「TheBar 愛しの空間」カテゴリーアーカイブ

スナック「だるま」でだるま並ぶバックバーとハイボール髭面の赤ら顔が待っている

daruma西麻布1-1-1所在のYAKITORI「燃WEST」で知多ウイスキーのハイボールと気の利いた焼鳥や酒肴たちを愉しんだ帰り道。
六本木駅へ向けていた足を急遽翻して向かったのは霞町方面。
それは、西麻布の交叉点に向けて下り始めた坂道の途中にあると聞いていた。
この辺りかなと歩みを緩めたやや暗がりに浮かぶ白地の提灯。
丸いフォルムの提灯には、なにやら紅い顔した髭面のキャラクターが呑気な表情を浮かべていました。

意外と広い間口だなぁと思いつつ、
奥寄りにあるカウンターの止まり木へと身を寄せます。
なにせ”スナック”という肩書きなので、
1間間口の店なのかもと思っていたけど、
テーブル席もあって、割とゆったりとした空間になっています。

バックバーを真っ直ぐ見据えれば、
そこには並ぶは懐かしのサントリーオールド達。daruma01オールドの丸いボトルばかりがずらっと並ぶ図は、
なかなかの壮観であります。

感のいい諸兄諸姉はもうお気づきでしょう。
そうなのです、こちらスナック「だるま」は、
“だるま”の愛称を持つ、
サントリーオールドに着目にしたバーなのであります。

さっきまで「知多」のハイボールを呑んでいた流れではありますが(笑)、
今度は早速、”だるま”をハイボールでいただくことといたしましょう。daruma02ブレンデットウイスキーであるオールドゆえ、
ここにも「知多」が使われているんだね、
かなんか云いながらグラスを傾けます。

すると、グラスが載っていたコースターが目に入る。daruma03成る程、ここにも提灯に描かれていた”だるま”なヤツがいる。

なんかコイツ、いいね~とカウンターの兄さんに声を掛けると、
こんなのもあるんですと、
別のコースターも見せてくれた。daruma04目を細めたヤツは今、何を考えているのでしょう(笑)。

俄然興味を示したら、さらにこんなんでも遊んでますと、
持ち出されたのは小さなマトリョウーシカ的な。
郭を剥いでいくと、中から赤と青のちびっ子が現れた。daruma05青いヤツは、赤ら顔を通り越して、
顔面蒼白で白目を剥いちゃった酔っ払いにも見えてきます。
そうならんようにそろそろお暇しますかね(笑)。

六本木通り沿い西麻布交叉点近くに、
オールド並ぶスナック「だるま」がある。daruma06たまたま開業前から、開業に向けての準備を語るブログを読んでいて、
なんとなく気になる存在なのでした。
オーセンティックなバーも好物だけど、
こんな風に肩の力の抜けて洒脱な酒場もいい。
ボトルキープしてちょこちょこ立ち寄る常連さんも多いのだろうけど、
ちょろっと寄り道するのもきっとウエルカム。
わざと”スナック”の肩書きを載せているのもきっと、
そんな使われ方を意図してのことに違いない。
日頃ほとんど六本木には行かないけれど(笑)、
またお世話になることもあろうと思います。

「だるま」
港区西麻布1-8-4 三保谷硝子店ビル1F [Map] 03-6455-4595

column/03631

築地バー「PASTIS」でランチカレーはインド風チキンとホルモンの薬膳サラサラ系

pastis市場通りの築地三丁目信号から築地警察署前を経て、昭和通りの銀座東二丁目信号へと抜けていく通り。
「築地木村家」の前を通って、鉄板焼「Kurosawa」の路地を覗き、「紅蘭」の草臥れた紅い看板を確かめる。
宮川食鳥鶏卵の看板建築を眺めながら信号が変わるのを待って、つきじ「宮川本廛」を横目に横断歩道を渡り切る。
ご存知「魚竹」から漂う気風を感じつつ、「新三浦」築地本店向かいの東京チャイニーズ「一凛」のファサードを一瞥。
築地警察署が近くの角地にあるのが、築地バー「PASTIS」であります。

水垢にひと皮覆われた昼間の「PASTIS」。
くすんでなお目を惹くエメラルドグリーンの壁が印象的です。pastis01仕事帰りに寄り道した図書館の帰りには、
橙の灯りを点したバーの佇まいに、
ちょろっと惹かれていたりした。

