「踏切脇線路沿い鉄な情景」カテゴリーアーカイブ

Weinbau「Zawodsky」でウィーン郊外の清々しい庭のテーブルと自家製ワイン

zawodskyアドリア海北縁に浮かぶ街グラドを離れて、ザルツブルクに戻ってきた。
幼少の頃日本から独逸に渡ったEちゃんに云わせると、ザルツブルクは正確に発音するとサルツブルクとなるらしい。
Eちゃんは、誰かがクシャミをした時に間髪入れずに、Gesundheit!(お大事に!)と叫ぶととっても喜んでくれるのです(笑)。
名残惜しくもそんなサルツブルクを離れる日程が近づいてきました。
翌日の早朝に発つ便のため前泊するウィーンへと、ふたたびWestbahnに乗り込んだのでありました。

ウィーン市街をウロウロっとしてから、
地下鉄U-Bahn Wienで北方向へ。

U4のHeiligenstadt Bfという駅で降りて、バスを待つ。
親切に教えてくれたおばさまと一緒に乗り込んだバスを降りると、
Wiener Tramwayがアーチを潜っていく光景に出会した。zawodsky01zawodsky02zawodsky03StraßenbahnのGrinzingという停留所。
うんうん、何処に行っても路面電車ってのはいいものですね(笑)。

路面電車の軌道を離れ、
住宅地をうねるように進むと、
開けた視界の右手には白い塔。zawodsky04zawodsky05zawodsky06Pfarramt Kaasgraben Maria Schmerzenという、
白い教会を右に折れて往くと、
右手のなだらかな丘に葡萄畑が広がっているのが目に留まる。

なんか、そんな雰囲気になってきたねと足を急がせる。zawodsky07目指す場所はその坂道Reinischgasseの突き当たりにありました。

ここでいいのかなと覗き込むように門の中へ。zawodsky08小高い丘の上にそれらしき建物が佇んでいました。

コンニチハ~と呟きつつ、ドアを押すと、
木肌木目を活かしたボックスシートがコンニチハ。zawodsky09zawodsky10zawodsky11zawodsky12そのすぐ脇にあるカウンターでおねえさんが迎えてくれました。

硝子ケースの中や黒板メニューからお惣菜の幾つかを選んで伝えてから、
奥の階段を上がる。
裏手に広がる緑豊かな庭にはテーブルが配されて、
先発組の皆さんは既にグラスやジョッキを傾けています。zawodsky13zawodsky14清々しい空気。
いやはや、いい雰囲気だ。

隅のテーブルに腰掛けて振り返ると、
さっき眺めた葡萄畑の波が見渡せる。zawodsky15zawodsky16頭上で茂る葉の間から青空を見上げます。

素敵なユニフォームの若きおねえさんにワインを所望する。zawodsky17思わず葡萄畑を背景にしてみたくなる、
Chardonayのグラスが美しい(笑)。

ううむ、美味しい。
ふくよかな滋味とキレを生む酸味の加減がいい。
そこへそよそよ流れる風が美味しさを倍加させてくれます。

強い紅で誘うビーツの根のサラダや、
ポテトサラダErdäpfelsalatなどを盛り合わせ。zawodsky18zawodsky19zawodsky20ラードや南瓜の種のスプレッドkürbiskernaufstrichにパン。
量り売りのお惣菜たちでテーブルさらに素敵な装いになりました。
葡萄の葉で包んだご飯は、ギリシャ料理であるらしい。

お代わりは、Riesling。zawodsky21繊細さと円やかさのトーンが一段Chardonayと違って、
また別の美味しさに愉しくなるのです。

たっぷりのザワークラウトを添えた豚バラのパリパリ焼き。
schweinsbraten乃至はKrustenbrat’lという郷土料理のお仲間。zawodsky22zawodsky23キャラウェイを塗しカリカリに揚がった縁が旨い。
勿論、スープにどっぷり漬け込んだような旨味滴る身肉も旨い。
それは伝統的に食べられてきているものの底力をいただいているような気分でもあります。

