「築地情緒そして月島」カテゴリーアーカイブ

食堂「江戸川」でマグロぶつにタラ煮深川丼に牛丼にタンメン営み閉めた百有余年

edogawa時期により、日により天候により多少の差はあるものの、築地場内魚がし横丁周辺の混雑は衰えることはない。
観光バスの台数によって混み具合が変わるというような側面もあるような気もする。
暖簾の前の行列も勿論、店によって違うけれど、台車が横丁を通るのに難儀しているのをみると、市場関係者ならずとも複雑な気分が一瞬過る。
そんな魚がし横丁の喧騒の只中にあって、実にゆったりとした空気の流れる空間がありました。

向かって左手からすっと暖簾を払って、
思うまま紅い座面の丸椅子に腰かける。edogawa01壁に掛けられた写真入りメニューを眺めて思案。
入荷のない品があるのは海のものの宿命で、
時間が押すにつれ、品切れの札が増えてゆきます。

まずはやっぱり「マグロぶつ」からいただかねばなりません。edogawa02edogawa03中トロだなんだと言い添えることは特段ないけれど、
滑らかな脂の具合も赤身の香りも麗しい。
ここに浅利の味噌汁にふっくらご飯が揃えば、
もう云うことはございません(笑)。

午後から休みのそんな日には、
ひや酒に「もつ煮込み」あたりをやっつけたい。edogawa04edogawa06あっさり仕立てのモツ煮に、
さらに気持ちが解けてきます。

「タラ煮」もまた「江戸川」の代表的なお品。edogawa05濃いぃ目の醤油でこっくりと煮付けた鱈に程良く味が沁みて、
ほろっとしたところ、
皮目のちゅるっとしたところなど、
表情の違いを愉しんでいる裡に、
あっという間にお皿が空になってしまいます(笑)。

「マグロぶつ」や「タラ煮」に味噌汁とご飯を添えて、
「江戸川」を定食で味わうのもよし。
対して、どんぶりもので「江戸川」を味わうのまたよし。edogawa07edogawa08「江戸川」の「深川丼」は、
これまたあっさりとした味付けで、
途中から別添えしてくれた汁をぶっかければ、
浅利の出汁の利いた贅沢な猫まんまになる。
それがまたいいんだなぁ(笑)。

「江戸川」のどんぶりものといえば、
看板にも掲げる「牛丼」がある。edogawa09edogawa10それは、しなっとした玉葱の甘さも満載の、
これまたあっさり仕立て。
1号店を場内に持つ吉野家のそれとは、
明確に向いている方向が違うと思えば、
それもまた面白いのであります。

ずっと昔に「ラーメン」はいただいたことがあるなぁと、
今度は「タンメン」を所望する。edogawa12タンメンのスープもこれまたあっさり仕立て。
啜る度に少しづつ、旨みがじんわりと沁みてくる感じ。
かん水ちょと漂う麺との取り合わせも、
こうでなくっちゃと思わせる不思議な安定感があるのです。

築地場内魚がし横丁6号館に食堂「江戸川」があった。edogawa11あった、と過去形になってしまったのは、
この29日をもって閉店してしまったから。
予定されていた豊洲への移転を前にしての閉店であることは、
容易に想像ができるところ。
移転が延期になるなんて思いもしなかったのでありましょう。
一度閉めると決めた決意はそうそう元に戻せるものでもないのかもしれません。
店内に貼られた、閉店を知らせる張り紙には、
百有余年に亘り御贔屓頂き、大変感謝を致しております、とありました。

「江戸川」
中央区築地5-2-1 築地市場 魚がし横丁6号館 [Map] 03-3541-2167

column/03701

印度カレー「中栄」で印度カレーに玉落ち合いがけ何気なくも魔性のカレー皿

nakaei列を成す魚がし横丁の4号館から9号館。
「磯野家」などが収まる10号館はほんのちょと離れているけれど、それは正門に向かって開いた位置にある。
市場正門と対角を成す位置にある門が、海幸門。
海幸門からの動線上にあるのが、魚がし横丁1号館。
経営者の移ったという「豊ちゃん」や「吉野家」1号店を収めた1号館は、4号館からの列からは、これまたちょいと離れた位置にある。
あれ?そふ云えば、2号館と3号館は一体何処にあるのでしょう?

