ワイン&琉球イタリアン「Vino et Vin」で ミミガーのブルーチーズ

vinoetvin00.jpgゆいロード沿いの角の建物。 見上げる中二階の硝子越しにワインボトルが並んでいる光景が、初めて石垣を訪れた時から気になっていました。 定番島料理で泡盛舐めるのが、ニュートラルな島の夜の過ごし方ではあるけれど、それが叶うなら、ワイングラスを傾けるのも小粋だなぁと、ね。 ダイビングのログづけをどこで?となった時、閃いたのがこちらのお店「ヴィーノ・エ・ヴァン」です。
入口を入って右手にカウンター。 と、その先の壁沿いのカウンターにも椅子が並び、開口からワインセラーが覗けるようになっている。 vinoetvin01.jpg 通り側のカウンターもまた、いい雰囲気であります。 vinoetvin02.jpg暑い最中、やっぱり口開きはビールでと、「ヴィラモレッティ」。 山高帽の髭面のオッチャンがやたらデカいジョッキを手にしたイラストがラベルになっている。 どこぞの地ビールのようなほの甘さが個性であります。 「海畑サラダ」の”海畑”のところには括弧書きで(イノー)と添えてある。 「イノー」とは、サンゴ礁に囲まれた浅い海、礁池のことを云うそう。それで、“海畑”ね。vinoetvin03.jpg海ぶどうや藻草の中で目立っている小枝のような赤い海草がツノマタで、噛めば、うん、磯の香り馥郁となる。 vinoetvin04.jpg樽のHeadsを模したような丸い黒板に「マンボーのカルパッチョ」とチョークの文字。 マンボーは食べたことないよね~と、早速お願いするとオリーブオイルたっぷりめにひたひたにピンクの身の削ぎ切りが供された。vinoetvin05.jpgあのズングリした風貌からは、ひょっとして臭みが強かったりするのではと思わなくもないけど、それは杞憂で、しっかりめの歯応えから一転してすっと解ける感じが面白い。 vinoetvin06.jpg赤をオマカセで、と届いたのが「POGGIO SALVI Chianti Colli Senesi 2004」。 重過ぎないボディに渋みと酸味がすすっと折り重なる。 ちょっとクセのあるチーズも合いそうだと、「ミミガーのブルーチーズ」。vinoetvin07.jpg刻んだミミガーをゴルゴンゾーラで炒め和えたもので、予想通りグラスを進ませます。 店主の大岩さんが、「これ、なぁ~んだ?」と持ってきてくれたお皿には、煎り炒めた何かの実。 vinoetvin08.jpgアーモンドのようではあるけど、あの水滴のカタチではない。 一瞬ピスタチオかもと思うけど、ちょと違う。 石垣でドングリって採れるのかなぁなんて酔い始めた頭で考えていると、 「スペインの生アーモンドなんだよ~」と正解がだされた。へ~、産地変わればカタチ変わるのねと、ボリボリ、ガリガリ。うほ、香ばしい。 ここいらで急に、お腹を満たすモードになって、まずいただいたピッツァは、「島トウガラシとラフティ」。vinoetvin09.jpgたっぷりとのせられたチーズを、その間から顔を出してるラフティ、はるゆたかを使った生地と一緒に咥え込めば、ラフティ&タレの味クーターとチーズのコク味がまったりと味蕾に迫る。 ポイントは、そのあとから島唐辛子の辛味風味がふふふっと風を送ってくれるところ。 ぺろぺろっと食べれちゃうのですね。 続ける炭水化物(笑)は、「八重山そば風」。 っていっても、イワユル八重山そばのドンブリが登場するわけではなくて、届いたのは大きな貝殻。 沖縄かまぼこと三枚肉ののった“八重山そば風”のパスタなのだ。vinoetvin10.jpgジョゼッペコッコが纏ったソースに鰹出汁が芬々としてたら、さらにダハハと笑っちゃう、そんな感じ。 ショップカードに見る大岩さんの肩書きにあるのは、「潜りのシニアソムリエ」。 ダイビングショップのスタッフからも飲食の同業者からも、もちろんお客さん筋からもきっと信望の篤い兄貴分。そんな存在感が頼もしい。 “モグリのソムリエ”と洒落るところが、懐の奥行きを思わせるし、なにせ会話の抽斗が多いのだね。 「台風13号直撃の時、実は島にいたンですよ」「うちに来れば呑んで食べてできたのにねっ」なんてあれこれ話し込んでしまいました。 vinoetvin11.jpg 地元食材をモチーフにしたものも含めて、「ヴィーノ・エ・ヴァン」のメニューにはまだまだ気になるフレーズばかり。またお邪魔しますね、台風じゃなくっても(笑)。 「Vino et Vin」 石垣市大川286 Withビル2F 0980-82-1143  http://www.vino-et-vin.com/
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BAR「LaLaLa」で 石垣で呑るQUARTERCASKにRAWCASK

