「惜別の移転閉店またいずれ」カテゴリーアーカイブ

bistrot「Quatre Avril」で鯖のキッシュ鶏腿のラグーまたひとつ失う闇市跡の情緒

quatreavril00例えば、新宿西口の通称ションベン横丁や花園神社裏のゴールデン街。
例えば、若者文化を取り込んで変化しつつ賑う吉祥寺のハモニカ横丁や再開発の圧力が日増しに迫っているような、そんな気もする荻窪北口の商店街。
そして、何度歩いても不思議なワクワク感の途絶えない大井町の東小路など、あちこちにまだまだ残る、闇市を起源とした昭和の味わい濃いぃ駅前の横丁が大好きだ。

そんな闇市の残滓漂う横丁が交叉する町のひとつが、
ご存知武蔵山駅前東南側に広がる一帯。
武蔵小山飲食店街「りゅえる」という看板も頭上に浮かぶ。
「鳥勇」の焼き鳥を立ち喰いするひと達を横目に路地に闖入すると、
その先にこれまた人気の立ち呑み処「晩杯屋」があった。quatreavril07quatreavril08あった、と過去形で表現せざるを得ないのは、
地域の再開発の本格的な施行を前にして、
その賑わいを一旦畳み、
都道420号線沿いの店舗に移ってしまったから。
ひと気のない店舗跡が妙に寂しく映ります。

交叉する路地に沿って味のある表情の店々が並び、
独特の風情と文化を内包する闇市跡の飲食店街。
こんなに魅力的な、謂わば歴史の遺産でもある場所を、
防災なぞの旗頭の下に一掃するしかないなんて、
なんて切ないことでしょう。

周囲がどんどん店を閉め始めてしまった界隈にあって、
流されぬ風情で営業を続けてくれている店のひとつが、
「晩杯屋」の路地の奥にありました。quatreavril角地の二辺を覆うテントには、
bistrot saisonnier「Quatre Avril」。
その下に透けている文字が以前ここに、
チュニジア料理の「イリッサILLISSA」があったことを示しています。

「イリッサ」の女性店主は今どうしているかなぁと、
そんなことも思いつつ入り込んだ店内は勿論、
小さな小さな店なので変更しようもなく、
レイアウトそのものは「イリッサ」当時のまま。quatreavril01狭いキッチンにカウンターが張り付いていて、
そこに幾つかの丸椅子が並ぶ。
特等席のテーブル席を予約して臨みました。

白のワインをいいただいて、
お食事はおまかせでお願いします。quatreavril02シェフがまずテーブルに届けてくれたのは、
「サーモンのハーブの香りのマリネ」。
マリネによってよりトローンとしたサーモンが、
ハーブの風味によって鮮やかな印象でいただけます。

そして、キッシュロレーヌを含めた前菜の盛り合わせ。quatreavril03quatreavril04定番のピスタチオ入りの鴨のパテや、
ジェノベーゼソースを載せたロティなぞなぞを、
中心のサラダに寄り添うように盛り込んでくれています。

頃合いよろしく次に届いたのが、
「ブルゴーニュ風 牛肉の赤ワイン煮」。quatreavril05ゴロゴロっとフルフルっと角切りの牛肉が踊るのは、
畏まったフレンチには望めない気どりなさ。
ワイングラスではなくて、
タンブラーでワインを呑みたい気分になってきます。


牛肉に続いて「鴨胸肉のロースト オレンジソース」。quatreavril06当然のように狭いキッチンから、
出来るものは出来るヨとばかりに繰り出してくるお皿たち。
ほとんど歩かずに360度回転しながら調理するのは、
最高に作業効率がいいのかもなって思ったりもいたします。

裏を返すように今度はランチタイムに訪ねると、
界隈の不穏な空気を察したひと達が、
あちこちから集まってきている様子が窺える。quatreavril09あっと云う間に埋まったカウンターの一席で、
フランスの有名ビール「1664セーズ・ソワソン・キャトル」。
1664年に設立された醸造所Kronenbourgクローネンブルグは、
ドイツとの国境近くのアルザス地方にあるらしい。

この日のキッシュは好物の鯖のヤツ。quatreavril10サバスキーの同志でも、
これに出会う機会が多くはないかもとほくそ笑む(笑)。
青魚の風味が期待通りに威力を発揮してくれています。

