「オヤジ新橋外堀通り」カテゴリーアーカイブ

炭の屋「でですけ」で炭焼き鯖串にレバー串日本固有品種の赤マスAが良く似合う

dedesuke新橋のランドマークと云えばやっぱり新橋の駅前、SL広場にも面して建つニュー新橋ビルでありましょう。
昭和46年に開業したというニュー新橋ビルは、つまりは45歳ほど。
オリンピックの頃には、昭和の後半から平成までの半世紀を眺めてきたビルになる。
昭和の空気どころか戦後の闇市の残り香さえも思わせるような独特の風情を孕んだニュー新橋ビルに対しても再開発の動きがあるらしい。
耐震や防災対策の必要性は否定できないけど、あちこちでみられる古き良き建物の解体には、遣る瀬なさを想うばかりであります。

そんなニュー新橋ビルの裏手、週末の烏森通りは、
駅方向へ向かうひと達とそれとは逆に、
新橋三丁目辺りの店に向かうであろうひと達が、
行き交い擦れ違う賑やかさ。dedesuke01通りを照らす看板のひとつに、
今宵の止まり木、炭の屋「でですけ」の文字を見つけました。

案内されたのは、先客さん達の間を擦り抜けた先のカウンター。dedesuke02頭上には、焼鳥屋の佇まいを表す行燈が浮かんでいます。

口開きの麦酒をバーニャカウダ的お通しと、
「鶏のポテトサラダ」でやっつける。dedesuke03粗くマッシュしたタイプではなくて、
しっとり滑らかにさせたタイプのポテサラだね。

ここでメニューから選んだは、
今夜のお題”日本ワイン”のひとつ、
ジャパンプレミアム「マスカット・ベリーA2012」。dedesuke04グラスに注いだ時の明るめの紅が印象的だ。

マスカット・ベーリーAは、
日本固有の、日本を代表する赤ワイン用品種。
1927年(昭和3年)に”日本ワインの父”と呼ばれる川上善兵衛氏が、
ベーリー種とマスカット・ハンブルグ種とを交配して、
生み出したものだそう。

赤ワインを註文んでおきながら、
目の前の炭焼き台に載せられたのは、
縞模様も鮮やかな「サバ串」。dedesuke05dedesuke07程良く焼き上げられた鯖の串は、
キリっとした醤油タレが塗られて出来上がり。
脂がよーく乗った皮目あたりがめちゃ旨い。

そして、そんな醤油タレの鯖串に、
マスカット・ベリーAの軽やかなにして、
ふくよかな果実味が良く似合う。dedesuke06魚料理に合うのは一般に白ワインだと云われているけれど、
日本ワインはちょと違うと実感させる瞬間だ。

目の前の炭焼き台から続いて届いたのは、
串焼きの「こころ」。dedesuke08一瞬の弾力ある歯応えの後、
包みこんでいた旨みが一斉に弾け出る。
そして、こんな串にもマスAの、
華やかな香りがすっと馴染む。

正直なところ、
カベルネ・ソーヴィニヨンのチリワインあたりに代表される、
重さと濃密さ直球の赤ワインには縁遠くなっているけど、
こふいふ赤だったらもっと目線を向けてもいいかもと、そう思う。

「コショウ鶏」は、その名の通り、
胡椒味仕立ての鶏のソテー。dedesuke09齧ったピンクペッパーの香りに、
やわらかな口当たりの赤を追い駆けましょう。

さらに炭に炙られ、焼き上がったのが、
「レバー」に「つなぎ」。dedesuke10dedesuke11ふんわりと加減良い焼き具合のレバー。
醤油タレに包まれたレバーの甘さが解れ出して思わず唸る。
焼鳥には兎に角日本酒でなんて、
ステレオタイプしちゃっていたけれど、
渋味や重さの代わりに心地よい果実味のある、
日本固有種の赤ワイン、合うんじゃないでしょか。

もしかしたら鮪赤身のづけとか、
銀鱈の西京焼なんて酒肴の美味しさも、
より膨らませてくれるかもしれません。

新橋駅烏森口徒歩1分、
ニュー新橋ビル裏手の烏森通りに炭の屋「でですけ」がある。dedesuke12「でですけ」というとJRの車窓からも眺める、
饂飩も喰える恵比寿のお店だけかと思っていたら、
新橋・銀座にも展開していたのですね。