黒板の文字から拾ったラタトゥイユ。zawodsky24崩れ過ぎずにしてくたっと炒め煮た野菜たちの美味しきことよ。
白ワインによく似合います。

そうそう、マッシュルームのリゾットは、
黒板にしっかり書き込んであるのに、
今日はできないって(残念!)。

木々に囲まれたテーブルゆえ、
こんなお客さまも勿論やって(降って)くる。zawodsky25間違って潰しちゃったりしないよう気をつけます(笑)。

ひと心地ついたところで、テーブルを変えてみた。zawodsky26建物の横手はテラスになっていて、
そこもまた人気の場所のよう。

屋根越しに葡萄畑を見遣れば、
さっきの教会の塔が臨めます。zawodsky27zawodsky28庭先には、いずれ菖蒲か杜若。
鮮やかな紫色がさらに気分を癒してくれます。

もう一杯と運んでもらったグラスは、
Sauvignon Blancの。zawodsky29ひと口して思うのは、ああこれが”猫のおしっこ”かということ。
雑味という訳ではない独特の風味が、
思えば思うほどそう思えてくるのがなんだか可笑しい。
そんな意味でも印象に残る一杯でありました。

と、お隣のテーブルの犬がこちらにも愛想を振り撒いてくれる。zawodsky30フレンチブルドッグパグってことでいいのかな。

陽が傾いてきたのでそろそろとご馳走さまをする。
テーブルで清算を済ませて、外階段を降りたら、
今度は猫がずんずんこちらに近づいてきた。zawodsky31zawodsky32人懐っこいネコって、いいよね。

清々しい風の抜ける庭のテーブルで、
量り売りの惣菜と一緒に自家製のワインが愉しめる、
Weinbau 「Zawodsky」は、ウィーン郊外にある。zawodsky33こんな素敵な場所、よくみつけたね(笑)。
お薦めしてくれたシャンタールさんにも大感謝!

「Zawodsky」
Reinischgasse 3, 1190 Wien [Map] (+43-1) 320 79 782
http://www.zawodsky.at/

column/03604

富山ブラック「西町大喜」本店で成る程黒い中華そばメンマの塩辛いことったら

taiki恐らく少なくとも10年以上振りに訪れた富山の街。
以前は飛行機で来る場所、という位置付けであったけれど、この春開業した北陸新幹線のお陰で、良きも悪きもぐっと近い処になりました。
富山と云えばまず、駅前から路面電車の走る光景が印象的。
新幹線が開業して駅周辺や街は変わったのでしょうか。

降り立った富山駅は、しとしとと降る雨模様。taiki01トコトコと走り行く路面電車を懐かしく眺めながら、
環状線のレールに沿って歩きます。
聞き慣れた地名に同じ、新富町という最初の電停最寄りにあるのが、
ご存知富山ブラック発祥の店とも云われる「西町大喜」の富山駅前店だ。

割と最近外装に手を入れた感じの店構え。taiki02そこそこ混み合う店内の、
くすんだ緑色の張り地で揃えた丸椅子が並ぶカウンターへ。

勝手が判らぬまま註文したのが「チャーシュー麺」。taiki03成る程、”ブラック”と名乗るに足る、
黒っぽいスープでぐいと迫るドンブリだ。

カウンターに置かれた栞には、
麺とスープと具とが三味一体となるよう”まず混ぜよ”とある。taiki05ご指南に従っておよそ天地をひっくり返して啜る麺は、
これまた成る程、スープに染色されて赤黒くなっている。

胡椒の風味と醤油のコックリした酸味が悪くない。taiki04ところが、何気なく口にしたメンマの塩辛さに一気に戦意喪失(笑)。
メンマを横に避けつつ、なんとか食べ終えることとなりました。

再訪なった富山のおひる時。
過日ではちょうど定休日だった西町交叉点近くの本店へと向かいました。
TOYAMAキラリというデザインに凝ったビルの横手を往くと、
駅前店でも見掛けた「富山ブラック」を謳う幟が見えてくる。taiki06本店はなんともこじんまりした佇まい。
ビルとビルに挟まれた谷間に頑張る、
一間半ほどの古屋がそれだ。

