Asian Dining & 支那そば「しんせん」

shinsen.jpgなぜかひっそりとした夕闇の柳通り。 喫茶店の居抜きに手を入れたような表情の「しんせん」に寄ってみました。 中央のテーブルでは、ベテランOLさんたちが大声でしゃべりながらビールグラスを干している。 卓上の品書きを見る限りは、つまみになるようなメニューは少ない。 …のに、いい調子のべしゃくりだ(苦笑)。
迷わず「雲呑麺」。 先に唐辛子のペーストをお酢でといたようなタレが小皿でやってきて、雲呑はこのタレをつけて喰えという。へー。 そこへどんぶりが届く。 大き目のどんぶりを覆う雲呑を含めた量感は、やっぱり四谷「こうや」を彷彿とさせます。 shinsen01.jpg 白濁して細かな油が揺れるスープを浅葱と一緒に啜る。 「こうや」の一種独特なクセがない、意外にすっきりしたスープだ。仰せの通り、赤いタレに浸して雲呑もいっとく。 比較してみると分かるけど、タレを使わない方が、肉餡の味が惑わされなくていいな。 麺は、博多麺の固茹であたりも合いそうな気がするね。 ん~、満腹。大盛りにする必要のないボリュームだ。 こりゃ、久々に四谷にも行ってみなけりゃいけないな。
しんせん」 中央区八重洲2-10-10ムラサキビル1F 03-3275-0303
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和牛焼肉専門店「金城」美崎店

kinjyo.jpg 前日ちょっと覗いてみた時も空席待ちが少なからずあった、美崎町の焼肉「金城」。 予約の電話をしてみると、 予約は受けていないのだという。 予約時間の調整と保証が仕切れないのでしょう。 でもやっぱり、旨い”石垣牛”が食べたい!と、行列覚悟で突撃です。
今日も7~8人が待つ状態。 「そんなにお待ちになりません」の、そんなに、がどういう基準なのか一瞬不安になるも、ひとまず名前を入れて待つ。 そして、確かにそんなに待たずしてテーブル席へと案内されました。 kinjyo01.jpgまずは「石垣島地ビール”ヴァイツェン”」で、記念ダイブを果たしたバディのお祝いも兼ねての乾杯。 まろやかなコクが面白い小麦麦芽ビール。他に「マリン」「デュンケル」などのラインアップがあって、ドイツのメーカーと業務提携していた背景があるそうだ。 ロースとバラ(カルビ)のいっしょ盛りを早速焼く。kinjyo02.jpg カルビがいきなりガツンと旨い。レギュラー版なので、特上となったらさらにどうなってしまうのか。 残念ながら「生レバー」は売れ切れ。 「レバー」「ハツ」「センマイ」のいっしょ盛りや「ホルモンセット」kinjyo04.jpgをぺろりと平らげる。kinjyo03.jpg
そして、我が侭云って注文んだ「特撰ステーキ」(セットで4600円)。 塩・胡椒のみのまま、焼き過ぎないうちにと噛むと、広がる旨味と蕩ける脂が渾然となって襲ってきて、ご飯が進む。もっと肉厚で食べたい気もするけどね。 kinjyo05.jpgkinjyo06.jpg するってぇと、少々気後れして口にできなかった石垣牛の最高峰と肩書きされた「超特撰ステーキ」(6500円也)は、どういうことになっているのか気にかかる。
「金城」は、石垣に「ゆいまーる牧場」という直営牧場を営む東大阪の会社による経営だそう。kinjyo00.jpg “石垣牛専門店”と言い切らないのは、それはそれでそれなりのワケがあるのかな。
2日間のダイビングのスナップはコチラから。
金城」美崎店 石垣市浜崎町2-3-24 0980-83-7000 http://krs-beef.jp/
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そば処「まーさん道」で ねちゃねちゃ八重山そばに大後悔