そんな「炭の屋 でですけ」には、
サントリーの企画で訪問しました。
希少品を含むサントリーの日本ワインの幾つかは、
amazonから試すこともできるようですよ。

「炭の屋 でですけ」
港区新橋3-16-4 西原ビル1F [Map] 03-3431-3442
http://www.dedesuke.com/

column/03616

江戸前ビストロ「EDOGIN」で青唐辛子ハチビキ海老クリコロと海のワインVIONTA

edoginマッカーサー道路もとい環状二号線、環二通りが第一京浜にズドンと抜けた新橋の四丁目五丁目界隈。 幅員40mにも及ぶ道路で分断されていると次第次第に新橋駅寄りの北側と南側とでますます違う雰囲気になっていくんだろうなぁなんて思ったりもいたします。
そんなエリアへと浅草線の、利用者の少ないA1出入口からガードの下を潜り、もつ焼き屋の脇から路地に入って、いつもの居酒屋PUBの角をまた折れる。
左手にちらっとみえる環二通りを横目にそのまま進むと、今宵の目的地が見えてきました。

路上にも席を設けちゃってるやきとん屋さんのその二階。edogin01江戸前ビストロという、ちょっと不思議なショルダーネイムをもつ「EDOGIN」に予約を入れているのです。

二階への階段を上がろうとするとその右手の壁に筆文字を収めた額が掲げられている。edogin02立ち止まってその「はしがき」を読むと、明治41年に鎌田銀次郎により開業した江戸前の一品料理専門「新ばし江戸銀」が、二代目では戦後日本で初めての女性ふぐ調理士の免状を取り、今は四代目が営業を引き継いでいると、そう記されています。
平成六年とあるので、四代目が店を引き継いだ時のものかもしれません。
築地場外の寿司「江戸銀」との関係や如何にと考えつつ階段を上りきったフロアは、”代々受け継がれた老舗江戸前料理店”に思い浮かべるものとは異なるカジュアルで温かな雰囲気でありました。

成る程こうなっとるのかと思いつつ、カウンター席に合流して何気なく頭上の下がり壁を見上げる。edogin03そこにはきっと受け継がれてきたのであろう「江戸銀」の額彫りが中央に掲げられていた。
初代から今に至る、ぽっと出の店には真似の出来ない時間の積み重ねを背負った矜持が店内に漂っているような、そんな気にさせます。

下がり壁の並びを眺めると、モノクロームの写真が何枚も飾られている。edogin04写真の場所は、新橋二丁目で営業していた頃の「新ばし江戸銀」か。
それとも、二代目の頃には「新ばし江戸銀」を舞台とする映画が撮られたそうだから、その関連で撮られたスチールか。
いずれにしても、戦後の料理屋の風情が色濃く滲んでいて、いい佇まいの写真であります。

例によって、プレモルで乾杯してから本日メニューを吟味する。
本日の鮮魚の項には、”名物青唐辛子で食べる食べる魚たち”と謳ってる。
そいつは面白いねと選んだのは、メジナとハチビキの二点盛り。edogin05ハチビキなんて名の魚は初めてだと訊ねると、式根島からのものだそう。
紅い身はなんだかまるで軽やかな初鰹のような美味しさ。
脂がのる前の鰹に似た青いような香りと酸味が、晩春の伊豆の島々の海面を想わせるよう。

そこにちょうどよくいただいたのが、
スペインからやってきたワイン「ビオンタ」。edogin06スペインの北西の角あたり、ガルシア州はリアスバイシャスからやってきた魚介専用を謳うワインだ。
青林檎のような香りの後から柔らかな酸味と仄かなミネラルっぽさが追い掛けてくるヤツ。

リアスバイシャスの”リアス”は、ご存知「リアス式海岸」の”リアス”。
三陸海岸や伊勢志摩あたりと同じように、大西洋に面して狭い湾が複雑に入り込んだ、潮風香る海岸エリアで栽培された葡萄でつくられたワインが「ビオンタ」なのだという。

おススメに従って、古口に切った青唐辛子を浮かべたタレに浸していただいてみる。
オホホ、なかなかにひりっと辛く、これまた青い風味が新島産の縞アジなど伊豆近海の青魚にもよく似合いそう。
「ビオンタ」のグラスを手にしながら、どうやら”江戸前”からちょっと足を伸ばした伊豆諸島方面の海産物に着目しているのかな、なんて思ったりいたします。