ランチはどうなのだろうと店先の黒板を屈み込んで読む。pastis02黒板には「インド風チキンカレー」と「ホルモンカレー」の、
ふた品のみが示されています。

横手の入口から入ると、
正面にふたたびふたつのカレーメニューを書き込んだ黒板が待つ。pastis03短髪の兄さんがひとりで切り回している様子ゆえ、
セルフサーブル前払いの必然の構えでありましょう。

窓際の席に佇めば、
硝子越しに築地警察署の建物が見える。pastis04呼ばれてから腰を上げ、
オーダーしていたお皿を受け取ります。

ありそでなさそな「ホルモンカレー」に、
オプションのサラダを添えてみた。pastis05平皿に広がったカレーは成る程、
サラサラとしていそうな、そんな湖面の表情をしています。

スプーンに掬って口に含んだカレーは、
見た目通りのサラサラ具合。
バシャバシャではなくサラサラだと思わせるのは、
そこにスパイスの粒子を感じさせるから。
新鮮な鶏ガラからとったというスープに、
薬膳ちっくに幾つかのスパイスを織り込んで、
小麦粉主体のカレーとは、
当然のように異なる食べ口になっている。

そんな湖面に適宜浮かぶは、小腸あたりのザ・ホルモン。pastis06ホルモンが苦手なひとには、
スパイシーな風味があれどもウムムとなりそな、
直球系のホルモンな味もする。
それが醍醐味だと思いましょう(笑)。

別のおひるには、
「インド風チキンカレー」を所望する。
温泉玉子をトッピングしてみましょう。pastis07それは、王道チキンカレーのひとつとして素直にいただける。
辛さにばかり着眼した、ヒーヒー系ではなく、
食べ終える頃からじんわりと熱くなる加減もいい。

名店「デリー」のさらさらカレーと比べたりすると、
スープの出来も、粉っぽさの熟れ具合も、
引けを取るのかも知れないけれど、
なんだか時々、思い出しては食べたくなりそうな、
そんなカレーで御座います。pastis08肉大盛りに千切りキャベツを添えたりなってこともありました。

ランチとは別の黒板を眺めると、
いい感じに揃ったバールメニューが並んでる。pastis09その日のグラスワインもしっかり提示されています。

築地警察署斜め向かいに、
ランチはカレーの築地バー「PSTIS」がある。pastis10パスティスといえば、
水に割ると白濁するあのリキュール。
アブサンabsintheの代替品として作られたことで知られるもの。
外壁を彩るエメレルドグリーンはもしかしたら、
アブサンの緑色をモチーフとしたものなのではなんて、
思ったりしています。

東京都中央区築地1-8-1 泉ビル [Map] 03-5565-9365
http://tsukijipastis.seesaa.net/

column/03607

BarTaverna「PATRIARCHI」で満月の夜VECCHIA ROMAGNAとRON ZACAPA

aipatriarchi夏の行楽シーズンにはまだ早い、そんな時季のグラドGradoの夜は、ひと影も疎ら。
海辺の街ではあるけれど、日本のような湿気がじわじわ迫る感じとはちょっと違う。
薄ら涼しい夕暮れ時には、近くの海岸線の舗道へと出掛けるのが日課となってる人が少なくない。
汐の匂いと波の音に包まれつつ、舗道を行き交うひと達と刻々と色と表情を変えてゆく空を眺めていると、何処からともなく海猫が集まりだしてきます。

海辺を離れて通りを歩くと、
見上げた空に朧に滲む満月が浮かんでる。aipatriarchi01aipatriarchi02例の隙間からサンテウフェミア聖堂の時計台を覗けば、
満月と時計台が並んだ、
これまたなんとも印象的な景色を呈してくれていました。

そんな時計台の脇を抜けるようにして暗がりを歩いていくと、
その先にぼんやりとした灯りが見えてきた。aipatriarchi03果たしてそこが目的地なのでありましょか。

勝手知ったる様子でコンバンハと潜り込む、
その後に続いて灯りの中に入るとそこは、
多くのひと達の肘で磨かれたカウンター前でありました。aipatriarchi04

人懐っこそうでいて、どこか訳知り顔のマスターが、
アンタは何吞むのかな、なんならコーラもあるよというような、
悪戯っこな眼差しを送ってくるので(笑)、
見上げた棚にあったブランデーのボトルを指差してみる。aipatriarchi05