そんなことを考えながら、
1号館前の荷捌きエリアにちょっとだけお邪魔する。nakaei01綺麗に並んだターレの先、
プラットホームの向こうに「岩佐寿司」のオレンジの暖簾に並んで、
印度カレー「中栄」のファサードが覗けます。

1号館の前にそこはかとなく漂うカレーの匂いに誘われる。nakaei02硝子越しに覗くコの字のカウンターは、
時に空席待ちを生んで賑わいます。

基本形の「印度カレー」は何度いただいたことでしょう。nakaei03nakaei04クセのないコク味と旨味を後押しするような過ぎない辛味がいい。
チャーシューの端っこを添えた、
「特製玉子焼き」をのっけたり、
別皿の「キャベツ」を添えてもらったりも気分次第だ。

偶には「野菜スープ」のカップを啜る。nakaei05セロリの香気がひと捻りの個性を示し、
カレーのコク味との対比をも思わせます。

これまた定番なのが「合いがけ」。
例えば「ビーフカレー」と「ハヤシライス」に、
「生卵」のトッピング。nakaei06nakaei08合いがけの両者の真ん中に収まったライス。
そのライスに刻んだスリットに生卵が隠れんぼ。
白味を含めた卵があちこちに踊らないようにする工夫なんだろね。

やや性質の異なるふたつの河の合流点を眺めるような、
そんな心象を抱かせるアイガケの接点がある。nakaei07右を掬って口に運び、次は左側を掬って口に運ぶ。
両者の甘さや風味の違いを愉しんだら次は、
甘めの方から一気果敢に攻め込んだりするのです。

少々肉々しい気分も交錯する時には、
「炙りチャーシュー」を奢る手もある。nakaei09腿肉でしょか。
だらしなく蕩けるよなチャーシューでなく、
しっかりした噛み応えと炙った香ばしさの中から、
ジワワっと旨味が滲む。
気風のいいチャーシューなのであります。

「みそ汁」を註文むなら”ギョクオチ”にするのも選択肢のひとつ。nakaei10味噌汁の温度が下がるけど、
半熟の玉子の黄身と味噌汁の取り合わせも何気に好きなのだ(笑)。

築地場内だもの魚介でなくちゃと断じる諸兄には、
それ相応のカレーが勿論用意されている。nakaei11その名も「築地魚河岸シーフードカレー」。
紅ズワイガニのものだという蟹爪がアクセント。
帆立に海老に烏賊に浅利の具が潜む。
まあでも、此処ではやっぱり基本形の「印度カレー」か、
やや甘い「ビーフカレー」がおススメです(笑)。

築地場内魚がし横丁1号館中央に印度カレー「中栄」がある。nakaei12何気ないフリしてるクセに、
思い出したら堪らず食べたくなる、そんな魔性を孕むカレー皿。
仲卸しの方々と思しきオッちゃん達が、
カウンターのあっちとこっちで奢り合いをしている光景によく出会う。
市場関係者の食堂としてもきちんと機能しているように思えて、
ちょっと嬉し愉しくなっちゃう瞬間だ。

「中栄」
中央区築地5-2-1 築地市場 魚がし横丁1号館 [Map] 03-3541-8749
http://www.nakaei.com/

column/03692

天ぷら「天房」で天麩羅定食穴子芝海老丼美しき赤身の限定鮪定食もございます

tenfusaどふいふ訳か、築地場内に足を運んでも、海鮮丼の店にはまったく食指が動かない。
そもそも魚がし横丁に海鮮丼の専門店が登場したのは、後発のことのような気もするしと思い至ると、それは「仲家」の印象があまりにも悪かったからそふいふことになっているのだと気が付いてそっと苦笑いする、なんてことを繰り返している(笑)。
刺身定食の方がいいに決まっているけれど、手軽に掻っ込む海鮮丼そのものに罪はない。