lalala.jpg焼肉の名店「やまもと」で石垣牛との逢瀬を愉しんで、 「LE TROPIQUE」でパフェラッチ!デザートして店を後にする。 夜の7時半だというのに、まだ辺りは明るくて、 すぐさま「泡盛!」って雰囲気でもない。 宿に戻って寛ぎモードもまたいいかと話しながら、 でもまあ折角なのでと泡盛の揃うというある店を散策するべく徘徊してみる。 3号線から、桟橋通りへと再びぐるっと巡って、当てにしていたお店に行き当たるも営業している様子なし。 素直にホテルに戻りますかと、730交差点の手前にきたところで、階段の脇に「BAR」の文字を見つけた。
「旦那、バー、なんて如何です?」と客引きぶってみる。 看板の下に丁寧に書かれた黒板があって、例えば「ポート・エレン」「メーカーズマーク・ミントジュレ」なんて気になるフレーズが並んでる。 どうかなぁ?なんて云いながら、足は既に階段をあがっていました。 通りに向かう硝子面に沿って、ソファ席が控えていて、その右手で目を牽くバックバーを守るようにカウンターがあります。lalala01.jpg まずは黒板にみた、「メーカーズマーク・ミントジュレ」。 lalala02.jpglalala03.jpg ラム酒そのものにミントの風味がしっかとつけられているもので、ロックで呑むとちょっとリキュール的甘さが気にかかる。叩いたミントと炭酸とのカクテルもあって、そっちの方がより美味しく呑めるかも。 続いて、カウンター上にあった「LAPHROAIG QUARTER CASK」。lalala04.jpgラベルには大小の樽の絵が描かれていて、大きめの樽で熟成した後、500L樽のバットの1/4に当たる小さい樽に移してさらに熟成させるという工程のもので、樽との接触面積を増やしたバーボン樽でフィニッシュさせるところが特徴になってるそう。ラフロイグらしいヨード香が随分と円くなって、どこかトロンとしたような呑み口に、なるほどねぇと頷く。 「LaLaLa」では、シングルモルトに蓋のついた特殊なグラスを使っていて、グラスの脚にはMichael Jacksonとある。lalala05.jpg有名なウイスキーライター、マイケル・ジャクソン氏プロデュースによるテイスティング・グラスなのだという。 蓋の内側にモルトをひと垂らし。 そこで揮発する香りを愉しむようにというのはバーテンダーのオリジナル。 カウンターを守る渡邊氏は、嘗ての上野・池之端「ケネディクラブ」での経験を経て、5年ほど前に来島し、その後オーナーバーテンダーとして店を切り盛りしているのだと云う。 バックバーに並ぶボトルたちの多くは、ちょっとひとヒネリあるものばかりで、やはり東京を中心としたチャネルから仕入れているンだそう。 落ち着いた所作ではあるものの、ルックスは若々しいので年齢を尋ねると、なんと若干25歳。 南の島で若くしてオーナーバーテンダーとは、なんだかニクイなぁ(笑)。 軽く切り上げるつもりが、3杯目にと、Blackadderの「ROSEBANK Raw Cask 1991」。 lalala06.jpg ボトルの底にたっぷりと滓の溜まった様子を眺めながら舐める琥珀は、花びらの開くような甘さの中にふとワインを連想する渋味酸味を思わせます。 チサンホテル裏手のビル2階を仰ぎみれば、見つかるBar「LaLaLa」。lalala08.jpg探すバーの看板のほとんどが女性いる系のバーであることが多い石垣の街で、腰を落ち着けて呑める本格派のバーとして憶えておこうと思います。 関連記事:   石垣牛・炭火焼肉「やまもと」で くっきりとした旨味の輪郭(08年07月)   Tropical fruit Cafe「LE TROPICQUE」で トロピックパフェ(08年07月)
「LaLaLa」 石垣市登野城1-13 2F 0980-83-2304 http://geocities.yahoo.co.jp/gl/shotbarlalala
column/02652 @4,300

