手打うどん「満月」で 武蔵野うどん愉しむ基準となる一軒にまた

mangetsu.jpgとっても久し振りに走る中央フリーウェイ。 調布基地を追い越し右手に競馬場がみえてくるとどうしても、左手にビール工場を探してしまいます(笑)。 そのまま一路、八王子インターへ。 高速を降り多摩川を渡ったところで16号を離れ、昭和記念公園近くを北上します。 玉川上水を越えて往けば、武蔵村山市に入り込む。 新青梅街道まで来れば、目指すうどん屋までもうひと息だ。

住宅地に折れ込んだところが、本格手打うどんの店「満月」。mangetsu01.jpg建物の横手には、歴史を感じさせるトタン張りの下地にペンキで描いた看板。 予想通り、空席を待つひと達の姿がみつかります。

その先の奥の、自宅と思われる建物の前には庇があって、 そこにはオープンエアでうどんを啜れるテーブルが一卓。mangetsu02.jpg季節のいい頃にはこんなテーブルを囲んでうどんを啜るのもいいね、いいね。

と、名前を呼ばれて、カウンターの隅へとご案内。 mangetsu03.jpg「糧うどんのお品書き」を見詰めます。 「カレーつけ汁」とか「ごまつけ汁」とか「トロロつけ汁」。 そして、うま辛ラー油添えと謳う「満担つけ汁」なんてのもある。 “時々あります”な「季節のつけ汁」も気になるなぁ。

でもでも、ご注文は決まってる。 「肉汁うどん」をたっぷりと大盛りでいただきます。 並盛りが二玉で360g、大盛りは三玉。 これから茹でますので、ということでのんびりと待つことにいたしましょう。

どーん!てなボリューム感で鉢に盛られたうどんには、 湯掻いた菠薐草やキャベツ、モヤシなんかがトッピング。mangetsu04.jpgmangetsu05.jpgこれが”糧”うどんたる証です。

つけ汁の肉汁も南瓜やお揚げを浮かべた具沢山。mangetsu06.jpg単に豪勢にしている訳ではなくて、 ここにも”糧”を盛る気持ちが現れているようで有難い。

力強い量感のうどんをじっとみると、所々に全粒粉を思わせる表情がある。mangetsu07.jpgmangetsu08.jpg むんずと箸に載せて、具沢山肉汁にたっぷりと浸し、急くように啜ります。

ああああ、美味い。 mangetsu09.jpg粉の甘み旨みが嚙むほどに溢れ、そこへツユの出汁が世界を広げる。 こうでなくっちゃね!と思わず膝を打つ感じ(笑)。 小手指「たつみや」の”はじッ娘”よろしく、手打ちならでは幅広部分もちょっと違った歯応えで愛らしい。

うどんを啜り終わってからもさらに有難いのが、うどんのゆで湯の提供があること。mangetsu10.jpg折角の出汁の利いたツユを最後までいただけるってな寸法で。 そしてそれは、盃横丁の「なか屋」で審らかになったように、 地粉だけで手打ちしていることの証明でもあるのです。

mangetsu11.jpg美味しくいだけばやっぱり、お土産うどんを買わずにはいられません。 生うどんにもしっかり、端っこ、が入っているのもまた嬉しからずや。

月満ちてうまれた名代、武蔵野うどん「満月」。mangetsu12.jpg壁に貼られた便箋にはこうある。 村山では昔より、人寄せの時うどんを食す習慣がありました。 そのうどんを先代が試行錯誤してつくり上げたのが村山名代の「満月うどん」です。 先代の味を受け継ぎ、ひと品ひと品心をこめておつくりいたします。 武蔵野うどんを味わい愉しむ、基準となるようなお店の一軒にまた出逢えました。

口 関連記事:   手打ちうどん「たつみや」で 量感地粉武蔵野うどんはじッ娘旨し(12年05月)   武蔵野うどん専門店「なか屋」で 新進気鋭の武蔵野うどんに感心(12年01月)