ずっと”うみさちもん”と読んでいた(恥)、
海幸門(かいこうもん)から1号館の前を通り抜ける。
この風景も遠からず見られなくなってしまうのかと、
ちょっと遠巻きに5号館から7号館辺りを眺めます。tenfusa01tenfusa02今日はそんなでもないかなぁと、
6号館前の通路の混み雑具合を覗き込む。
天ぷら「天房」の前にも空席を待つ人影がありました。

しばし待ってから女将さんに手招きされて、
壁に向かうカウンターの隅に席を得る。tenfusa03暖簾の内側から眺めるお向かいさんは、
築地ゴム長の元祖長靴専門店「伊藤ウロコ」の店先だ。

或る日には「天ぷら定食」。tenfusa04tenfusa05海老に芝海老、鱚に槍烏賊、獅子唐に海苔。
そこに稚鮎が加わる嬉しい時季もある。
求道的な揚げ口なんかではなく、
すっと馴染める揚げっ振りに和んでしまいます。

また或る日には、店先の貼紙を確かめてから「天丼」を。tenfusa06tenfusa07定食と同じく、海老に芝海老、鱚、
海苔に獅子唐が基本ラインで、
そこに帆立と鰯を添えてくれている感じ。
浸した汁は特段甘すぎることなくじわっと迫ります。

気が付けば一番多くいただいているのが「芝エビ穴子丼」。tenfusa08tenfusa09お約束通りに丼から食み出した穴子天を枕にして、
芝海老の天ぷらがズラズラっと並んだ画を壮観に思う。
海老の外殻の芳ばしき甘さがたっぷりと愉しめる、
そんなドンブリなのであります。

海老の身の甘さも堪能したけりゃ、
「大エビ天丼」という手がある。tenfusa10海老天の上に載せた海苔の天ぷらに一種の愛嬌を思います。

天麩羅専門店なのに!と語られていそうな、
「天房」定番にして限定メニューが「マグロ定食」。tenfusa11tenfusa12tenfusa13トロなんかで媚びることなき美しき鮪の赤身。
海鮮丼と比べるまでもなく、潔くも真っ当に旨い膳が此処にある。
そして、鰯の天麩羅がそっと添えられるのが、
天ぷら専門店の力みなき矜持なのでありましょう。

築地場内・魚がし横丁6号館のとば口にずっと構える天ぷら「天房」。tenfusa14店内の壁に豊洲市場での移転場所を示すフライヤーが貼られてた。
天ぷら「天房」は、「大和寿司」「富士見屋」と並んで、
青果棟の一階へと移るようです。
魚がし横丁の店々は、この一軒間口も魅力のひとつなのだけど、
豊洲ではどんな店構えになるのでしょうね。

「天房」
中央区築地5-2-1 築地市場 魚がし横丁6号館 [Map] 03-3547-6766

column/03689

喫茶「岩田」で昔なつかしナポリタンに生姜焼き玉子サンドああ魚がし横丁の佇まい

iwataここ最近はちょっと、一時の壮絶な混雑からひと息ついた感もある魚がし横丁。
その良し悪しは別にして、春節とその前後の時季の場内は、これぞ中国大陸からのインバウンド効果と思わず呻くような”圧”が漲っておりました。
ただひと息ついたといっても、11月の閉場に向けて混雑するのは必至で、土曜日の築地はずっと大混雑が続いているようです。

「高はし」「かとう」「やじ満」の並ぶ8号館で、
海外組の行列からは解放されているオアシスのひとつが、喫茶「岩田」。iwata01iwata02奥の出入口寄りにご常連さんたちが、
カウンター内のお姐さんと喋り込んでいるのがいつもの風景。
横丁が混んでいれば混んでいるほど、
よりホッとさせてくれる空間になっています。

店先で眺めていた品書きの左半分が、所謂喫茶メニュー。
iwata11店主が漬け込んだという夏季限定「梅ジュース」とか、
冬場の「ポタージュスープ」なんかも気に掛かる。
そして、右手にお食事メニューが並んでいます。

