どんぶり「瀬川」

segawa.jpg気がつけば、もんぜき通りにも素通りしていたお店がまだあるもので、そのうちの一軒「瀬川」に寄ってみました。磨き、漂白を重ね、木目の浮き始めた白木のカウンターが心意気。潔くも供する品は本まぐろ「まぐろどんぶり」のみ。丸椅子に座れば、「普通盛りでいいですか?」と訊かれます。届けられるのは、エッジの利いた端正で澄んだ色合いの鮪の赤身。キリッと漬けにされたその身が加減のいい酢飯と違和感のない相性を見せる。海鮮のどんぶりはあれこれ欲張らずに、こういう気っ風ある仕立てのヤツがいい。出来れば、浅蜊かなんかのお椀が欲しいところだけど、なにせ奥行き狭い路面店では、鍋ひとつ置くのも一大事ですものね。それも潔さの一環と心得ましょう。タネの仕入れ状況によって、数量限定の「今だけどんぶり」を出すこともあるらしい。そ、それって、いつです?(笑)。 >中トロの「今だけどんぶり」でニンマリの「春は築地で朝ごはん」のつきじろうさん 「瀬川」 中央区築地4-9-12  03-3542-8878
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STEAK HOUSE「B.M」戸越店

bm.jpg第一京浜に沿って、中延から戸越方向に辿ると、交差点の角にネオンの青い文字を掲げた丸太小屋仕立てのお店が見つかります。「B.M」は、近辺に大井本店や目黒、池上に兄弟店を構えるステーキハウスです。外観と違和感のないウッディな店内が、どこかメキシカンなノリに思えるのは、並び飾られたサボテンのせいでしょうか。さて、ハンバーグのメニューが都合7種類。そこから、こりゃオモロイかもと思った「もろみジャンボハンバーグステーキ」をお願いしてみました。お肉の間にスープっぽいものをと「ガスパッチョ」。スペインの夏スープがなぜ?と思うものの、どっちかというとスペインの植民地であったメキシコの料理として供しているのかも。野菜の青みと酸っぱい調味がクセのある爽やさ。そして、ジューという音とともに鉄板がやってきました。たっぷりとかけられたソースは一見、デミグラスかと思わせますが、よく見ると麦のツブツブを十分に含んでいます。大胆にナイフをいれ、そのソースをつけ添えていただけば、あはは、もろみ味噌が発する発酵系の風味がハンバーグによく合っていて愉しくなる。面白旨いなぁ。「B.M」には、「シャトーブリアンステーキ」以下のステーキは勿論、「ビーフシチュー」「タンシチュー」もラインナップ。西部開拓時代をモチーフにウエスタンスタイルの演出を施したステーキハウスなのだ、という。客がドアを開けて入ってくる度に厨房の奥からも「う~らっしゃーい!」と声がかかり、全体に接客が力強い。今度は大井町の本店か池上のお店でガツンとステーキだ。 「B.M」戸越店 品川区戸越5-15-16 03-3784-5718 http://www.steakbm.com/
column/02308

らーめん「ラーメン二郎」横浜関内店

jiro_kannai.jpg研修を終えて向かった先は、16号沿いの長者町。久々に「二郎」しちゃおうと開店の15分前に辿り着くと、既に10人ほどがさも当然のような顔つきでシャッターが上がるのを待っていました。やがてシャッターが開き、その列がゆっくりと店内に流れ込む。前にいたカップルが並んで座りたいと順番を譲ってくれたお陰で、1巡めの末席に座ることができた。ご注文は、シンプルに「小ブタ」。「ジャンク・ガレッジ」との比較を視野にする「汁なし」も気になるけど、なにせ久し振りの「二郎」なもので。トッピングもせず、やさいましも、なし。ニンニクを少なめでお願いします。「ハイ、ニンニク少なめ!」。ひさびさジロウだ、ワクワク。おお。チャーシューのエッジが綺麗に揃って美しい。さあ、いくぞ(笑)。いつもやさい増しにすると、麺に到達するまでせっせとモヤシ&キャベツを処理しないといけなかっけど、増しにしないとのっけからバランスよくやさいと麺とスープがいただける。んん、うまい!久々な所為かなんなのか、脂に打ちのめされそうないつもの予感が、全くない。そして、へへへ、うんまい。平太麺の茹で加減もデフォルトで文句なし。チャーシューは、あっけないほどにフルフルと蕩け消える。スープへの醤油の匙加減が、麺にチャーシューに野菜に、いいねいいねと思わす絶妙な輪郭を与えている。あれま、あっという間に完食できちゃった(スープ完飲まではしてないけど)。今まで後半戦になるにつれシンドさが頭を擡げてくることが少なくなくて、つまりは、こんなに清々しくジロウ食べれたのは初めてかもしれない。うー、満足! いかん、思い出したらまた食べたくなってきた。そうコレが、「二郎」の魔力なンだもんね。 「ラーメン二郎」横浜関内店 横浜市中区長者町6-94  090-4206-5784
column/02307

