうと、正ちゃん帽のような硝子の蓋で包まれてやってきた。
紅麹の風味を逃がさず愉しめるようにという演出なんだね。akasakatantei14.jpgakasakatantei15.jpgここで泡盛を「飛泉漱玉」から、横手の甕に見る、同じ蔵元の「瑞泉」に。
ちびちび楊枝で削っては、泡盛を舐める。
妙に尖った味わいがするヤツは邪道なヤツで、
こうして柔らかくも濃厚な風味がして欲しい。
やっぱり、泡盛に合う酒肴の筆頭でありますねー。


「もうお食事にしてよろしいですか」と訊かれて、意外とそこそこいい感じのお腹加減。
「お願いしまーす」ということで届いたのが、「水飯(すいふぁん)」と呼ぶ小さなどんぶり。akasakatantei16.jpgタルト型で円く抜いたご飯の上に、湯掻いた海老に浅蜊、纏めたアーサが載っている。
そこへ浅蜊でひいたという出汁を注ぐという仕立て。
ぬははは、冷たい浅蜊の汁にしみじみとして、透明な磯風味が心地いいのであります。

akasakatantei17.jpg
品書きの最後の行には、「甘味 レンブ蜜煮」とあるのだけれど、残念ながらご不在のようで、この夜のデザートは、パッションフルーツ。
でもね、パッションの甘酸っぱさもすーっとすっきり口元を洗ってくれるんだ。


琉球王朝時代の宮廷料理から紐解く沖縄料理を東京・赤坂でいただける「赤坂潭亭」。akasakatantei18.jpgどこまで正統なものかを問うよりも、食材の手当てや工夫、仕立ての妙や思い入れに素直に共鳴してしまいたい。
凛さんのお話をもっと聞きたかったな。


のむのむさんromyさん、ご一緒ありがとー。


「赤坂潭亭」 港区赤坂 6-16-11 浜ビル [Map] 03-3584-6646 http://www.akasakatantei.com/

column/02848 @-15,800-

口味処「のりば食堂」で 島アーサー&三枚肉そばうこん入り黄色麺

noriba.jpg市街から空港方面へ向かうバス通り。
気象台通りと呼ぶその道沿いに、なんとも長閑な表情をみせてくれている食堂があります。
その名を「のりば食堂」。
本土復帰前にバスの乗り場の前にあったから「のりば食堂」という名前になったことでも知られた食堂だ。
復帰後に道路が右側通行から左側通行に変わって、
"のりば"は"おりば"になっちゃったけど、店の名前は勿論そのままで今に至るというエピソードも面白いね。


今も建物の右手にある停留所のスタンドを横目に、薄い硝子戸を開きます。
炎天下から開放された安堵が、懐かしさたっぷりの小上がりの風情と合わさって和ませる。
古びたテレビは昼下がりのドラマを流し、テレビ台には絵本やノウハウ本が雑然と並んでいます。

noriba01.jpg
「のりば食堂」のお品書きは、「そば(小)」に始まり、「野菜ちゃんぷるそば」「納豆そば」「カレーそば」「とんかつカレーそば」「目玉焼き&焼き納豆そば」等々と八重山そばのバリエーションだけでも、気になるドンブリ目白押し。
あれこれ迷って、「島アーサー&三枚肉そば」をお願いしました。


ドンブリの湖面を詰めつくすアーサー(ひとえぐさ)。noriba02.jpg
noriba03.jpg磯の風味と甘さに似た滋味がたっぷりとして、いいなぁ。
そのアーサーを纏わせながら啜る麺は明らかに黄色くて、これはかん水由来の黄色じゃなく、ウコンを混ぜ込んでいるための黄色だ。noriba04.jpgうん、むにっとして風味があって、イケる八重山そばの麺になってるぞ。
スープは、あっさり目に仕立てたトンコツと鰹出汁系が素朴かつ丁寧にバランスした感じ。
おろし生姜をちょっとづつ溶きながら、うんうん頷きながら麺をアーサーを啜る。
神村養豚場から直送の石垣島産豚を使っているという三枚肉は勿論、とろんと蕩けるのであります。


創業50年という老舗食堂「のりば食堂」は、登野城バス亭前。noriba05.jpg「島アーサー汁」と「硬ジューシー」と「モズク酢」で、のんびりランチってものありもね。


「のりば食堂」 石垣市登野城619 [Map] 0980-82-7745

column/02841 @800-

口摘み草・郷土料理「華穂」で 野草で紡ぐ優しい小鉢天ぷらふくさ汁

kaho.jpg肩書きに"摘み草"を謳うお店には、
そうそう出会えないよね。
それが石垣でのこととなれば、島の野草を上手に取り込んだ昔ながらの料理がいただけそうな、そんなニュアンスが伝わってきます。
予約をして訪れた場所には、石垣牛のステーキで有名な老舗「担たん亭」の看板。
そしてその同じ敷地に「担たん亭」と向き合うようにしてあるのが、郷土料理の店「華穂」です。

鬱蒼とした印象の樹木に囲まれたアプローチを進み、夕闇の赤瓦を見上げつつ、忍び寄る蚊の群れから逃れるように扉の向こうへ。
柱や梁の力強さは、時に猛烈な風雨が襲う島の伝統的な邸宅の造りらしい。
肉厚な一枚板のテーブルからは、草茂る庭先が臨めます。