名物料理と謳う七品の中からさらにおススメの「海老クリームコロッケ アメリケーヌソース」。edogin07海老風味ふんだんのコロッケはもとより、ソースが含む海老エキスがたまらない(笑)。

「ビオンタ」って、こうして手を入れた、でも魚介風味のヴィヴィッドなお皿もすっと違和感なく受け止めてくれる感じ。edogin08「ビオンタ」は、潮風のそよぐであろう海岸線ギリギリの土地で、日本と同じ「ペルゴラ式」と呼ばれる棚作りで栽培された、ガルシア洲原産のアルバリーニョ種から醸されているんだそう。
そう聞くと、海水が潮風に乗って運ばれて葡萄の房に、そしてワインにも微かに含まれているのでは、なんて想ってしまうような柔らかなミネラル感も魅力の一面です。

名物料理の中からもう一品「鮮魚の骨蒸しぽん酢」をご注文。edogin09お魚は、目鯛。
うんうん、適度な脂のふっくら滑らかなその身がなかなか美味い。
お隣さんはお腹の方だったのでたいそう食べでがありそうだったけど、こちらはカシラの方なのでホジホジするエリアがそんなに多くないのはご愛嬌だね(笑)。

メニューにはまだまだ、生牡蠣をはじめ、MIXカルパッチョ、小海老のアヒージョ、牡蠣のカークパトリック、白身魚のタルタルソース、昆布〆サバ等々、和洋混交、和仏織り交ぜた気になる魚介テーマが目白押しだ。

新橋は環二通り近くの呑み屋街に、
四代目営む江戸前ビストロ「EDOGIN」がある。edogin10紆余曲折を経て「新ばし江戸銀」の暖簾を今にマッチするカタチで継承している姿や心意気は、なかなかに凛々しく映る。
三代目が実は、ヘルメットの「SHOEI」ブランドを築いたヒトであったなんてのも愉しいトピックです。
サントリーの企画でお伺いしました(「VIONTA」はブランドサイトがあって、amazonで買えるようですよ)。
また、お邪魔しなくっちゃ。

「SDOGIN」
港区新橋4-14-4 間島ビル 2F [Map] 03-3436-4686
http://www.edogin.com/

column/03571

Oyster Bar「ジャックポット」汐留であれこれ牡蠣と海のワインVIONTA

jackpot久方振りにカレッタ汐留にやってきた。
以前お邪魔したのは彼此もう3年程前のことでしょか。
なんだか今はゴタゴタしてしまっているらしいのが残念な某牡蠣団体の往時の会長と某ワイン事業会社の方々とテーブルを囲んで以来のことに、やっぱり遠回りをしてカレッタ汐留の二階へ。
どうも広くて高い吹き抜けを真っ先に思い出す所為か、もっと高いフロアにあるものと思ってしまうのです。

懐かしい顔ぶれにどーもどーもとご挨拶しつつテーブルに収まって、プレモルでまず乾杯。
スコール!お久し振りでーす。

今日の殻付き生牡蠣はなんだろなと思うところにやってきたのは、佐賀の「唐津」とお馴染み長崎は小長井の「華漣(かれん)」。jackpot01ジャックポットのスタッフのご指南は、「唐津」から先に召し上がれ。

さらっとしたミネラル感の中からコク味がすっと顔を出す「唐津」に続けて「花漣」をいただくと、そっと凝集したような嫌味のないジャストサイズな旨味が小さく弾ける。jackpot02この処、九十九島や五島列島、対馬など長崎の殻付き生牡蠣も定番になってきているけど、やっぱり「花漣」は美味しいなあとシングルシードの殻を眺めながらそう思う。
この小ささがキモのひとつなのですね。

そんな選りすぐりの殻付き生牡蠣の横に添えてくれたのが、今夜の主題「ビオンタVIONTA」。jackpot03スペインの北西の角っこあたり、ガルシア州はリアスバイシャスからやってきた魚介専用を謳うワインだ。
青林檎のような香りの後から柔らかな酸味と仄かなミネラルっぽさが追い掛けてくる。
おお、成る程殻付き生牡蠣にドンピシャ(古い?)なワインだ。

