「インタなレストラン世界」カテゴリーアーカイブ

チュニジアレストラン「イリッサ」で ホードラとハリサとシシカバブ

illissa_senzoku.jpg武蔵小山の「イリッサ」にお邪魔した時、 店主のメリティーから「長原の方にもお店あるのよ」と聞いていました。 その南千束店は、中原街道沿い。 環七と立体交差する南千束交叉点から下っていけば、 武蔵小山店と同じ空色の看板が見つかります。 今日は、「イリッサ」のランチをいただきましょう。
強い日差しを浴びていると、席に着くなり「ビール!」と口走ってしまう悪いクセ(笑)。 「ありません~」と云われて、はたと気がついた。 そうだったそうだった、チュニジアはイスラム圏で、豚もお酒も禁忌の対象。 だから豚肉料理もないのだものね、ゴメンナサイ。 選んだのは、チキンとグリーンピースのトマトソース「ホードラ」。 illissa_senzoku01.jpg 掬うほどにスプーンに載ってくる、たっぷりのグリーンピースをハフハフと啜る。 さらっとしてスープと呼びたいソースは決して強い味付けではないのだけれど、なんだろ、ハーブの香りがほどよく利いていて、旨味がひたひたっとくる感じ。 「イリッサ」のパンになくてはならないのが「ハリサ」。illissa_senzoku02.jpg武蔵小山のお店でいただいた時は最初、どうもパンに唐辛子系の赤いペーストを塗るのに戸惑いがあったのだけれど、もう慣れたもの(笑)。 オリーブオイルとよく均した方が、いい具合になるであります。 そしてもちろん、「ハリサ」をスープに溶くとまた、ぐぐっと味の輪郭が浮き上がってくるのです。 この日お店を切り盛りしていた青年と、片言同士ながら会話を交わすと彼は、武蔵小山で会ったメリティーの弟さんなのだと云う。ほうほう。 illissa_senzoku03.jpgで、彼の入れてくれた紅茶が旨い。 濃く煮出した紅茶にジャスミンのアロマエッセンスを数滴垂らしたもので、澄んだ味わいの中にジャスミンのゆるゆるとした心地いい香りが立ち昇って、和んでしまうのです。 その数週間後、再び「イリッサ」でランチ。 この日の「バタータ」は、マトン、じゃがいも、ひよこマメのトマトソース。illissa_senzoku04.jpg優しい滋味が嬉しいのはこちらも同じ。 狙いのもうひとつが、店頭に串に刺されていた肉塊が気なるシシカバブ。 ただし、このお肉も“Halal Chicken”、イスラムで食べることを許された肉であるところの鶏肉を使ったもの。 それを店頭で削ぎソギして、パンに挟んだのが「シシカバブサンド」なのだ。 illissa_senzoku05.jpgillissa_senzoku06.jpg サウザンアイランド的ソースが一瞬意外に感じたものの、齧りつくほどにそれが馴染んで、鶏肉から滲み出す旨味を引き立ててくれるようになる。うん、うん。 先日の青年ではない男性が調理・応対してくれていたので、再び訊いてみると、メリティーの弟は臨時に手伝ってくれていて、それもほんの2、3日のことだったのですよと云う。 たまたま、そのタイミングで店を訪れていたことになるね。 彼の淹れてくれた温かいコーヒーにもまた、ジャスミンのアロマが不思議とよく似合う。 中原街道を走る車窓からもきっと目に留まる、空色で描く「ILLISSA」の文字。illissa_senzoku07.jpg今度は夜に来ようかな。 口関連記事:チュニジアレストラン「イリッサ」武蔵小山店 でブリックとキフタ(08年04月) 「イリッサ」南千束店 大田区南千束1-4-5 03-3728-2223 http://illissa.web.fc2.com/
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チュニジアレストラン「イリッサ」武蔵小山店で ブリックとキフタ

