Café「vivement dimanche」で 様々にコーヒー薫る喫茶魂パフェ

vivement.jpg鎌倉駅西口の市役所通りから、 踏切を渡って小町通りへ。 のんびりした空気が突如としてひとの波に揉まれるようになるのが、なるほどな観光スポット、小町通りだ。 そんな小町通りに面した雑居ビルの二階あるのが、 鎌倉野菜・季節料理の「なると屋+典座」。 其処で酷暑から逃れてひと息ついて、 ふたたび通りへと繰り出しました。

デザートをいただいちゃおうと向かったのは、 さっきその前を通り過ぎた、踏切の手前辺り。 店先のベンチと緑色のA看板が目印のカフェ。 看板には、お洒落なイラストがと思いきや、 タオルを首に巻いた作業員風にもみえるオッチャンがふたりがコーヒーを啜るの図。 どなたでしょう、モデルがいるのかもしれません。

人気なカフェらしく、店内はほぼ満席。 vivement01.jpg入れ替わるように得られた窓際のテーブル席で選ぶは、 お店の名を冠したパフェ。 そう、鎌倉で「パフェラッチ!」しちゃおうとの魂胆なのです(笑)。

コーヒーの香りに包まれながら待つことしばし。 「Parfait Dimanche パフェ・ディモンシュ」のパフェグラスがやってきました。vivement02.jpgトップには何故か、8部音符を記した旗が立つ。 よく見ると、符頭(たま)のところが、コーヒー豆モチーフになってるね。

たっぷりの生クリームを頂上に、 コーヒーのアイスにコーヒーのグラニテが囲む。vivement03.jpg vivement04.jpgvivement05.jpgその下には、コーヒーのゼリーにコーヒー風味のスポンジが待ち構えています。

パフェを構成するアイテムのそれぞれがそれぞれに、 コーヒーのフレーバー鮮やかで、柔らかな苦味・酸味も含んでる。vivement06.jpgメニューに、”カフェ・ディモンシュの喫茶魂パフェです”とあるのにも頷いてしまいます。

鎌倉・小町通り近くの人気カフェ「vivement dimanche(ヴィヴモン ディモンシュ)」。vivement07.jpg原題「Vivement Dimanche!」というフランス映画があって、 その邦題は「日曜日が待ち遠しい!」。 ブラジル好きのオーナーであるらしいのだけど、 店名は果たして、フランスのミステリー映画からいただいたのでありましょか。

口関連記事:   季節料理「なると屋+典座」で 夏の日の鎌倉野菜お惣菜ごはん(13年08月)


「vivement dimanche」 鎌倉市小町2-1-5 桜井ビル1F [Map] 0467-23-9952
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肉汁うどん「夕虹」で 武蔵野台地地産地消真っ当な武蔵野うどん

yuniji.jpg一度早くに訪ねたい。 そう思いつつも、その足回りの難度からなかなか訪問叶わないお店もあるもので。 そんな中の一軒が五日市街道沿いの「夕虹」。 クルマに乗る所用ついでにこれを機会と、 青梅街道を下ります。 五日市街道入口信号から斜めに切れ入って往く。 善福寺川の手前辺りでその暖簾を見つけました。

モルタルの外壁に直接描いた文字は、”高円寺 肉汁うどん”。yuniji01.jpgちりめん風の橙色の暖簾がいい表情です。

暖簾を潜ってすぐにある券売機でぽちっとするのは勿論、「肉汁うどん」。 大盛りに挑んでしまいましょう。

yuniji02.jpgチケットを手渡してからカウンターで手に取るは、パウチしたシート。 「武蔵野うどんって、なぁに??」とタイトルしてあります。 まだまだ「武蔵野うどん」の認知度は高くないゆえ、 こふいふ丁寧な解説を頼もしく想います。