リアスバイシャスの”リアス”は、ご存知「リアス式海岸」の”リアス”。
三陸海岸や伊勢志摩あたりと同じように、大西洋に面して狭い湾が複雑に入り込んだ、潮風香る海岸エリアで栽培された葡萄でつくられたワインが「ビオンタ」なのだという。

そんな話を聞きながら、目線は沸々としたアヒージョの手鍋。jackpot04jackpot05トマトの欠片と油に軽く煮えた牡蠣をバゲットに載っけて、大口開けた口の中に放り込む。
いやー、美味いよね。
そこへ「ビオンタ」のグラスを傾ければ、その美味しさの余韻がまた愉しめるって寸法だ。

ピザには勿論、牡蠣が載ってくる。jackpot07オイスターバーならではのピザにうんうん首を縦に振る。
火の入り具合がアヒージョとはちょと違って、これもまたいい。

牡蠣は足りずにして過ぎない程度に火を入れると旨味が活性化する。jackpot08jackpot06フレッシュな殻付き生牡蠣の繊細な旨味とはまた別の美味しさがあるよねとグリルした牡蠣をいただきながら、そう思う。
こんな美味しさをもそっと受け取って、次を誘うようにちょと洗う感じが「ビオンタ」にはあるね。
硬さが気になるシャブリとかよりも断然似合う気がいたします。

まだまだ牡蠣フライがいただけるのがとっても嬉しい(笑)。jackpot09そう、時季があること自体は悪いことじゃないけれど、なにも3月下旬まで限定のものでもないのです。
そして、牡蠣フライにも小振りでかつ縮まない牡蠣がいいんだな。

そして、定番の蒸した牡蠣。
缶々じゃなくて、こんな鍋でサーブするのも成る程スマートだ。jackpot10jackpot11先を争うように「ビオンタ」との相性の良さを試した後は、卓上にあったBowmoreで悪戯してみる。
やっぱり牡蠣にBowmoreは、出来れば殻付き生牡蠣でやるのが一番似合うみたい(笑)。

カレッタ汐留の吹き抜けでテラスの気分が、
「ジャックポット」汐留の居心地の良さ。jackpot12仕入れの確かさと火入れ加減のバラエティで牡蠣の美味しさを愉しませてくれる場所。
そんな牡蠣料理をはじめとする魚介専用ワインとして「VIONTA」をグイと推す、サントリーの企画でお伺いしました。
「VIONTA」はブランドサイトがあって、amazonで買えるようですよ。

「ジャックポット」汐留
港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留 キャニオンテラス2F [Map]
03-6252-3655
http://www.jack-pot.co.jp/

column/03568

沖縄料理と島酒「琉球食堂」でしりしりクープ春巻沖縄担々麺沖縄風ちゃんぽん

ryukyushokudo所用があって久々乗り込んだゆりかもめ。
そういえば新橋から終点の豊洲まで乗ったことはないなぁと思ったり、工事はきっと進捗してはいるものの、最寄りとなる市場前駅は今、都内で一番利用者の少ない駅らしいなぁと思ったり。
そんなことを考えなら車窓を過ぎる景色を眺めていたら、あっという間に目的地の日の出駅に到着です。

日の出駅というと思い浮かぶのは、倉庫街と波止場と、その特設会場から見上げた東京湾の華火。
東京湾の華火というと、今はブログお休み中のRomyちゃんのとこの屋上も特等席だったし、嘗てのつきじろう邸のベランダもみんなで寄り合う華火観劇スポットのひとつでした。
その節はお世話になりました。

所用を済ませてふと首都高の高架下を眺めると、横断歩道の向こうに提灯の灯りとはためく幟が目に留まる。ryukyushokudo01あれ、ここって以前お酒やツマミを買出しした酒屋じゃなかったっけと思いながら近づくと、内照式の看板に如何にも急拵えの貼り紙がしてある。
沖縄料理と島酒「琉球食堂」。
いつの間にか酒屋さんが沖縄料理店に変貌していたのです。

それはそれはと早速突撃体制に入る(笑)。
手作り感満載の店内にはテーブルのひとつに先客組があり、厨房に声を掛けて左手のカウンターへと侵攻します。

いつもならまず「オリオン!」と叫ぶところも、偶々強風が冷たく吹く夕刻だったこともあって気分は「さんぴん茶割り」。ryukyushokudo02それでもジョッキは「オリオン」のそれであります。
訊けば泡盛は、目の前にも甕の並んだ だそう。