「華穂御膳」の口開きは、七つの小鉢が並ぶお膳だ。kaho01.jpg


12時のところにある小鉢は、ミミガーのピーナッツ和え。
クリーミーで香ばしいピーナッツとミミガーは定番コンビだね。
kaho02.jpgkaho03.jpg
中央の、星型・桜型をあしらったもずく酢は、角のない優しいタレがいい塩梅。


グルクンの南蛮漬けには、島山椒があしらってある。kaho04.jpg


パパイヤと海草の和えものには、ハイビスカスや長命草が彩りを添えている。
kaho05.jpgkaho06.jpg
菫色のペーストは、「どぅるわかしー」で知る田芋(ターンム)だ。


蓮華に載ったジーマーミ豆腐に添えた葉は、「くみすくちん」というお茶の葉。
人参の飾り包丁が目を惹く小鉢には、お麩をニガナで巻いたもの、豚三枚肉の塩漬けスーチカー、パイナップルにぜんざい豆(金時豆)、ウイキョウの飾り。
kaho07.jpgkaho08.jpg
煮物を寄せたお皿で、木の葉を模しているのが木瓜(もっか)カボチャ。
とろんとしつこくない優しい甘さに和みます。
冬瓜や青パパイヤ、オクラ、人参、昆布巻きがその仲間たちだ。


野草といえばやっぱりこれで、というのが天ぷらの。kaho09.jpg白淡雪栴檀草(あわゆきせんだんぐさ)、うりずん豆(四角豆)、紅芋にゴーヤ、人参、茄子。
与那国の塩でいただきます。


ラフテーに寄り添っているのは、オオタニワタリとハンダマ。kaho10.jpg天ぷらやチャンプルも似合うオオタニワタリは、湯通ししただけでも独特の食感風味が愉しめる。
ハンダマといのは、鉄分が多いため「血の薬」とも呼ばれるキク科作物の葉だという。


kaho11.jpg
〆のご飯には、"めでたいこと"を意味するという「ふくさ汁」。
島の米味噌をたっぷしと使った風情のとろんとしたお椀には、根菜たちもごろごろ。kaho12.jpg波照間のもち黍を混ぜ込んだご飯と交互にいただけば、しみじみと優しい心持ちになる(笑)。


フルーツは、グアバ、マンゴー、パインにアセロラが載っている。kaho13.jpgさんざん陽射しを浴びて焼けて火照った身体を真ん中からそっと冷やしてくれそうな、そんな気のする優しい甘酸っぱさがいいね。


敷地内に自生する野草を摘み草して、膳のそこここに鏤めて、優しい優しい八重山の郷土料理を供してくれる「華穂」。kaho14.jpg今度は、その摘み草たちを練り込んで作るという「草そば」を啜りに来ようかな。


「華穂」 石垣市字新川2118 [Map] 0980-84-3057 http://www.tsumikusa-kaho.jp/

column/02839 @4,100-

口八重山そば「明石食堂」で 八重山そば白濁塩系スープの旨さ

akaishi.jpg八重山そばの老舗有名店として、ずっと気になりながらも、石垣島北端に近い立地がゆえに今までお邪魔することが叶いませんでした。
この日は、石垣で初めてレンタカーを借りて、川平湾を上から眺めてから北上。
二日間に亘りお世話になったダイビングショップ、
YELLOW SUBMARINE」に寄ったり、さらに北へ進んで石垣最北端の平久保崎灯台から前日に潜ったポイント辺りを見下ろしたり。
そして、灯台から折り返してやってきたのが、「明石食堂」です。


旧来のお店から、その近くに新築移転して広くなったという建物の前には、
案の定席を待つ人影がある。
店前の駐車場は満杯で、ぐるっと裏手に回って車を置いて、暖簾の前へ。
記帳の順番で17番目。
ああ、そうか、先に名前を書いてから灯台を巡れば良かったのだと後悔しつつ、空席待ちに設えた軒下で汗を掻き掻き待つことなんと1時間。
間が悪かったこともあるものの、石垣の島の外れでこんなに待つとはね(笑)。akaishi01.jpg


カウンターあり、テーブルあり、座敷ありと確かにコノ場所にあるお店としては、ゆったりキャパだ。
相席のテーブルで早速お願いしたのは、「八重山そば(中)」。
akaishi03.jpg「野菜そば」「ソーキそば」にもそれぞれ大中小akaishi02.jpgがあり、それぞれの器のサイズまで明示されています。
食堂としては「そば」だけではなんだろうという配慮か、「トンカツ定食」「カツ丼」もあるものの、それを注文んでる客は、ありそうもありません(笑)。


届いたドンブリのスープは、はっきりと白濁している。akaishi04.jpgひと口啜れば、ほ~ぉと顔を見合わせるような、しみじみとしたトンコツの旨味。
塩仕立てに近いのは、妙な臭みや淀みのないようエキスを抽出する自信があるからできることかもなぁなどと思いながら、麺を啜る。
akaishi05.jpgakaishi06.jpg
こちらはなるほど、八重山そば系統のくにゅっとした歯触りが嬉しいタイプ。
トッピングは細切りにしたかまぼこと三枚肉。
旨いなぁ、人気は伊達じゃないなぁと感心します。


akaishi07.jpg
相棒の「ソーキそば」は、醤油ダレにつけたソーキから、そのタレ味がだんだん滲んできて、味が深くなっていくのが面白いという。


石垣北端寄り、伊原間・明石集落にある老舗そば店、「明石(あかいし)食堂」。akaishi08.jpg素朴な一杯ではあるけど、足を運んでみる価値はあると存じます。
併設の「民宿 明石」に宿をとれば、昼に夜に食べられるかも(笑)。


