「南の島の楽園たち」カテゴリーアーカイブ

木灰すば「てんtoてん」で すばおにぎりあまがし丁寧さに和む

tentoten.jpg石垣からの帰り道。 空港を一旦離れて那覇市街に寄り道しました。 のんびり走るゆいレールに乗って安里駅まで。 古いタクシーの運転手オジィに「てんtoてん」まで、 とお願いするとオジィは聞いたことがないという。 有名なお店みたいですよと云ってもどこ吹く風(笑)。 お店に掛けた電話で場所を確かめたオジィのタクシーは、ゆっくりと識名園の方向へと向かいます。

ああ、この琉球三味線店を曲がったところ!とオジィがハンドルを左に切る。 急坂を上って「てんtoてん」の駐車場看板を目にするも、 そのままぐるっと廻ってさっきの三味線店の前(笑)。 オジィに礼を告げて、タクシーを降りました。

坂道をゆっくり歩き上ると先程の駐車場への看板が見えてくる。tentoten01.jpgtentoten02.jpgなるほど、オジィが判らなくても不思議はない。 「てんtoてん」は、そのほとんどを蔦に包まれているのでありました。

扉を開き、タタキにサンダルを脱ぎながら覗く店内は、 吹き抜けのある、外観からは想像し難いゆったりとした空間になっています。

卓上には、粗く手織りした藍のランチョンマットがいい表情。tentoten03.jpg椅子席ではなく、座卓であるのも和んでしまう要因であります。

tentoten04.jpgご注文は、木灰すば(もっかいすば)と、 古代米おにぎり、おまがしのセット。 汗が引いていくのを感じながらのんびりと待つことといたします。

「木炭すば」の器がやってきた。tentoten05.jpgかまぼこに浅葱に紅生姜に女性ならでは繊細さが窺えます。

これまた、丁寧さの伝わる澄んでコクのある豚骨と鰹出汁のスープ。tentoten06.jpgああ、清々しくも旨い、という感じのする。

麺はと云えば、如何にも手打ちな表情のびろびろ仕様。tentoten07.jpg中力粉にかんすいの代わりに灰汁を混ぜてコシを出す、 沖縄伝統の味を再現したという。 もちくにゅっとしてさっと歯切れる口許の食感や歯触りの中にも丁寧な仕立てを想います。

新しい緑の葉の上に、パリっとした海苔で包んだ古代米おにぎり。tentoten08.jpg添えてくれている肉みそとすばのスープと交えてを仄かな香りを愉しみます。

ちなみに以前、石垣の公設市場前で購入した赤米は、 ご飯にちょっぴり混ぜて炊くようにしている。 入れ過ぎるとご飯がびっくりするくらい濃厚な色に仕上がっちゃうんだよね(笑)。

すばとおにぎりの余韻に和んでいるところへ、涼しげな「あまがし」の器。tentoten09.jpg緑豆と押し麦、餅でなす甘過ぎない甘味。 ここにも素朴さと繊細さが覗きます。

那覇は識名の住宅地に蔦の絡まる一軒屋、「てんtoてん」がある。tentoten10.jpg 点と点を結ぶことは、つまりは人と人を結ぶこと。 そんな出会いを大切にする気持ちを籠めて名付けたという「てんtoてん」。 壷屋やちむん通りの「ぶくぶく」も思い出す、 「ぶくぶくー茶」もいただいておくのでありました。

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「てんtoてん」 那覇市識名4-5-2 [Map] 098-853-1060
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BAR「LIFE LIVE」で 気持ちよきダイビングの余韻と請福梅酒

lifefive.jpgひと目惚れしちゃった桟橋通りの「ひゃみく屋ぁ」。 ボリュームたっぷりのお皿たちで満たされたお腹を擦りつつ、ゆいロードまでのんびりと散策する。 もう看板の灯りを落とした「辺銀食堂」の店内の賑わいを確かめてから、あやぱにモールの脇を漫ろ歩き。 一度お邪魔したことのある「Banana Cafe」で一杯と思い付くも、なにやら団体さんがご歓談中。 と、その向かい側にBARの看板を見つけました。