どうしても最初に注文んでしまうのが「にんじんしりしりー」。ryukyushokudo03いまだに山羊料理「さかえ」のシリシリの呪縛から逃れられないのでありますが、こうして色々食べてみると、シリシリ器そのものにも違いがあるんじゃないかと思えてきます。

「さんぴん茶割り」をお代わりして「クーブ春巻き」を所望する。ryukyushokudo04昆布の千切りメインの炒め物「クーブイリチー」は割りとポピュラーだけれど、春巻の中に詰めちゃったのは初めてです。
昆布の旨味がひと塊に愉しめて、こりゃいいや。

後は食事にして上がろうとふたたびメニュー捲ると沖縄料理店ではなかなか見掛けない「沖縄担々麺」なんてのがある。
「沖縄ナポリタン」と競合して、迷いに迷ってからお願いすることに。ryukyushokudo05挽肉が載った赤いスープに、まぁなんとかそれ風ではあるかなぁと思いつつスープを啜ると、何やら青っぽいタバスコの風味がする。
なんだこれと改めてメニューを良く読むと、タコライスのミートを沖縄そばに入れましたと書いてある。
そふいふことだったのかぁ~(笑)。

何故かご飯もののコーナーに書いてある「沖縄風ちゃんぽん」も気になって、無理を云ってハーフサイズで作ってもらう。ryukyushokudo06それはやっぱり麺ではなくて、ゴハンもの。
まぁ、野菜コンビーフなんかを沖縄そばのスープで炒めた的チャンプルーがゴハンに載っている。
沖縄の町場では既に定番メニューなのかは疑わしい(笑)し、あんまり創作に走ったのは好みじゃないのだけど、愉しいからまいっか、ってな感じ。
ふー、満腹です。

お愛想をして店の裏手に回って芝浦方面へと渡る橋に佇んでみる。ryukyushokudo07漁船の留まる運河の向こうにもビル群が迫っています。

商店乏しい海岸通りの酒店がいつの間にか沖縄料理と島酒の店「琉球食堂」になっていた。ryukyushokudo08スタッフのひとりは、三軒茶屋の「我如古」の大将や荏原町「ととの店」のオヤジさんがそうであるように、如何にもウチナンチューのお顔立ち。
訊けば、首里の出身だそうで、創作も真摯な工夫と受け止めたいし、出来あいのなんちゃって沖縄料理店とは違う色だと信じたい。
ただ、店名に”琉球”を謳うと、「山本彩香」が紡いでくれていた郷土料理としての琉球料理の本気と比べてしまいそうになる。
たまたま高良倉吉先生の著書を読んでいた勢いで、どんだけ”琉球”のことを知っていて「琉球食堂」と名乗っているのかとツッコンでみたくなったりもして困ります(笑)。
今度は、デフォルトの「沖縄そば」をいただきに寄り道しようかな。

「琉球食堂」
港区海岸2-2-2 [Map] 080-8869-0402

column/03546

PUBLIC BAR「雑魚」で 〆鯖ガリ和え目光唐揚鰯二度殺し酒盗ピザ

zako.jpg新橋のガード下でひとを集める「餃子の大将」で、 出来れば店前の路上のオープンエアにて、 麦酒と餃子したいと足を向けた暑い夏の夕暮れ時。 残念ながらその日の路上に席はなかったのだけど、 しっかり餃子と麦酒とキムチを愉しんだ、その後。 そう云えば近くに広い道路がズンと繋がって、 虎ノ門ヒルズなんつービルがおっ建ったのだよと、 その様子を第一京浜沿いに眺めにいきました。

やや遠くに聳える虎ノ門ヒルズ。 六本木ヒルズの飲食店にはちょこちょこ赴いたけれど、 東京ミッドタウンのように一度も訪れないままになるかもなぁなんて、予感が過ぎる。 あ、「鮎正」はこんなところに移っていたのだなぁと思ったり、 中華そば「月と鼈」を訪ねた、工事中の道路の様子を思い出したり。

それから季節が巡って、秋の或る夜。 伊勢うどんの「つたや」さんで「伊勢玉子うどん」を啜る前に神宮で授かった、 お守りを手に向かったのは、新橋の路地裏。zako01.jpg今はなき餃子食堂「ネヂ」並びの角地が目的地。 「ZAKO」と示した提灯が暗がりに浮かんでいます。