「明石食堂」 石垣市伊原間360 [Map] 0980-89-2447

column/02838 @450-

口NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」でテツメシコースと島餃子

penguin2.jpg公設市場やあやぱにモール辺りを徘徊したついでに、
お馴染み「石垣島ラー油」を仕入れようと「辺銀食堂」に行ってみる。
売場となっている二階への階段を上がろうとすると、
そこを通せんぼするようにスタンドが立っていて、
「本日は売り切れました」の旨が書かれている。
ありゃ~、まだ昼過ぎだというのに売り切れとは、一体どうなっちゃっているのでしょう。
手作りゆえ、そもそも全国を相手にするような数量は作れないと知ってはいるものの、去年は夕方近くでも普通に買えたのになぁ。
そんなことを思いながら夕食の予約を入れたついでに訊いてみると、ラー油は開店1時間で売り切れる毎日になっているという。
ここへきてマスコミの露出が増えていたらしい。
あちゃー、そうですか、ビックリするなぁ、もう(笑)。


さて、2年振りとなる夜の「辺銀食堂」。
2年前と同じ、入ってすぐのテーブルに案内されました。


メニューは、「テツメシ」と呼ぶコースpenguin2_01.jpgpenguin2_02.jpg
前日までの予約で、その日の仕入れ状況で若干内容の変わる、おまかせコースだ。


当然の如く生ビールを呷って迎えたひと皿めが、「トマトとナーベラーのもずくソース」。penguin2_03.jpgフルーツっぽい甘くて小振りなトマトとナーベラー(ご存じ、へちまのこと)のサラダだけれど、もずくを使ったソースで酸味を添えるところが、辺銀食堂料理人・吉岡哲生、"テツ"流か。


続くお造りは、「本まぐろとかつお」。penguin2_04.jpg島最高の漁獲高を示すマグロは、当たり前のようにその刺身が供されるけど、さすがに大間などの北の漁場にイメージする脂ノリノリのマグロとは違って、どちらかというと赤身が旨い!ってな案配のマグロが多い。
なんだか、クロウト好みのマグロって感じがしちゃうのだな。
トッピングは長命草だね。


こふいふ取り合わせは、意外と初めてかも~と思ったのが、「スーチキーゆし豆腐」。penguin2_05.jpgスーチキー(塩豚)をゆし豆腐と合わせて炊いていて、カツオ出汁にゆるりとしたゆし豆腐の甘さと塩豚の脂の甘さがいい具合に渾然となっているのだ。


ここで、コースとは別注していた、ご存じ「島餃子」。
例のカラフルな茹で餃子たちに今年も面会できました。penguin2_06.jpgお店には申し訳ないけど、添えてくれたタレは使わずに、卓上でスタンバってる石垣島ラー油にちょこっとニンニク油を加えたヤツでいただくのがオススメ。

橙、黄色、緑、白、黒とどうしてもいちいち中身を確認しながら食べることになってしまうのね(笑)。
penguin2_07.jpgpenguin2_08.jpgpenguin2_09.jpgpenguin2_10.jpgpenguin2_11.jpgpenguin2_12.jpg
やっぱりどれも愉しい中でイカスミ練り込んだ皮にイカとニガナのあんの黒いヤツが印象深いかな。


本篇に戻って、「ターンムワカシー」は田芋と島葱の油炒め。penguin2_13.jpg田芋の和え物ということでは、「どぅるわかしー」と同じで、裏漉しの加減がこちらの方が細やかか。
織り込む材料はそれぞれなのでしょうね。


おおおと思ったのが、「島ゴボウとアーサーの天ぷら」。penguin2_14.jpg島で天ぷらというと、およそそのままの姿で揚げるか、塊にした形状で揚げるかのところ、ごぼうどころかアーサーも細やかな掻き揚げにしているンだもの。
島の天ぷらもなんだかお洒落になっちまってよーと、嘆くオバアがいたりして(笑)。


もしかしたらこふいふのが今の「辺銀食堂」らしいのかもと思うのが、
「もろみ豚と平インゲンの炒めもの」。penguin2_15.jpg滋味深い豚の旨味と肉厚インゲンの青みの取り合わせは、何気なご飯が欲しい系だぞい。


そろそろお腹もいい感じになってきたなというところで冷たい「島葱すば」。penguin2_16.jpgもしかしたらこのメニューは、那覇の「こぺんぎん食堂」のメニューでなかったか。
シャキっとした麺としっかりした出汁スープがもやしの食感を基調に迫る。
優しい〆の一杯でありますなー。


「杏仁豆腐」には、パッションのトッピングがずっと定番であったかのようによく似合う。penguin2_17.jpgそのうちこれも、「わしたショップ」に並んだりして(笑)。


料理人を迎えて、石垣島ラー油だけではない魅力を発信している「辺銀食堂」。penguin2_18.jpgホールの兄さんによると、「以前もいらしてるでしょ」と厨房で云っているという。
ありゃ、二年前を憶えてくれていたのかな。


口関連記事:
  NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」で五色餃子島食材の宴(07年09月)
  五色ギョーザ「こぺんぎん食堂」でカラフル島餃子スーチキーすば(08年10月)