一杯だけでもと階段を降りていく。 両手を広げてどちらでもどうぞと招かれたフロアは、意外と広い。lifefive01.jpg ゆったりとしたソファー達には、 ラスタ・カラーやアフリカイメージの配色を一瞬思うストライプ。

フロアの隅には、三台のギター。lifefive02.jpgレゲエばかりがかかる店かと思えばそうでもないのが、 これまた意外なところです。

いただいたのは、「請福梅酒」。lifefive03.jpg南高梅を「請福」にじっくり漬け込んで、純国産の黒糖で仕上げたという。 とろっとしたコク味がいい。

そんな「請福梅酒」を舐めながらの話題は、やっぱり海のこと。 碧きベタ凪の川平の海上で、微かに揺蕩う心地よさ。lifefive07.jpglifefive05.jpglifefive06.jpgタマイタダキイソギンチャクにじっと張り付いてカメラに収めたハマクマノミの親子や、 イッテンチョウチョウウオの群れの様子を思い返したりなんかして。

あやぱにモール近くにBAR「LIFE LIVE」。lifefive04.jpg晴れ晴れと気持ちよく、愉しきダイビングの余韻にゆったーりと浸ることができました。

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「LIFE LIVE」 石垣市大川212-2 LOGビルB1 [Map] 0980-87-0076
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島料理「ひゃみく屋ぁ」で マチ刺身テビチ唐揚げ牛中味一目惚れ

hyamikuya.jpg石垣に来たなら一度は、石垣牛を喰らいたい。 でも、「やまもと」はきっと予約で一杯だろうから、 昨年台風直後にお邪魔した「パポイヤ」か、 一昨年訪ねた「担たん亭」かと思案する。 そんなこんなで足を運んだのが、 大川の信号近くの石垣牛専門店「いしなぎ屋」。 男ふたりで壁に向かうカウンターに横並びという、 やや妙なスタイルで焼肉をいただきました。

「いしなぎ屋」を後にして、 まだ陽の落ちない桟橋通りを730交叉点に向けてぷらぷらと散策します。

と、宮良殿内(みやらどぅんち)の通りの近くで、 不思議な名前のお店に出会しました。hyamikuya02.jpg読めばその名も「ひゃみく屋ぁ」。 小さく添えた”ぁ”が、いい味だしています。

提灯が出ているので飲食店らしいと硝子越しに中を覗くと、 寿司屋風の硝子ケースの横に厳つい表情の大将がいる。hyamikuya01.jpgこれは改めて訪ねなければいけないと、 決意を固めます(笑)。

翌日のダイビングの後、シャワーとログづけを済ませて早速、 ショップのスタッフに送ってもらう。 マリンサービス「KATSU」のスタッフも、 「ココって、寄ったことないです!」と興味津々の面持ちだ。

予約の名を告げた大将に、 そのまま真っ直ぐ奥の座敷へと案内いただく。hyamikuya03.jpgたった三脚のカウンターにはどなたが腰掛けるのでありましょうか。

hyamikuya04.jpghyamikuya05.jpg お店の雰囲気に似つかわしき、枯れた風情のお品書きは、目移り必至。 夜の部一品料理には、定番のあれこれに「ポーク・玉子」や「島そばアンカケ」。 煮込みには、「カツ煮」「牛中味」「豆腐カラ煮」。 揚げ物7種にチャンプルー7種。 塩辛もあれこれ、「ハラガク塩辛」「たこ塩辛」「イカすみ塩辛」。 ご飯ものには、「タコライス」に「キムチライスコロッケ」、「島雑炊」。 そして、すべて時価と記された、 近海魚の「煮付け」「マース煮」「マグロ頭・目煮付け」も大いに気に掛かる。