本日のお魚料理は、
イトヨリの、つまりはブイヤベース。quatreavril11quatreavril12アスパラガスの下に何気なく、
蟹が隠れていたりなんかして、
ひる間っからなんて贅沢なのでしょう。
お皿の底のスープが美味しいのは云うまでもありません。

何かを惜しむようにして、ふたたび訪ねたおひる時。quatreavril13ひよこ豆なぞなぞを炊いたスープで、
バゲットを齧りつつメイン料理の仕上がりを待つ。

選んだのは「鶏肉のラグー」。quatreavril14ぶつ切りにした鶏なのかとなんとなく考えていたら、
シェフから渡されたお皿には、
骨付きの腿肉がデデンと載っている。
大口開けて齧り付けば、閉じ込めた鶏の身と脂の旨みが、
ここぞとばかりに炸裂。
骨の際も美味しいのだよね(笑)。

武蔵小山飲食店街「りゅえる」の横丁の角に、
bistrot saisonnier「Quatre Avrilキャトルアブリール」があった。quatreavril15Quatre Avrilの意味は、4月4日。
何故に4月4日を店名に据えたのかと訊ねたら、
シェフの答えは、ウチの娘の誕生日だから!
そんな「Quatre Avril」は再開発を画策したヤツラの圧政に抗えず、
今は、不動前・かむろ坂に移転して営業中。
またそのうちにお邪魔しなくっちゃ。

「Quatre Avril」
移転前:品川区小山3-19-5 [Map] 03-6676-1802
移転後:品川区西五反田4-9-16 [Map] 03-6431-9363

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江戸中華「日本橋 よし町」で丁寧に油控えた軽やか叉焼麺焼売蟹肉炒飯と選手交代

yoshicho大勝軒といえば、東池袋にあったあの「大勝軒」が今も真っ先に脳裏に浮かぶ。
云わずと知れた「つけ麺」を世に広めたメッカのような場所だ。
店舗の二階から外階段を一歩一歩ゆっくりと下りながら、空席を待つ僕等に送ってくれた笑顔を時々思い出す。
脚が悪くて大層痛むのに、誰分け隔てなく接してくれたものでした。
07年の3月に閉店する間際に寒空の下居並んだ長蛇の列も印象深い。
沢山のひと達に親しまれ慕われた山岸さんは亡くなってしまったけれど、幾人もの弟子たちが今も「大勝軒」の暖簾を守っています。

そんな東池袋系の大勝軒や永福町大勝軒とは別に人形町系と呼ばれる「大勝軒」がある。
1914年(大正3年)の創業と云われる新川の横丁にある「大勝軒」。
レトロな佇まいがそそる横山町の「大勝軒」。
これまた昭和の香る室町本町の「大勝軒」。
ちょっと離れて、浅草橋の町中にある「大勝軒」。
そして、その本丸というべき「大勝軒 総本店」が人形町にあったのです。

残念ながら訪ねたことはありませんでしたが、訊けば洋食「芳味亭」の近くにあったのだという「大勝軒 総本店」。
人形町芳町の見番の裏手にあった「大勝軒 総本店」は、1905年(明治38年)の創業であったと階段の壁に掲示しているのが、銀座八丁目の江戸中華「日本橋 よし町」だ。yoshicho01 往時には色街の風情と賑やかさの最中にあったであろう「大勝軒 総本店」で27年間働き、20年近く料理長(チーフ)を務めた横山さんが1986年(昭和61年)の「総本店」閉店後には、同じ人形町で「大勝軒」を開き、永く「総本店」の味を引き継いできたとある。
その後2010年(平成22年)に縁あって銀座で腕を揮うこととなったらしい。

それを読んで、とんかつ「衣浦」の向かいにあった人形町「大勝軒」のことを礑と思い出す。
少々びっくりするような極細麺を自家製麺していると訊いて、妙に感心したはもう5年以上前のこと。
それが或る日訪ねたら忽然となくなっていて呆然とした、なんてことがありました。

白木のカウンターの隅に陣取って「叉焼麺」のドンブリを眺めます。yoshicho02昨今の足し算に掛け算を乗せたようなラーメンはどこ吹く風。
叉焼(チャーシュー)を縁取る食紅に年季の片鱗を漂わせています。