「満月」 武蔵村山市三ツ木1-12-10 [Map] 042-560-3559 http://www.mm-udon.com/
column/03284

やきとり「いせや」公園店で やきとりホッピー改築前のカウンター

iseya.jpg正式名称、井の頭恩賜公園。 どうも、井の頭公園へは、吉祥寺駅の公園口からアプローチするイメージが強い。 そう云えば、井の頭公園駅から辿ったことはないなぁとひとつ手前で途中下車。 池の南側をのんびりと歩きます。
池畔のベンチは、色んな人々が思い想いに腰をおろして、 昼下がりのひと時を過ごしてる。iseya01.jpgiseya02.jpg桜の咲く頃は、壮観なのだろうなぁと太い幹の桜の木を潜り抜け、 ボート場のスワンたちを横目にファミリーやカップルが行き交う七井橋を渡ります。

そこから吉祥寺駅方面へと階段を数段上がると、見えてくるのが「いせや」の看板。iseya03.jpg空席を待つひと影も定番です。

しっかり手拭いで髪を包んだお兄さんたちが、焼き台に向かう。iseya04.jpgiseya05.jpgiseya06.jpg ふと頭上を見上げると、 積年の油と埃が纏わり付いて換気扇の周りが凄いことになっている(笑)。

焼き台から上がる煙の表情を眺めながら、 案内されたカウンターの隅に腰を据えます。 振り返って眺める、扉や板戸を端から取っ払った佇まいがいい。iseya07.jpgiseya08.jpgずっと以前訪れた時は、ずっと奥のテーブル席だったんだったかなぁ。

麦酒をすっ飛ばして、ホッピーを所望します。 頭上に札が掛かっているものが、注文できるもの。 あれこれ考えるよりも、 なんて気分になって「ミックスやきとり」1皿4本を併せてお願いします。

まずは、やっぱり「モツ煮込み」から。iseya09.jpgiseya10.jpg「いせや」のモツ煮は、醤油仕立てのあっさりタイプ。 ホッピーとの相性の良さは、なはは、云うまでもありません。

「こはだ酢」は、どっぷりと酢に浸かった感じ。iseya11.jpgあ、酢の物なんだ、ってな顔もまた、ありですね。

「ミックスやきとり」のお皿を受け取って、 これは焼き鳥か焼きトンかと眺める一瞬。iseya12.jpgいかん、眺めてても冷めるばかりだと串を手に、こそぐように。

ホッピーのジョッキを飲み干そうとしたところで、 厨房へ持ち込むべくとすぐ脇にどんと置かれた串の山。iseya13.jpgバラ肉のようにもみえるけど、なんの串だろね。

もう何本か、と「ひなどり」と「つくね」を追加して。iseya14.jpgしっとり細やかな食感のつくねに香ばしさが宿っています。

隣に座ったポッチャリ君は、烏龍茶で串を何本か一気に平らげた後、 店のお兄さんにこう告げた。 「生姜焼きにライス〜」。 隣の芝は青く見える以上に旨そうな、横目で眺める「豚しょうが焼き」。iseya15.jpgそうか、「いせや」は呑兵衛の聖地だとばかり思い込んでいたけれど、そもそもが精肉店。 こうして食堂使いするのも当たり前の光景だったのだね。

吉祥寺で創業、ご愛顧頂いて80余年と謳う、 やきとり「いせや総本店」の公園店。iseya16.jpg公園店が開店したのは、昭和35年(1960年)のことだという。 その古びた建物や設えの情緒も味わいとなっていたけれど、 08年に改築がなった御殿山の本丸に続いて改築となるのだそう。 またひとつ、懐かしさ誘う景色がなくなります。


「いせや総本店」公園店 武蔵野市吉祥寺南町1-15-8 [Map]  http://www.iseya-kichijoji.jp/
column/03283

洋食「八丁堀食堂」でお待ち兼の生姜焼き唐揚げにオムライスご飯は半分で

hacchoubori.jpg八丁堀は、市場通り沿い。
2月の半ば頃のことだったでしょうか。
すっかり有名店なバル「MARU」やナポリタンもやってるよの喫茶店「elle」の並びの小さくて古い建物が改装されているのに気がつきました。
硝子越しに覗き込むと、狭い間口の中にカウンターが設えてあって、8脚ほどの椅子が並んでる。
どうみても飲食店の装いに、新しい店が出来るのだねーと秘かに愉しみにしていたのです。