ダイビングのあとの最初の一杯。 「オリオン」のジョッキを「く~!」と傾けてからもお品書きを何度も捲ります。

勢い込んで、あれもこれもと注文しよとしたら、 顔つきはゴッツイけれど実に柔和な大将に優しく諭された(笑)。 「一品の量が多いですから、程ほどに様子を見ながらにした方がよろしいかと」。 ですか、ですねと受け止めて、 まずは「刺身盛り合わせ」からいだたくことにします。

それは、盛り付けも鮮やかにたっぷりのお刺身たち。hyamikuya06.jpg仰る通り、ふたりには十分過ぎるボリューム。 高級魚とも云われる「マチ」やブダイ「イラブチャー」の刺身もまた嬉しい。

角皿の角にはたっぷりの山葵に島唐辛子が突き刺してある。hyamikuya07.jpg「イラブチャー」あたりのカラフルな魚の白身は、 搾ったシークヮーサーでいただくのもオツなのだけど、 島唐辛子はどの刺身にどんな風に使うのだろうね。 続いてドーンと届いたのが、「テビチの唐揚げ」。hyamikuya08.jpg豚足テビチは、ご存知のようにフルフルに煮込んだヤツが通常の仕立て。 ところが、目の前に鎮座したテビチは粉を纏って一見カラっと揚がっちゃっています。

これはもう手掴みだと片手に取ると、量感たっぷり。 例のコラーゲンな感じの身肉が食べても食べてもやってくる。 骨までしゃぶればもう、両手ベトベトでございます(笑)。

なるほど、既に空腹は遠のいたねと「請福」の水割りを舐めていたら、 大きくて深い器になみなみと「牛中味」がやってきた。hyamikuya09.jpg牛のホルモンあちこちもお豆腐もお野菜もお汁もたーっぷり。 量に圧倒されつつも、口にするのはしみじみと浸る旨味、旨味。 ああ、いいなぁ。

実はもうひと品注文んでいて、それが「島そばアンカケ」。hyamikuya10.jpg断面が丸いのが八重山そばの証。 ごちそうさま、お腹一杯です。

気がつけば、入口すぐのカウンターにも、ふたり掛けのテーブルにも、 地元の常連さんらしきひと達がいて、 まるでいつもの様子で賑やかになっていました。

観光客の匂いなき、島料理の店「ひゃみく屋ぁ」に一目惚れ。hyamikuya11.jpg武骨そうにみえて、懐深く気遣いの大将がおひとりで切り盛りしている。 不思議なお店の名前を訊ねたら、厭な顔せず教えてくれた。 大将の出身地、沖縄・那覇の天久(あめく)が転じて、「ひゃみく屋ぁ」。 最後の小さい”ぁ”も含めて店名なんですよねと訊くと、 「いやぁ、あれは、デザイン、かな?」とナハハと笑う。 いやいや、ウチナーグチの響きが伝わって、ステキです。 また遠からず訪ねて、「近海魚のマース煮」や「マグロ頭・目煮付け」もいただきたい。 出来れば今度は、もっと大勢でテーブルを囲まなくちゃだね。

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「ひゃみく屋」 石垣市大川27 [Map] 0980-82-9282
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島料理「森の賢者」で ガチュンで南蛮漬け豚キムチ春巻賢者風

kenjya.jpg一年振りの石垣の夕べ。 新規開拓して夕食をと思案するも、 どうも気の利いた妙案に辿り着かず。 無理に気の向かない処で過ごすより、 もしも予約が叶うならと「森の賢者」に電話を入れる。 幸いにも、早い時間のカウンターに空きがありました。 レンタカーショップの送迎で、石垣中学校の坂へと向かいます。

他の席は予約で満席という「森の賢者」に一番乗り。kenjya01.jpg誠実なるご主人に久方振りの対面です。

まずはやっぱり「オリオン」をいただいて、 「もろみ豚でもつ煮込み」。kenjya02.jpg汁だくの下町煮込みとは趣を異にする、煮物の風情だ。

刻んだ長命草たっぷり載った「近海魚で南蛮漬け」が、旨い。kenjya03.jpg本日の近海魚は、ガチュン。 ガチュンは、八重山で云うところの目鰺である模様。 ぱりっと骨ごとやっつける唐揚げと南蛮ダレ。 そこに長命草独特の香気が重なる。 思わず、刮目してしまいます(笑)。

