洋食・ヨコハマ「キムラ」野毛店

kimura.jpgここにもひとつ横浜の情緒を醸す店が。午後も2時近いというのに店前には数名の列ができていました。おそらく訪れる人の半数は注文するんではないかと推測できる「ハンバーグセット」をライスで。ズルルっ。すいません、玉子を溶いたデミグラソースに涎が溢れそうになってしまいました。モノの本によると、「ランチカウンター2」の店名から戦時の横文字禁止で「キムラ」となったらしい。それと、「絶対味を変えるな」と遺言されたその意を汲む野毛店に対して、花咲町の店は2代目店主貴邑(きむら)さんの我侭をする店らしい。花咲店にも行かなくッちゃだね。 「キムラ」野毛店 横浜市中区野毛町1-3 045-231-8706 http://homepage1.nifty.com/youshokukimura/
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居酒屋「和田家」

wadaya.jpgよく二階の座敷に上がり込んで、「いいちこ」あたりの安い焼酎で延々とバカ話をしていたものです。ウインナ炒めとか冷奴をアテにね。鴨居の上に目一杯に貼られたつまみの品書きをあれやこれやと物色する光景が妙に印象に残っています。今でもリーマンおやじ達の憩いの場所になっているのでしょう。大将も老けずに元気そうな様子でした。この日はランチに「中トロ定食」で。もう少し脂のあるあたりなら二重丸ですぜ、大将。 「和田家」 中央区日本橋茅場町3-7-9 03-3664-9593
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とんかつ「とんき」目黒店で ロースかつ定食澄清としたカウンター

tonki.jpg澄清とした白木のカウンターが真摯な気概を伝えます。 ここは人の動きが凄い。 カウンター内のステージで各人が無駄ない応対をしてくれるのが気持ちいい。 そして、みんないい顔してる! そして客の顔と入店の順番と注文をきっちりコントロールしているのは有名な話です。 さりげなくメモとってるのね。
「ヒレ」と迷って、結局「ロースかつ定食」を。tonki01.jpg薄い衣がなんとも不思議。 でも相変わらずお肉とバラバラなのが、唯一気に入らないところ。 ご飯も特製のとんかつソースもそして付け合せのキャベツまでもが旨いよ。 「とんき」目黒店 目黒区下目黒1-1-2 03-3491-9928 [Map]
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元祖ハヤシライス「レストラン マルゼン」で いつものハヤシライス

maruzen.jpg 日本橋丸善の屋上にある洋食のお店。 ゴトゴトと古びたエレベーターに少しビビリながら、天辺まで上れば、開く扉と同時に外光の明るさに目を細めます。 温室のような普請の建物が天然芝のパター練習場の並びにあって、気候のよい頃には外のテーブル席も心地いい。 なんだか和んじゃう、ちょっとしたオアシス的空間です。
諸説はあるものの、丸善創業者・早矢仕有的がハヤシライスの生みの親ともいわれ、ハヤシ各種の缶詰が丸善特選品として販売されています。 この日もいつもの「ハヤシライス」を。maruzen01.jpg 野菜の甘味も内包したデミグラスソースが素朴に旨い。 トマト由来の酸味が、じーんとして旨味を連れてくる感じ。 きっと明日も、マルゼンの「ハヤシライス」求めるサラリーマンOLで行列必至です。
「レストラン マルゼン」 中央区日本橋2-3-10丸善ビル屋上 03-3272-3595
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三溪園・隠れ家「隣花苑」

rinkaen.jpg本牧の三渓園は、横浜の実業家・原三渓が明治39年に開園した日本庭園で、17.5万㎡という実に広大な敷地に四季折々の草花が溢れ、様々な歴史的建造物が配されている、らしい。蒸し暑さに「三溪園」での散策は果たせなかったけれど、その「三溪園」に敷地を同じくするのがこちら「隣花苑」。鬱蒼なるもきちんと手の入れられた植栽の奥に伊豆大仁町の神官の家を移築したという田舎家が現れます。土間から板張りの廊下を伝い最奥のひと間に。中央のお膳を前にした座布団へ腰を下ろしました。じゅんさいの入った煮こごりや茄子の田楽、牛蒡の胡麻和え、茗荷ののった蒟蒻のぬたなどの前菜のお皿に始まって、ところ天の筒のような道具でつくると思われる美しくも楽しい一品「お滝豆腐」。「三溪麺コース」のメイン「三溪麺」。つゆでなく、中華風のあんをからめていただきます。そして冬瓜のお椀。紫蘇のおにぎり、「落雁」を添えた黒蜜のデザート、抹茶の「おうす」まで。陽の降り注ぐ庭を臨むうちに伊豆の片田舎で夏の一日を過ごしているかの錯覚が過りました。 「隣花苑」 横浜市中区本牧三之谷52-1 045-621-0318
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