脂っ気を丁寧に執拗に控えた、そのお陰で澄んだコク旨味が淡々と滲むスープに泳いでいた麺を引き上げ啜る。yoshicho03それは実に嫋やかな、人形町で愕いた麺を彷彿とする極細麺。
スープに合わせて作った麺というよりは、自家製の麺に合わせて粋な中華を志向したら必然的にこうなったという風情のする。
うむうむ、これこそ呑んだあとにもすんなりといただける一杯でありましょうけれど、それはなんだか勿体ないことでもありますね。

思わず飲み干してしまったスープの底には「大勝軒」の文字。yoshicho04潜んでいた人形町の心意気を確かめてしまった気分です(笑)。

人形町でもいただいことのある「焼売」も是非いただきたいと。yoshicho05肉汁が滴ったり、強い香りのするのは粋じゃないとばかりの淡々とした佇まいのシューマイが口腔で綻びます。

「揚焼売」で麦酒が呑みたいと夜に出掛けたものの、焼売そのものが作った分全部出ちゃったのよとオカアさん。yoshicho06yoshicho07ならばと「細切りネギ叉焼」に「炸雲呑」を所望します。
胡麻油たっぷりでも辛味を利かすでもない葱とチャーシューの和え物にも一貫した仕立てが窺える。
揚げ物もあくまでカラッとして、油っこさを億尾にも出さないことに唸りながら麦酒のコップを傾けます。

そんな油を控えた和物な中華料理の真骨頂が「蟹肉炒飯」にも宿ってる。yoshicho08何気なく乗せた蟹足を解して匙を動かす。
世にパラパラチャーハンは数多あると思えども、ここまで軽やかなチャーハンはそうそうないでありましょう。
もうちょびっと油の薄い膜を纏ってくれていてもいいのではないか、いやいやこれでいいのだと想いが往ったり来たりいたします。

梅雨の晴れ間に出掛ければ、風に揺れる小さな幟に、冷やし中華はじめました。yoshicho09向かい側が喧騒の工事区画とは思えない穏やかな空気が漂っています。

目的のお皿はちょっと意外なモダンなお皿。yoshicho10少々奢った盛り付けも、お皿を決めた時点で既定路線になったのかも。
透明でレトロなお皿であったら違う見映えになったでありましょう。

具材の隙間から覗くはやっぱり自家製の極細麺。yoshicho11細いくせしてきちんと粉の風味を伝える麺ではあるけれど、どちらかといえばたっぷりのスープに泳がせてこそ真価を発揮するものなのだねとも思ったりする。
椎茸の旨みも印象的な初夏のお皿でありました。

色街人形町の残り香と「大勝軒 総本店」から引き継ぐ仕立ての江戸中華「日本橋 よし町」が銀座にあった。yoshicho12yoshicho13この6月で「日本橋 よし町」は閉店し、交代選手だという「山野辺」の開店準備へと移ったようです。

「日本橋 よし町」
中央区銀座8-4-21 保坂ビルB1F [Map] 03-3573-0557
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青森創作郷土料理「大わ山」で海峡サーモン八戸前沖鯖烏賊の丸煮付と田酒豊盃

oowayama八丁堀の横丁の青森な店といえば、きっと此処しかない。
同僚に青森な店で一杯呑ろうと誘ったのは、この3月半ばのことでありました。
予約の電話に、活きのいい声が応える。
大和山という東京にいると珍しく思うお名前の若き大将の顔が浮かぶ。
並んで厨房にいる、朴訥なる青森の調理師然とした相棒のおっちゃんの姿も思い出させます。

こんばんはと声を掛けて、カウンターに腰掛ける。
一杯だけと麦酒をもらって、早速届いたのが、ご存知「せんべい汁」。oowayama02お通しが菊花をあしらったせんべい汁って居酒屋は、都内にはそうあるものではありません。
しっかりした出汁が沁みたせんべいの、場所により食感も違う感じが懐かしい。

烏賊の沖漬けの澄んだ滋味にググッと惹かれる。oowayama03これで日本酒を呑まない手はないでしょう(笑)。

まずは此処からとお品書きを眺めて「田酒」の純米吟醸。oowayama04沖漬けにもよーく似合うのは、云うまでもないでしょう。

むつ産「海峡サーモン」をいただけば、なんて鮮やかで美しい彩なのか!と絶句する。oowayama05繊細にして溢れる甘さに、あとは唸るばかりです。

唸らせるよな魚と云えば、やっぱり「八戸前沖〆鯖」も外せない。oowayama06それはもう、お約束のように美麗な断面にまず唸り、おろし山葵をほんの少しちょんのせして口に運んだその身の香りと甘さ滋味にまた唸ります。