「辺銀食堂」 石垣市大川199-1 [Map] 0980-88-7803 http://www5d.biglobe.ne.jp/~A_Pengin/

column/02375 reprise01 @6,000-

口八重山膳符「こっかーら」で八重山伝統料理さとうきび畑の隠れ家

kokkara.jpg行き先を告げて、
ホテル日航八重山を左手に進むタクシー。
例えば自転車で目的地までたどり着けるかどうかなんて話をしていると、
距離的には可能だけど迷うかもね、と運ちゃん。
そう云えば、いつぞやの早朝に訪れた「とうふの比嘉」もこっち方面だったね。
やがて車は、両側をさとうきび畑に挟まれた道に入り込み、その突き当たりから更に左奥へと進んだ。
タクシーを降りたところで眺める赤屋根の邸が、今宵のお食事処「こっかーら」だ。
kokkara01.jpg


鬱蒼とした樹木に囲まれたアプローチを行くと車の音に気づいたのか、主人が迎えにでてくれる。
ご自宅の縁側から上がるような格好で、座敷に案内されました。
ゆったりと落ち着いた部屋で、うこんの入った冷たいさんぴん茶。kokkara02.jpg質実な装いながらも、民家としてはなかなか豪勢な邸宅かもなぁとあたりをきょろきょろ(笑)。


「こっかーら」でのお食事は、「八重山膳符」と呼ぶコースが昼の膳、夜の膳とあるのみ。
パンフレットによると、ご主人の生家である宮良殿内(みやらどんち)は、琉球王朝時代に八重山群島での役人の最高職のひとつ宮良間切りの頭職(あたましょく)となった宮良親雲上當演が首里の士族屋敷同様に伝統的な琉球の建築様式に則り建造した私邸で、国の重要文化財。
「八重山膳符」は、その宮良殿内家に伝わる献立書「膳符日記」を基本に先人の知恵を受け継いだ伝統料理だとあります。


まずやってきたのが、擂り流したゴーヤにパッションフルーツを浮かべた硝子の器。kokkara03.jpgゴーヤの苦味柔らかですっきりとした涼感が心地よく、そこへパッションフルーツの甘酸っぱい香気が色を注す。
うん、いいね。


続いて、「おつけものです」と白い角皿。
島らっきょうに並んでる鮮やかな橙色がかんぞうの花。
そしてシャクシャクと独特の歯応えの赤いヤツはローゼルという植物の萼だとご主人。kokkara04.jpgそして、葉の上にのっているのが島味噌だ。


そして紅色麗しい豆腐よう。kokkara05.jpg相棒が楊枝で半切にしてそのまま口に運ぼうとするので慌てて制止して、ちょっとづつ、と(笑)。
初めて那覇を訪れた時、そうとは知らずに切りもせずそのままひとつの豆腐ようを口にして、その味の濃さにびっくりしたことを微笑ましく思い出します。
kokkara09.jpgこれにはやっぱりと、オリオンから泡盛に切り替えて、八重山酒造の「黒真珠」。
四角い酒器、カラカラでやってきます。


お造りはといえば、青ブダイ。kokkara06.jpg
シークァーサーをさっと搾り、小皿の酢味噌少々でいただきます。
厭味のない脂を意外にたっぷりと含んだ白身は、カラフルな魚なんか食えるかよと仰る御仁があれば食べさせたい感じ(笑)。
kokkara07.jpgつけあわせのスーナは、ユミガタオゴノリという珊瑚海草で、コリコリとした食感が愉しいヤツ。
琉球イタリアン「Vino et Vin」のサラダでいただいたツノマタにとっても似ているな。


この日の天ぷらは、モズクにアーサにゴーヤ。kokkara08.jpg抹茶塩でいただきます。
ピパーズ(島胡椒)やウイキョウ、フーチバ(よもぎ)なんて日もあるみたいだ。


白味噌仕立てに牛蒡を添えたラフティは、なんとも柔らか。kokkara10.jpg舌の上でとろっと蕩けて、甘く消えるのでありますな。


そして、「山本綾香」でも一番印象深かった、どぅるわかしー。kokkara11.jpgやっぱり、ターンム(田芋)の素朴な魅力が一番しみじみ味わえていいのだなぁ。


お椀には、島の野草の代表格も浮かんでる。kokkara12.jpgしっかりした出汁がひかれていて、そこに寄り添うのが、オオタニワタリ、アダンの新芽。
そしてシブイ(冬瓜)、がんもどき、など。
ふと、「森の賢者」でいただいた「島素材(野草と野菜)の天ぷら盛り合わせ」を思い出します。


冷たくした出汁でいただくのが、菜飯(さいふぁん)。kokkara13.jpgじゅーしー(炊き込みご飯)に出汁を注いだという風情で、トッピングの青みはサフナ(長命草)か。
ずずずとしては、しみじみ、ずずず、しみじみ、そして一気にずずず(笑)。


kokkara14.jpg熟れ熟れで蜜の入ったパインで大団円。
思わず両手を合わせる、そんな感じ。
デザートには、青豆のぜんざいを用意することも多いそうだ。


さとうきび畑の向こうの隠れ家、八重山膳符「こっかーら」。kokkara15.jpg「こっかーら」とは、「コッカル~」と鳴く、かわせみ科の琉球アカショウビンの方言名だそうで、なるほどそれで道端の看板にカワセミの絵が挿してあったのですね。


口関連記事:
  手作り50年「とうふの比嘉」で さとうびき畑と作り立てゆしどうふ(07年09月)
  ワイン&琉球イタリアン「Vino et Vin」で ミミガーのブルーチーズ(08年07月)
  島料理「森の賢者」で 昇華する島食材の酒肴たち(07年09月)