お食事メニューでまず目に留まるのが、
ナポちんも勿論口にしている「昔なつかしいナポリタン」iwata03iwata04細めの麺なるも、
女性の細腕でしっかり炒め上げている点には好感が持てる。
嘗てナポちんもご指摘のように、
ここに刻んだピーマンの緑色とほの苦味が加われば、
より一層、気の利いたナポリタンになること請け合いだ。

ナポリタンの相棒と云えばやっぱり「生姜焼き」(笑)。iwata05iwata06バラ肉というよりは肩か腿かの切り落とし肉と、
玉葱のスライスとが、主要なる食材の生姜焼き。
生姜の風味も穏やかなるも、
すいすいっとライスがいただけるひと時。
炒めた玉葱の甘さも生姜焼きの重要要素でありますね。

ホットサンドが気になりつつも、
食指が動いたのは「玉子サンド」。iwata07iwata08カウンターの奥の方から聞こえてきたジュッという音が、
この玉子くんが奏でた効果音。
手に取ればその玉子の温もりが指先に伝わってくる。
ほんの少しだけ塩を振っていただけば、
玉子の優しい甘さが引き立って、美味しゅうございます。

玉子サンドのお供にと、
「レモンスカッシュ」なんてのを貰ってみた。iwata09物凄く久し振りに飲むグラス。
青春の味って、こんなんでしたっけ(笑)。

築地場内魚がし横丁の8号館の中程に喫茶「岩田」の一間半がある。iwata12この佇まいが見られるのもあと半年余り。
豊洲市場に移転するお店であっても、
この情緒をそのまま引き継げるものではないことだけは確かです。

「岩田」
中央区築地5-2-1 築地市場内 魚がし横丁8号館 [Map] 03-3541-2230
http://iwata-tsukiji.jp/

column/03674

魚料理「高はし」で初夏暖簾穴子丼秋暖簾牡蠣豆腐冬暖簾越後村上鮭に喜知次煮付

takahashi20年に開催が決まっている東京オリンピック・パラリンピック競技大会。
デザイン設計や予算措置の相変わらずの官僚的ドンブリヌケ作対応具合を露呈した新国立競技場の建設費はもとより、D社の暗躍とそのヘッポコ具合すらも邪推させる問題を起こしたエンブレムにだって相応の莫大な費用が費やされる。
新たに決まった競技場の設計やそもそもの要件の中に聖火台が含まれていなかったなんて聞くと、その基本的な準備すらできないグダグダ具合にもう笑うしかない。
でもただ嗤って済むほどの事柄ならいいのだけれど、”オリンピックのためですから”という大義名分ためにどれだけの関連費用がぶち込まれ、時にネジ曲がった政治差配がまかり通っているかと思うと辟易となる。
それ相応に予算がついていたとしても、なかなか建設土木的な側面の大震災から復興がなかなか進まないのは、なによりも人手不足によるものだそうだけれど、その人材は今オリンピック関連の工事事業に回ってしまっているのではと考えても何の不思議はない。

晴海に建設されるいう選手村。
その晴海に向かって、
既に虎ノ門あたりから汐留まで開通している環状二号線が、
いまの築地市場の敷地を突っ切って、
豊洲方向へ延伸して完成するという。

計画道路が世界的に知られている市場の場所を通るという、
そんな計画をした奴がそもそもアンポンタンなのだけど、
一度計画してしまうと何が何でもとそれに拘泥して、
機を見るに敏の変更なんてできないのが行政の劣悪なところ。

経済効果をゴニョゴニョ謳っていることはさて置いて、
聖火台のない競技場に400億円も支出するのだったら、
オリンピックなんて止めちまって、
その支出を築地市場の改修に回せば、
今の場所で世界の築地市場が存続させることができるだろうにと、
何度も何度も考えてしまうのだけど、
そう考えるのはワタシだけでありましょか。

閑話休題。

いよいよ移転のための閉場をこの11月に控えた築地場内は、
いつものようにターレが行き交う。takahashi01takahashi02押し寄せる観光客の人並みは時に、
魚がし横丁の通路を埋めてしまう。
此処が遠からずなくなってしまうことをちらっと脳裏に瞬かせながら、
行列のひとりとなっているひとも少なくないでありましょう。