すぐに開店するのかと思っていたら、
どうもそんな様子は窺えず。
暫く経った2月末の雪の日に、
看板が掲げられているのを発見しました。hacchoubori01.jpgその名もそのままの潔さ、「八丁堀食堂」。
いよいよだねーと眺めていたのでありました。

hacchoubori02.jpgところが、3月を過ぎ4月になっても、
一向に店を開ける気配がない。
ありゃりゃこれはもしやオープンしないまま閉店かと、
残念に思い始めた6月の上旬のこと。
硝子窓に「OPNE」の文字が貼られました。
おー、やっとだぁー(笑)。
でも、よかったなぁと6のゾロ目の開店日に早速、突撃です。

カウンターには、
まさにどこかの食堂でお世話になったことがあるような、
そんな雰囲気のオバちゃんがいらっしゃい。

らんちメニューは、「煮込みハンバーグ」に「スタミナ豚焼き」。hacchoubori05.jpg そして、あるよあるよGingerちんに捧ぐ「しょうが焼き」に、
油ちゃんに捧ぐ「唐揚げ」。

「八丁堀食堂」は、何故か前精算制。
入ってすぐのところで、注文を済ませます方式。
ご注文はやっぱり「しょうが焼き」。hacchoubori04.jpgカウンター奥に陣取りましょう。

生姜焼きお待たせです〜とトレーを受け取って、
その豪快なボリュームにおおおと感嘆する。hacchoubori06.jpghacchoubori07.jpg7枚に及ぶロース肉にこんもり盛りのキャベツ。
マカロニサラダもそれだけで満足できそうなたっぷり盛りだ。

そこへ、ハイご飯!とオバちゃんが置いてくれた、
小どんぶりを見て、また吃驚。hacchoubori08.jpgこれぞてんこ盛り、でありましょう。

焼き目もしっかりの生姜焼きは、
歯応えもしっかり系。hacchoubori09.jpg漬け込んでおいて焼いて、
タレを追いかけるスタイルなのかもしれません。
うんうん、齧り甲斐のある生姜焼きもオツなもの。

ただ、ご飯少なめでとか減らしてと、
そう云えば良かったとちょっぴり後悔しつつ、
たーんと食べての心意気を無下にするのも切ないと、
果敢にボリュームに挑みます。
おー、完食満腹満足です。

日を開けずやってきて、
今度はやっぱり「唐揚げ」定食。
「唐揚げ」は、ノーマル、甘辛、タルタルソースと仕立てが選べる。
唐揚げをタルタルでなんてイイかもと、オバちゃんにご注文。
ご飯少なめでお願いします。

「唐揚げ」もやっぱり豪快なお皿。
大ぶりな唐揚げが幾つ載っているでしょう。hacchoubori10.jpg細かな刻みのタルタルも、
たっぷりトッピングしてくれています。

正しくカラリと揚がった衣と噛めば迸る鶏の肉汁。hacchoubori11.jpg半分にしてもらったご飯とバランスよく、
満腹満足真っしぐらであります。

「ポルトガルハンバーグ」はというと、
どのあたりが”ポルトガル”なのかは不明ながら、
大きなミートボール三兄弟の出で立ち。hacchoubori12.jpghacchoubori13.jpg忘れずにご飯半分を伝えて、堪能するハンバーグ。
粗みじん切りの玉葱が、
ちょっとしたアクセントになっています。

ニンニク醤油味らしい「スタミナ豚焼き」をいただいて、
メニューコンプリートしちゃおうか(笑)と再びおひる時。
ところが、オバちゃんが手にした貼り紙が目に留まる。
それで変わったターゲット。
数量限定15食の「オムライス」をお願いしましょう。

「オムライスあがります〜」と奥のキッチンからの声が聞こえた瞬間、
しまった!と気がついた。
盛りを控えめにしてくれるよう云い添え損なっていたことを(笑)。

hacchoubori14.jpg
どーん!
この量感をどうお伝えすればよいでしょう。hacchoubori16.jpg陳腐な云い回しかもしれませんが、
これぞドミグラ滴るエアーズロック。

ケチャップライスの嵩を拝むと一瞬気が遠くなる(笑)。hacchoubori17.jpg当然、千切りキャベツもマカロニサラダもたっぷり。
それでも残しては申し訳ないと、果敢にスプーンを動かします。
さらっとして旨味優しきドミグラを上手に配分しながら、
舐めたように完食です。