「こっかーら」 石垣市字大川839-1 [Map] 0980-88-8150

column/02837 @6,900-

口郷土料理の店「一休」で 山羊肉ごろごろエキスうまうま山羊そば

ikkyu.jpg今度石垣に来たらここには行きたいと思っていたお店のひとつが、郷土料理の店「一休」。
品書きikkyu01.jpgの筆頭にあるのが「山羊汁」、「山羊そば」。
「山羊汁」を食べに!とか「山羊そば」を啜りに!なんて嬉しそうに云うと、眉を顰められてしまうこともあるのだけど、いいんだ、だって好きなんだもん(笑)。
青塗りの壁が印象的な市役所近くのオジイの店「栄福食堂」の「山羊そば」も旨かったし。

如何にも日常使いの食堂なのだなぁという雰囲気の店内には、タクシーの運ちゃんや汗かきやってきた仕事途中の兄ちゃんたちが席を占めている。ikkyu09.jpgとっても気の利いて素直そうなオンナノコが注文を聞いてくれる。
並びのテーブルのがたいのいいオッチャンは、「山羊汁ライス付き」を食べ始めたところのよう。
あれが山羊汁かぁと横目にしつつ、「山羊そば」をお願いしました。
オンナノコは、「山羊の匂いがありますが、大丈夫ですか?」と訊いてくれる。
うん、一応、承知しているよ。


湯気を立ててやってきたドンブリ。ikkyu02.jpgごろごろっと山羊の身肉や内蔵系と思しき肉片が載っています。


スープを啜り、うんうん頷き、麺を啜り、うんうん頷き、肉片を齧って、さらにぶんぶん頷いたりする。ikkyu03.jpgikkyu04.jpgikkyu05.jpg残り香にラム肉的風味がふふんと漂うものの、それが一興で、うげっと顔を顰めるような匂いとはほど遠い(と、ボクは思う)。
うんうん、旨い。


カツオなどの魚介系の出汁の中に動物系でしっかり芯を作ったようなスープに、山羊肉の旨味がわらわらと滲みだして、えも云われぬ汁になっている。
どうやら赤味噌も使っているらしい。ikkyu06.jpgそこへ、やや平打ちの形状が宮古そばっぽくもあり、くにゅっとした食感が八重山そばらしくもある、そんな麺がよく馴染むのだ。


相棒の「牛そば」には、牛肉のエキスが溶け込んで、
同じスープとは思えないほど風味が変わっていて面白い。
ikkyu07.jpgそうすると、ほとんど完飲しちゃった「山羊そば」のスープの残りにたっぷり澱んでいるエキスは、山羊肉から零れ出たものなのかもしれないね。
それが、いいコクを生んでいるんだ。


山羊料理専門店、という肩書きも持つ郷土料理のお食事処「一休」。ikkyu08.jpg「山羊汁」「牛汁」も勿論気になるものの、「ブタマヨ丼」「スタミナ丼」、そしてともに400 円の「カレー」「みそ汁」もやってくれてそうな気がします(笑)。


口関連記事:やぎ汁「栄福食堂」で 塩振り喰らうやぎ肉フーチバ香るやぎそば(06年09月)


「一休」 石垣市石垣716-1 [Map] 0980-82-1803

column/02835 @800-

口旅の出逢い「あちこうこう屋」で シゲちゃんのハートがあちこうこう

achikoukouya.jpgホテルから焼肉処「炙り屋」へ繰り出そうと宮古島の繁華街の辺りへ向かっていた時のこと。
ちんたらと坂を辿って角を曲がろうとしたところで、なんとも気になる佇まいのお店が目に留まる。
白い壁に掠れた文字は「あちこうこう屋」。
1杯呑み家、昔なじみの宮古そば、魚・イカの長いも入り天ぷら、といった文字がおいでおいでと誘っているような気もする。
ちょうど掃除をしているところのようで、扉を開け放っているのをいいことに店内を覗くと、隅切りするように斜めに置いたカウンターの手前に畳敷きの長椅子。
座ってもせいぜい4人までという狭い空間がますます不思議に思えてくる。


看板をよく読むと営業時間が午後9時から午前2時まで。
これは宮古牛を食べたあとの〆にそばでも喰らいに寄るのが妙案かも。achikoukouya01.jpg


ところが、夜9時過ぎに店に行くと、開いてない。
9時半頃まで店前に佇んで待ってみたり電話を掛けてみたりするも、
店の中で虚しくベルがなるばかり。
休みなのに掃除したりするのね、
と不思議がりながらも仕方なくすごすごとホテルに戻るのでありました。


翌日、ダイビングのガイドに「あちこうこう屋、って知ってる?」と何気なく訊くと、「あ、お、あそこに行っちゃいました?」と応じる。
9時過ぎに行ったのだけど営ってなかったンだ、と返すと、
面白い店ですから是非行ってください、オバア、下ネタばっかりですけど、と妙なことを云う。
美味しいでも不味いでもないのかな。


翌日、BAR「THINK」で呑んだ後に再び、市場通りの角へと向かうと、提燈に灯りが点っている。
お、今夜はやってる!と早速その畳敷きの長椅子に座り込んで、「宮古そばだけでもいいですか?」と訊ねると、「そばはね、もうやってないのよ~」と仰る。
あれあれ?
ま、天ぷら揚げるから呑んでいきなさいよ、と。
そう云えば壁には確か、「てんぷら」とも書いてあったような気はするものの、
なんだか妙な展開になってきたぞ(笑)。


オバちゃんは、既に開いていた泡盛「多良川」のボトルから別のボトルに中身を注ぎながら、「ボトル半分で、3,000円で、どう?」と訊く。
どうしたもんだか判らず、ん、あ、ええ、と曖昧に応えて、昨晩も来たんですよやってなかったけど、と云うと、あらそう昨日は10時くらいからになっちゃったからごめんなさいねまた来てくれたんだぁ、と、そんなやりとりが続く。