すると、お、そうきたか、
それは意外だなぁとかなんとか呟きつつ、
グラスに注いでくれた赤味の鮮やかな琥珀色。aipatriarchi06「VECCHIA ROMAGNA」の滴を、
ちょっとづつ舐めるようにいただけば、
濃縮した香りが舌の上から鼻腔へと、
解き放たれてゆきます。

「VECCHIA ROMAGNA ETICHETTA NERA」は、
エミリア・ロマーニャ州ボローニャ市の産で、
オークの小樽で3年以上熟成したものであるようです。

と、足許では愛嬌たっぷりの仔犬がじゃれてくる。aipatriarchi07お客さんが連れていた犬が忽ち、マスコットのような存在に。
仔犬の動き回る様子や表情を愉しく眺めながらグラスを傾けていると、
ひたひたと酔いが襲ってくるのです。

そしてなんと、同じカウンターに翌夜もいた(笑)。
前夜のブランデーからの流れなのか、偶々なのか、
今度はラムの高峰「RON ZACAPA XO」のボトルの封を切ってくれた。aipatriarchi09aipatriarchi10なぜか目の前には、ザッハトルテ。

荒ぶる若いラムとは違う風格を思わせる濃密な赤。aipatriarchi08バーボンやシェリー、さらにはペドロヒメネスの樽やコニャックの樽で熟成したラムたちをブレンドしたものであるらしい。
うーむ、複雑にして一本気。
まろやかにして押しが強い。
そんな一杯のグラスをよくみると、しっかり店の名が刻まれてる。
チェイサーに炭酸水をお願いすればよかったな。

グラドの裏道にBar Taverna「AI PATRIARCHI」がある。aipatriarchi11“PATRIARCHI”は、”家長”や”族長”、
もしかしたら”酋長”といった意味であるらしい。
「AI PATRIARCHI」はバールらしく、
ランチタイムの営業も鋭意遂行中であるという。
ひるに、そして遅い時間の夜半にもふらっと寄れて、
思い思いの酒や食事に会話が愉しめる。
そんな長兄の家の止まり木に、
今日も町のファミリーが訪れてきていることでしょう。

「AI PATRIARCHI」
Campo Santi Ermagora e Fortunato, 5 34073 Grado,Itala [Map]
+39 0431 80149

column/03593

Irish Pub「MURPHY’S LAW」で仄紅いIRISH ROSEとJAMESON豊かな賑い

murphyslawAugustinerのジョッキとパンケーキのスープ「Frittatensuppe」にシュパーゲルの揚げ焼きのお皿をいただき、深い赤銅色のシュナップスを舐めて満足の「BÄREN WIRT」を後にして、ミュルナー・ハウプト通りをゆっくりと歩き出します。
左手にはザルツァッハ川、右手にはメンヒスベルクと呼ばれる岩の壁が聳り立つ。
sepp先生ガイドによれば、ザルツァハSalzachのSalzは塩で、つまりは塩の川。
塩鉱脈を掘り当てたケルト人がせっせと塩を運んだのがこの川だそう。
Salzburgは、Salz塩のburg城だって、もうみんなご存知ですよね(笑)。

通りが二股に分かれるところで壁沿いに進むと、グシュテッテンガッセGstättengasseという裏通りになる。
壁の上にはそろそろ、Museum of Modern Art Mönchsbergがある辺りで一軒のパブに突撃しました。

ガヤガヤと賑うカウンターに沿って人を避けつつ奥の方のカウンターに陣取る。murphyslaw01たくさん準備されたグラスの向こうの吞兵衛たちは皆、にこやかだ。

逆に振り返ってさらに奥を眺めるとそこには、サッカーのユニフォームやメジャーリーグのタオルなどがびっしりと貼られてる。murphyslaw02カウンターの中に据えられたテレビの上には、サッカーの放映予定が掲示されていて、きっと当日当夜には試合前から大盛り上がりになるのでしょうね(笑)。

そのテレビの下に貼られた黒板に「MURPHY’S SHOTS!」のラインナップが紹介されている。murphyslaw03GUINNESSにしようか、それともいっそKAMIKAZEにしてしまおうかと悩んだりする。

届いた小さいロンググラスは「IRISH ROSE」のそれ。murphyslaw04IRISHと名付けているからにはベースの酒はアイリッシュウイスキーか。
まったりとマンゴージュースのように甘いのは、仄紅い色合いとともにグレナデンシロップの為せる技らしい。
うーん、ちょっと甘いかなぁ。

もう一杯だけと久し振りに「JAMESON」をストレートで。murphyslaw05専用グラスにちょびっとな盛りが反ってカッコイイ?
ぺろっと舐めて、さぁ帰りましょう。

