大衆酒場「三州屋」で 夜のかきフライ風格の表情弾ける魅力

sanshuya.jpg牡蠣の時季がくれば俄然脳裡に浮かぶ店。 tapakuのむちゃんがこの冬を占うようにスタートダッシュに逸る気持ちがよく判る。 どうしてここのカキフライは旨いのだろうと、 素朴かつ深いぃ疑問を抱いてしまう。 それはもう素材の良さと仕立ての妙でしかないのだけれど、それでも不思議と旨いのだ。
そんなこんなで仲間を誘って、三州屋の二階へと闖入しました。 そう案内していても、案の定、一丁目店の方まで行ってしまうヒト、複数名(笑)。sanshuya01.jpg並木通り路上の看板がなかったら、この路地奥の銘店に辿り着けないヒトもでてきそうだね。 二階の座敷は襖で二間に区切ってある。sanshuya02.jpg詰め込むようなことをせず、一列ごとに座卓の確保をしてくれるようです。 そこへオバチャンたちが入れ替わり注文を訊き、配膳してくれます。 乾杯もそこそこに「かきフライ」のオーダーをふた皿。 ああ、なんだろう、何気ないのに風格すら感じるフライの表情。sanshuya03.jpgなにもつけずにそのままを齧る。 ご多分に漏れず、絶好調の身ではないのに、ひと口噛めばそんなことを意に介さないような魅力が弾ける。 そして、じっと眼を閉じる(笑)。 うへへ、やっぱり「三州屋」の「かきフライ」は、いいね、いい。 sanshuya04.jpg お燗のお銚子はというとそれは、「白鶴」辛口一級酒一本槍。 そこへ、こちらもお昼の定番のひとつ「鳥豆腐」。sanshuya05.jpg澄んで出汁十分な汁に浮かぶ脂が味わいをふくよかに。 春菊の苦みがオツですなぁ。 サイドオーダーした「鳥豆腐」を堪能しながら、これでつつーっと日本酒やっつけたいなぁと昼どきに悶々としているオジサマが一体幾人いることか。 切り口鮮やかな「〆さば」は、浅い〆具合。sanshuya06.jpg 名残りの「さんま塩焼き」は、当然のごとくぱりぱりの表皮の香ばしさと身の甘さとワタのほの苦み。sanshuya07.jpgまた来年もよろしくね。 赤い眼が綺麗に食べてねと誘う「のどくろ一夜干」をほじほじしては、 「白鶴」をくぴくぴ。sanshuya08.jpg 「ぶりあら煮」の鰤の身をほじほじして、出汁の利いた汁に解いて口にして、 また「白鶴」のお燗をくぴくぴ。sanshuya09.jpgあは、都合何本お願いしちゃった?オバチャン。 sanshuya12.jpg このあと、ふたたび「かきフライ」をふた皿お願いしたことは、 内緒ということで(笑)。 「から付きかき酢」「かき塩焼」に「かき豆腐」「かき鍋」「かきちり」はまた今度。

銀座2丁目、ひるによるにと人気の大衆酒場「三州屋」銀座店。sanshuya10.jpg世の「かきフライ」の枢軸、と呼ぶひともいるとかいないとか。 ちょっと路地には潜るけど、 天下の銀座並木通りにあって、お代が優しいのも心意気。


「三州屋」銀座店 中央区銀座2-3-4[Map] 03-3564-2758
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