それ相応の茹で時間を経て、「肉汁うどん」の膳がやってきた。yuniji04.jpg 茹で立て〆立てのうどんは、笊ではなく、漆塗り風の盛鉢に盛られています。

力強さを思う手打ちうどんは、明らかに茶色を帯びている。yuniji05.jpg経験から察するに、 例えば埼玉や群馬産の農林61号の地粉の全割りでうどんを打つとこんな色になる。

武蔵野うどん店の中には、随分と真っ白いうどんを供するお店がなくはないけれど、 それは北海道とかオーストラリアとかの小麦をブレンドしているかららしい。 “真のナポリピッツァ”のように条件や定義が定められているものでもなんでもないので、 兎や角云うのも当たらないのだけれど、 やっぱり、武蔵野うどんは地粉色を帯びていて欲しい。 そんな意味からは、史上空前にまで真っ当な武蔵野うどんと云えましょう。

肉増しにしてもらったつけ汁は、いよいよ具沢山。yuniji06.jpg鰹出汁に豚バラの脂が滲んで、いい塩梅。 所謂、”糧(かて)”に相当する菠薐草もトッピングされています。

そうとなればもう、一心不乱に啜るのみ。yuniji07.jpg素朴な粉の香りとどこかゴワゴワっとした歯応えも地粉うどんの真骨頂。 讃岐うどんみたいなつもりで啜ったひとは吃驚するかもしれません。 でも、これがいいんです。

yuniji03.jpgカウンターにはもうひとつ、 「手打ちうどんの太さが同じにならない理由の書」が置いてある。 機械製麺した場合と麺棒を用いて手打ちした場合とで、 生地の中のグルテン繊維の形成方向が異なることをイラスト入りで説いている。 そして、最後に記述された「夕虹店主のこだわり」コメントがこれまた頼もしい。

“一概に、機械打ち、手打ちのどちらが美味しいなんて言えません。 が、私は、手打ちによるくびれや捻じれがつゆを持ち上げ、 不均一さが口の中で独特の食感や歯応えを生み出すと信じ、 手打ちでうどんをこしゃっています!”。

杉並の住宅地に武蔵野台地の地産地消を実践する、 武蔵野うどん「夕虹」がある。yuniji08.jpg想像するに、粉の入手から苦労をしているかもしれません。 それでも、武蔵うどんたる「肉汁うどん」を日々打ち続ける気概が誇らしい。 また、お邪魔しなくっちゃ。


「夕虹」 杉並区成田東2-33-9 加藤ビル [Map] 03-3315-3145
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季節料理「なると屋+典座」で 夏の日の鎌倉野菜お惣菜ごはん

narutoya.jpg鎌倉・歐林洞での村っちゃんと友成とのライブは、 本格的な夏の幕開けを知らせる恒例行事。 七里ガ浜の高台の「Amalfi DELLA SERA」から、 パノラマの海に臨んだのも、 鶴岡八幡宮の参道にある「段葛 こ寿々」で、 手打ちそばに涼んだのも歐林洞ライブ前のひと時。 いずれもお日様燦々の炎天下。 夏大好きの村っちゃんの神通力恐るべしw。

鎌倉駅西口から、うわー今年も暑いねーと汗を拭き拭き向かったのは、 佐助の住宅街を抜けて登る、銭洗弁財天宇賀福神社。narutoya01.jpg鳥居を潜ってそのまま隧道へと進みます。

隧道を抜ければ、神社の境内に辿り着く。 幾つもの鳥居の連なりが迎えます。narutoya02.jpg早速、線香や笊を手にして、岩盤を刳り貫いたような洞窟へ。 増えますよーにと念じながら、ゼニを清水でかけ洗いましょう。 narutoya13.jpg 願掛けして濡れたお金を手に、境内の茶屋にてひと休み。 とぅるんといただいた心太が妙に美味しくて、印象的でありました。