そんな勢いでお願いしたのが「殻つき生ガキ」。oowayama07大き過ぎず小さ過ぎずのサイズも良好、ぺろんとひと口がすっきり旨い。
外套膜もしっかりした牡蠣は、三陸は岩手から届いたものだそう。

秋田モノ「いぶりがっこ」なんぞを挟みつつ「田酒」のお代わりグラスを干したところに八戸の「ホヤの塩辛」。oowayama09濁りのない磯の香りに今度は「豊盃」純米吟醸を所望します。

「豊盃」もやっぱりイケるなぁと話しつつ、更に追い討ちをかけるにはと選んだのが「イカの丸煮付」。oowayama10これもまた、八戸名物!と謳うに相応しい逸品。
肝と和えて焼いた烏賊もズルイけど、こうして肝を活かして煮付けるってのもやっぱりズルイ。
「豊盃」がクイクイいけてしまうのは、こいつの所為であります(笑)。

このままでは吞み過ぎちまうよねと自制して「八戸前沖サバロール飯」。oowayama11吞んだその先では、こうして巻物にしてくれたりすると食べ易くて嬉しいものだけど、それがブランド鯖のものとなれば、なんだか申し訳ない気分さえ憶えます。

もうちょい食べたいかもってことでのもう一品が「階上蕎麦」。oowayama12八戸の南側、岩手県との県境に位置するのが階上町(はしかみちょう)で、その地で採れた早生蕎麦をつかった蕎麦だという。
寒さに強いために凶作・飢饉から多くのひとびとを救ったという蕎麦は、しなやかな食べ口であります。

月が改まった4月某日に此処の横丁を通りかかると、お昼の品書きに紅い札が添えられているのが目に留まる。
近づくと「八戸前沖サバのヅケ炙り丼定食」5食限定!とある。
早速階段を降りて「限定を!」と声を掛ければ、こんなドンブリと相見える僥倖となる。oowayama14嗚呼、炙った芳ばしさを添えた八戸前沖鯖の滋味のなんと豊かなる哉。

八丁堀の横丁に青森創作郷土料理の店「大わ山(おおわやま)」がある。oowayama13夜も気がつけば満席になっていて、じわじわと増やしたファンが定着しているものと推察いたします。
馬刺しや田子産「にんにくの丸揚げ」とか弘前の「俺のイカメンチ」とかの宿題もまだまだある。
「田酒」「豊盃」といった”津軽衆”なお酒に対して、「七力」や「はちつる」といった”南部衆”なお酒も同じように揃ってる。
遠からず、ふらっと寄りたいなぁと思います。

「大わ山」
中央区八丁堀1-8-6 カサイビルB1F [Map] 050-3321-7510

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青森創作郷土料理「大わ山」でねぶた漬けネバトロ丼サバの天ぷらかき天丼

owayamaそれは、八重洲通りからすずらん通りを茅場町側に入ってすぐの横丁にあるお店。
一階に立ち呑みなんぞの入るカサイビルというビルの横っちょから地下への階段を下りたところ。
ずっと以前は、ちょっと不思議なオバちゃんのいる「平蔵」という居酒屋でした。
それがいつの間にかなくなってしまい、また別の店となっていたような気がします。

そして彼是一年半も前の夏の或る日のこと。
すずらん通りを歩いていると、威勢よく気力漲る様子の兄さんが、開店を知らせるチラシを手にして声を上げている。
なになにと近づいて(笑)、チラシをみるとなんと、青森料理の店のオープンだという。
おー、それはそれはと話を聞いたことを思い出します。

それから暫くして、青森と云えばと夜の一献にtakapuをお誘いして件の「あおもり八丁堀」に突撃。
お惣菜八寸のあれこれや「スルメイカのガッパリ焼き」「金本町産の馬刺し」なぞをお供に、「田酒」や「豊盃」のグラスをいただいたことがありました。

