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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


まさぴ。へのご連絡は、
以下からお願いします。
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イタめしフレンチ欧州系アーカイブ

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口オランダ家庭料理「アウデ・カース」で トマトスープドイツェステーキ

oudekaas.jpg御堂筋が堂島川を渡る、大江橋。
その橋の袂に建つ交番の脇を裁判所方向に入ったところに、ずっと気になっている店がある。
店の名を「アウデ・カース」。
ありそでなさそな、
オランダ家庭料理を謳う店です。

oudekaas01.jpg深紅に塗り上げた扉の脇に、ワインボトルを突っ込んだ木箱があって、そこに立て掛けた黒板が日替わりのランチメニューを示しています。
お店のフロアは、そのドアからやや急な階段を上がった二階にある。
カウンターの隅にお邪魔です。


右手を振り返り、テーブル席の向こうを明るくしているのは、
堂島川の川面を照らす日差し。oudekaas02.jpg特別綺麗な景色ではないけれど、窓際のテーブルは、川面を眺める情緒が多少はありそうだ。


oudekaas03.jpg左手の窓の下には、様々な銘柄のビールが冷やしてあって、それぞれ用のビールグラスが出番を待っている。
これから仕事でなければ、間違いなく呑んでるね(笑)。


お願いしたのは、
この日のランチの「ドイツェ(ハンバーグ)ステーキとジャガイモパン」。
スープにコーヒーもつけてもらいます。


トマトのスープが何気なくも旨い。oudekaas04.jpg澄んで丸い酸味が心地よく、トマトの香気に富んだ仄甘さが追い掛ける。
貫禄のあるコックコートは伊達じゃないぞと素直に思う。


その主は、パッドに用意していたハンバーグをフライパンの上に載せ、隣のレンジでソテーしているジャガイモの様子をチェックする。


オーブンで温めたパンと一緒にハンバーグのお皿がやってきました。oudekaas05.jpg


ナツメグらしきスパイスの香りとともに、赤身肉の旨みが真っ直ぐに。oudekaas06.jpg脂のジューシーさに頼らない、熟練の手腕を思います。


oudekaas07.jpg焦げ色をつけたジャガイモも素朴にイケるのだ。
メニューをみると、「スタンポットStamppot」というマッシュポテトの料理もオランダを代表するものらしいことが伺える。
毟り齧ったパンも「じゃがいもパン」なんだね。


そして、計62種類あるという「パンネンクーケンPannenkoeken」は、つまりはパンケーキ。
ベーコン、ゴーダチーズ、玉葱なんかを組み合わせたトッピングでもいいし、林檎、バナナ、ラム酒漬けレーズンなんかでデザートチックにしてもいい、ということらしい。
なんだか、とっても女子にウケそうだよね。


オランダ国旗、紅いテントに風車のイラストが目印の「アウデ・カースOudeKaas」は、1996年のオープン。oudekaas08.jpg今度は、夜の部にお邪魔して、19種類揃えているというビールやワインのグラスを片手に、「スタンポット」「パンネンクーケン」をはじめとするオランダ料理の愉しさを教わりたいな。



「OUDE KAAS」
大阪市北区西天満2-5-6[Map] 06-6361-3292 http://restaurant.gr.jp/oudekaas/

column/02951 @1,000-

口Restaurant「Coulis」で 自家製カレーにナポリタン洋食的クーリ

coulis.jpg時折そうだそうだと思い出しては、
お店のWebサイトを覗いて、
週替わりのメニューをチェックする。
そんな習慣が定着しつつあるのが、
「クーリ」のランチなのであります。
野菜やキノコが魅力と特徴の「クーリ」にあってもやっぱり、肉か魚かがメインのお皿。
でも、日本の洋食へのアプローチもまた愉しいのが、「クーリ」なのであります。


coulis01.jpg
1月のある週には、黒板から「coulisの自家製カレー」をチョイス。
毎日のプレゼンテーション、15種類の野菜のお皿には、おほほ、ピッツァが載っていたりする。coulis02.jpg


そして、届いたお皿の、カレーもなるほど、クーリ流。coulis03.jpgカレーにも野菜たっぷりがお約束。


素揚げした野菜の甘さやキノコの食感を愉しんでから、徐にカレーのソースを掬えば、そこにも野菜由来と思しき深いコク。
coulis04.jpgcoulis05.jpg
ライスは雑穀米。
酸味とスパイシーさの頃合いもよろしく、うん、イケるカレーだ。



そして、2月のこの週のPasta Lunchは、「Coulisのナポリタン」。
coulis06.jpgcoulis07.jpgcoulis08.jpg


15種類の野菜のお皿をフォークとスプーンで平らげて、入れ替わりに受け取るお皿にも水菜やマッシュルームがトッピング。coulis09.jpgその下から、ナポリタンぽい炒め色が覗く感じ。


蕗の薹の芯の甘さを齧ったり、
成田産だという葉たまねぎの長葱のそれのような玉葱のそれのような甘さを愉しんでから、その下のパスタへとフォークの先を挿し込みます。coulis10.jpg


そうだよね、Restaurantでのナポリタンは、こういう方向の仕立てになるんだよね。coulis11.jpg流石に、ケチャップたっぷりに太麺使って、やや焦げるくらいに炒めるって訳にはいかないのものの、
結構しっかり炒めてくれているのが、ナポリタンへのオマージュか。


新富の、花屋さん二階のレストラン、「クーリ」。coulis12.jpg「しょうが焼き」もあるでよ(笑)。


□関連記事:
 Restaurant「Coulis」で カキのカダイフ極細衣と牡蠣のトキメキ(10年01月)
 Restaurant「Coulis」で 彩り野菜の活力長野収穫のキノコたち(09年10月)
 Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)



「Coulis」
中央区新富2-10-10 2F[Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02950

口Restaurant「Coulis」で カキのカダイフ極細衣と牡蠣のトキメキ

coulis.jpgとある冬の日の週末の午后。
何気なく、「クーリ」のランチメニューをチェックしたことがありました。
そこに、カキ、の文字をみつけたものの、もうランチタイムは過ぎている。
しまったと爪を噛んでみても、間に合わない。
またやらないかなぁと秘かに待っていたのでありました。


と、カキのカダイフいただいた!とのむのむさん情報
こりゃまた出遅れたと、新富の裏通りへといざ馳せる。


カウンターは既に一杯で、テーブルへどうぞ。
黒板見なくてもオーダーは決まっているのだけれど、「ナポリタン」というフレーズになぜだか心揺らぐ(笑)。coulis01.jpgうー、と唸ってから初心を貫くひと言、「カキ!」。


「クーリ」のランチ時のスペシャリテ、15種類の野菜と本日の前菜がやってくる。coulis02.jpgこれはアイスプラントだったかナなどと考えつつ、相変わらずの野菜バラエティーに感心しつつ、モリモリと食べ進む。
ただ単に、生野菜あれこれをあしらっただけじゃなく、グリルしたもの揚げたものソテーしたものと野菜のキャラに応じた手間を施してくれているのが嬉しいよね。
そして、今日のお皿の底には、スズキのフリットとリゾットにとニョッキが仕込まれてる。


そして待望のカキの皿、「三陸産カキのカダイフ ラビゴットソース」。coulis03.jpgまたまた立体感のある盛り付けで、メインのお皿でも野菜たちが大活躍。
すっごい野菜摂ってるぞ感が「クーリ」の真骨頂だもんね。
coulis04.jpgcoulis05.jpg


細かな麺状の衣に包まれた牡蠣が呼ぶ。coulis06.jpg小さく刻んだハムなんかで仕立てたオリジナルなタルタルを頂いて、凛々しく穀物ライスの上に鎮座しています。


タルタルが零れないように、衣を潰さないようにと、そっとフォークに載せる。


おおお。
うまい。


軽やかに芳ばしく解れる衣がやや小振りの牡蠣の意外に濃密なエキスと渾然となって、旨味中枢を真っ直ぐ刺激する。coulis07.jpgカダイフというのは、ギリシャやトルコあたりを起源とする極細の麺状の生地。
どこか他でもいただいた気がするけど、それがどこでだったか思い出せない(笑)。
トウモロコシのカダイフ、と説明してくれたその衣そものものも旨い感じ。
久々に、トキメキの牡蠣料理に出逢えました。


モリモリ野菜とすっとアイデアを盛り込んだお皿で嬉しがらせてくれる「クーリ」。
coulis08.jpg
次回は、「ナポリタン」所望です(笑)。


「Coulis」
中央区新富2-10-10 2F[Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02934 @1,300-

口Ristrante「KOUJI Cordiale」で 青物横丁の真っ当イタリアン

kouji.jpg大井町で買い物を済ませて、駅前のロータリーからタクシーに乗って、下るは仙台坂。
第一京浜の横断歩道を潜って直進したタクシーを、
青物横丁の駅前を過ぎた辺りで停める。
降り立った交差点のビル3階にあるのが、
リストランテ「コージ コルディアーレ」。
今宵は、築地王ほかの皆さんで囲む忘年会。
青物横丁でイタリアン?なんて声がどこからともなく聞こえてきそうな、そんな感じもまた愉しい。