ザルツァッハ川も間近の裏通りグシュテッテンガッセに面して、
Irish Pub「MURPHY’S LAW」がある。murphyslaw06“MURPHY’S LAW”はご存知、マーフィーの法則。
マーフィーの法則のマーフィーは、米空軍の研究プロジェクトのマーフィー少佐に由来するようで、アイルランドとの連関はよく分らないけど、豊かな賑いは移民を含めた人々のちょっとした拠り所を厳然と供してくれているようにも映るのでした。

「MURPHY’S LAW」
Gstättengasse 33 5020 Salzburg [Map] +43 662 842882

column/03565

サントリーラウンジ「イーグル」で白洲ハイボール67年開業の老舗バーの空気

eagle中野のSUNTRY PUBといえば、
ご存知「BRICK」のこと。
昭和39年(1964年)の創業だから、
なかなかの老舗バーだということになりましょう。
「BRICK」はもう一軒、八重洲通りから一本日本橋寄りの横丁にも現存するけれど、そこには”SUNTRY PUB”のサインは見当たらない。
一度寄りたいなと思っていた大阪のションベン横丁にあった「十三トリスバー」は、残念ながら焼けてしまったという。
宮崎市には「赤煉瓦」というトリスバーがあるらしい。
最盛期には、全国で35,000軒ものトリスバーがあったらしいけれど、今ではそのうちの何軒が残っているのでしょう。

新宿紀伊國屋書店近くの「鳥源」で水炊きのコースをいただいたご一行さまは、もう一軒だけ寄り道しようとアルタの裏手方向へと漫ろに歩く。
「桂花ラーメン」近くの角地に建つシブい鰻店「こばやし」の佇まい眺めつつ、その向かいにある「どれすでん」なんて独逸の都市の名のバーに反応しつつ、紅い看板の前にやってきました。

階段を降りていくといきなり、硝子扉が自動で開いてちょと吃驚く(笑)。eagle01そのまま階下へと足を下ろしていくと、眼下にカウンターやテーブル席が俯瞰できる。

ちょうどお帰りのお客さんたちがあって、それがハケるのをしばし待つ。eagle02センサーがあるんだよねと話しつつ、でも横にスライドしないで蝶番から開閉する自動ドアはなかなか愉しい仕掛けだと今降りてきた階段を振り返ります。

緑青色の円形の中央にエンブレムをあしらったパネルが目に留まる。eagle03ここは秘密組織ショッカーのアジトか!と思ったりなんかして(笑)。

テーブル席に収まって、カウンターやバックバーを見渡してみる。eagle04頭上のシャンデリアが、明る過ぎず暗すぎずの仄赤く加減のいい照度を齎してくれています。

ジントニックのお三人に対して「白洲のハイボール」で、Prost ! eagle05角のそれに比べて、スッキリキリリとした吞み口になるのです。

雑炊まで平らげた「鳥源」のお料理でお腹はくちいので、軽いおつまみをひとつだけ。eagle06「薬膳ナッツ」は、木の実あれこれに無花果のドライフルーツ。
ちょっと、兎か栗鼠のような気分も過ぎります(笑)。

グラスを持ち上げてしげしげ眺めたコースターには、こちらの店名の他に「SUBARU」や「ASUKA」なんて名前も記されている。eagle07「昴」はご近所同系列のサントリーラウンジなんだけど、西口にあった「飛鳥」は既に閉店してしまっているらしい。
「SUNTRY LOUNGE」と並んで「HERMES WINE CORNER」という文字もある。
そうそう、池袋にある「ヘルメスワインコーナー」にも未だ訊ねたことがないけれど、そこでは壽屋がサントリーへと名を替える謎が解けるのでありましょか。

もう一杯だけと「モヒート」を。eagle08ラムの匂いとミントの風味に包まれれば、気分は一瞬に初夏になるから不思議なものです。

お会計の際に佇んだ場所の背面には、さらに階下へと辿る階段がある。eagle09地下二階にもカウンターがあるのかな、それともゆったりしたテーブル席があるのかなと想像が膨らみます。

新宿アルタ裏のサントリーラウンジ「イーグル」は、
1967年開業の老舗バー。eagle10-01一朝一夕では醸し出せない、大入り人気も納得のいい空間です。

「イーグル」
新宿区新宿3-24-11 セキネビルB1F・B2F [Map] 03-3354-7700

column/03558