Tropical fruit Cafe「LE TROPICQUE」で トロピックパフェ

letropique.jpg夕方5時から焼肉「やまもと」で石垣牛を頬張り、 店を出てもまだ外は炎天下。 では、デザートをいただきに参りましょうと万世館通りをゆいロードの先あたりまで。 着いた先は、 マンゴー色のテントが印象的な「LE TROPICQUE」。 すっきりと明るい店内に南の島なビタミンカラーの挿し色が利いてる。 そんなカフェ~でトロピカルなお店でいただくは…。 そう今日は、石垣島で「パフェラッチ!」です。
覗き込むメニューにパフェは、3種類。 「チョコレートパフェ」「トロピックパフェ」に「タピオカココナッツパフェ」。 やっぱり店名を冠したパフェからいただいてみようかな。 letropique02.jpg 全体に白からクリーム色が基調の上品な色合いのパフェは、パイナップルとバナナのソースが鍵。 定番のココナッツ風味のジェラートとも名コンビで、黒いタピオカがアクセント。 要所に挿し込まれたパイナップルとバナナの果肉。 letropique01.jpg 焼肉あとだというのに、お恥ずかしくも貪るようにぺろんと食べちゃった(あは)。 ラム酒トッピングって手もあったな。 コチラで一番”ズルい”と思うのが、「マンゴー・タンゴー」。 手作りマンゴープリンにマンゴーアイス、そこへアップルマンゴーのソースと果肉がのるというマンゴーづくしのお皿なのだ。 letropique03.jpgあまりに真っ直ぐ美味しくて、マンゴーってなんかズルいのだよね(笑)。 トロピカルフルーツ・カフェ「LE TROPICQUE」。letropique04.jpg乙女ごころ(?)を素直に歓ばせてくれました。 古今東西いろんなパフェを紹介!の「パフェラッチ!」はコチラから。
「LE TROPICQUE」 石垣市大川287 0980-83-1053  http://www7b.biglobe.ne.jp/~tropique/
column/02651 @600-

石垣牛・炭火焼肉「やまもと」で くっきりとした旨味の輪郭

yamamoto.jpg昨年やっと、足掛け3年を要してその末席につくことのできた焼肉「やまもと」。 石垣牛を供する店としてすっかり有名になっていて、 それ故今日の予約も1ヶ月以上前。 今回は、開店時間の夕方5時に予約をお願いしました。 それはなにより、前回食べれなかった、開店早々になくなる部位にもありつきたいから。 ダイビングに出掛けると、間に合わない可能性があるってんで、潜るのをキャンセルしてやってきました。
開店時間ちょうどに暖簾を払ったというのに、もう店内は7割の入り。 出足早いじゃん!と座るや否や、「ハラミと焼きシャブとビール!」と姐さんに告げると、あろうことか「ハラミは…、ないンです、すいません」と仰る。 「ええっ!もう出ちゃった?」と訊くと、「今日、入ってないンです~」と。 ガーン! でもまあ、稀少牛の稀少部位だから仕方がないと考えることにして、お約束のビールぷはぁ~から始めましょう。 まずは、均等にサシの入った「焼きシャブ」。 yamamoto00_7380.jpg しゃぶしゃぶ肉をお湯にシャブシャブするように、両面を軽ぅく炙って極薄スライスの玉葱を包んでいただけば、玉葱ともども口の中からあっけなく溶け消える。 yamamoto01_7381.jpgyamamoto02_7382.jpg 口腔に残る旨味の余韻が名残惜しい。 「ハラミ」の代わりにと思いつきで注文んだ「ツラミ」とはホホ肉のこと。yamamoto03_7383.jpgタレを迸らせて噛む歯応えに身肉そのものの甘さを思うのです。 そして、たたみかけるように「上カルビ&上バラ」。滴る脂に、ファイヤー!するもそこは冷静に(笑)。 yamamoto04_7386.jpgyamamoto05_7387.jpg しみじみと溢れ出る旨味を真正面から受け止めるため、そっと目を閉じる。 生な脂もまたイケる蕩ける「ユッケ」に箸の先を伸ばしつつ、yamamoto07_7389.jpg 今度はホルモンと「アカセン(左、第四胃袋)」&「マメ(右、腎臓)」。yamamoto08_7390.jpgyamamoto09_7391.jpgyamamoto10_7392.jpg 網上で踊るは、「アカセン」のむにんぷちんと弾ける脂と「マメ」のコリコリ歯触りだ。 ここで早くもラストオーダーコール。 切ないことに、「やまもと」は、基本1時間半シバリなのであります。 艶やかな「レバー」に「ミノポン」を挟んで、 yamamoto11_7394.jpgyamamoto12_7395.jpg yamamoto13_7393.jpg 「バラ(手前)&ロース(奥)」に取りかかる頃には、カウントダウンが始まっちゃった。 う~ん、急かされつつもゆっくり味わう「ロース」も「バラ」も、じっくり旨い。yamamoto14_7398.jpg ずっと気になってる「ととり冷麺」にはやっぱり辿り着けず。 せめて2時間シバリにしてくれれば、随分とペース配分が違うのになぁとも思う。 でもね、ああ石垣牛食べた!の満足は、その旨味のくっきりとした輪郭と一緒に反芻できるンだ。 雑巾のように傷んだ様子が、それを潜ったひと達の多さを窺わせる「やまもと」の暖簾。 yamamoto15.jpg ただ、石垣を訪れる度に疑問が募っていくことがある。 それは、町の中に八重山農協の「石垣牛」マークを掲げたお店が着実に増えていること。 そもそも稀少種で頭数が限られているはずなのに、お店が増えるってことは、どういうことなんだろ。 石垣牛、漸増しているのかな。 口関連記事:石垣牛・炭火焼肉「やまもと」で 一点の曇りもない仕込みに感謝(07年09月) 「やまもと」 石垣市美崎町11-5 0980-83-5641
column/02371再会01 @4,600-