振り返れば、ドア硝子を埋め尽くすように、コメントを書いた紙が貼られていて、それはどうやら、オバア"シゲちゃん"に対する賛辞の嵐。achikoukouya02.jpgでもこの女性が、そのオバアかというとそれにはちょっと年嵩が足りないのじゃないかなとも思う。
野菜を刻み始めたオバちゃんに再び訊ねると、あたしはキヨミ、と仰る。


キヨミさんが揚げてくれた天ぷらは、天ぷらには一番合うイモだという、長芋の天ぷら。achikoukouya03.jpgフリッターな衣で、さつまいもみたいな甘さがなくてサクサクとしてこれはこれで悪くない。


シゲちゃんの人となりや逸話をあれこれ聞いてるうちに、「じゃやっぱり、シゲちゃん呼びましょうね」と云って、前日虚しくベルを鳴らしていた黒電話のダイヤルを廻し始めた。
そして、電話口に出ろ、という。
恐る恐る受話器を受け取り耳にあてると、「アタシに逢いに来てくれたンだ寄り合いで呑んで疲れちゃったので今日はお休みしようかと思ってたけどお店出るから待っててねん」と甘い声(笑)。


うむむと思いながらスライスチーズと胡瓜のつまみで呑んでいると、当のオバアがやってきた。
お化粧をしっかりしたオバアに、宮古そば食べに寄ったンですよーと云うと、「じゃ代わりに、宮古であなたのそばに~」とか云いながら横に座ってしなだれる。
ええーそんな強引なシャレかい!と笑いながらも、一度だけ新宿二丁目のバーに行った時に、お願いだから隣にだけは来ないで!と思ったことを思い出す(笑)。
なんだか大変なことになってきた。


オトコをおびき寄せるには壁の「宮古そば」はますます消せないよとオバア、シゲちゃん。
話すことのほとんどは、ビキドゥンとミドゥン(男と女)のお話で、それがなんともあっけらかん。
シゲちゃんは、齢66ときく。
宮古の市街に出て来てからは、この界隈でスナックをやっていたそう。
早速、謡い踊りだしては、一緒に踊ろうと急き立てる。
そして、あろうことかシゲちゃん、「これから一緒にウチとこ帰って思い出つくろうよ」と繰り返しては「ね、いんじゃない?」と連呼する。
提燈にある「旅の出逢い」ってもしかしてそういうこと?
ああ、宮古島に来て、オバアに口説かれるとは思わなんだ(笑)。


トイレどこ?と訊けば、向かいのファミマにあるよ~というし、なんだったらツマミ買ってこようかファミマで~、とも云う。
いいなぁ、そのさばけ方(笑)。


そうこうしているうちにどんどん泡盛を注がれて、きよみさんも参戦してきて、なんだかますます不穏な雰囲気になってきたところでやっと、明日も早いのでとかなんとか云いつつ手を振りながら店をあとにする。
夜中の坂を下りながら、ふうぅ、とひと息。
でも、面白かったかも(笑)。


提燈には「あちこうこう家」とあるけど、壁なんかには「あちこうこう屋」とあって、そんな細かいことに構わないところもなんだか微笑ましい、シゲちゃんの店「あちこうこう屋」。achikoukouya04.jpgあちこうこう(あつこーこー)とは、宮古の方言で、「あったかい」とか「(食べ物ができたてで)あつあつ、ほやほや」なんて意味だという。
できれば、シゲちゃんの作るあちこうこうな宮古そばも食べたかったなぁ。
あ、そうそうシゲちゃんは、こうも云っていた。
「あたしのハートがあちこうこう(うふっ)」。


「あちこうこう屋」 宮古島市平良字下里84-1 [Map] 0980-72-6343

column/02834 @2,000-

口魚料理「魚宮」で ヤシガニ身の甘さとミソの風味はオトナのお味

uomiya.jpg宮古島・平良港正面の信号を抜けて、
そのまま東寄りへちょっと行くと、
道路脇の電柱に沿わせた立て看板が目に留まる。
赤く太い文字で「ヤシガニ」とあって、
「宮古島の珍味」と添えてある。
与那国島でいただいた「ヤシガニそば」を思い出しながら、その看板を主へと転じた視線の先にあるのが魚料理の店「魚宮」です。

uomiya02.jpg
入口脇の板塀には、ヤシガニをはじめ、ガザミ、伊勢海老、シャコ貝、ナマコ、ヤコウ貝なんて魚介の名前がマジックで書かれてる。uomiya01.jpg
漁具を雑然と並べた玄関から中に入ると、どうやら荷物置き場と化しているカウンターの向こうに板長らしきオヤジさんの姿。
迎えにでてくれたオバちゃんが奥の個室へと案内してくれました。
カウンターでもいいのにな(笑)。


オリオンのグラスを咥えながら開くお品書きの中身uomiya03.jpguomiya04.jpgは、大学ノートに書き留めたかのような、手作り感あるもの。
「ヤシガニ」には、なんと4,000円から15,000円までの値段がつけられていて、「のこぎりガザミ」や「伊勢海老の造り」などは時価となっていて料金が読めず、なんだかちょっと怖気づく(笑)。


コースには、「魚宮おまかせコース」と「おすすめコース」があって、およそ同じ品数ながら、「ヤシガニ」のボリュームなどなどの違いから6,000円と値の張る「おまかせコース」と奮発してみました。
uomiya05.jpguomiya06.jpg
まずは、鮑のスライスの載った「もずく酢」と、冬瓜を炊き合わせたとろとろの「ラフテー」。