店先には「美味求真中華そば」と認めた竹笠が並んでる。taiki07「大喜」と大書きされた群青の暖簾を潜りましょう。

駅前店と同じように奥へと細長い店内の両側にカウンター。taiki08丸椅子の形状は同じでも、
座面はピンクと白とで貼り分けられています。

今回のご註文は「中華そば(大)」。
チェーシュートッピングもご飯の追加も止めておく。
壁のメニューには、スープの濃さ、麺の固さについての希望があったら、
申しつけよとのコメントもある。
でも、なんか、醤油タレを薄くしてしまうくらいなら、
そもそも喰わない方がいいということにもなりそうで、
デフォルトのままのオーダーといたします(笑)。

オバちゃんが運んでくれた「中華そば」。taiki09確かに黒いスープも思えば、
京都の「新福菜館」のドンブリだって、
その流れを汲む「末廣ラーメン本舗」の中華そばだって、
間違いなく黒い汁。

試しにもう一度試してみるけど、
やっぱり無闇にショッパ過ぎるメンマたち。taiki10たとえ肉体労働の方々の白飯のお供として、
オカズとして考案したものだとしても、
これじゃ幾らなんでも塩分補給過多ではありますまいか。

醤油のコクと酸味とがベースのスープと相性よく、
バランスよく仕立ててあれば、それでいい。taiki11そふいふ意味では動物系の濁りが控えめなこのスープは、
比較的丁寧に仕込んだ黒スープなのだと云えましょう。
でもね、どっち?と訊かれたらやっぱり、
「新福菜館」のがイイと応えることでしょう(笑)。

富山と云えば、富山ブラックとひとは云う。
「西町大喜(にしちょうたいき)」は、その本流の流れを汲むと云う。taiki12昭和20年に”オヤッさん”と呼ばれ親しまれた、
高橋青幹氏が編み出したものであるらしい。
湯島天神下の「大喜」は”だいき”だけど、
こちらは”たいき”と読ませるようです。

「西町大喜」本店
富山市太田口通り1-1-7 [Map] 076-423-3001
http://www.nisicho-taiki.com/

column/03603

ピッツァ「リディア」でマルゲリータにラザーニャパンツェロッティ街角のピザハウス

lidia旗の台駅の南口駅前。
ローカルな駅ゆえ、朝のラッシュ時でも夕方の帰宅時間帯でも、通勤通学客でわさわさ混み合う様子はみられません。
池上線のダイヤがちょっと乱れて編成間の距離が縮まってくると途端に開かずの踏切になるのもまぁ、ローカル線の風物詩と思えば、イラつかなくて済むってなもの。
中原街道から荏原町方面目掛けて一方通行下り坂になっているので、稲荷通りを進んできたクルマが数珠繋ぎになっているのが踏切からよく見渡せたりします。

踏切のすぐ脇にあるのが、CRAFT BEER BAR「TRANSIT」への入口で、その並びに炭火やきとり「鳥半」がある。lidia01もう一軒並びにあるのがピッツァの店「リディア」の看板だ。
以前は「Andy」という店名が掛かっていたのだけれど、いつの間にか「LIDIA」という店名に書き換わっていたのです。

店内は「Andy」の頃のまま。lidia02壁に小さめの額が幾つも飾られていて、悪くない雰囲気を醸しています。

ランチメニューにセットしてもらったサラダがまず届く。lidia03メニューには「築地御厨さんから仕入れた新鮮野菜のサラダ」とある。
築地御厨(みくりや)というのは、湊にあるレストラン専門青果店であるらしい。
何気にしゃきっとして旨味のあるサラダだなぁと小さく合点します。

ランチのピッツァは、定番のマルゲリータかマリナーラに本日のピッツァのいずれか。
定番中の定番をお願いしましょう。lidia04店内に炭焼き釜がある訳ではなく、電気釜を駆使したピッツァ。
でも、粉の風味も焼きっぷりも悪くない。
28cmの一枚もぺろっといただけます。

ゆるゆるとした昼下がり。
そんな時には、グラスのワインをいただいての「ラザーニャ」。lidia05lidia06あんまり肉々しい感じじゃないのかもと思いつつ食べ進むと、重ねた生地の間からみっちりとミートソースが顔を出す。
ふーふー云いながら慌てずにいただきましょう(笑)。