お久し振りでーすとご挨拶して、テーブルに着く。 いつぞやご一緒したご同輩とどうもどうも同席して、 呑んだくれ仲間の晴れ女姐さんの到着を待つ間にまず一杯です。

物色してたお品書きからまず、「ポテトサラダ」。zako03.jpgじゃが芋のホクホク旨味が直截に伝わって、黒胡椒の利かせがニクらしい。

zako10.jpg「今日のさしみ」と題したお品書きがいい感じで、迷わす並びの中から例えば、「〆サバのガリあえ」。 zako04.jpgしめ鯖×ガリ!なんてどうして今まで思いつかなかったのでしょう(笑)。 刻んだ長葱や菊花、紫芽(むらめ)をあしらった感じも、いいなぁ。

同じお品書きの「白菜の煮物」が、地味なフリして何気に美味い。zako05.jpg白菜の柔らかいところの甘さが素直に愉しめるのであります。

ここいらで、”仙人”の笑顔がふと過ぎって、「ホッピー」を貰う。 一緒に届いたは、北海道産「目ひかりの唐揚げ」。zako06.jpg深海の珍味、目光の眼が、唐揚げされて白く光ってる。 柔らかな白身に脂が滲んで、揚げたての旨さといったらもう。

同じ揚げたんでも、こちとら「長芋のもっちり揚げ」。zako07.jpg長芋の、シャックリ食感を活かしつつ、 衣の香ばしさと添えたぷち辛味でどんどこ喰わせる。 やめられな~い(笑)。

zako02.jpg 「野菜」「おすすめ」「焼き魚」「酒肴」と見出しが配された別シートのお品書き。 そこからから選んだ「春菊のサラダ」は、糸削りをこんもり載せ。zako08.jpg春菊を鍋なぞでなく、サラダでいただいたのは初めてのことじゃないかしらん。 オトナな青苦味がオツなんだよね。

ひぇ~やめて~、一度ならずも二度までも! てな訳で、「鰯の二度殺し」。zako09.jpg大振りな鰯がきりっとした甘露の照りに包まれて、じっとこちらを睨んでる。 物凄く柔らかにして、繊細な味わい。 まずは煮られ、そして焼かられ。 嗚呼哀れ、”サーディーンは二度死ぬ”(笑)。

時季ですもの、岩手の牡蠣をいただきましょう。 「かき酢」もいいねと思いつつ、「かきと木の子の酒蒸し」を。zako11.jpgアルミホイルをそっと開けば、立ち昇る湯気。 うーむ、煮付けてしまうのとは違うフルフルが閉じ込めた滋味を伝えてくる。 ホッピー、中、くださーい。

お野菜コーナーからもう一品と、「ゴーヤフリッター」。zako12.jpg熱々の苦瓜の仄苦味に石垣「森の賢者」の「島野菜のてんぷら」を思い出す。 油の後始末が苦にならなけりゃ、おウチでもやりたいよね、これは。

zako13.jpg 「雑魚」の定番メニューにも気になるところが目白押し。 ちょっと〆る感じでと、なんと「かつお酒盗PIZZA」。zako14.jpgこれがね、ちょっとそこのおとーさん、めっちゃ旨いんですよ。 あ、お子さんにはちょっと向かないですけどね(笑)。

新橋の路地裏に、ツボを得たオリジナルな酒肴のいただける集い場所、 PUBLIC BAR「雑魚」がある。zako15.jpg隅切り上部に掲げるカッコイイ看板は、 板金屋さんに注文して作ってもらったものだそう。 「ネヂ」同様、「ザコ!」と音ふたつの店名って、 親しみを籠めて呼び易くていいよね。
どこか雑然としたこの路地の先を右にちょっと曲がれば、 そこがもう忽然と幅員40mの大通り。 通称、環二通りにして、愛称、新虎通り。 焼き鳥屋、居酒屋なぞ小さなお店が犇いていた一角を巻き込んで、 それらを薙ぎ倒すように縦走した計画道路のありように、 小さな畏怖の念を覚えます。

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「雑魚」 港区新橋4-19-6 第二粕谷ビル1F [Map] 03-5401-0141
column/03476