赤い鳥居が続く佐助稲荷神社にもお参りしてから、てくてく小町通りまで降りてきた。 はい、そりゃもう、汗だくでございます(笑)。

炎天下に涼を求めてお邪魔したのが、季節料理「なると屋+典座」。narutoya03.jpg鎌倉野菜にも拘りのある惣菜料理のお店のようです。

narutoya04.jpgお昼のお品書きには、 「葛とじうどん」に「うどん+惣菜三品」、 そして月替りと思しき「7月のごはん」。 麦酒だと熱中症対策にならないどころか、 脱水を促しちゃうんだよねーなどと云いながら、麒麟の中瓶(笑)。 プハーするひと口が美味しくない訳がありません。

「7月のごはん」の先付けは、「胡麻豆腐」。narutoya10.jpg濃厚なる胡麻豆腐ではなく、ジーマーミ豆腐のよう。 大振りなフルフルは、涼しげ仕立てでございます。

擦り流し的汁腕は、南瓜の冷製ポタージュ。narutoya06.jpg青柚子が輪郭を引き立てて美味しく香ります。

冬瓜ともずくの冷たい小鉢。narutoya09.jpgああ、いいね。 もずく畑も持っている石垣のダイビングショップ「KATSU」が、 いつも出してくれるもずく酢にも想いを馳せます。

主題の鉢には、茄子に蓮根、ズッキーニの天麩羅。narutoya08.jpgそれはきっと鎌倉の野菜たち。 ざっくり刻んで海苔で巻いて揚げる工夫も美味しさの源泉だ。

ほんのり赤みを帯びたご飯はと云えばどうやら、トマトご飯。narutoya11.jpgたっぷり載った獅子唐の味噌漬けが、 いいアクセントを提供してくれています。

鎌倉で採れた野菜を供することに向き合う、季節料理「なると屋+典座(てんぞ)」。narutoya12.jpgこれぞ鎌倉野菜!というような押し出しは控えているようにも映る。 特別なことではなく、日常のもののようでいて、拘りと工夫を施して。 そんな何気なさをも含むお惣菜に鎌倉の地産地消への想いが滲みます。

口 関連記事:   Pizzeria「Amalfi DELLA SERA」で しらすのピッツァは七里ガ浜(12年07月)   手打そば「段葛 こ寿々」で だし巻きで麦酒ざるそばとこ寿々そば(10年08月)


「なると屋典座」 鎌倉市小町1-6-12 寿ビル2F [Map] 0467-23-7666 http://narutoya-tenzo.com/
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木灰すば「てんtoてん」で すばおにぎりあまがし丁寧さに和む

tentoten.jpg石垣からの帰り道。 空港を一旦離れて那覇市街に寄り道しました。 のんびり走るゆいレールに乗って安里駅まで。 古いタクシーの運転手オジィに「てんtoてん」まで、 とお願いするとオジィは聞いたことがないという。 有名なお店みたいですよと云ってもどこ吹く風(笑)。 お店に掛けた電話で場所を確かめたオジィのタクシーは、ゆっくりと識名園の方向へと向かいます。

ああ、この琉球三味線店を曲がったところ!とオジィがハンドルを左に切る。 急坂を上って「てんtoてん」の駐車場看板を目にするも、 そのままぐるっと廻ってさっきの三味線店の前(笑)。 オジィに礼を告げて、タクシーを降りました。

坂道をゆっくり歩き上ると先程の駐車場への看板が見えてくる。tentoten01.jpgtentoten02.jpgなるほど、オジィが判らなくても不思議はない。 「てんtoてん」は、そのほとんどを蔦に包まれているのでありました。

扉を開き、タタキにサンダルを脱ぎながら覗く店内は、 吹き抜けのある、外観からは想像し難いゆったりとした空間になっています。

卓上には、粗く手織りした藍のランチョンマットがいい表情。tentoten03.jpg椅子席ではなく、座卓であるのも和んでしまう要因であります。

tentoten04.jpgご注文は、木灰すば(もっかいすば)と、 古代米おにぎり、おまがしのセット。 汗が引いていくのを感じながらのんびりと待つことといたします。