時には奥のやや暗いカウンターに佇んで。lidia07酒瓶並ぶその上にも小さな額が折り重なるように掛けられています。

ふとそんな気になっての「パンツェロッティ」。lidia08熱いですので気をつけてと注意が促される包み揚げピッツァだ。
ナイフを挿し込むと湯気とともにチーズが零れ出す。
半円形ではなく、歪で素っ気ないお姿だけど、たまにはいいねと独り言ちます。

「Andy」転じて「LIDIA」となったピザハウスが旗の台南口駅前にある。lidia09「Andy」の前はさらに微妙に違う店名だったような気もするのだけれど、思い出せません(笑)。
白金店や三軒茶屋にも兄弟店があるようです。

「リディア」
品川区旗の台5-13-12 [Map] 03-3785-6672

column/03547

大衆割烹「三州屋」神田本店で鰤大根煮鰯塩焼銀むつあら煮鯖塩焼に鳥豆腐

kandasanshuya大衆割烹「三州屋」といえば、カキフライでも名を馳せている銀座二丁目のあの路地がまず脳裏に浮かぶ。
二丁目店にフラレてお邪魔した一丁目店もその臨場感は負けてない。
店の前は何度となく通っていても、夜の時間には最近になってやっと止まり木することができたのが、JR蒲田駅東口ロータリーに面して建つ「三州屋本店」。
其処でも「カキフライ」や「鳥豆腐」をアテにした一杯が嬉しい時間を提供してくれています。

春もいよいよのそんな頃。
神田駅周辺に所用があったおひる時には、靖国通りへ向けて4車線一方通行の神田警察通りに佇んで。kandasanshuya01通りが横切るJRの線路は、ちょっと吃驚するほど高いところに高架が増設されていて、ああそこを上野東京ラインが走っているのかと合点する。
神田駅北口近く、神田警察通りに揺れる暖簾が「三州屋」神田本店です。

店先のお品書きを横目に暖簾を潜ると、オバチャンたちの「いらっしゃーい!」。kandasanshuya02おひとりさまは、左手のカウンターが定位置となりましょう。

今日は「ぶり大根があるよ!」とオバチャンにおススメされれば、そりゃいいねと素直に従います。kandasanshuya03お新香に「とーふ汁」にご飯、その中央に「ぶり大根煮」の器が届いて定食のひと揃いです。

どこどこっと折り重なった鰤の身は、ふわっと煮付けて汁滲みて。kandasanshuya04主役の大根はさらに鰤の脂や旨味までもを吸い込んで、美味しゅうございます。

「いわし塩焼き」はどんなかなぁと注文んでみれば、どどんと立派な鰯二尾にちょっと感激。kandasanshuya05たっぷりとした身におろし生姜がよく似合います。

ここ「三州屋」神田本店の昼定食は、お椀を「とーふ汁」からアップグレードすることができる。
例えば、「あさり赤出汁」を所望すれば、しっかりサイズの浅蜊が溢れんばかりに盛られた姿でやってくる。kandasanshuya06赤出汁に滲み出た浅蜊のエキスになんだか元気をもらえた気がします。

「ぶり大根」が品書きにない通常では、オバチャンたちが「煮定」と呼んでいるのが「銀むつあら煮」。kandasanshuya07これまたごろっとした銀むつの身を箸先で解せば、ほくほくとした甘い身が愉しめる。
骨の際が特に美味しいような気もします。

サバスキーには「鯖塩焼き」も外せない。
これまた十分な肉厚の切り身が二片のお皿。kandasanshuya08〆ても最高、焼いても最高の鯖に感謝の念が沸いてきます。

鯖塩のお供に選んだのが、ご存知「鳥豆腐」。kandasanshuya09蓮華で啜る出汁の具合やよろし。
その出汁に泳いで温まった豆腐をはふほふと口に含む一瞬がいい。
鶏の身はというと、汁に出汁を出し切った感じです(笑)。