海ぶどうをツマに届いたお造りは、鰹と鮪と。uomiya07.jpg意外と脂のノリが甘かった白身は、フエフキダイ。
シークヮーサーをちょっと絞って、ね。


続いて、ドンと登場は「伊勢海老クリーム焼」。uomiya08.jpguomiya09.jpg結婚式のテーブルで見かけるスタイルかもねと笑いながらも、ブリンとした身とベシャメルのコク味の組み合わせは、やっぱりニクい。


舐めるお酒は、多良川の「琉球王朝」あたりで。


そしていよいよ、どーだー!とばかりに「ヤシガニ」がやってきました。uomiya10.jpg二人前で、一匹まるまるということらしい。


甲羅の中には、たっぷりのミソ。
uomiya11.jpguomiya12.jpguomiya13.jpg
割いた爪の中から丁寧にその身を穿り出す作業にしばし没頭して寡黙になる。
そして取り出した身をミソと和えていただけば、うんうん、身の甘さとほの苦味を含んだミソの風味が贅沢なオトナのお味。uomiya15.jpgこりゃ隅々まで綺麗にしなきゃと、
スジの隙間から裏側まで丹念に身を掻き出すためにまた黙る(笑)。
今回初めて、ヤシガニを端から端まで堪能させていただきました。


小振りな羽釜を届けてくれたオバちゃんが、「イカスミ釜飯、です」。
取り分けてくれた茶碗の中のご飯は、案の定真っ黒。uomiya16.jpgなにやらまったりしたコクを纏って、ふむふむとなる。
仄かな磯風味の中に凝縮感のある旨味を含んでいるのがイカスミ料理の魅力なのだね。

相棒は、マグロの身を含めた「魚汁」。
汁椀にはもうちょっと魚料理・割烹「魚宮」としてのトキメキが欲しいかも、とも思う。


uomiya17.jpgマンゴー半割りのデザートを食べていていよいよ、延々と繰り返し流され続けている演歌のフレーズを覚えてしまっていることに気づいて、少しイラっとする(笑)。
そのあたりのご配慮は是非お願いしたいところであります。


ヤシガニをはじめとする海産物料理の店「魚宮」。uomiya18.jpg「ミーバイ唐揚げ」「ブダイ唐揚げ」「ウツボの煮付け」「タカセ貝刺身」「島蛸の酢の物」「宮古ナマコ酢」なんてあたりも気になります。


口関連記事:ビヤガーデン「国境」で ふつふつと味蕾をひらくヤシガニそば(08年08月)


「魚宮」 宮古島市平良字西仲宗根3-1 [Map] 0980-72-7824

column/02832 @8,000-

口うなぎ寿し海産物「おふくろ亭」で ンギャナ酢味噌和えにアバサ汁

ofukurotei.jpg宮古島最初の夜は、お気軽に居酒屋なノリで過ごそうかと、繁華街の隅にあるという「おふくろ亭」に席を確保したい旨の電話を入れました。
すると、予約は八名さま以上の場合のみ受けています、
という。
どうやら来た者から順番にというスタイルで、しかも滞在時間を制限しているそう。
店名からくる、ほのぼほとしたイメージとは異なった様子なのでしょうか。
入れるか判らないまま、店に向かいました。


港側から坂を上がり、繁華街の通りを辿って行き着いたお店は、葉の緑が入口を覆い被さるようにしている。
開け放たれたドアから中を覗くと、店内は既に賑やか。
席はあるかと窺うような視線を送ると、運良く「どうぞ」となった。
ただし、1時間半シバリだという。
どんだけ人気やねん(笑)。


奥の座敷の一角に陣取って、まずオリオンをプハとする。
「島らっきょう天ぷら」は、衣のパリパリと島らっきょの酸味香気が不思議な魅力。
ofukurotei03.jpgofukurotei04.jpg
「アーサ天ぷら」は、シャクシャクとした歯応えとアオサ海苔の爽やかな磯風味がいい。
どちらも、パウダー状の「雪塩」チョンづけでやっつけます。


定番な「ラフテ」や「麩チャンプルー」をいただいて、お腹もひと息ついたところで、泡盛に切り変える。
ofukurotei05.jpgofukurotei06.jpg
宮古でメジャーな「多良川」のお安いヤツ(笑)。
泡盛1:水2の割合で割る呑み方が一般的だよという推奨に従って。


ンギャナってなんだけと考えながらお願いしたのが「魚とンギャナの酢味噌和え」。
想定外に大きな器を受け取ってやっと気がついたのは、「ンギャナ」とは苦菜のこと。
ofukurotei07.jpgバキバキと厚みに主張のある葉に確かな苦味があって、それがなんだか体によさそう。
刺身と合うかと訊かれると、そのあたりはちょっと微妙ではあるけどね。


最後に汁物を啜ろうと選んだのが、「アバサ汁」。ofukurotei08.jpgアバサとは、ハリセンボンのこと。
水中では、ぬぼーっとした愛嬌をみせてくれているけど、それを喰っちゃうかぁ(笑)。

さすがフグ目の魚だけあって(?)、あっさりとしたフグの身を口にしているような感じで、骨やスジから歯の先で刮げるようにして、しゃぶり食べる。
適当に食べると食べでがなくて、しつこくしゃぶると結構食べれる、とそんなことみたい。
そして、出汁にしみじみ。