illissa.jpg例によって、「Again」での村田Only One Liveを楽しんだあと、武蔵小山駅前の横丁に潜り込む。 日曜日の夜とあって、閉めているお店も少なくないけど、 それでもなんだかワクワクするのはなぜなのでしょう。 駅前で煙もくもくさせている立ち喰いやきとりで有名な「鳥勇」の裏手角で、”TUNISIA”という文字を見つけました。 先日の洋食亭「いし井」や麺屋「兜」もすぐ近く。 こんなところにチュニジア料理のお店があったとは、なんだか大発見な気分(うふ)。 元はラーメン屋?的普請が味であります。早速、お邪魔してみましょー。
入れ替わりにカウンターを離れた先客のおふたりが、 「うーん!おいしかったよ、またくるね!」と告げながらドアを出て行く。 「ありがとね~」とそれを追うニコヤカな表情に迎えられました。 「ええっと」。 illissa01.jpgどう攻めればいいのかなぁと相談しながら、決めたメニューがまず「ブリック」。 じゃがいも、玉子、ツナ、パセリをクレープ生地で包んで挙げた料理で、手で持って食べてねと云う。 仰せの通り、レモンを絞ってから両端を持って真ん中に齧り付くと、なはは、今にもとろんと零れ落ちそうな玉子の黄身が顔を出した。illissa02.jpg垂らすと勿体ない(笑)と、そっと啜るように口に収めて、軽妙な生地の歯応えとじゃが芋&ツナのしっとりしたあんと玉子との合奏を残さず味わう。 食べ終えて気がついた。これって食べたことある!って。 そうだ、大久保の「ハンニバル」ってチュニジアレストランだもんね。 そして、マトンが食べたいと云うと、クスクスかハンバーグがおススメだという。 うん、ならばとトマトソースのマトンのハンバーグ「キフタ」をお願いする。 少々辛味のついたトマトソースにしっとり煮込まれたハンバーグを齧れば、マトンの風味が妙にそそる。illissa03.jpgおほほ~、うまい旨い。 熱々にしてくれたパンには、黒い種のようなものが織り込まれていて、パプリカやコリアンダーなどのペースト「ハリサ」をつけていただくスタイル。 illissa04.jpgillissa05.jpg 一見コチュジャンのようにも見えるけど、恐る恐る咥えると、辛味は程々で、パンに塗っても違和感のなく、ハンバーグのソースともよく調和してくれます。 「たまたま、大久保のチュニジア料理のお店に行ったことがあるのだけれど…」と話すと、「あ、ハンニバル!」。「そうそう、ハンニバル、きっとチュニジア料理のお店ってそう多くないですもんね」と返すと、「ワタシ、ハンニバルにいたのよ」と云う。おお、なんと、そうですかぁ。 訊けば、静岡の花博に際して来日して、「ハンニバル」を経て、「イリッサ」を開いたのだという。 なるほどね。 チュニジアはどこにあるかというと、アフリカ大陸の北の中央にある。 アフリカの料理と聞くと直球エスニックなものと思いがちだけれど、ちょと違う。 対岸のイタリアを含めた地中海地域の料理と考える方が、イメージが近いものになるかもしれないね。 やっぱり、こんなところに!のチュンジアレストラン「イリッサ」。illissa06.jpg「長原の方にもお店あるのよ」。了解しました(笑)。
口関連記事:   チュニジア料理「ハンニバル」 でブリッククスクスケリビアソース(06年01月)   洋食亭「いし井」 でご飯の友ビーフジンジャーぶわんと生姜風味(08年03月)   麺屋「兜」 で求道的淡麗スープのチャーシューめんかぶとめし(08年04月) 「イリッサ」武蔵小山店 品川区小山3-19-5 03-3786-5332 http://illissa.web.fc2.com/
column/02587

チーズ・バー 「CASA de QUEIJO」で 騎士のチーズ食べ放題

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恵比寿に日本で唯一と標榜するチーズ・バー!があるという。 しかも毎月11日を「チーズ食べ放題」の日casadequeijo01.jpgとしているらしいンだ。 というので、予約を入れて出掛けてみました。 店の名を「CASA de QUEIJO」。 つまりは、チーズの家、ですね。