リースも飾った板張りの階段からアプローチ。
白基調がすっきりと温かな、正統に洒落たホールが迎えます。


テーブルにまず届いたのは、「有機野菜のバーニャカウダ」。kouji03.jpgkouji01.jpgkouji02.jpg
お皿には、アンチョビソースを中心に花開いたようにレイアウト。
この野菜って何?って話になって、「黒大根、黄カブに、紫人参、黄色いのが島人参で、これが金時ですね」。
そこで、ホールスタッフの勘違いを遮るように、「コールラビでは?」とその野菜の名前を説いたのが、ちょっと遅れてやってきたベジアナこと小谷さん
一同「お~!」、さすが野菜ソムリエであるなぁと感心頻りであります。


続く前菜には、「和牛もも肉のカルパッチョ」。
kouji04.jpgkouji05.jpg
そして、赤貝、ミル貝、ツブ貝、ホッキに帆立などの貝あれこれを生姜とエシャレットのソースでいただく「いろいろ貝のサラダ」。


ここで築地王、ちょうど刷り見本届きましたと取り出したのが「鈴与」三代目の生田さんとの共著、「築地じこみの魚の肴」。kouji06.jpgパラパラとページを捲ると、そこに書かれた肴のレシピはおよそ3ステップ。
ずらずらと冗長なレシピはお手製の酒肴には時に煩わしい。
グラス片手にキッチンに立つようなイメージが沸いてきて、写真も魅力的な実用派冊子だ。
スタイリングに奥さんが活躍の、「しずる!写真グルメガイド」の元さん宅で撮ったンだって。


お、それはもしや白子では~と覗き込むように受け取ったお皿は、
「北海道産真鱈白子とエリンギのフリット」。kouji07.jpgバルサミコソースのほの酸味を呼び水に、白子のとろんとそれを包む衣の好相性をぬははと愉しむ。
それはもう、エリンギの方はそっちのけ(笑)。


しゃかしゃかと豪勢に鏤めているのは、トリュフでありますなぁと再び覗き込んだお皿には「グリーンアスパラガスの炭火焼 温泉玉子と黒トリュフソース」。kouji08.jpgkouji09.jpg崩し溶いた温泉玉子にトリュフを混ぜ込んでソースにしちゃうというのは、
常套なれども、やっぱり反則だなって思っちゃう。


これまた待ってましたの牡蠣メニューは、
「大粒牡蠣と豆苗のクリームソース 手打ちタリアテッレ」。kouji10.jpgその名の通り、ぶりぶりっとした牡蠣がふっくらしたままクリームソースに包まれて、粉の風味の利いた平打ちパスタと主役を張り合ってるぞ。


パスタがもう一丁とは?というところでやってきたのが赤々と伊勢海老。
海老にはリングイネと誰が思い付いたのだろうねと思いつつ、くるっとして口に運ぶフォークの先。kouji11.jpgぶりっと力強いその身はもとより、トマトソースにたっぷりと滲んだ海老の旨みがいい。


そうそう、新刊書籍といえば、晴れて築地まんがガイド「築地あるき」を発売して大反響という、おざわゆきさん&なべひろさんもご同席。kouji12.jpg色紙にさっとペンを走らせては、キャラクターがみるみる描きあがっていく様子を、なるほどそんな手際を重ねて一冊になっていったのだなぁと、感心しながら眺めます。


いやーそろそろお腹も満ちてきたぞーというところで、メインの登場だ。
それがステンレスの大皿に豪快に盛られた、
「乳飲み仔牛の骨付きロースの炭火焼 焼野菜添え」。kouji13.jpgkouji14.jpg黒板にはジェノベーゼソースとあったけれど、仕立て変更の紅いソースがソースペリグー。
盛り合わせのデザートを平らげて、ふー、満腹満腹。


幹事のジュネさん、メンバー紹介にぴったりのしおり作成お手数さまのつきじろうさん、いつもコンビのGingerさんeatnapoさん、まいどのromyちゃんに祝ご結婚佃の旦那さんにもご同席多謝、ありがとーございました。


下町ノリの青物横丁で洒脱真っ当イタリアン、リストランテ「コージ コルディアーレ」。kouji15.jpg"コージ"はそのままシェフの名、"浩次"から。
"コルディアーレ"とはイタリア語で"真心のこもった"という意味だそうです。


「KOUJI Cordiale」 
品川区南品川2-17-18 3F[Map] 03-5461-3762 http://www.kouji-cordiale.com/

column/02920

口restaurant「Quintessence」で本質を素直に表現するお皿たち

quintessence.jpg確か二年前の秋口の頃。
夕方に「カンテサンスです、キャンセルが出たのですが、いらっしゃいますか」と連絡があった。
キャンセル待ちを入れていた事を失念していてハッとなったものの、タイミングを前後して別の予定を入れてしまっていて、已むなくお断りしたことを思い出す。
その後ますます予約困難なレストランとなったと聞き、そんなアプローチをすることもなく過ごしていました。
そこへ、個室を予約してあるそうなのでご一緒しませんか、とお誘い。
うんうん、お値段張るけど、頑張って行く(笑)。


「カンテサンス」は、プラチナ通りをとことこと下っていって、出光のスタンドの脇を斜めに入ったところにある。
ウェイティングスペースで、初めまして、お久し振り、まいどとご挨拶をして、ホールから個室へとご案内。
個室には6名テーブル。壁一面をセラーにしてあります。


乾杯にとお薦めの「ALFRED GRATIEN Brut」。
滔々とテーブルに置いたシャンパンについての解説をしてくれるソムリエ氏。
淀みなく細やかな早語りに聞く方がついていけなかった(笑)ものの、変わり者の爺さんが、ステンレスタンクではなく木の樽を使って昔ながらの手法で醸る泡、という辺りは記憶できた。
うん、ミネラルな感じと酸味のバランスも好みで、美味しい。
quintessence01.jpgquintessence02.jpg
乾杯をして受け取ったのが、有名な「白いメニュー」。
見開きの左側に、「カンテサンス」はお任せコース1つのみの形式としていることの説明が丁寧にされている。
その理由は、「食材への拘り」。
食材の管理を徹底した上で、食材の状態がピークを迎えた時に口にできるようにするために、お任せコース一本としているとある。
そして、シェフが解釈したフランス料理の定義に基づいて、大切と考える3つのプロセス「プロデュイ(素材)」「キュイソン(火の入れ方)」「アセゾネ(味付け)」をふまえたお皿たちで食事を愉しんでいただきたい、とメッセージを添えています。


無機質なプレートの上に可愛いく載ってきたのが「鴨の腿肉とリエットのビスケット」。quintessence03.jpg繊細にした鴨のリエットがはっきりした腿肉の風味に一瞬の奥行きを与えています。


黒く四角いプレートには、グラスと小さなケーキ。quintessence04.jpgグラスに鼻先を近づけると懐かしいような匂いがして、
そっと啜ればなるほどの「焼き芋のスープ」。
小さなケーキは、塩をちょっと使った、タイトル「甘くないスイートポテト」。
鳴門金時の皮廻りと中身とを使った、デザートのようでいて甘くない前菜だ。


ふたつめのグラスには、「GRUNER VELTLINER Steinleithn Geyerhof 2008」。quintessence05.jpg白葡萄品種グリュナー・フェルトリナーで造るオーストリアの微発泡なビオワインだ。


白いボウルに、クリーム色と黄色とのグラデーションをみせているのが、
スペシャリテ「塩とオリーブ油が主役 山羊乳のバヴァロワ」。quintessence06.jpg京都から届くフレッシュな山羊の乳を使ったバヴァロアは、とことん滑らかですっきりとしたコクと風味。
そのバヴァロアを黄色く縁取るのが、
ミル・エ・ユンヌ・ユイル社というつくり手のオリーブオイル。
プレスを掛けないで自重で搾ったオリーブオイルだそうで、こんな澄んだ果実味がふくよかなオリーブオイルは初めて味わう気がする。
塩は、塩の花(フルール・ド・セル)と呼ばれる、ブルターニュ地方から届くもの。
散らしているのが、極薄切りのマカデミアンナッツと百合根。
甘みを引き出す塩に果実味で包み込むオリーブオイル、そして山羊乳の風味・コクとの三位一体がいいのだね。


ベージュの大理石の壁から切り出してきたようなプレートには、
「ポロ葱のロースととつぶ貝、剣先イカ」。quintessence07.jpg例えば下仁田葱を焦がして中身をいただくように、ポロ葱の緑の部分を白い部分に巻いて焦げるまで焼いて、蒸し焼き状態の白い部分を甘く香ばしくいただこうというもの。
ん?鮑?と一瞬思ったのはつぶ貝。剣先イカの柔らかな身とコンビを組んでいる。
周りを囲んでいるのが雲丹のソース。
有名寿司店御用達の北海道の卸から仕入れた雲丹を使っているという。


quintessence08.jpg
合わせるグラスは、ロワールの「M de Marionnet(エム・ド・マリオネ)2005」。
通常よりも一カ月上も遅らせて収穫した貴腐葡萄から選りすぐり、長期間発酵。
ロワールで初めて、無農薬・無添加・無濾過で作ったワインだという。
貴腐ワインに思うようなアロマがすっきりと華やぐ感じだ。


quintessence09.jpg漆黒のプレートに載って登場したのが、
「車海老に乗せた縞牡丹海老のタルタル」。
焼いた車海老の上に、生の縞牡丹海老をタルタルにしてソースとしてのせ、縞牡丹海老の殻からとったアメリケーヌを泡状にして添えている。quintessence10.jpg車海老と縞牡丹海老と、焼いた身と生の身と、タルタルとアメリケーヌと。
それぞれの要素が鮮やかに融合していて、思わず無言で食べ進む(笑)。