nagomi-cafe「HaaYa」でなごみの塔を眺める紅芋アイスパフェ

haaya.jpg山のない、平らな島である竹富島で一番高い処と云えば、赤瓦の向こうに見える「なごみの塔」。 火の見櫓としては背丈が足りないとも思えるコンクリートの塔が、集落のランドマークのように立っているのです。 登ると、ちょっとお尻のあたりがスースーするものの、竹富の集落を俯瞰するように赤瓦の家並みが見渡せる。 その先には、ビーチと碧い海。 そして、その「なごみの塔」から振り返るように見下ろすとみつかるのが、nagomi-cafe「HaaYa」。 そう、今日は竹富島で「パフェラッチ!」です。 haaya01.jpg 民宿の脇から階段を上がると、白くした壁と一部に砕いた小石を敷いた白い床。 赤い背の椅子と赤い柱の生むコントラスト。 haaya02.jpghaaya03.jpg 如何にも女性的センスを活かしたデザインの、カフェ~な雰囲気です。 白塗りの板を渡した手作り感ある窓際の席に陣取りました。 「さとうきびアイスパフェ」は、残念ながら品切れ。 「なごみの塔」と赤瓦の屋根屋根がつくる風景を眺めながら、「紅芋アイスパフェ」の到着を待ちます。 なるほど紅芋を織り込んでるねの薄紫色のアイスの玉が、いち、にぃ、さん。 トップには、ホイップとラズベリーのソースがのっています。 haaya04.jpg 早くも溶け始めたその薄紫をぺろんと舐める。うん。甘さを抑え、すっきりとした紅芋風味のアイス。 haaya06.jpgそこへ、むにんとした食感を添えているのは手作りらしいサーターアンダギー。 紫色をしているところをみると、ここにも紅芋を使っているみたい。 暑さに溶けるのに負けないようにアイスを平らげ、底の方に仕込まれた白玉食感の一片まで一気に食べ進みます。 ふうう。 炎天下を歩いた体にこんな涼味はご馳走ね。 店名の「HaaYa(はーや)」は、ここを営む赤山家の屋号からきているそう。 赤山家は、竹富島最初の統一者、伝説の王「赤山王」の末裔にあたるのだという。 ちなみに向かいの「なごみの塔」のある公園は「赤山公園」。haaya07.jpgならば、下階の「あかやま荘」を赤山王の伝説と竹富の風土由来の宿へとテコ入れしたら観光資源として有効になるかもなぁとそんな余計なことを思ったら、どうやらTBSのドラマにも使われた撮影用のものらしい。なぁ~んだ(笑)。 ぞくぞく更新中の「パフェラッチ!」は、コチラ。 「HaaYa」 八重山郡竹富町字竹富379 2F  0980-85-2253
column/02651 @600-