時は流れて、ある秋の日のおひる時。
それは横丁に浮かぶ赤地に行燈看板が目印で、黄色い文字で「たげめよ」、そしてそこへ札を貼るように「おんでやんせ」とあるところ。owayama01店先に黒いA看板が立っているのを認めて、ランチもやっているんだと遅まきながら気がついた。
それはそれはと早速、地階への狭い階段を辿ります。

ドリンクはそちらからと兄さんの指先が示したのは、青森と云えばの林檎ジュースと冷たいお茶のセルフコーナー。
やっぱり林檎ジュースも飲んじゃいたいと、つまりは毎度、グラスふたつを使わせてもらうことになります。owayama02カウンターの隅に座ると目の前には、「田酒」の酒瓶に並んで青森創作郷土料理「大わ山」とラベルを貼った酒瓶が置かれていました。

まずお願いしたのが、「ねぶた漬けのネバトロ丼定食」。owayama03松前漬けに和布蕪、オクラ、山芋とお魚あれこれの載ったドンブリであります。

ネバネバトロトロ具合がよく判る泡立ちを眺めてから、落とし玉子を崩し広げる。owayama04松前漬けや山芋、若布の滋味栄養がまさに渾然一体となったところに鮪の赤身なぞの旨味が追い討ちをかけて来る。
なんだか一足飛びにより健康になってしまいそうな、そんな気分にさせてくれます。

別のおひる時には、「サバの天ぷら定食」。owayama05一時メニューから消えていたものを、リクエストにより復活させたものだという。
揚げたてをフーフーしながら齧りつけば、衣に包まれて旨味の凝縮した鯖の威力が真っ直ぐ味わえる。
うん、美味しい。
八戸の「サバの駅」を懐かしく思い出しながら訊ねると、さすがにブランドもの「八戸前沖鯖」ではないそうです(笑)。

またまた別のおひるには、A看板にみつけた「かき天丼定食」。owayama06鯖のちょっと青み思う旨味風味もいいけれど、牡蠣の滋味も負けてない。
噛んで芯の飛び出した長葱の甘さにもさらっとしたタレがよく似合う。
訊けば勿論、三陸の牡蠣だそうだ。

そんな風に通ううちにやっと気付いたことがある(笑)。
それは、「あおもり八丁堀」だった店名が「大わ山」となっていること。
兄さんに訊くと、「はい、でもそのままやらせていただいてますのでご贔屓に!」と仰る。

どうやら、以前の「あおもり八丁堀」は店を閉めた形になっていて、開店当初からの大将が独立するような形でほぼ同じ店構えで営業しているというようなことらしい。
「あおもり八丁堀」は、八戸出身にしてグローバルダイニング出身の方が営む「あおもり湯島」の2号店でスタートしたのだけれど、その後色々あったのかもしれないね。

カウンターの上には、「本日の鮮魚」と題する黒板があって、例えば「殻つき生ガキ」「アブラメ刺し」「真ソイ刺し」に「海峡サーモン」、そして「八戸前沖〆サバ」といった標題が上がってる。owayama07テーブル席側の壁には、八戸名物!と謳う「イカの丸煮付」「俺のイカメンチ」や「三戸産南部太ネギのつけ焼き」「十和田牛バラ焼き」、「田子産にんにくの天ぷら」などなどの酒肴が並んでる。
やっぱりまた夜に訪れて、青森の旬菜あれこれで「田酒」「豊盃」など青森のお酒を嗜みたいところです。

すずらん通りの横丁に青森創作料理の店「大わ山」がある。owayama08「大わ山」という山が八戸の郊外にでもあるのかと思ったら然にあらず。
開店時からの大将のお名前が「大和山」なのです。
店内に貼られた唎酒師の認定証を横目にしてそれが分かりました。
また機会をみて、夜にもお邪魔します。
「八戸せんべい汁」つきのランチも復活しないかな。

「大わ山」
中央区八丁堀1-8-6 カサイビル B1F [Map] 050-3321-7510

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Hawaiian Cafe 「HIWAHIWA OHANA」で ロコモコにスパムむすび

ohana池畔にある八幡神社にお参りしたり、
時には勝海舟のお墓を訪ねたり、
池に浮かぶ辨財天の鳥居を潜ったり、
水生植物園の八ッ橋を辿って、
ちょろちょろ動く御玉杓子の様子を眺めたり、
連なる杭の上に並んで留まる水鳥に感心したり、
そんな風に過ごす洗足池にいつも癒されています。