ウミウシのような不思議なフォルムで登場したのが「フォアグラを詰めたブリニ」。
ブリニというのはパンケーキのことらしい。
quintessence11.jpgquintessence12.jpg
蕎麦生地ではなくて小麦のパンケーキの中に焼いたフォアグラを詰めてある。
トッピングには、栗かぼちゃのペーストに丹波の栗。
溶けだしたフォアグラのエキスがケーキ生地に滲むように沁みています。


quintessence13.jpg寄り添うは、貴腐葡萄を厳選して作られる、セレクション・グラン・ノーブル「DOMAINES SCHLUMBERGER(ドメーヌ・シュルンバジェ)」。
なるほど、フォアグラと貴腐ワインとの相性とはこふいふことをいうのだね。


一転して白いお皿でやってきた魚料理が、「螺鈿のように焼いた真鯛」。quintessence14.jpg黒い板に虹色に光る貝殻の内側を嵌め込んだ装飾をみたことがあると思うけど、
あれが螺鈿(らでん)だ。
大きなサクのまま焼いて、少し寝かせてから切り分ける。
ジューシーに光る断面をそう例えているのか、香ばしくした皮目をそう擬えているのか。
タイムの泡状のソースに、エシャロットにケッパーなどを含んだ柑橘系のソース、有機栽培のキャベツ、溶かしバターとヘイゼルナッツが囲んでいます。


波状の硝子のプレートに紅い断面で誘うのは、「蝦夷鹿の3時間ロースト」。quintessence15.jpg蝦夷鹿肉を骨つき脂つきの塊のまま、オーブンで火を通しては休ませを30回近く繰り返して、ローストに要する時間が3時間。
そうするとこんなに麗しい表情に辿りつくのだね。
quintessence16.jpg弾力ある歯応えのあとに、すっと軽やかに赤身肉の旨みと柔らかなビジエな香りを運んでくれる。
シメジに、ジロール茸とトランペット茸というキノコのソースが旨みをよりふくよかにしています。


「ブルビーのフォンデュ」は、ラヴォー・ブルビー=羊乳を使ったチーズの真ん中あたりの美味しいところを卵黄とバターとでとろんと蕩けたフォンデュ状にしたもの。
付け合わせには、胡桃のトーストと乾燥イチジク。
ただカットしただけのフロマージュとのアプローチの違いを素直に愉しもう(笑)。
quintessence17.jpgquintessence18.jpg
グラスの底にゼリーを仕込んだ、なんとシャーベットに蕗の葦を使ったという「蕗の葦のソルベ」にリュバーブから抽出した赤と白が鮮やかな「リュバーブのジュレとクレーム・ドラジェ」。
quintessence19.jpgquintessence20.jpg
素朴に焼いたフルーツのようにもみえる「ブーダール」。
ブーダール峠にあったパテスリー・ブーダールのスペシャリテでレモンパイの原型にあたるものをモチーフに再構築したデザートだという。
このお皿へと至るその組み立ての物語は、原型を知らないゆえピンとこないのが残念だ。


そして、「メレンゲのアイスクリーム」。quintessence21.jpgここでクイズタイムとなって、
「今夜のメレンゲのアイスクリームに添えた香りはなんでしょう?」。
クンクンと花を近づけると、あ、中華でもお世話になってるこの香りは、八角、スターアニスだ。
このアイスクリームはズルいぞ。
この儚げでかつ奥行きのある風味は、文句なしに美味しいもんなぁ(笑)。


若き岸田シェフが紡ぐお皿たちを目指して予約殺到の、云わずと知れたモダンフレンチの雄、「カンテサンス」。quintessence22.jpg店名の「Quintessence」とはなんぞやと問えばそれには、Webページに解説がある。
お皿の上の料理たちに描き得る本質や真髄を素直に表現し、進化させ、提供したい。
そんな気概の表れなのでしょうね。


「Quintessence」 港区白金5-4-7 バルビゾン25 1F [Map] 03-5791-3715 http://www.quintessence.jp/

column/02914

口Ristorante「VICOLETTO」で あかしゃエビパスタ濃いぃ野菜たち

vicoletto.jpg奥沢の駅を降りて、自由通りを自由が丘方向へ少し行くと、フランスの国旗が視界に入ってくる。
その旗の主は、2階に席を持つbistro「Le Sourire」なのだけど、今日の目的地はそちらではなくて、1階にCafeの入ったその建物を目印にして右に折れた路地の店。
雨垂れにちょっとくすんだ半ドーム型のテントが迎えてくれるのが、「ヴィコレット」だ。

小振りな林檎ふたつを卓上のアクセントにした、居心地の良さそうなテーブルが並んでる。vicoletto01.jpg加減のいい小じんまり感と細かいところまで配慮の行き届いた感じが和ませてくれます。


A、Bとある「BRANZO」からAを選んで待っていると、
まずやってきたのは、カラフルな前菜のお皿。vicoletto02.jpgシェフの実家があるという、愛知・岡崎から届いたという「自家製生ハム、おばあちゃんが育てた野菜たち、本日の鮮魚、季節の野菜のスープの盛り合わせ」。


vicoletto03.jpgvicoletto04.jpgvicoletto05.jpgvicoletto06.jpgvicoletto07.jpgvicoletto08.jpg
生ハムを下敷きにして、赤玉ねぎや玉ねぎ、イチゴピーマン、パプリカにムース、カラシ菜、ルッコラ、ロメインレタス、ベビーリーフなどなど。
ちょっとづつ野菜たちの味が濃いぃように思うのは、気のせいではなさそうだ。


3種類の中から選らんだパスタは、
「三河湾直送 アカシャえびとほうれん草のクリームスパゲッティ」。vicoletto09.jpgぼうずこんにゃくのオッチャンの銘図鑑「市場魚貝類図鑑」によると、三河湾周辺を中心としたエリアでは、アカエビ属の小エビを総称して「あかしゃえび」と呼ぶらしい。
いわゆるエビせん、にも相通じるような香ばしさを愉しみながら啜る、そんなパスタであります。


デザートに熟れ熟れのいちじく!vicoletto10.jpgシャーベットのいちじくと交互に口に含んでは、完熟無花果の甘さと独特の香気に思わず目を閉じる。
ちょっとオンナノコ気分の不思議な感覚が過ります(笑)。


四季折々の味わいと食材、特に岡崎の野菜にこだわっているというレストラン「ヴィコレット」。vicoletto11.jpgおばあちゃんが育てた野菜が美味しいレストラン、
という謳い文句もきっとひとつの顔を示してる。
でも、別の顔もいろいろありそうで、その辺りを探りにまた訪れたいな。


「VICOLETTO」 世田谷区奥沢2-10-6-101 [Map] 03-3725-3436 http://www.vicoletto.com/

column/02911 @2,100-

口Cucina Italiana「mondo」でふたつのMenu感性と世界の共有

mondo.jpg自由が丘の住宅地の直中に話題のレストランがあるという。
ルートを一端頭に入れてバス通りを往くも、
初めて歩く道筋に右折ポイントが判然としない。
ここかなぁと曲がって丘を上がったものの、
どうや一本行き過ぎていたらしい。
ならばこの辺りに、とまさに閑静な住宅街の道沿いをきょろきょろしながら進むと、住宅と空き地の間に、
奥へと誘うような暗がりが見つかります。
もしやここでは、と近づくと、そのアプローチの路傍に球形の硝子が仄かな光を灯していて、
そこに刻まれた文字が「mondo」だ。


その先の階段から下を望むと、小窓を開けた白い建物が浮かび上がる。mondo22.jpgmondo02.jpgmondo03.jpg招き入れてくれたホールは、ぐっと照度を落としていて、その分ライトアップした庭先を切り取るようにした窓が印象的になっている。


スプマンテをいただいているところへ目の前に置かれたプレートには、左右にふたつの前菜が据えられています。
これが今夜の「mondo」への入口、そして岐路。mondo04.jpg右はイタリアの伝統的な郷土料理を志向した「Menu regionale」、左は日本の旬な食材と先端な料理技術にシェフの感性を掛け合わせた新しき「Menu moderno」。
前菜ふたつをヒントにどちらのMenuにするか選択してほしいという。


当然どちらも気になる(笑)ので、複数名でテーブルを囲まないといけないンだ~と笑いつつ、双方のオーダーといたします。
ボクのチョイスは、「moderno」で。


長方形の黒いプレートに妖しく誘う赤を三点盛ったのが「熟成肉のバリエーション」。
田園調布にある熟成肉の専門店「中勢以」提供の但馬牛だという。
左から云わばお刺身で肉のほの甘さを味わう。
真ん中の手毬寿司状のものは、肩から脇にかけての部位を檸檬でタルタルにしてイチゴのシートをのせたもの。mondo06.jpg

右がウチモモをいろいろのスパイスに漬け込んでハムにしたもののスライスで、トリュフをあしらってある。mondo05.jpg5週間ほどの熟成を経たお肉たちなんだそうで、元々グレードの高い牛肉にさらに手間暇を施していることになる。
どれもがまるでクセのなく、丸さの中に滋味があるという印象のまますーっと消えていく。
俗に腐る寸前が旨い、とは云うけれど、管理された熟成肉というのはしみじみ味わいたくなる魅力を持つのだね。


