中華「三原」

mihara.jpgふと思い付いて、嘗て(と云ってもかなり昔)通った札幌ラーメン「時計台」の小路のその手前にある「三原」に寄ってみました。数人の客がいる程度だろうとぼんやり考えながらアクリルの赤いサインの下を過ぎると、然に非ず。右手のカウンターも左手のテーブルも満席だ。どうなっているのかと一瞬戸惑ってしまったりする。ちょうど食べ終えた先客と入れ替わってカウンターの真ん中に収まりました。「タンメン」をと厨房の大将に声をかけ、改めて品書きを見る。安いね~。銀座ど真ん中の三原橋で「タンメン」が630円。「ラーメン」なんか430円だぞ。で、その「タンメン」が届く。幾分醤油も使った様子の茶濁のスープ。へー。ジャンクな感じではあるけれど、野菜の甘さも手伝ってなかなかどうして悪くない。ここで無化調かどうかを気にするのもナンセンスだもんね。少々野卑な客に急かされたって、丁寧にそしてゆったりと愛想よく接客するオバチャンの存在もこの店の魅力のひとつ。カウンターのメラミンも削れ、店全体を包む積年の風合いがいい味になっている。「三原」ファンは想像以上に多いのかもしれません。 「三原」 中央区銀座5-9-5 03-3571-4359
column/01923

レストラン「ラグー」

ragout.jpg築地場内の「センリ軒」が開いたお店だという洋食「ラグー」でランチです。ごく普通の喫茶店的装いの店内が、OL・サラリーマンでどんどんと埋まっていきます。「ハンバーグ」「エビフライ」「ドライカレー」などのスタンダード洋食から「ステーキ重」「ヒレカツ弁当」までが並ぶ黒板のランチメニューから、定番「オムライス」を選んでみました。とろ玉子のっけ系ではなく、正調くるっと巻きのオムライスです。玉子は赤身が透けて見えそうな、極薄仕立て。ちょっと破けちゃってるのもご愛嬌ですね。中のチキンライスと合わせ食べるバランスを考えると、もちっと厚めの方がいいよーな気もしますけど。意外と肝心なトッピングの赤は、およそ普通のケチャップのよう。ラグーのお店らしいトマトソース、デミソースであったらもっと嬉しいなぁ。そう云えば、名物だという「ビーフシチュー」の記載が黒板メニューにはないのですね。外壁に貼られたプレートには、営業時間が記されていて、OPEN A.M.7:30(ちなみに土日祝は9時から)とある。さすが「センリ軒」の姉妹店だぁと思わすところだけど、市場関係者のオッチャンたちがわざわざ挙ってここまで来るとは考え難く、果たしてどんなヒトタチが客筋なのか、早朝の「ラグー」の様子がちょっぴり気になります。 「ラグー ragout」 中央区日本橋蛎殻町2-16-9 03-3663-6740
column/01922

BAR「SORRENTO」

sorrento2.jpg一年振りに並木通り8丁目の「SORRENTO」へ。去年と同じ、入って右手のカウンターへ横並びになりました。ビールの試飲というフックではあったものの、特段銘柄の紹介もないまま淡々とグラスが配される。お代わりのグラスは違うものかと比べてみても違いが判らない。判らない筈で、訊けば同じビールだという。あれれ。ロースとビーフやサラダ、鶏の唐揚げにサンドイッチとグラスビール3杯で5,250円という趣向になっている。セットものにしては高くね?、シンちゃん(笑)。ちょっと違和感を感じたのは、中身の分からないセットものが好きじゃないからかもしれないな。所定のビールを飲み終えて早速、バックバーで見止めたボトルの「GLENMORANGIE」をストレートで。”MADEIRA WOOD FINISH”。マデラ・ワインの空き樽で最終熟成させたモルトだ。妙にピリピリせず尖がったクセもない一方で、円くて豊潤な風味と香気が華やかで、お気に入りの銘柄になりそうだ。続いて「Kingsbury’s」のグレンタレット11年、シングル・カスク。17年のボウモアと違って、こちらもすっきりした甘さにしみじみする呑み易いボトラーズものだ。唐突に、名前を思い出せなかったラムベースのカクテル「キューバ・リブレ」をお願いしてみる。あはは。コーラのカクテルは、サントリーレッドのコークハイをがぶ飲みして初めて酷い二日酔いになった高校時代を思い出してしまって、ダメだ(笑)。 「SORRENTO」 中央区銀座8丁目5-5  03-3573-0577 http://www.f3.dion.ne.jp/%7Esorrento/
column/01586再会