小学生かと思われる女の子までが健気に手伝う、まさに家族経営の「おふくろ亭」。ofukurotei09.jpg市民球場でキャンプを張るオリックスの選手のサイン色紙も並ぶ。
キャンプに合流したマリナーズ・イチローも訪れていたりして。いや、それはないか(笑)。


「おふくろ亭」 宮古島市平良西里587-4 [Map] 0980-72-0744

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口そば・軽食「大和食堂」で 麺の下の具宮古そばの原風景

daiwashokudo.jpg石垣に初めて行った時には、八重山そばと沖縄そばの違いを感慨深く味わったものでした。
ところが宮古では、またそのどちらとも違うと聞いて、それはそれで気になっていたのです。
石垣の「キミ食堂」は宮古出身の方がやっているというそば屋だったけど、辛味噌仕立てという変化球だったし。
そんなこんなで、今は少数派になったといわれる本来スタイルの宮古そばがいただけるお店にやってきました。
平良中心部からちょい離れたところにある「大和食堂」だ。


如何にも地元の食堂、という飾り気のない佇まい。
店内の雰囲気も同様で、営業時間を確認するため電話した時に応対してくれたのは、かなりご高齢のオジイという様子も、オバアもニーニーもお店の切り盛りに参画しています。


daiwashokudo01.jpg壁の品札には、「そば(大)」500円、「野菜そば」「ソーキそば」から「焼きそば」、「カツ丼」「カツカレー」「オムライス」に「焼肉」「野菜いため」「焼きめし」、そして「みそ汁」600円まで。
「そば」より「みそ汁」の方が高いってのも面白いでしょ。
一食目からあまり間もないこともあって、「そば(小)」をお願いすることにしました。


なるほど、一見すると具のないかけそばのようなドンブリ。daiwashokudo02.jpgそしてよく見ると、麺の下にかまぼこのようなタネがチラっと覗いている。
このスタイルが、宮古そばの原風景ということなのですね。


鰹や昆布の出汁がメインでそこにトンコツが控えめに支える、あっさり~としたスープに自然と和む。daiwashokudo03.jpgdaiwashokudo04.jpg麺は、平打ちの気配のする。
やっぱり、沖縄そばのそれでも八重山そばのそれでもない感じなのだね。


オジイオバアがにっこり待っていてくれそうな、地元食堂「大和(だいわ)食堂」。daiwashokudo05.jpg看板にある、"冷し物一切"とはどうやら、冷たい飲み物やアイス、ぜんざいの類あれこれを総称するもので、島のあちこちで見つかります。


口関連記事:ソーキそば 味噌そば 「キミ食堂」 本店(07年09月)


「大和食堂」 宮古島市平良西里819-3 [Map] 0980-72-0718

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口お食事処「すむばり」で 島蛸柔らか磯風味のすむばりそば

sumbari.jpg初めて降り立った宮古島は雨上がり。
レンタカーを借りて早速向かうは、
島北西部の池間島方面。
濡れた路面をするすると進むこと30分弱。
島へと渡る池間大橋も間近かと思う辺りで道端に看板を見つけました。
看板にあるは、「すむばり」というお食事処の名前だ。

角地に佇む建物は、白くペンキした壁に薄い空色のライン。
左手の壁には消えかかったコカ・コーラのシンボルマーク。
いい味出してます。


店内は、左手にテラスにあるような簡易なテーブルがあるものの、小上がりの座卓が主体。
そのひとつに座り込んで、お冷やを受け取ります。sumbari01.jpgグラスには「Orion」とあるけど、お車ゆえ中身はさんぴん茶のままです(笑)。


食堂「すむばり」のメニューsumbari02.jpgには、15~16種類にも及ぼうかというバラエティの「宮古そば」に「タコ丼」「もずく入り炊き込みタコご飯」といった丼もの、「パパイヤ定食」や「たこフライ定食」「すみ汁」などいった定食類が並んでいて、あれこれ気になって困る。
でもここは一応、初志貫徹。
「すむばりそば」をお願いします。


「すむばりそば」の特徴はなにより、炒めた蛸のトッピング。sumbari03.jpg宮古近海で捕った島蛸が、
玉葱や人参の千切りと一緒にさっと火を通すように柔らかく炒められている。


スープはまさに、あっさりした中にコクのあるスープで、なかなかに旨い。sumbari04.jpgそのスープに蛸自身の甘さとほのかな磯風味が相俟って、いい、いい。


麺はやや平打ちの形状で、縮れのない沖縄そばの麺、という感じか。
八重山そばの系統とは違う表情で、茹で置きした麺にあるポソポソも少々含んでいる。
裏手の駐車場に停まっていた軽ワゴン車が、宮古の老舗製麺所「古謝製麺所」のものだったので、この麺はそふいふことなのだろうね。
sumbari05.jpgsumbari06.jpg
トッピングにあーさ(あおさ海苔)や薄焼き玉子、カニかまぼこなんかが載っていて、そんな家庭的な風情も「すむばりそば」の魅力なンだ。


宮古島の隅っこで飾らない魅力で佇む、お食事処「すむばり」。sumbari07.jpg「すむばり」の由来はと訊けば、「すむ」は「隅」、「ぱり」は「原」で、つまりは原っぱ(さとうきび畑)の端っこのような場所(地区)で営むお店、ということからきているそうです。
食堂「すむばり」でお腹を満たしたら、近くの「雪塩製塩所」に寄り道、製塩見学してソフトクリームを舐めるのが観光ルートのようであります(笑)。


「すむばり」 宮古島市平良字狩俣768-4 [Map] 0980-72-5813

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