ふた皿めに「魚介のクスクス」。mondo07.jpgあかむつのソテーを載せたクスクスで、云わばこれもパスタなんだねと思っていると、「ところが...」と説明を加えてくれた。
ホントのクスクではなくて、解したカリフラワーをサフランで色付けしてクスクスに見立てたものですと。
思わず口をついてでるのは、へー、面白~い(笑)。
確かにクスクスとはやや食感は異なるものの、愉しいアプローチであるね。
旨みをたっぷり含んだソースが、あかむつと見立てクスクスとをすんなりと結びつけてくれています。
そのソースが漂わせる酸味は、トマトを擂り伸ばして、その上澄みを使ったものだそう。
陰でそんなに手の込んだことをしてれくているのだね。


mondo08.jpgいただいたワインは、「Dario Princic vino bianco 2007」。
ソムリエ田村氏の説明によると、生産者ダリオ氏が酒場で量り売りをしているハウスワインを瓶詰したもので、皮と種を一緒に圧搾して醸したワインなどをいくつかブレンドしているそうで、主にはソーヴィニヨン・ブラン種。
ちょっと白濁りしたその雫は、最初軽やかで、空気に触れ温度がやや上がってくるに従ってビオに思うような風味と奥行きを増してくる。
うん、美味しい。


三皿めにと「イカ墨を練りこんだタリオリー二 ビーツの泡と」。mondo09.jpgコクを思う黒い細平麺と薄切りの烏賊の身が当然のように好相性。
煮立たせたビーツに卵白などを加えて泡立てたという、赤くて繊細な泡がほの甘い風味を添える。
これもエスプーマによるものなのだろか。


バスケットから手にとって、冒頭から代わる代わる口にしていたのは自家製のパンたち。mondo10.jpg全粒粉の丸いパンやステック状のグリッシーニ、クミンやコリアンダーといったスパイスを含ませたものタラーリ、チーズ風味の薄焼きなどなど。
ほとんど平らげて、お代わり貰ったりして(笑)。


mondo12.jpg
「ゴルゴンゾーラを詰めた栗粉のラビオリ モスタルダ添え」にナイフを入れると、
その名の通り、中からゴルゴンゾーラが溢れ出す。
栗を粉モンにしてしまうのは、新しいンじゃなかろうか。
mondo11.jpg風味明瞭な皮に風味明瞭なチーズを合わせるセンスの妙。
モスタルダというのは、果物や野菜をシロップで煮て、マスタード・エッセンスを加えた寒天的なキューブで、フルーティな甘さを添えてくれます。


メインには、「猪のアグロドルチェ」。mondo13.jpgアグロドルチェというのは、甘酸っぱい仕立て、というような意味。
65度で6時間、じっくり火を入れたというイノシシの身肉はしっとり柔らかで、素直な旨みの向こうに仄かな野生の風味がして、いい。
周りを飾るチョコレート、プラム、赤ワインのソースを交互に試して、添えたキャベツの甘さも加減のいいアクセント。
んー、一気に食べちゃうね。


mondo14.jpg
デザートは、「柿とアーモンドのデザート」。
太鼓焼的フォルムの外側は、甘さを控えた柿のアイス。mondo15.jpgアーモンドとあるのはアーモンド風味のリキュール、アマレットを使ったアイスを中に詰めているから。
シャリっとした食感とトロッとした舌触りの中に柿の風味にアーモンド風味が行き来します。


「Menu regionale」はというと、
mondo16.jpgmondo17.jpgmondo18.jpg
「イタリア各地のハム盛り合わせ」に始まり、「魚介のクスクス(シチリア)」「全粒粉のビーゴリ アンチョビと玉ネギのソース(ヴェネト)」に、
mondo19.jpgmondo20.jpgmondo21.jpg
「ポルチーニ茸のカネーデルリ(アルトアディジェ)」「猪のアグロドルチェ (ラッツィオ)」「栗のセミフレッド (アルトアディジェ)」と続く。
こちらはこちらで、定番寄りの仕立ての中から真っ直ぐな滋味が伝わるお皿たちだ。


自由が丘の住宅地の隠れ家レストラン、「mondo」。mondo01.jpgお店のWebページでは「mondo」の意味を、「世界」「天地・万物」、そして「自由が丘の小さなレストラン」と紹介している。
近隣住民の一定の同意なくして叶わないこのシチュエーション。
丁寧なお皿の提供ときちんとコミュニケーションのある応対を損なわないよう、着実に対応できる範囲内で予約を受けるようにしているそう。
コンパクトな距離感の中で、シェフとソムリエの経験と研鑽と創意と感性が描く世界を共有できたような、そんな気にさせてくれるのも「mondo」の魅力の一面なのかもしれません。


「mondo」 目黒区自由が丘3-13-11 [Map] 03-3725-6292 http://www.ristorante-mondo.com/

column/02901 @13,600-

口CAFE DINING「Pali Kari」で 身と皮の香ばしきすずきのポワレ

palikari.jpg新川は霊岸島近くの刀削麺の店の脇にちょっとした路地がある。
その先を覗くと、湯気を上げるコーヒーカップのアイコンを示した小さなサインが見えます。
以前新規オープンのお知らせをみて、そのうちお邪魔してみようと思ったことがあったんだ。
でも暫くすると、おひる時前を通ってもずっと暗い店内で、結局その機会を逸したままになっていたお店。
その「Pari Kari」がリニューアルオープンしました。


以前のことを知らないので、どこがどう新しくなったのかは、判りません。
何処が入口か一瞬戸惑うファサードから硝子戸を押すと、すぐ左手が厨房とカウンター。
右手の柱越しにテーブル席が配置されています。
おひとりさま御用達の大きなテーブルの一角に佇んでキッチンを望むと、カウンターの頭上の下がり壁に黒板が掲げてあって、その日の前菜、魚炭火焼、肉炭火焼、そしてチーズ各種のあれこれが書かれてる。palikari01.jpg炭火焼もひとつのウリのお店なんだね。


ランチメニューも黒板書きで、生パスタのセットに魚または肉のワンプレート、
パスタ+魚or肉のランチコースの3本立て。
ワンプレートから「すずきのポワレ」を選びました。


まずやってくるボウルにはこんもりとサラダ。
「クーリ」の前菜サラダには敵わないものの、たっぷり野菜は嬉しいもの。
そこへキッチンの方から揚げ焼きの音が漏れ聞こえてきて、お皿を待つ臨場感が増してくる。


palikari02.jpg
香ばしい薫りをふーんとさせながら、当のお皿がやってきました。
さらっとしたバジルのソースに浮かぶ鱸の身の皮目が誘う。palikari03.jpgこの日の鱸は、京都・舞鶴産だそう。


すっとナイフを入れるとさらさらと脂が滲んでくる。
奥側に置いたトマトのソースをちょんと載せて口へ運べば、ふわわわっと皮目の香ばしさ×白身自身の香ばしさが口中に広がる。palikari04.jpgうん、旨い!
バジルとトマトのソースもいいアシストをしています。


数日後の生パスタは、「エビのラグーと水菜のリングイネ」。
例によってサラダをわしわし食べてから、受け取る白いお皿。palikari05.jpg白く澄んだスープ浮かぶのは、
海老のラグーというか、かたちを整えない海老のつみれというか。


オイルをしっかり乳化させた塩仕立てのスープと生のリングイネとが、
一体感をもって口元を滑る。
palikari06.jpgpalikari07.jpg
ほどよく散らした鷹の爪が、味わいに輪郭を与えていて、悪くないセンスだね。
焼き立てのフォカッチャやマルパンもぷち嬉しい。


この11月にリニューアルオープンしたCAFE DINING「Pali Kari」。palikari08.jpg気取ってるだけのバー・ダイニングは勿論お呼びじゃないけれど、ここでは気の利いた炭火焼き料理やチーズをワイン片手に愉しめそうな、そんな予感がいたします。
秋には本棚を背にして、夏にはオープンエアーでね。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)


「Pali Kari」 中央区新川1-6-12AIビル茅場町1F [Map] 03-3537-6663 http://palikari.jp/

column/02899 @1,200-

口Restaurant「DA Noi」で 名物スープと猪のワイン煮込みパスタ

danoitakanawa.jpgかかりつけの高輪の病院で診察を済ませた後、
てろてろと品川駅方向へと坂を下る。
台風の余波か、冷たい雨に強い風が混じってる。
どこかで昼ご飯したいなぁと思案しながら立ち止まった信号が、東武ホテル前。
あ、そうだ、ここに「ダノイ」があるんだったと急に思い出して、今日は営業してるかな、と振り向くと、三色旗が揺れているのが見つかります。
小熊のマスコットが迎えてくれました。


「ダノイ」のお昼は、パスタランチA、きまぐれランチB、シェフおかませランチC、
そしてステーキランチDと4つのグレードのコースランチがある。
あとは、数量限定の日替わりランチかいっそアラカルトか。