「木炭すば」の器がやってきた。tentoten05.jpgかまぼこに浅葱に紅生姜に女性ならでは繊細さが窺えます。

これまた、丁寧さの伝わる澄んでコクのある豚骨と鰹出汁のスープ。tentoten06.jpgああ、清々しくも旨い、という感じのする。

麺はと云えば、如何にも手打ちな表情のびろびろ仕様。tentoten07.jpg中力粉にかんすいの代わりに灰汁を混ぜてコシを出す、 沖縄伝統の味を再現したという。 もちくにゅっとしてさっと歯切れる口許の食感や歯触りの中にも丁寧な仕立てを想います。

新しい緑の葉の上に、パリっとした海苔で包んだ古代米おにぎり。tentoten08.jpg添えてくれている肉みそとすばのスープと交えてを仄かな香りを愉しみます。

ちなみに以前、石垣の公設市場前で購入した赤米は、 ご飯にちょっぴり混ぜて炊くようにしている。 入れ過ぎるとご飯がびっくりするくらい濃厚な色に仕上がっちゃうんだよね(笑)。

すばとおにぎりの余韻に和んでいるところへ、涼しげな「あまがし」の器。tentoten09.jpg緑豆と押し麦、餅でなす甘過ぎない甘味。 ここにも素朴さと繊細さが覗きます。

那覇は識名の住宅地に蔦の絡まる一軒屋、「てんtoてん」がある。tentoten10.jpg 点と点を結ぶことは、つまりは人と人を結ぶこと。 そんな出会いを大切にする気持ちを籠めて名付けたという「てんtoてん」。 壷屋やちむん通りの「ぶくぶく」も思い出す、 「ぶくぶくー茶」もいただいておくのでありました。

口 関連記事:   うちなー茶屋「ぶくぶく」で 香ばしさ交叉するぶくぶく茶泡下の泡盛(08年10月)


「てんtoてん」 那覇市識名4-5-2 [Map] 098-853-1060
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BAR「LIFE LIVE」で 気持ちよきダイビングの余韻と請福梅酒

lifefive.jpgひと目惚れしちゃった桟橋通りの「ひゃみく屋ぁ」。 ボリュームたっぷりのお皿たちで満たされたお腹を擦りつつ、ゆいロードまでのんびりと散策する。 もう看板の灯りを落とした「辺銀食堂」の店内の賑わいを確かめてから、あやぱにモールの脇を漫ろ歩き。 一度お邪魔したことのある「Banana Cafe」で一杯と思い付くも、なにやら団体さんがご歓談中。 と、その向かい側にBARの看板を見つけました。

一杯だけでもと階段を降りていく。 両手を広げてどちらでもどうぞと招かれたフロアは、意外と広い。lifefive01.jpg ゆったりとしたソファー達には、 ラスタ・カラーやアフリカイメージの配色を一瞬思うストライプ。

フロアの隅には、三台のギター。lifefive02.jpgレゲエばかりがかかる店かと思えばそうでもないのが、 これまた意外なところです。

いただいたのは、「請福梅酒」。lifefive03.jpg南高梅を「請福」にじっくり漬け込んで、純国産の黒糖で仕上げたという。 とろっとしたコク味がいい。

そんな「請福梅酒」を舐めながらの話題は、やっぱり海のこと。 碧きベタ凪の川平の海上で、微かに揺蕩う心地よさ。lifefive07.jpglifefive05.jpglifefive06.jpgタマイタダキイソギンチャクにじっと張り付いてカメラに収めたハマクマノミの親子や、 イッテンチョウチョウウオの群れの様子を思い返したりなんかして。

あやぱにモール近くにBAR「LIFE LIVE」。lifefive04.jpg晴れ晴れと気持ちよく、愉しきダイビングの余韻にゆったーりと浸ることができました。

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「LIFE LIVE」 石垣市大川212-2 LOGビルB1 [Map] 0980-87-0076
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