焼肉「凛」で 超厚切り上タン塩焼きとんとろ巻ロースに満腹至極

rin.jpgなかなかお邪魔できずにいた焼肉の有名店のひとつ月島「凛」に初見参です。 予約の連絡を入れると、6時か6時半もしくは2回転目の8時過ぎだとスタート時刻を制限されました。 電話口のはっきりしたもの言いは、噂の女性主人かと想像されます。 頭数が揃わないと入れてくれない、ということで早めに集合し、「粗相のなきよう」ブリーフィングを行った上で(笑)、ドアを開きます。
rin01.jpg それでも予約状況とテーブルが混乱しているのか、なかなか注文をとりにきてくれず、声をかけても「まだでしたね~」の繰り返し。 あれれ。お肉の発注は入店から15分後となりました。 注文は、え~っとぉ、と云っているうちに、女将さんの方から主導的警告的示唆的な采配によって、息つく暇もなく決まってゆきます(笑)。 ビールを呑み乍ら、まず「鴨つくね塩焼」。rin02.jpg「裏表こまめにひっくり返して焦げないようにね」のお達しを守っていると、頃合を見た女将がしその葉(エゴマ?)を手際よく巻いて、カボスを載せてくれます。 続いて「上タン塩焼」。うわー、見て見てこの肉の厚み。rin03.jpgぷくっと膨らんだらひっくり返せとの仰せだぞ。 こんな厚さのタンてそうそう見ないよね~、 とか云いながらレモン汁に浸して口に運ぶ。 ぬごもごはぐはぐ…。 噛み切れず、正直いって苦しい。 嚥下するのにひと苦労。なにか上手な食べ方があるのだろうか。 適度の厚さのものをささっと炙っていただくほうが美味しいのでないかなぁ、と皆の共通意見。 でもね。 rin04.jpgrin06.jpg rin07.jpgrin09.jpg 王道を実感させる「上ハラミ焼」、蕩ける「とんとろ」、 長さも圧倒の「巻ロース」、コキュッという歯触りの「ハツ」と、 同様の厚みで圧倒するのが「凛」の魅力であるのもまた確か。 とろんとして滋味あふるる「コブチャン焼」(シマ腸)もウマイ。 rin08.jpgrin10.jpgこれまた肉厚な「牛レバ刺し」を挟んで、〆の「冷麺」に。
はぁ~、満腹至極。やっちゃったー、もう許してって感じ。 それでも、テーブルの横を通り過ぎた特別メニューのサーロインの肉塊に目を奪われる一同でありました。 雰囲気は判ったので、次回からはもちっと肩の力を抜いて挑めるぞっと。


「凛」  中央区月島1-27-1[Map] 03-3531-2985
column/01921

フレンチからのワンプレート「ラ・ソース古賀」

lasaucekoga2_00.jpgふらふらと三原通りを歩いていてふと、「『ラ・ソース古賀』、改装したんだっけ」と思いついて急に方針決定、足を向けました。ぱっと見は変わりませんが、ローカウンターがハイなカウンターになり、奥のテーブル構成も変わっているよう(に見える)です。僅かながら期待していた夜メニューのハヤシライス「ソース・アッシュ」やベシャメルソースの「ソース・ブランシュ」は、やっぱり夜メニュー。ランチではいただけないようです。以前口にした「ソース・キュリー」以外に残された選択肢は、「ソース・ブイヤー」。やっぱりの「ラタトゥイユ」前菜でいただきます。オープン早々、ある意味期待に肩に力の入った状態で出掛けて、難しい顔をしてしまった前回に比べて、今日はすっかり”素”の状態だ。そんなこともあってか(?)、橙色のソースを啜ると、海老の香ばしさに似た旨味やら浅利なんかの貝類の風味やらそれを下支えする魚のエキスやらが調和よく襲ってきてウマイじゃん、となる。全体を被う抑えたカレー風味。硬く炊いたご飯もいい。食後のドリンクを省いて、1000円ランチの仲間入りすれば、もっと集客できそうな気もしてきた。今度、夜の限定メニューもいただいてみ~よぉっと。 「ラ・ソース古賀」 中央区銀座6-13-7 03-6226-0671 http://www.lasaucekoga.jp/
column/01608再会