ここは素直に、Aランチ。
前菜から「ダノイ名物 豆と野菜を煮込んだスープ」、パスタに「スパゲティー二 猪の赤ワイン煮込み」を選びました。


気取らず、カジュアルにはなり過ぎず、のフロア。danoitakanawa01.jpgソファーの落ち着いた朱色やテーブルクロスのピンクもきっと、入口廻りのブランディングパネルの赤をモチーフにしているのだろうね。


スープ皿が届きました。danoitakanawa02.jpgdanoitakanawa03.jpg前菜と云えども、名物というからには、それなりの自信作なのだろうなんて気負いをやんわりと押し返す、優しいお味。
ひと口目は、ひと味足りないかもなぁと思うも、ふた口み口するうちに、あ、これでいいんだと妙に納得の豆と野菜のコク味がやってくる。
粉チーズをパラパラすれば、また違うひと口が愉しめるね。


賽の目肉を載せたパスタは、なるほど赤ワイン煮込みをソースにして和えた仕立て。danoitakanawa04.jpgdanoitakanawa05.jpgこの肉がイノシシかどうかと訊かれると確かにそうだと応える自信はないけれど、まぁそうなのでしょう(笑)。
あれ?醤油も使ってる?的な独特な風味はどこからくるのかなぁ。
もしかして昨晩のメイン料理の残りをパスタにアレンジしてたりして。
などと考えているうちにぺろんと啜ってしまいました。


danoitakanawa06.jpg
デザートのタルトを食べながらふと思いつく。
そういや、遠い昔、キャベツのスパゲティが話題になっていたんじゃなかったっけと改めてメニューを眺めると、「スパゲッティーニ カーヴォロ」というのが、キャベツとアンチョビのパスタ。
そうだ、西麻布の本店でいただいたンだったとやっと思い出す(笑)。
もう、随分昔のことだもんなぁ。


「ようこそ我が家へ」。
ホテル附設のレストランであってもどこかアットホームな雰囲気をもつ「DA Noi」。danoitakanawa07.jpg西麻布の店1階の「パネッテリア」や栄「ラシック」にも出店していることもあってか、
最近はもう、Altri(その他の)とは呼ばなくなっているようです。


「DA Noi」高輪 港区高輪4-7-6 高輪東武ホテル1F [Map] 03-3440-4424 http://www.danoi.jp/

column/02889 @1,890-

口洋食「レストラン大宮」で奇跡の牡蠣安芸の一粒で馳走カキフライ

omiya.jpg初めて訪れた時は印象の良くなかった、
浅草寺脇の「レストラン大宮」。
カウンターの正面にする大宮シェフが何故だか大層ご機嫌が悪く、強面なシェフの顔が怒気に満ちていた。
そのピリピリとした雰囲気が愉しく美味しくいただこうとしているカウンターのこちら側にも伝わってきて、とっても遣る瀬なかったことを今でも思い出す。
丸ビルの店でにこやかに応対するシェフをみて、なんだか妙な安心をしたこともまた思い出せる。
その「レストラン大宮」へ、これは絶対行かなくちゃ!と思ったのは、とあるTV番組を観たからなんだ。


その番組は、テレ朝の「地球号食堂~エコめし宣言」
地球にも、身近な環境にも、人にも優しくなれるオリジナルメニューを目指して、安心・安全な食材の生産者を訪ね、その厳選食材を趣旨に賛同したレストランに委ねる。
そんな番組第4号の食材が、牡蠣どころ広島の「安芸の一粒」だったのだ。


牡蠣ひと筋35年という島田水産のオッチャンがつくる牡蠣は、同じ広島圏の牡蠣ともはっきりとした違いをみせているという。
海の男らしい厳つい風貌に似合わず、顕微鏡を覗き込んでは、いいDNAの牡蠣を掛け合わせてサラブレッドな牡蠣の稚貝を生み出す。
その親牡蠣となっているのは、厳島神社の大鳥居周辺の干潟の岩に付着している牡蠣たち。
そして、その干潟での養殖が「安芸の一粒」の魅力を格段に増しているのだと。
浅瀬ゆえ水温の変動が大きく、温度が下がればぐんと引き締まる牡蠣。
干満の差も影響して、水面から出て陽に晒される状態に耐えようと引き締まる牡蠣。
そして、干潟に住むさまざまな生物たちが穴を掘ったりして耕すようにして環境を活性化、豊富なプランクトンを生んで養分を蓄える牡蠣。
そんな干潟が残っているのは、世界遺産・厳島神社あればこそ。
云わば、世界遺産が守る干潟が生む、奇跡の牡蠣、という訳なんだ。


ほうほうと思いながら、その「安芸の一粒」を使ったオリジナルメニューをどの店に任せるのだろうと観ていたら、それがあの「レストラン大宮」。
大宮シェフ自らでなく、若きシェフに挑ませた「安芸の一粒」を使ったオリジナル料理は、
「カキフライ」。
そのカキフライを試食した大宮シェフは、口髭をひくっとさせて「いいんじゃな~い」と。


期間限定(10/27~11/01)、一日10食という限定モードにも引っ張られて、ラーメン屋ならぬ洋食屋に開店前のシャッター状態(笑)。
定時ちょっと前に、カウンターの人となりました。


omiya01.jpg
卓上に「地球号食堂」からのメニューを紹介するプレートがあって、「コレください」。
通常メニューでいうところの、一番下段「Omiyaお勧めのフライ」が「安芸の一粒 カキフライ」だということになる。


油の沸くような弾けるような音がカウンターの中から聞こえてくる。
カキフライを調理しているのは、番組でも紹介された若きシェフなんだろな。
「お待たせしました」と「カキフライ」のお皿がやってきました。omiya02.jpg


定番的5つのフライにたっぷりのタルタルが添えられています。omiya03.jpg


パン粉パン粉した衣とは違って、細かな粒子で包んで揚げ焼きしたような表情をしている。国産小麦粉で自家製したフランスパンを細かくおろし、そこへパルメザンチーズと刻んだバジルを混ぜ込んだものを衣にしているんだ。
どれどれとそっと齧ると、その衣がカリっとしながら、チーズとバジルの風味を一瞬過らせる。


と、その直後に中の牡蠣の身が堰を切ったように弾け、押し寄せる。omiya05.jpgドワッ!と広がる鮮烈な旨みの海。
うひゃひゃひゃ、こりゃ堪らん。
これが「安芸の一粒」かぁと、その地力を垣間見ちゃった感じだ。


そして、たっぷしのタルタルもなかなかに絶妙。omiya06.jpgニンニクと鷹の爪を一緒におろし、卵黄とオリーブオイルでマヨネーズを作り、そこへ刻んだ茹で玉子、トマト、玉葱、バジルを混ぜ合わせたもの。
ちょっとした辛み風味とちょっとしたトマトの酸味がタルタルのコク味にいい輪郭を添えていて、揚げ焼きカキフライによ~くマッチしているんだ。
うんうん、ご馳走さまです。


泰然自若が新進気鋭を琢磨する、老舗洋食「レストラン大宮」。omiya07.jpg「安芸の一粒」を育んでくれた厳島神社大鳥居を望む干潟と島田水産のオッチャンとオリジナルフライを考案してくれた若きシェフとそのシェフを育てた大宮シェフに感謝を思う、浅草のお昼どきでありました。
「安芸の一粒」は、在京のいくつかのレストランでも食べられるようなので、
そちらにも行かなくちゃ(笑)。


口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「レストラン大宮」 台東区浅草2-1-3 [Map] 03-3844-0038 http://0038.info/

column/02888 @2,450-

口Restaurant「Coulis」で 彩り野菜の活力長野収穫のキノコたち

coulis.jpg二日続けてランチしちゃった記憶も新しい、
新富町のレストラン「クーリ」。
その後もじわじわと話題になっているようで、
先を争うようにランチに訪れる女性陣でなかなかの盛況を呈しているらしい。
やっぱり夜にも行かなくちゃ!
ってことで予約を入れた秋の夜。
暗がりから見上げるキッチンからも活気の片鱗か伝わるようだ。

階段の脇が食材のプレゼンテーションの場になっていて、
今夜目に留まったのは、ドンと置かれた粉の袋。
丁寧にも「十勝産小麦強力粉 春の香り」と貼り紙がしてある。
その粉がなにに化けるのかな。


テーブルに案内されて、食前酒。coulis02.jpgルバーブを甘く煮て、スパークリングワインと合わせたカクテル。
繊維質な果肉っぽい甘さが優しいカクテルだ。


ひと品目のプレートには、北海道産のししゃものフリット。coulis03.jpg花猪口(ハナイグチ)というキノコのフリットをのせ、そのキノコの軸で作ったソースをあしらってある。
香ばしく弾ける胡桃も長野から持ち込んだもの。
数日前にスタッフ自ら長野を訪れて、キノコ狩りや直売所めぐりをしてきたそうで、今夜はそんな食材をあちこちで愉しめそうな、そんな嬉しい予感(笑)。
ああ、軽やかなサクっの中に広がる秋の滋味。


続くお皿に黒鯛のセビーチェ。coulis04.jpgセビーチェとは、中南米でいうところの魚介のマリネで、黒鯛の身が湯引きしたように白みを帯びていて、酸味に浸したさらっとした中に旨みが凝縮してる。
その下で控えるは、クリタケ、ナメタケにヌメリスギタケモドキやムラサキシメジ(?)といった、やっぱり長野からのお土産キノコあれこれだ。