そんな横丁の8号館の真ん中辺り。
ご存知「高はし」の初夏の或る日の暖簾は、
くっきりとした苗色。takahashi03止まり木の覗く開けっ放しの扉たち。
魚がし横丁がより一層開放的な場所になる時季なのかもしれません。

「高はし」が耳目を集める品書きのひとつが、
名物と謳う「あなご丼」。takahashi04takahashi05期待に違わぬふっくら状態で供される穴子。
煮含める加減が過ぎず、不足なく。
煮汁の加減も甘過ぎず、辛過ぎず。
毎朝毎朝の仕込み調理にきっと微妙な匙の違いはあれど、
安定して美味しき穴子くんでございます。

別の或る日のおひるには「刺身定食」。
それは、とり貝にヒラマサに本鮪の赤身なぞ。takahashi06takahashi07定食のお供に出してくれるいつもの小鉢は、
切干大根と里芋の煮付け。
いつもの小鉢にいつも和んでしまうのは何故でしょう(笑)。

季節が移ろって秋が深まってきて気が付くと、
「高はし」の暖簾は深い紺色のものになっている。takahashi08誘うようにまだ少しだけ開け放している扉も、
もうすぐ閉じられてしまいそうな、
そんな気配も漂い始めています。

そんな時季にはやっぱり、
お待ち兼ね!とばかりに湯気を上げる、
この器が欲しくなる。takahashi09takahashi10註文を受けてから火を入れた三陸の牡蠣は、
ふるぷるとして艶かしくも滋味深い。
その滋味には白味噌仕立ての汁がぐっと後押し。
牡蠣と交互にいただくお豆腐は勿論のこと、
もうひとつ相棒の鮪の角切りも粋な役回りを演じてくれています。

霜月の或る日には珍しく”兎に角鮪”な気分になって、
生本鮪赤身と中トロの刺身盛り合わせ」を所望する。takahashi11takahashi12思わず見詰めてしまうのは、
切り分けた鮪の断面の肌理がとっても美しかったから。
こんな贅沢はじっくると目を閉じて堪能しなければいけません(笑)。

年が改まったら替えることにしているのか、
新年早々に訪ねた「高はし」の暖簾は、
雅な気配を帯びた臙脂色。takahashi15流石に閉じている扉の前には例によって、
その日におススメの一品や定番名物の品が貼り出されています。

年末から気になっていたのが、
「越後村上塩引鮭」なる短冊。
値が張るもの故、一度躊躇して、
改めてでもやっぱりと努めて冷静に註文を入れました(笑)。takahashi16takahashi17こんがりと焼き込んだ皮目の厚みに、
鮭の身の胆力を思ったりする。
ほろっと解れる艶やかな身は薫り高く味わいが濃いぃ。
塩分気になるお年頃故、
塩引きでない状態ではいただけたらもっと素敵と思うも、
それが叶うのもなのか大将に訊き損ねてしまいました。

値段に躊躇してついでに腰が引けていたものと云えば、
食堂高はしの煮魚四天王の一角「きんき煮付け」。takahashi18takahashi19takahashi20その紅い皮目の鮮やかなこと。
儚き薄皮に包まれた透明感を含む白き身の甘さよ。
深い海がこんな美味しさを育んでくれるなんてと、
改めて驚いてしまいます。

お向かいの店の前によく木製の台車が置かれている。takahashi21これを見る度に、ずっと昔、
実家の隣にあった青果市場のことを思い出す。
台車に乗っかって引っ張って、
市場の中を走り回ってよく怒られたんだ(笑)。

こだわりの魚料理を市場の気風とともに供してくれる、
築地「高はし」ここにあり。takahashi22毎日のように日参するひとあり。
また遠く名古屋から足繁く通うひともあり。
そんな客筋を少なからず生む魅力を持つこの店も、
豊洲への移転を余儀なくされようとしています。

「高はし」
中央区築地5-2-1 築地卸売市場魚がし横丁8号館 [Map] 03-3541-1189

column/03662