ナン カリーハウス「Kandy Street」

kandystreet.jpg2日間で3杯目のカレーを食べるべく、炎天下の馬車道へ。「キャンディー・ストリート」は、スリランカ・カレーのお店(Kandyはスリランカ中部の観光都市)。威勢よく、「らしゃいま!」と声を掛けてくれたのは、なるほど彼の地から訪れているヒトのように拝見できます。辛さを示す☆が無印のダール豆とほうれん草の「ダールカレー」やココナッツベースの「カボチャカレー」から、4つ☆の「スリランカチキンカレー」、5つ☆のスパイシー「ポークカレー」まで9種がメニューしている。可愛く、2つ☆の「キーマナスカレー」をお願いしてみましょう。カウンター越しに、「きまなす!」と云いながらスッと差し出されたプレートにはサフランライスにサラダ、カレー粉に和えたポテトが載っています。続いて今度はウンウンと頷かれながら受け取ったボウルは、粘度の低そうな黒褐色のカレーで満たされています。サフランライスにジャバとかけてしまうには当たらないと思い、スープカレーの要領でいただくことにしました。ひと口目には薄いとさえ感じるほど、さらっとあっさり。辛味はほぼなく、もちっとコクが欲しいなぁと思っているうちに、じわりじわりとつまりはダシ味が伝わってくる。日常的に口にするんだったら、こういう感じの方が適しているのかもなぁとそんな考えも浮かんできます。ただ、ナンと合わせ食べようとすると、やはりボディが弱いかも。一方、「牛スジと野菜の煮込みカレー」は、2003年のハマカレー・コンテストの「ハマカレー・プロ部門」で金賞に輝いたものらしい。はて、“ハマカレー”とはなんぞや。そう括ってしまうのは、いいのか悪いのか。今はなき「横濱カレーミュージアム」も連動した地域活性化プロジェクトの一環だったのかもしれませんね。 「Kandy Street」 横浜市中区太田町5-63  045-641-1717 http://www.kandystreet-curry.com/
column/02306

いろり焼き「門次郎」

monjiro2.jpg再びお邪魔しました「門次郎」。大将がいつもの、また来ちゃったの的歓迎の笑顔(?)で迎えてくれました。不要なお愛想は一切口にしませんが、なんだか信頼篤い、安心させてくれちゃう雰囲気を持っているのです。この夜は総勢8名様ご一行。定番の「冷やし豆腐」や脂の蕩けがタダモノでない鯖を含んだ刺し盛り、いぶりがっこ、米沢牛のステーキにニコニコ舌鼓。そしてこの夜のトッピックスは、素人でも仕入れルートを知りたくなるような上モノな貝の仲間たち。旨味がギュギュッと詰まったトコブシ、姫さざえ。それはもう濃厚×濃密な海のミルクな岩牡蠣。香ばしくした仕立てがニクイさざえ壺焼き。さらなる白眉が、大将がみせびらかすように手にしていた立派なる黒鮑。柔らかなクキュッという歯応えに艶かしい磯の風味がそそるその身も旨いけど、ひっくり返りそうになったのは肝のぽん酢漬け。一点の濁りも臭みもないまま、炸裂する旨味。だはは、こりゃ堪らんて、もう。おねーちゃん、お酒、追加追加(笑)。こうして、そのスジのお歴々と交わす会話も愉しく、あっという間に夜は深まっていくのでした。 「日本フードジャーナリスト会議」から流れた今夜のご同席は、いつもお世話になっている食ブログ界のおやびんヒロキエさん、かの「ラーメンデータバンク」主宰で「自称「日本一ラーメンを食べた男」の日記」の大崎裕史さん、全国ワイドな食べ歩きネタ満載の日本食べある記@Blogさん、「カレーですけど ごめんあそばせ♪」ヘアーの紅一点華麗叫子さん、そして同じくTBMの認定特派員で軽妙な語り口な「バンド・オブ・トーキョー☆」のロレンスさん「ジャポ二郎」「くにろく」なくにさん、そして岩牡蠣をお持ち帰りしそうになった「じょんがら御膳検討委員長」のtakapuさん、のみなさんでした。 「門次郎」 港区六本木4-11-9ミカドビル2F 03-3475-1555
column/02246再会