場所はというと、恵比寿郵便局の先。 そうそう、以前お邪魔したレストラン、「FREGOLI」の並びです。 わさわさとチーズの収まっている硝子ケースを横目にして、おお~と思いながら、 案内された奥の丸テーブルへ。 casadequeijo02.jpgまず喉を湿らせたいとお願いしたのが、「CHIMAY」というトラピストビール。 ベルギー/ブリュッセルのシメイという町の修道院のビールだそうで、アルコール度数によって、赤白青の3種類がある。呑み比べてみると、随分と風味と度数の違いが味わえて面白い。 最初のお皿がやってきました。 チェダーっぽいハードなものから上面を真っ黒にしたものまで10種類が並んでいます。 casadequeijo03.jpg やっぱり、大人しそうなところから(笑)、いただいてみましょうか。 外周をキャラメル色にした「アゼイタウン」というチーズがいい風味だなぁなどと云いながら、時計廻りに食べ進む。ほうほう、ふむふむ。食感、舌触り、酸味、甘み、そして匂いが違うけど、それぞれに美味しいね。 casadequeijo04.jpg一見とっつき難そうな黒いチーズのふたつが、 シェブールの「カタル」と「サンドレ」。 酸味とクリーミーさがバランスして、いいんだ。
メルローの「Domaine de la Noble」casadequeijo07.jpgをいただいて、 casadequeijo05.jpg2の皿を迎えます。 一転して卓上を醸す匂いが変わったのが判って身構える。 きたぞ~(笑)。 ゴルゴンゾーラは、うん、ゴルゴンゾーラ。 オレンジの外周にとろんとした中身が、そう、ウォッシュタイプの印。 casadequeijo06.jpg 「ショーム」は、それなりに匂うけど、これはもしかしたらクセになるかもの魅力を感じる。 ところが、次を口にするにつれ、独特の臭いと強く残る風味が延髄に訴えてきて辛くなってきた。 思わず、「うお~」「ぬえ~」「くぉー」と口走る(あれ?意外と愉しいぞ)。 一応、全品制覇したけれど、ツレは早くもギブアップ。 casadequeijo10.jpgそもそもチーズばっかし食べることに無理があるのかも~と店内をみると、 カウンターもテーブルも女性客が陣取って満席で、どうやら皆さんペロリと召し上がっているご様子。おおお。 3のお皿が届きました。 またまた一転して、どこか優しいパステルな見映え。 casadequeijo08.jpgcasadequeijo09.jpg ピンク色のチーズをもしやと咥えれば、なはは、いちご味だぁ。 そして「ダンスロット」というケーキのような井出達のチーズもまた和む風味。パインにモカだよ。
ふう、結局その先のリクエスト皿を断念。チーズだけで満腹になったのは生まれて初めてだ(汗)。 ウォッシュタイプのハードルの高さを再認識しちゃった格好だけど、ひと品ふた品をじっくり味わえば、意外と虜になりそうな気もする。 クサヤを最初に食べた時だって、ひっくり返りそうになったものな(笑)。

「CASA de QUEIJO」のマスター齋藤さんは、シュヴァリエ・デュ・タストフロマージュ。 フランスチーズ鑑評の騎士、ナイトです。どこか飄々としながら、チーズに対する愛着を強く感じさせてくれるキャラにファンも多いんじゃないかな。 うん、もっともっとチーズを識りたくなりました。
「CASA de QUEIJO」 渋谷区恵比寿2-8-7 03-3473-5525 http://www.casadequeijo.com/
column/02462

Turkish Kitchen「izumir」

izmir.jpgずっと気になっていたトルコ料理のお店「イズミル」にお邪魔できました。ところは阿佐ヶ谷北口駅前の雑居ビル2階。奥へと伸びるカウンターに沿ってベンチシートが並び、左手にテーブル5卓ほどがほの暗いオレンジ色の照明に包まれて配されています。ビールは、「EFES」というトルコのピルスナー。今まで呑んだことのあるどれとも違う香りの、心地よい一杯だ。前菜のプレートが楽しくも旨い。盛り合わせた「カルシュク・メゼ」には6つの色とりどり球状のペーストが載る。ひよこ豆のペースト「フムス」、ミックス野菜のピリ辛仕立て「アジェル・エズメ」、茄子の「パトルジャン・エズメ」、ほうれん草をヨーグルトで和えた「ウスパナック・タラマ」、そして人参とヨーグルトのペースト「ハウチュ・タラマ」。自家製で焼き立て熱々の「エキメキ」と呼ぶパンにのせ、いただきます。ひよこ豆のほっこりした甘さだったり、控え加減のピリ辛だったり、ほどよいヨーグルトの酸味だったり。全体にマイルドな中に、それぞれの素材の魅力が活かされていて、日本人に合う佳い前菜だ。「Yakut」というトルコの赤ワインでラムと牛ひき肉の串焼き「アダナ・ケバブ」。ひき肉のケバブって、初めてかも。挽肉のちょっとザラっとした食感の間から旨味とラムの香りが滲んで、いやー、美味い。ピザも愉しそーと「ペイニルリ・ピデ」をお願いすると、それは両端を絞ったような船形の姿でやってきました。たっぷりコクあるチーズとそれを包むようにした生地とのコンビネーションが、いい。もう1本!とした「Selection Kirmizi」もトルコの赤ワイン。そして、トルコ名物の誉れ高き「ドネル・ケバブ」。削いで薄い肉片からひたひたと滋味が伝わる。こうしてみると、「イズミル」のトルコ料理って、尖がった強い味を控えた、落ち着いた味わいがしみじみと美味しいモノのオンパレード。他のトルコ料理店でも一様にそうなのか、比べてみたくなっちゃったな。 「izmir」 杉並区阿佐谷北2-13-2パサージュ阿佐谷2F 03-3310-4666 http://www.asagaya-izmir.com/
column/02253