然らばワインも長野産にしちゃいたい、と選んだのが「ヴィラデスト プリマベーラ シャルドネ2006」。
キリッとしながら一瞬の華やぎや樽香りのような風味が折り重なる奥行きがある。


そしてこれぞ「クーリ」のスペシャリテでないの?の魚介と15種類の野菜のサラダ。coulis05.jpg彩り鮮やかな野菜たちの廻りに、ヴィネグレットのペイント。
ランチと違うのは、スタッフがテーブルに置いたお皿の上に恭しくソースパンを構えたこと。
そこからスプーンで掬った液体をサラダに回し掛けるも、そこからは半ば蒸発するように一瞬の白煙を上げる。
-196度の液体窒素で凍らせたドレッシングで風味づけ、という趣向だ。
この夜のお魚は、鰤。
その鰤には、青森県産の青海苔とシラスを添えるという、組み合わせの妙。
例によって、その下にリゾットが隠れてるんだ。


coulis06.jpg
バジルのタネをトッピングした自家製パンを齧りつつ受け取ったお皿は、三片のチップスが浮かぶスープ。coulis07.jpgじゃが芋のスープかと思えばそうではなくて、
菊芋という北米原産のキク科植物の塊根のスープだという。
浮かんでいるのは、菊芋にピンクなじゃが芋ノーザンルビー、紫色したシャドー・ムーン。
大好きなヴィシソワーズをその繊細な風味のまま温かくしたような滑らかな滋味が伝えてきて、
いい。


coulis08.jpg
すっくと皿の上に屹立しているのは、つまりは春巻き。
万願寺唐辛子、茄子にヤリ烏賊。
赤いサルサでパリッといただくと、中華なような、メキシカンのような(笑)。coulis09.jpg添えられていたほおづきを甘く齧ります。


リースリングでもそんなに甘ったるくない仕上がりという「LEON MANBACH 2007」にボトルを換えたところで、意外や自家製ピザ。coulis10.jpg茄子やパプリカ、キノコのピザに蒲公英の葉が横たわる。


おお、なんだろうと身を乗り出したのが、透明なお皿。coulis11.jpg北海道からやってきた白子を揚げ焼きのようにしていて、そこにマコモダケのボイルを帽子のように載せている。
零れないようにそっと歯を立てると、期待通りの濃度で解ける白子の愛おしさよ(笑)。


そして、お魚メインが長崎産の白アマダイのポアレ。coulis12.jpg鱗を欹てるようにカリサクに揚げていて、その食感と白い身のほっこりした甘さの重なりがいい。
coulis13.jpgcoulis14.jpg
と、その下のソースから小振りな牡蠣の身が現れた。
牡蠣のリゾットが隠れていたとは~。
お皿の底にリゾットを潜ませるのは、折笠シェフの定番アイデアなのかもね。


方や、ショッキングピンクの断面が誘うは、信州和牛のランプのグリル。coulis15.jpg脂の甘さでなく深~い滋味を集めた赤身が柔らかにいただける。
「クーリ」らしく、周囲を固めるは、赤からし菜に野生クレソン、万願寺、などなど。
和牛のスジのジュを含んだキノコのソースが風味を添える。


デザートは二層のミルフィーユ。coulis16.jpgチョコレートのブラウニー、キャラメルアイスなんかをクッキーで挟んでる。
その造形を愛でつつ、エイッと崩して動かすスプーン。
たっぷりだけど、あっという間にぺろんと舐めてしまうんだ(笑)。


折笠シェフは、
長野「ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー」での研鑽を経ての、新富町裏通り。
一本目にいただいた白ワインは、その「ヴィラデスト」のワインであったのだ。coulis17.jpgそして、満たされた気持ちもお腹も軽やかなのはきっと、野菜たちの活力を利かすアレンジの賜物なんだね。


のむのむさんワシ・ブロさん旦八さん、ご一緒ありがとー。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)


「Coulis」 中央区新富2-10-10 2F [Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02885 @10,500-

口山形イタリアン「YAMAGATA San-Dan-Delo」で山形食材じっくり

sandandelo.jpg銀座・有楽町界隈は、気がつけば10数店が競い合うように出店している、謂わばアンテナショップ銀座。
その一角に、山形のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」が追随オープンしたのはこの4月のことでした。
1階は、お約束の特産品の展示販売フロアになっていて、2階の一部は当地山形への観光情報を発信するエリアになっている。
そして、その2階フロアに山形の地域活性化を一身に担うかのような存在となっているのが、
山形イタリアン「ヤマガタ サンダンデロ」。
ヒロキエさんがオープンの頃早速訪れて、様子を伝えてくれていたっけね。


日時は9月某日の夜。
なぜにその日かというと、今夜は奥田シェフが当地レストラン「アルケッチャーノ」を飛び出して銀座で腕を揮う、月のうちの数日に当たるから。
事前に記名して予約する「LA BETTOLA」スタイルのランチも人気らしいよ、なんて話をしながらテーブルに着く。sandandelo01.jpgsandandelo02.jpg目の前に置かれた、それぞれに別々の野菜が描かれた木のプレートをひっくり返して、ボクのは宝谷かぶ、のむのむさんのは友江フキなんて、早くも山形食材のプレゼンが始まっている(笑)。
お願いしてあるのは、シェフおまかせのコースだ。


鶴岡のシルク「きびそ」を使っているというカバーで飾ったドリンクメニューで「Lista dei Vini Yamagata」と括られた章を発見、今夜はやっぱり山形ワインでいきましょー(笑)。
まずは乾杯に似合いそうな一本をということで選んだのが、
高畠ワイナリーのスパークリング「嘉yoshi」。sandandelo03.jpgシャルドネにして酸味柔らかな辛口で、呑み口のいい。


最初にやってきたお皿には意外や、ひと切れのお刺身。
庄内浜のワラサの切り身の廻りに塩が振ってあり、その塩が「満月の塩」。sandandelo04.jpgまずはミネラルな塩だけで素材そのものを味わってみて、というアプローチだ。
情緒的違いなのではないかなとは思うものの、満月の際と新月の際に採取するのとではミネラル分が違って、満月の塩の方がミネラル豊かだという。


続くお皿も刺身風で、ん?と思うも、これが意外や、川魚の岩魚と底魚の平目が出逢ったテリーヌ。sandandelo05.jpg一見しては判らないけれど、ふた種類の刺身を並べるように重ねるようにしてひとつにしているんだ。
口にしてはじめて、なるほど、ひとつになりながらも食感と風味が違うあたりが面白い。
トッピングにマスカット、廻りに配したフレークは塩の代わりの岩魚の燻製だそう。


三皿めで前菜的パスタがやってきた。sandandelo06.jpgトマトの冷製カッペリーニは今や定番になりつつあるけれど、
これは意外やマグロをも使っているという。
フルーツトマトとマグロの赤身の取り合わせに違和感はないものの、ならばもうひと塩ある方が好みではあるかも。


sandandelo07.jpg二本目のワインにと月山ワイン「ソレイユ ルバンsoleil levant」。
ラベルには、製造者名に月山ワイン山研究所と記してあって、北限としていわれる山形県鶴岡市で収穫した甲州ぶどう単一種で作った辛口。
硬いと思う寸前のキリリとした酸味にフルーティーな風味が重なります。


仲良く並んだ二匹のエビは、庄内湾産の赤海老。sandandelo08.jpgその赤海老が抱いているのが、炙った焦げ目をつけた「つゆ姫」というお米のリゾット。
この秋から発売される新種のお米らしい。
海老の甘さ香ばしさとお米の甘さ香ばしさが互いに呼応するような食べ口で、いい。
彩り鮮やかな翠は、庄内の在来作物、だだちゃ豆。


ん?なんだろ?あ、そっか!と思わせた(笑)のが、あまだいの松笠焼き。sandandelo09.jpg鱗を逆立てるようにして揚げ焼きしたような仕立てで、その皮目のクリスピーな食感も愉しからずや。
トップには水菜のあしらい。
そして再び、なんだろ?と思わすのが、周囲に配置した「みずの実」。
山形の、水の綺麗な沢周辺に自生するという山菜の実で、むかごの一種ということらしい。
独特なぬめりがあって、噛めばコキュッとした不思議に瑞々しい歯応えが面白いのだ。


魚介シリーズはまだまだ続いて、次なるお皿は郷土の仕立て、ハタハタの湯上げ。
湯引きするかのようにさっとそして柔らかく茹でたハタハタの身は繊細なる甘さ。
そこへ、軟白ねぎのビネガー和えが味わいにいい色を添えています。
sandandelo10.jpgsandandelo11.jpg
柳鰈のグリルには、釜石のキャビアのソースを添えている。
国産のキャビアを口にするのは、初めてのことかもしれません。
海のモノと山のモノの組み合わせの妙が、続いているね。


ここで奥田シェフが食材の載ったお皿を手にテーブルにやってきた。
その日の昼間、千葉で行った勉強会からいただいて帰ったものだという、栄螺。sandandelo12.jpgこれらサザエの活きよろしく、覗き込んだくにちゃんに向けてピューっと沢山の水を吐く勢い。
キッチンに戻ったシェフが繰り出してくれたお皿は意外や、スープ皿。