八丁堀に万を時して出現した、
ボリューム満点の町の洋食「八丁堀食堂」。hacchoubori18.jpg日に日に向上しているオバちゃんのオペレーションは、
御代を後払いにするとよりスムーズになるんじゃないかな。
なにも書いていない品書き札の一枚にどんなメニューが記されるか、
今から楽しみです。

「八丁堀食堂」
中央区八丁堀3-22-13 [Map] 電話番号非公開

column/03282

「Hard Rock Cafe 東京」で STONES BARはあのシンボルが目印

hrc_tokyo.jpg六本木の「Hard Rock Cafe」と聞けば、 デジャヴュのようにロアビルを思い出す。 ロアビルの横から裏手に回り込むように往くとその先にでっかいエレキギターのオブジェが見えてくる。 その光景をまた妙に憶えているのです。 夜の六本木を徘徊するのは、元々得意ではなかったけれど、「Hard Rock Cafe」は、どこかノスタルジックな感慨を抱かせてくれるところです。

思い出すまま、ロアビルの横を折れるとやっぱり、 その先にエレキのオブジェが見つかって。hrc_tokyo01.jpg店の周辺に関係者らしき人影が多いのは、 リニューアルオープンの前夜祭が開かれようとしているから。 改めて見上げる巨大なエレキギターは、レスポールを模したものだと分かる。 そうか、そうだったのか。

「Hard Rock Cafe」が日本にやってきたのは、1983年のことだという。 ということは、六本木の店を何度か訪れたのは、 「Hard Rock Cafe」が日本に初めてやってきてからそう間もない頃のことだったことになる。 日記を振り返れば、 サイパンの「Hard Rock Cafe」を訪れてからももう10年近くが過ぎている。 ああ、思えば遠くに来たもんだ(笑)。 きっとこんな風に懐かしく思うご同輩も少なくないのだと思います。

早速カウンターに向き合うと、バックバーに見慣れないボトルが並ぶ。hrc_tokyo02.jpg並んだ舌ベロマークは、”Lips & Tongue”。 えー、パクっちゃマズいんじゃないのー?と思った貴方、 それがある意味正しい反応かもしれません(笑)。 サントリーがあっちゃこちゃからアプローチして、 あのローリングストーンズからなんとか使用許諾を得たという”Lips & Tongue”。

そんな”Lips & Tongue”を堂々シンボルに掲げて新発売となるのが、 目の前に並んだ「STONES BAR」。hrc_tokyo03.jpg今宵は、サントリー「ストーンズバーSTONES BAR」の発売前夜でもあるのです。

並んだ瓶の表情からも分かるように、「STONES BAR」は今のところシリーズ3種類。 まず手にとったのは、”クリアテイスト”と示したアメリカングリーンのボトル。 仲間たちと瓶の腰の辺りをチンとぶつける乾杯に、 若かりし頃のあの日が彷彿とするようです(笑)。

グリーンのボトル、「STONES BAR “ROLLING HOP”」は、 示した通りのクリアな呑み口で迫るビール系。hrc_tokyo04.jpg苦味を利かせた路線ではなく、柑橘芳るホップが爽やかに。 覗き込んだ瓶の中身もクリアな煌きだ(笑)。

お気に入りな「STONES BAR」が、”CITRUS HIGHBALL”。hrc_tokyo06.jpgレモンとライムのリキュールが柔らかな陽射しのような風味で包むんだ。

「Hard Rock Cafe」といえば、出自でもあるハンバーガー。hrc_tokyo05.jpg旗を掲げれば、まさにフォトジェニック。 軽妙なバンズとずっしりとしたパテ。 うん、これからもずっと「Hard Rock Cafe」の定番アイテムであり続けるのだろうね。

バンドのライブが始まったところで、栓を抜いたのが、 「STONES BAR “ROLLING GOLD”」。hrc_tokyo07.jpg“エナジーテイスト”と示されているように、栄養ドリンクチックな風味の後ろにジンが香る。 熟練ベーシストが刻むグルーブに全身がノッてくるのは、 “ROLLING GOLD” の所為でもあるのかもしれません(笑)。

訪れた大物アーティスト数知れず、 およそ30年の時を積んでリニューアルした「Hard Rock Cafe 東京」hrc_tokyo08.jpg外壁彩り演出する3Dプロジェクションマッピングが、 ロアビルの横からも目を惹くのも話題のひとつです。