コスタリカ料理「二葉」で セビーチェタマーレス不思議な折衷の店

futaba.jpgコスタリカ料理を出すお店が蒲田にあるという。絶妙なタイミングで興味の一致した友人といつか渡航してやろうと考えていたのです。京急蒲田駅で待ち合わせ。初めて降り立つ東口から工事中で雑然とした雰囲気の踏切を渡り、環八を超え、その先の裏通りへ。あてずっぽうに進むと、「二葉」と記された看板が暗がりに浮かんでいるのが見つかりました。暖簾の右手にはうなぎ天ぷら、左脇にはコスタリカ料理と書かれている。あはは、どっちやねん。予約名を聞くとはなしに奥へどうぞと案内してくれたのが、どうやらコスタリカ人の奥様らしい。入口廻りのカウンター席も奥の座敷も設えはまったくの居酒屋さん。胡坐をかいて座り込んだテーブルに、あらかじめおまかせでお願いしてあった品々をせっせと運び込んでくれる奥様。ひと品づつ、メニューの名前とか食べ方について簡単にコメントしてくれると嬉しいンだけど、どこかイラチな奥様は、注文を聞き終えるのも忙しくすっと厨房方面に戻ってしまうのがなんだか可笑しい。真ん中に置かれた大皿が「ガジョ・ビント」。刻んだインゲン豆が織り込まれた、ナシゴレンとはまた違う、ぱらぱらとした長粒米の焼き飯だ。周りに盛られたサラダなんかと一緒に、添えられた「トルティージャ」に包んでいただきます。カクテルグラスに飾ったのが「セビーチェ」。海老や帆立にアボガドやトマトが檸檬汁の酸味で和えてある。メニューには、中南米の酢の物と括弧書きされてるね。そうそう、コスタリカってそもそもどこだっけ?というと、メキシコの南側でパナマとニカラグアに挟まれているところ、と友人カメラマンの奥方。あれ?詳しいじゃんと訊くと、なんと10歳まで彼の地で暮らしていたんだと云う。なるほど~。奥方所望の「タマーレス」は、適したトウモロコシの粉も、なによりバナナの葉っぱが手に入らないので残念ながら作れないとマリセル奥様。然らばと、ユッカ芋というお芋を唐揚げしたという「ユッカフリッタ」、人参やインゲン、炒り玉子を挽肉で包んでトマトソースで煮込んだ「カルネ・レジエーナ」、ほとんど辛くない「チョリーソ」なんぞをさらにいただく。困ったのがお供のお酒。麦酒以外にとメニューを探しても、韓国焼酎やら日本酒やらともうひとつの顔向けのものばかり。コスタリカ料理に合いそうなのは最後に書かれたテキーラだけだ。そういう作戦?とか笑いながら、テキーラの杯を重ねて、結局7分ほど入っていたボトルを空けてしまった。追加をお願いすると、もうない、という。もう止めとけってことかな(笑)。正直云って、コスタリカ料理は旨い!って印象は持てなかったけど、この不思議に折衷なお店のことは永らく記憶に残りそうです。あ、そうそう、髑髏のイラストが描かれた「DEATH SAUCE」はホット過ぎて危険だよ。


「二葉」  大田区南蒲田2-3-11[Map] 03-3731-5846
column/02191