サザエと小松菜のみどりのスープは、新鮮なサザエが手に入った時にしか作らないという、
山形・庄内のシェフの店「アルケッチャーノ」のスペシャリテ。sandandelo13.jpg小松菜の清々しい風味の向こうに、サザエの身と肝の臭みとは無縁の滋味が滲み入るように伝わって、しみじみ。
シェフが千葉での勉強会に行っていなければきっと、味わえなかったお皿なのですね。


そしてこのお皿には、あとになって繋がりに驚く、ぷちサプライズを含んでいました。
シェフが昼間行った勉強会というのが、後日お邪魔する南房総市のプロジェクトが招聘したものだったという、その奇遇(笑)。


さすがにそろそろお肉系か(笑)と、鼻を利かせて今度は、赤ワイン。sandandelo14.jpg
東北最古のワイナリーといわれる、酒井ワイナリーの「鳥上坂(とりあげざか)」。
ビンテージもぶどう品種もあれこれブレンドしてノンフィルターで仕上げるという、その都度味わいが違うという変り種だ。


その赤をへーと云いながら口に含んでいるところへ届いたお皿が、鯨のカツレツ。sandandelo15.jpgsandandelo16.jpgトッピングの重なりが不思議な美しさ。
シェフが解説してくれた通り、鯨(つちくじら)の身がブータン・ノワールのような凝縮感と独特な風味がする。


ふたたびのパスタは、マッシュルームのニョッキ。sandandelo17.jpgスプーマを添えたお皿には、ふっくらしたニョッキを包むソースにペーストにしたマッシュルームを使い、さらに千切りしたフレッシュマッシュルーム。
マッシュルームの風味に一瞬全身が包まれたかのような心象になるのです。


さてさてお次は、フォアグラ。sandandelo18.jpg生の無花果の上にフォアグラを載せ、そこに寄り添う無花果のジェラート。
そして無花果のソースをあしらうという、フォアグラとイチジクのマリアージュ。
とろんとしたイチジクの実のあっさりした甘さが意外や、
フォアグラの重さを按配よくしてくれるのだね。


そして、深いピンク色でやってきたのが、丸山羊。sandandelo19.jpgだだちゃ豆を飼料に育てたという丸山さんの羊のローストに、山形ソウルフード「だし」に沿った仕立ての野菜たちが添えてある。
これじゃぁ羊嫌いのヒトがいなくなるンじゃないかと思うほどにクセのなく、柔らかな身質の羊。
郷土のピクルス「だし」の酸味を軽いアクセントにしながら、不思議なほどすっとお腹に収まっていくのであります。


羊を平らげて、さすがにお腹を叩きたくなるよな(笑)、満足、満腹モード。sandandelo20.jpgシメのデザートはやっぱり、だだちゃ豆を使ったジェラートと和風なパンナコッタ。
だだちゃ豆の風味がまっすぐ味わえるなぁと思っていると、パンナコッタに小さな器に用意した液体を振り掛けてみてと奥田シェフ。
液体の正体は味醂なのだけど、あれ、ビックリ。
仰る通りに、モンブランを食べた後口のような栗の風味がしてくる。
シェフの、食材に対する向き合い方と美味しく愉しい食べ方への工夫を垣間見るような瞬間だね。


どうやら、冒頭の塩のみでいただくワラサに奥田シェフの考え方が端的に現れている。
シェフ自ら解説してくれたのは、あとは変化をつけながら、グラデーションを描くように味のアクセントを強めていくのだと。
味を強くしていくにしても、それはあくまでも、素材の味わいを活かすための手段としてなんだね。sandandelo21.jpg
シェフおまかせコースをいただこうという方は是非、店頭のパネルをひと通り眺めてからテーブルに着かれたい。


山形の食材をメインとした、山形イタリアン「YAMAGATA San-Dan-Delo」。sandandelo22.jpgWebサイトにもある通り、店の名「ヤマガタ サンダンデロ」は、「山形産なんでしょう(山形産だんでろ)」という酒田弁をイタリア語風にした造語であるのは、周知なところ。
出来得る限り山形の食材を使用したい!という想い、山形の食材一つひとつに拘りたいという想いが込めている。
「山形産なんでしょう」じゃなくて、「山形産なんです!」じゃないかとも思うけど(笑)、それだと酒田弁×イタリア語チックにならないのかな。


予約してくれた、しずりんさん始め、ご一緒の皆さん、ありがとー。


「YAMAGATA San-Dan-Delo」 中央区銀座1-5-10 ギンザファーストファイブビル2F [Map] 03-5250-1755 http://www.alchecciano.com/san-dandelo

column/02867 @13,000-

口Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ

coulis.jpg恋に落ちるかもしれない、そんな予感。
そう、のむのむさんをときめかせていた店が新富にあるということで、お邪魔する機会を目論んでいました。
まだ8月だというのに、妙に涼しくそよぐ風に誘われるように足を運んでみる。
目的地は、新富の裏通りの「Coulis クーリ」。
鉄骨造のつくりが外観からもそのまま判るファサードで、黒い外装のフレームのその中に硝子越しの白い意匠が覗けます。
一階には花屋さんが入っているようで、店の所在を示すフラッグが同じデザインなのは、なにか関連があるのかな。


白い階段をあがると、
外観からのイメージとすんなりマッチする、白い壁と木目の優しさで構成するフロア。
coulis01.jpgcoulis03.jpg
16席分のテーブルとカウンターに4席ほどと、広過ぎず狭過ぎずの心地よさは、ゆったりした天井高によるところもありそうです。
そして、女性ばかりで席が埋まるという素晴らしさ(笑)。


coulis04.jpgメニューは卓上にはなくて、ビストロによくみる、ひとつの黒板によるご案内。
お魚な気分ゆえ、Pasta、Fish、Meatの中から、Fishをチョイスしました。
オーダーは、「フレッシュハーブでマリネした本日の鮮魚のポワレ」。
で、本日のお魚は、メダイ。
忙しなく小刻みに動く厨房の様子からは、淀みのないフレッシュな覇気が伝わってくるようです。


coulis05.jpg
まずやってきたのが、「自家製パン」と「15種類の野菜と本日の前菜」。
ころんとして小振りのパンをひと齧りすると、もっちりして澄んだ粉の香りが和ませる。


そして、これで前菜かよ!とツッコミを発したくなる白いお皿。coulis06.jpg臆することなく沢山の種類の野菜たちを盛りつけてくれています。
それは一部は素揚げしたり、切り方を変えたりして、食感や歯触り、色合いが華やか。


そして、その底の方から炙って香ばしくした秋刀魚とサラダライスが顔を出すという仕掛けにしばし驚き、ほくそ笑む。coulis07.jpgオンナノコがやられちゃいそうな瞬間に、オジサンもやられました(笑)。
秋刀魚にかかっていたタレの如きソースも絡めるようにしながら食べ進むと、気がつけば野菜を沢山採れている、ということになるのだね。


coulis08.jpg
さて、メインがやってきました。
白皿に描いているのは、皮目をカリリと揚げ焼き的にしたメダイの身を真ん中に据え、手前に杏色のソース、左上にまた別のソース、そして廻りを囲む野菜とハーブたちがつくる構図。coulis09.jpgメダイの下には、甘く焼いた玉葱と紫米を交えたようなライスが敷かれています。


なんだか妙に嬉しくなっちゃう、細やかなお皿の仕立てをじっと観る。
身を解さないように皮目を下にひっくり返してからナイフを入れ、ぱくっと。
coulis10.jpgcoulis11.jpgcoulis12.jpg皮の香ばしさと白身の甘さ、ローズマリーの香り、そしてソースの酸味や野菜たちの香気などなどがすんなりと一体となって、唸らせる。
いいなぁ、世のオジサンたちもこふいふランチを臆することなくいただくようでなければいけません!(笑)。


するとやっぱり、こっちも気になるじゃんと連日の新富町。
今日の目当ては、Pasta、「大山鶏とキノコのフェデリーニ」であります。


秋刀魚潜めた野菜たち活きいきの前菜に改めて感心して、待ってたお皿。coulis13.jpgきのこあれこれに、寄り添う藤色の身は長茄子かフェアリーテイルか。


水っぽいばかりで出汁の感じられないパスタも少なくない中で、乳化したソースに大山鶏の旨味とキノコの風味がしっかりと含まれていて、ほ~、と唸る。coulis14.jpgcoulis15.jpgいいなぁ、とふたたびアルデンテをチュルチュル。
やっぱり、こういうランチをオンナノコだけのものにしておいちゃいけないぞ、っと(笑)。


この4月に新富の裏通りにスタートした「クーリ」の拘りは、産地直送の野菜たちをふんだんに。
Webサイトには、"春は山菜、夏は野生のクレソン、秋は山きのこをスタッフ一同で長野まで採りにいく"、とある。coulis16.jpgそして、「Coulisクーリ」とはフランス料理用語で、「野菜や果物のピュレ」を云うらしい。
"野菜が持つ素材本来の魅力を充分に引き出した料理を"と謳う想いが、きっとそこにも表現されているのだね。


「Coulis」 中央区新富2-10-10 2F [Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02858 @1,300-

口北欧料理「SCANDIA GARDEN」でハムとチーズと仔牛カツレツ

scandia.jpg小型一級船舶免許の更新講習のために、
横浜港大桟橋の袂まで。
会場の波止場会館でひとまず手続きをしてから、
さてランチを済ませようと再び通りに出る。
すぐ脇の、変則な交差点の角にある古い建物にどんと構えているのが、北欧料理のレストラン「スカンディヤ」だ。
どうやら二階がコース料理を主として供するレストランで、一階はそのカジュアル版らしい。