神田駅北口、神田警察通りに大衆割烹「三州屋」神田本店がある。kandasanshuya10オバチャンに「裏の店とはどういう関係?」と訊くと、当のオバチャンはちょっぴり勢い込む感じで「ここが本店であっちが支店。支店の方がおひるは開店が10分遅いよ」と仰る。
いつぞや闖入した今川橋店とは本店支店の関係だったのだ。
神田本店は通し営業なようで、ランチタイムが落ち着いた昼下がりに冷や酒で一献なんて、きっとい佳いでしょね(笑)。

「三州屋」神田本店
千代田区内神田3-21-5 [Map] 03-3256-3507

column/03544

台湾家庭料理「喜来楽」で 豆腐干炒三杯鶏牡蠣煎大腸麺線ちゅるちゅる

shirairu2それは晦日も押し迫った年末頃のこと。
またまたあのお店へと擦り抜けたのは、 蒲田駅の中央改札口。
西口の階段を降りて、ロータリーの脇を通り、 たまにはこっちからとサンライズ蒲田のゲートを潜ります。
ここに23区内唯一の「山田うどん」があるのだよ、 なんてツマンナイことを云いながら、 サンロードの方へと左に折れて、 蒲焼の「寿々喜」の佇まいがいい感じだね、 なんてことを話しながら線路沿いを往く。
すると踏切のところでなにやら撮影に勤しんでいる御仁がいる。
あれ?っと声をかければやっぱり、グヤ父さんじゃありませんか(笑)。

そのままやーやーと例の狭くて急な階段を上がる。
二階の客間を覗くと、窓側には「HAPPY BIRTHDAY」の飾り付け。shirairu2_01あれ?誰かの誕生日だったっけと顔を見合わせていると、 そこへ店のオトーサンが上がってきて、 手前、冷蔵庫前、厠前のテーブルを指差した。 あ、こっちですよね、そうですよね(笑)。

料理はもう全面的におまかせでお願いをして、 隅の冷蔵庫から勝手に麦酒瓶を取り出して、 最初のカンパーイ!shirairu2_03そこへお皿が4品ほど届きました。

ところが、さっきから時計をちらちらみていたグヤ父さんが、 それ今だとばかりに立ち上がり、線路側の硝子窓を引き開ける。
じっと待つこと数十秒。shirairu2_02頭上の「HAPPY」が風に少し揺れる。
父さんのiphoneがちゅるちゅるちゅるちゅる~と唸る
一体全体、なにを撮っているのでしょう。

ちゅるちゅるをひとまず終えて、テーブルに座り直して、 ちょっと遅れて合流した、蒲田と云えばのkimimatsu姐さんとご無沙汰のカンパーイ!
テーブルのお皿には、「筍の豚炒め」に「葉大蒜のベーコン炒め」。shirairu2_04shirairu2_05素朴な炒め物だけど、葉大蒜の風味にベーコンの脂がよく似合って旨いっス。

もうふた皿は、「豆腐干炒め」に「三杯鶏(さんぺいちー)」。
高野豆腐とはちと違う豆腐干ってこうしていろんな炒め物に重宝しそう。shirairu2_06shirairu2_07三杯鶏は、大蒜がごろごろっと入っていてダイジョブかなっと思うけど、 まずは、すっかり濃い目の飴色に染まった小さめの手羽中を両手で持ち、 口の廻りを汚しながら齧りつく。
うまい。
醤油に紹興酒あたりのお酒を主体にこっくりと煮付けてある。
ほっこりとろんとした大蒜もまた旨いのだ。

おまかせメニューは、ココのトーサンカーサンの愛情の勢いのままどんどん来る。shirairu2_08お馴染みの絲豆腐のサラダ「豆腐干絲」は、胡瓜、セロリ、人参を同じ細さに刻んでいるところが、 まず肝要なのでありますね。

iphoneでちらっとなにやら調べ物をしていたグヤ父さんがふたたびむっくりと立ち上がる。
引き開けた窓辺のさっきのポジションに座り直して蒲田駅方面を注視する。shirairu2_09今通ったヤツがまたすぐ折り返してくるのがまたえーんや、とかなんとか宣ひつつ、 ちゅるちゅるちゅるちゅるちゅるる~っとiphoneを繰る。
一体全体、なにを撮っているのでしょうね(笑)。