「森の賢者」では、おひとりさまには量の加減をしてくれるところもお気に入り。kenjya04.jpg「フーチバーとプリプリ海老の水餃子サラダ」も、 量をちょっと減らしたおひとりさま仕様にて。

「森の賢者」で泡盛と云えば、「請福」の。kenjya05.jpgkenjya08.jpgシークヮーサーでぜひとのおススメに従って、少々を搾り入れる。 ああ、なんて気の利いた呑み口になることでしょう。 そんな「請福」には、柚子とシークヮーサーで仕上げた泡盛もございます。

もうひと品をと、「豚キムチの春巻き 賢者風」。kenjya06.jpgkenjya07.jpgつまりは粗みじんに叩いた豚キムチの揚げ春巻き。 三角に包んだフォルムが愛らしい。 これもまた「島素材の天ぷら盛り合せ」などと並ぶ、 「森の賢者」の人気定番品なのでありましょう。

石垣の島食材を活き生きと、島料理「森の賢者」。kenjya09.jpgヤマトゥンチュだからこそ、 島の魅力を紐解き、島の食材・風土に向き合い続け、 島の食材をより活かしたいと思えるのかもしれないなぁ。 お店のファサードを眺めながらそんなことを想っていたら、 どこかでホホーっと梟が鳴いたような気がしました(笑)。

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「森の賢者」 石垣市新川49-2 [Map] 0980-83-5609  http://www.beeline.co.jp/moriken/
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フルーツパーラー「宮良農園」で名蔵湾と見晴らすフルーツパフェ

miyara.jpg伊原間地区を離れて、 西側の海岸線を南へと走る。 ダイビングショップ「イエローサブマリン」が、 移転前にあった場所をちょっぴり寂しく眺めてから、 さらに南進西進して川平湾を掠めて通る。 去年、颱風の直後に体験はた織に勤しんだ、 「みね屋工房」の脇を通り過ぎ、 「宮良農園」の看板の下までやってきました。

車を停め、テントに近づけばそこには、 マンゴーやゴールドパイン、グァバなどの果実が並んでいます。miyara01.jpgさらに近づいたところで、小屋の壁に目指すメニューを見つけました。

名蔵湾に臨み、その先に崎枝半島を見渡すパラソルの下。miyara02.jpgハンモックを揺らすそよ風に目を細めつつ、 のんびりと出来上がりを待つひと時。

「宮良農園」謹製。miyara04.jpg「フルーツパフェ」がやってきました。

時季からピーチパインでなく、 ゴールドパインと思われるパイナップルがドスっと刺さる。miyara03.jpgその脇で負けじと、アップルマンゴー2片が刺さる。 マンゴーの種を避けて三枚におろしてから、櫛形に切る様子が想像されます。

バニラアイスの頂上には、 爽やかな酸味のパッションフルーツの種やソース。miyara06.jpgマンゴーのふくよかな甘さ香りも大好きだけど、 パイナップルの甘酸っぱさも同じくらい好物なのだと知りました(笑)。

名蔵湾を見晴らす高台に「宮良農園」のパラソルがある。miyara07.jpg贅沢な果実ゆえ、3個セットでというところを無理云って、2個のマンゴーを送ってもらう。 ところが後日、那覇・牧志の公設市場周辺での値段を見て、愕然とする。 ご当地のより近いところに行けば、良いもの安いものが手に入りそうな気がするのは、 残念ながら必ずしも正解ではない。 南の島でふと、大間の鮪のことを思い出しました(笑)。

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「宮良農園」 石垣市字新川1134 [Map] 0980-83-4077 http://miyara-nouen.com/
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