あまり時間がないので、一階への入口らしきドアを押し開けました。
と、そこにはなんと空席待ちの数組がいる。
しっかりと横浜観光の対象となっている模様です。


意外と間を置かず案内されたのは、奥の壁際。
「特製カレー スカンディヤ」か「ハッシュドビーフ」かscandia01.jpg
迷ううちに「カツレツ」という文字に囚われて、お願いしたのが「仔牛のカツレツ」。
scandia02.jpg注文を終えてから、テーブルのランチョンマットのシートに描かれた民族衣装のイラストを見つけて、「あ、そうだ、ノルウェーとかデンマーク辺りの料理のお店だった」と気がついた。
カツレツだとあんまりそれっぽくはない気もするよね(笑)。
やっぱり「ノルウェー人の家庭料理」か、はたまた「ハンバーグステーキデンマーク風」にしておくンだったかなぁ。


と、ややぶっきら棒な調子で届いたお皿。
お皿の縁には、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンの北欧三国の国旗が描かれています。
scandia03.jpg
そして、大判なカツがトマトソースにとっぷりと浸り、その上にエメンタールっぽいチーズが二枚も蕩けている。
ぐっとナイフを押し入れると、チーズの下にはご丁寧に厚めにスライスしたハムも重ねているが判る。
scandia04.jpgscandia05.jpg
ハムを添えたカツを蕩けるチーズとトマトソースとでガッツリといただく。
そんなスタイルもまた、北欧的なのでしょうか。


レストラン「スカンディヤ」が港・横濱に創業したのは、1963年のことだという。
きっと、スカンディナヴィア諸国の料理を供する、ということをそのまま店の名に掲げたのでしょうね。scandia06.jpg以来、横浜情緒なデートで一体何組のカップルがここを利用したのでしょう。
とっても遅ればせながら、今度は二階のレストランにお邪魔したい。
あ、ここから、バー「NORGE」に行くというコースはいかがでしょう(笑)。


口関連記事:BAR「NEW NORGE」で 古の港横浜とジュークボックスと(03年02月)


「SCANDIA GARDEN」 横浜市中区海岸通り1-1 横浜貿易協会ビル1F [Map] 
045-201-2262 http://www.scandia-yokohama.jp/

column/02822

口現代青森料理とワインの店「Bois Vert」で 青森食材めくるめく

boisvert2.jpg未踏の地青森であるのに、なぜだか距離が近づいている気がするのは、そう、takapuのお陰。
小舟町「La Fenice」での青森食材によるめくるめく宴も印象的だった。
そしてまた今回、お招きいただいた会場は、青森料理のお店として何度かランチをいただいたことのある、
西新橋の「ボワ・ヴェール」。
メインテーマは、"お肉"ふたたび。
さてさて、どんなガッツリ&めくるめく、でありましょうか。

boisvert2_01.jpg
最初お皿には、小径のカクテルグラスのアペリティフ。
緋色の滴は、「おいらせ町『神ツ実』のリキュール」で、過日小舟町の回で見知った「ガマヅミ」という青森の個性の一端を表す木の実のリキュール。
酸味の強さを上手に軽やかな呑み口に仕立てた「神ツ実酒」だ。


そのグラスの足下には、
「今別町産猪のリエット」と「小川原湖産鯉のリエット」がカナッペになって並んでる。boisvert2_02.jpg鯉のリエットは、云われてみれば鯉かも~という難解さがあるけど、それは鯉に妙な臭みなんかないから。
猪の方はジビエっぽさが真っ直ぐの旨味と繋がっていて、いい。


二皿目に届いたのが、
称して「五戸町産馬肉の『け』のタルタルと岩木山ねまがりたけ 八甲田山に見立てて」。
boisvert2_03.jpgboisvert2_04.jpg
たっぷりと円状に盛ったアボカドのベースに賽の目に刻んだ野菜やらなにやらが賑やかにトッピングされている。

黄色いのは玉子?緑色は胡瓜?などと宝探し(笑)。
人参、凍み豆腐、玉子、茄子、ピーマン、胡瓜...。
鮮やかな紅が馬肉の赤身で、白くてクニュっとするのが馬のタテガミだ。boisvert2_05.jpgここで云う『け』とは、「けの汁」の『け』。
幾多の野菜根菜を賽の目に刻んだ素朴な汁。
そうか、青森を代表する郷土料理のひとつ「けの汁」すら食べたことないンだもんな。
モチーフを知ってると、目の前の料理の意図がもっと判るのだろうなぁ。

廻りにあしらってあるのは、炙ったアスパラ?と思ってカジると強くて噛み切れない。
「ねまがりたけ」という筍で、通常は白くてもうちょっと若いやつを食べるらしい。


三品目が、「おいらせ町銀の鴨とブルーチーズキッシュ、野辺地のこかぶのサラダを添えて」。しっとりしたチーズとその下に潜む鴨の取り合わせが、いい。
そして、付け合わせの蕪にかかっていたバーニャカウダソースがまた旨い。
田子の大蒜とあすなろ卵(例の薄緑色の殻のヤツ)を使ったソースだそうで、なんか「二郎」好きにも応えられそう(笑)。


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四品目が、その田子の大蒜を使った汁かけスタイルのパスタ、「田子町産にんにくのペペロンチーノ、奥入瀬ガーリックポークのスペアリブと東北町産長芋のとろろをかけて黒石町のスタイルで」。boisvert2_08.jpg黒石町スタイルと称するのは、黒石の「つゆ焼きそば」をモチーフにしているからで、こちらはペペロンチーノのスープ仕立て。
ニンニクがしっかり利いている汁ペペロンチーノへトッピングされているのが、これまたニンニクの効能を活かして飼育したという奥入瀬ガーリックポークの、云わば唐揚げ。
豚を噛み、麺を啜りを繰り返して、あっという間に平らげてしまいます。


5品目にと「大鰐町産『青森シャモロック』のコンソメとその胸肉のエヴァンタイユ 大鰐町産あすなろ卵のロイヤルスタイル 弘前梅の香り」。
青森で鶏といえばシャモロック。
そのシャモロックのコンソメでゆっくり炊いたシャモロックの胸肉は、噛むほどにじっと目を閉じたくなる(笑)、そんな柔らかな滋味。
boisvert2_09.jpgboisvert2_10.jpg
あれ?お米?と思わすソースは、中里産「幸の米」をコンソメで伸ばしたというおもゆソースだ。
ココット皿には茶碗蒸し。
これまたコンソメ仕立てなのだけど、そこにほんのり梅が香るのが面白い。


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ワインはね、「下北ワイン」の白と赤を行ったり来たり(笑)。


さてさて、6品目の「十和田市産ダチョウと七戸町産短角牛のトゥルヌド、フォアグラとトリュフでロッシーニをリスペクト」。
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角皿にふた切れのステーキ。
ともにフォアグラとトリュフを頂いて同じものかと思いきや、右手がダチョウのもも肉のステーキで左手が短角牛の赤身のステーキ。
boisvert2_14.jpgboisvert2_13.jpg
ジビエな駝鳥の滋味がフォアグラのコクとトリュフソースの薫りと相俟って、いいなぁと思いながら左側にナイフを入れるとこれまたなんともソソる赤い断面。
トゥルヌドというのは、上等なフィレを云う、といことでいいのかな。
こんな贅沢でズルい取り合わせを創ったという美食家ロッシーニに一緒に敬礼いたしましょ(笑)。


いい加減お腹も膨れてきちゃったところで、デザートにと「ガトーショコラクラシック(あすなろ卵)弘前の干し柿をアクセントに東北町産黒にんにくのアイスクリームを添えて」。

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アイスにニンニクかいな?と思いつつ、おそる恐る口に溶かすと、バニラの風味に黒にんにくのドライフルーツのような食感がアクセントを添えていて、面白い。
黒にんにくは、熟成によってすっかり、別物になってるンだね。
お店の定番メニューらしいけど、これは、カップアイスにして新富町や飯田橋の青森ショップで売ってもいいかもね。


boisvert2_16.jpgやっぱり、ガッツリ&めくるめく。
練りに練ったお皿たちを考案し、供してくれたのが「ボワ・ヴェール」の川口シェフ
青森食材への造詣が直裁に窺えて、なんとも頼もしい。
満腹、そして大満足のひと時でありました。
青森のひと達、お店スタッフご一同、同席の皆さん、ありがとう。


そうそう、土産にいただいた、青森では定番だという焼肉・野菜料理用「スタミナ源たれ」boisvert2_17.jpgもスグレもの。
うん、海のもの、山のものばかりでなく、肉にも、そしてそれ以外にもあれこれやってくれそうな食材が踊る青森に、いよいよもって行かなくちゃ、だ。


口関連記事:
  現代青森料理とワインの店「Bois Vert」で 青森魚介ラグースパ(08年07月)
  Cucina Italiana「La Fenice」で 青森食材の宴いざいざ青森(08年09月)


「Bois Vert」 港区西新橋1-13-4 B1 [Map] 03-5157-5800 
http://www.bois-vert.jp/

column/02646 -reprise01


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