口 関連サイト:   「STONES BARが飲めるお店」は、コチラ   「STONES BAR」ブランドサイトは、コチラ

口 関連記事:   Restaurant & Bar「Hard Rock Cafe」で エルビスとステーキと(03年03月)


「Hard Rock Cafe 東京」 港区六本木5-4-20 [Map] 03-3408-7018 http://www.hardrockjapan.com/
column/03281

GOTANDA「ORAGA NOODLES」で 動物系魚介系相乗効果の洗練

oraga.jpgやっぱり奇しい五反田大橋脇の旅館「海喜館」。 その様子を遠目に覗いてから、 第二京浜沿いのブックストアで数冊のお買い物。 そのまま大崎広小路駅方向へと向かおうかと、 勝手知ったる裏道へと折れ入りました。 と、十字路の角が見慣れない店舗になっているのに気がついた。
あれ、ここってなんだったっけかなぁと立ち止まる。oraga01.jpgドアの上には、「ORAGA NOODLE」。 なんとなく聞き覚えがあるよな気もしつつ、早速寄り道です。

ドアを開くと大音響に包まれる。 oraga02.jpg重低音の効いたロックな曲を背中に聴きながら、ドア脇の券売機に向かいます。 メニューは、あつもりを含めた「つけ麺」2種とラーメンが2種類。 まずは、「特製らーめん」をいただきましょう。

曲が、ライブでシャウトする浜田省吾の「MONEY」に替わる。 どこで鳴らしているのだろうとキョロキョロすると、なんと天井にスピーカーが埋ってる。oraga03.jpg成る程、音のシャワーのようになっているのは、気の所為ではなかったのね(笑)。

カウンター横手のスクリーンには、 マフラーから火を吹くハーレーに跨るモヒカンヘアのキャラクター。oraga04.jpgスクリーンの向こうに、パンクな赤髪のマスターの姿が重なります。

入念に湯切りをして、スープを注ぎ、トッピングを施したドンブリ。oraga05.jpgゆったりと旨味を湛えたように映る白濁したスープにタレが色を注す。 刻み玉葱が軽快さを添えてくれていそうな予感がいたします。

どれどれと蓮華から啜るスープ。oraga06.jpg動物系の旨味と魚介系の旨味との相乗効果はここまで洗練されてきたかと唸る感じ。 それはもう、イケナイものをいただいているような気にもなってくるような(笑)。 一瞬、坂井さんち「斑鳩」の一杯を思い出します。

そして、丁寧に湯切りされてそのスープに浸った麺もなかなかの。oraga07.jpg手打ち風にモミを加えた形状と太さ、 粉の風味を活かしつつかん水を加減良く利かせました的歯応えが映える。 ニクイじゃぁありませんか。

とろんと解れる炙りチャーシューも太め支那竹さえも完成度高いよなぁと感心しちゃったので、 今度は「つけ麺」に挑みます。 並盛り200g、中盛り300gは同金額、大盛り400gは50円増し。 並でも200gだもんねとそうお願いして暫し待つカウンター。 天井のスピーカーは、チョッパーキメキメのベースソロを鳴らしています。

うんうん、あのらーめんをつけ麺にすると、正しくこうなるという。oraga08.jpgoraga09.jpg麺の甘さに似た旨さがより現れてくる印象だ。 今はなき、馬込「醤屋」で初めての出逢った、 “刻み玉葱を薬味”にする方法も随分定着してるなぁと腕を組む。 刻んだ長葱も白髪葱も好物だけどね(笑)。

ロックセンスなルックスに丁寧かつ実直な心意気を秘めた、 GOTANDA「ORAGA NOODLES」。oraga10.jpgなんか聞き覚えがあるなぁと思ったのは、強ち間違いではなくて、 以前、新橋にあった「おらが」が、マッカーサー道路の影響か、移転してきたもの。 再開発ってお店を喪失させ、積年の情緒を失わせるものだけど、 ニクいお店を身近にしてくれるなんてこともあるのだね。

口 関連記事:   九段「斑鳩」で 余韻愉しむ本枯れ鰹珠玉煮玉子むほほ和風醤油(10年09月)   らーめん「醤屋」 で黒紫白からうすくち醤油の白玉葱みじん切り(02年11月)


「ORAGA NOODLES」 品川区西五反田1-32-4田中ビル1F [Map] 03-3491-9909 http://oraga.in/
column/03280