図書館の読書室にお世話になってる時など、
洗足池にいてのゴハン時ともなれば、
まず筆頭に思い浮かべるのは、洋食屋「クメキッチン」。
バスの駐機場の脇にあるハワイアンカフェ「Hukilau Cafe」にも、
何度かお邪魔しています。

そして、ずっと気になっていたお店が、
洗足池から環七方向へ中原街道の坂をてろてろ上がるその途中にある。ohana01それは、アメリカングリーンを綺麗に塗り上げた外壁が印象的なカフェ。

浜辺からそのまま上がっていくかのような、
白いペンキの階段には、木彫りのサーフボードが”SUNSET BEACH”と謳ってる。ohana02ああ、彼の地のサンセットビーチで夕焼け眺めてから、
随分と時が流れたことを思い出します(笑)。

窓辺に沿ってカウンターが据えられていて、その背後に2卓のテーブル席がある。
カウンターの隅に腰掛けて横目に留まるのは、
ウクレレにレイ、フラを踊るおねえさんなど、ハワイアンな装飾品たち。ohana03木製のブラインドの隙間から車行き交う中原街道の様子が覗けます。

ワックスを塗り込めている木の床をシャカシャカ云わして動き廻るヤツがいるかと思えば、
テーブル席の椅子に上がり込む勢いで嬉しそうにする、わんこ一匹。ohana04メニューの裏にしっかりと「Dog Menu」があるように、
こちら「HIWAHIWA OHANA」は、
Hawaiian Cafeであると同時にDog Cafeでもあるようです。

そこへ注文の品「グレービーソースのロコモコ」が到着しました。ohana07ドンブリものになるパターンが多いロコモコですが、
ココでは、ソースを敷き、ご飯、ハンバーグ、目玉焼きと縦積みにして、
平皿に高さを強調するように盛り付けている。

肉汁のベシャメルソースという感じのグレービーがまったりとして、いい。ohana06玉子の黄身が零れ、ハンバーグが崩れ落ち、ご飯とソースがより混ざり合って、
段々とぐっちゃぐちゃな状態になっていく。
それがちょっとジャンクな喜びに通じるような気になってきて、
不思議な満足を憶えたのでありました(笑)。

硝子扉を開け入ると、正面にオーダーのためのカウンターがある。
右手の棚にはハワイアンなコーヒーやリキュール類などが飾られていて、賑やか。ohana08ランチセットのドリンクで選べるお代わり自由なコーヒーは、
カフェハワイか、バニラマカダミア。
なにやら妙に高価らしい、懐かしの100%コナコーヒーも、
REGULARサイズ550円でいただけるようです。

今度は、あれ、をいただいてしまおうと洗足池からの道すがら。
例によって、カウンターの一席に佇みます。
この日は二匹のわんこがいるので、前回よりもさらに賑やかだ。

お迎えしたのは、木彫りの器に「スパムむすびプレート」。
スパムむすびを包んでいたラップを解けばこんな見映え。ohana09彼の地で初めてスパムにぎりを食べたのも、遥か遠い昔になりにけり。
お餅の粉を衣に使ってるというハワイアン唐揚げ、モチコチキンを齧っては、
崩れ落ちないように気をつけながらスパムむすびに齧り付く。
スパムとご飯の間に挟んだペッパーマヨがいい塩梅。
でもちょっと、女性が食べるには大きすぎないのかなぁ(笑)。

洗足池近く中原街道沿いに、
もうひとつのハワイアンカフェ「HIWAHIWA OHANA」がある。ohana10ハワイ語で「HIWAHIWA ヒヴァヒヴァ」は”大切な”、
「OHANA オハナ」は”家族”という意味であるという。
お店のイメージは、ラニカイビーチに行く途中、
ふと立ち寄った一軒のお店「KALAPAWAI MARKET」であるらしい。
実はずっと、なんちゃってハワイアンに違いないと思っていました、ごめんなさい。
次回は、「マヒマヒプレート」が狙い目です。

口 関連記事:
  洋食屋「クメキッチン」で 洗足池にこんな美味しい洋食屋があった(15年01月)
  Aloha!!「Hukilau Cafe」で ロコモコ的カレーにコナコーヒー(10年09月)

「HIWAHIWA OHANA」
大田区上池台2-14-4 03-3728-6700
http://www.h-ohana.com/

column/03508