masando.jpg「八重山そば」の美味しいお店がないかと、ダイブショップのカマンタ ダイビング クラブ のキャプテンに紹介されたお店を訪ねたら、かつての場末のスナックのような妖しい佇まい。へ~、と思いつつドアを開けようとしたら、客のない店内の小上がりでおばちゃんが寝転がってテレビを見上げている光景が目に入って、思わず引き返してきてしまった。行くアテを失って止む無く飛び込んだのが730交差点にほど近い「まーさん道」でした。通り一遍なお品書きに困って、「ラフテー」「ソーキ煮込み」「たらし揚げ」に変化球として「シークワァーサー泡盛」を合わせてみる。うわ~。シークワァーサーってこんなに不味くて飲み難いものだったっけ。しくじったなぁと項垂れたところへ止めの「八重山そば」。あっさりというよりは出汁の足りないスープ。一見ぽそぽその麺を噛むと、異様にねちゃねちゃと歯の上を滑って気味悪いんだ。那覇空港の立ち食いの方がまだ旨いぞ。嗚呼。素直におばちゃんの店に飛び込んでおくんだったと大後悔の夜となりました。
「まーさん道」 石垣市美崎町3番地 0980-83-4050
column/01611

割烹居酒屋「しま膳」で しまタコスウチカグルクンアダン天ぷら

shimazen.jpg 美崎町の中ほどにある割烹居酒屋「しま膳」。 店先の地物っぽいメニューの並ぶお品書きに挽かれるように暖簾を払いました。
久々の当地での「オリオンビール」。 下がり壁にずらりと貼られた品書きから「グルクンチリソース」。タカサゴの唐揚げに野菜を炒めた辛味のあんをかけたもので、意外にしっかりとしたグルクンの白身の旨味につられて一気に食べてしまう。「しまタコ唐揚げ」shimazen01.jpgもまたオリオンによく合う。shimazen02.jpg そして「八重泉」を1合お願いします。 調子にのって、かつて保存食だったという豚バラ肉の塩漬け「スウチカ」、パイナップルに似た「アダン」という植物の葉を天麩羅にしたという「アダン芯の天ぷら」を追加。 shimazen03.jpgshimazen04.jpg 「スウチカ」は、塩蔵品だけあって、カボスを絞ってもなにしても兎に角塩辛い。薄い筍のような食感が楽しい天ぷらも、衣がぷにぷにでカラリとした気配がなく、しかも量が多くて食べ切れないのが残念だ。 おばちゃんに「ごめんね~」と詫びてお愛想する。 「うつぼ味噌煮」とか「琉美豚」などなど、まだまだ気になる宿題が残っているもんね。
「しま膳」 石垣市美崎町13−7 0980-88-8228
column/01610

フレンチからのワンプレート「ラ・ソース 古賀」で ソースキュリー

lasauce.jpg遅ればせながら、 話題の「ラ・ソース古賀」銀座を訪ねました。 「シェ・イノ」の井上旭シェフの右腕として活躍したという古賀義英シェフが、自身の店・代々木上原のフレンチ「コム・シェ・ヴ」裏メニューを展開する店をプロデュースしたものだという「ラ・ソース古賀」。 基幹店の一部メニューをカジュアルに仕立てたパイロット店の展開は、八重洲北口の「Kitchen Street」の各店をも彷彿とさせます。

台風の影響を思わせる雨の所為か、 ピーク時と思われる時間帯にもかかわず、空席が目立つカウンター中程へ。 「ソース・キュリー」に「チキン」のトッピングをお願いしました。

ラタトゥイユの小皿が前菜として届いてすぐ、 チキンを別のポットにして「ソース・キュリー」のお皿が届く。lasauce01.jpg別々にしなくても~と思いながらチキンを投入して、 スープ状のカレーとライスを掬って口に運びます。

例えば「入きん」のそれと較べて、 野菜の甘さが立つ一方でお肉の旨味は抑え目な印象がする。 ほろほろに柔らかいチキンを解しながら食べ進む。 うん、でもまぁ、悪くない悪くない。 辛さもほど良いしね。 酸味軽妙な口直し「ルビー・オニオン」は、小玉葱の赤ワインビネガー風味だ。

さてさて、人気沸騰とならないその訳は、 やはりトッピングをして1500円を越えてしまうという値段にあるのでしょう。 かと云って、辺りのカレースタンドのような値付けはできよう筈もない。 う~ん。

長いカウンターもどこかラーメン屋的構えに映ったりして。 少なくとも、「コム・シェ・ヴ」へと導くプロモーションとしての役目までも果たせるかどうかは微妙ですね。


「ラ・ソース古賀」  中央区銀座6-13-7 [Map] 03-6226-0671  http://www.lasaucekoga.jp/ [閉店]
column/01609