「嗚呼、あの、ヴァージンオイスターに似た牡蠣がここにも!」と、 以前お邪魔した時に愕かせてくれたのが、「牡蠣煎」。shirairu2_10小さな牡蠣を片栗的とろみ粉と溶き玉子の膜で包むようにする、 印象的な台湾のお皿のひとつだ。

台湾料理で印象的と云えば、これもそうだねと「緑竹筍」。shirairu2_11那覇で見付けた台湾料理の店「青島食堂」でいただいた筍も柔らか甘くって、 そこでも同じように、例の甘いマヨネーズをつけていただいたのを思い出します。
ザルツブルク帰りのlara姐さんも、マヨネーズたっぷりつけてご満悦。

定番の子袋と胡瓜の和え物をいただいていると、 オカアサン(芸名マリさん)が、紹興酒にこれが合うよと持ってきてくれたのが台湾の梅干。shirairu2_13shirairu2_14しわっしわで小さい梅干を紹興酒のグラスに投入すると、 徐々に水分を含んで次第に柔らかくなっていき、 それと同時に梅エキスがほんのり甘く紹興酒に滲み出す。
ザラメ入れたりなんかするよりも断然この方がいいね。

これも以前、とっても面白がせてくれたよねと「茶葉蛋」の殻を剥き始める。shirairu2_15お茶で煮ることで茶褐色の殻になり、 中の白身も蜘蛛の巣状の模様と風味が加わるのであります。

台湾腸詰で紹興酒のグラスを舐めているところを思い出すと、 またこの光景も思い出す。shirairu2_16ちゅるちゅるちゅるちゅるちゅるちゅる~ん
あれ?グヤ父さん、走りゆく電車を撮ってるんでしたっけ(笑)?

これも定番かと思うのは、「しじみの醤油漬け」。shirairu2_19ふと、名古屋は栄の台湾薬膳料理の店「満拿(まんな)」の妖しい感じを思い浮かべます。

「食べる?」と訊くオトーサンの問いかけに勿論NOとは云わない総意にて「大腸麺線」。
パクチー大盛りでお願いします。shirairu2_20鰹出汁魚粉の利いたとろとろツユにまさに”麺線”という趣の極細米麺がよく似合う。
そこへホルモンの滋味が追い駆けるっつー仕掛けであります。

今度は、ほろ酔いのマリさんが二階に上がってきて、これ食べる?と訊く。
手にした野菜は、「A菜」というそうで、冬しか採れないという台湾の野菜。
既に随分食べたような気もするけど、全然膨満感はない。shirairu2_18勿論いただきますとお願いした炒め物の葉っぱは、 なんだほっとするよな優しい味わいでありました。

デザートには、谷中の専門店でもお馴染みの「愛玉子」。shirairu2_21シロップをちょっと加減したらやっぱりほぼ味がない。
檸檬汁も甘味もしっかり注入するのが美味しい愛玉子のいただき方だと改めて知りました。

池上線の線路際でちょっと妖しいネオンが誘う台湾家庭料理「喜来楽(しーらいるー)」。shirairu2_22狭い一階のキッチンからこれだけの色々台湾メニューが繰り出されてくるなんてちょっとミラクル。
台湾のオトーサンと台湾のオカーサンが親戚一同を迎えるように接してくれるのが心地よい。
そして、そんな「喜来楽」には基本的にお休みがないそう。
台湾に帰ることがないので、日本に渡航する知人があれば、 台湾ならではの食材を持ってきてもらうことが多いという。
実はタイムリーで貴重な台湾の食材を惜しみなく供してくれているんじゃないかと知れば、 ますます有難くいただかなければいけないね。

口関連記事:
軽食喫茶「愛玉子」でつるりんと涼しげ檸檬色谷中の夏の風物詩(14年10月)

「喜来楽」
大田区西蒲田7-60-9 [Map] 090-4527-3392
http://homepage3.nifty.com/shirairu/

column/03512