「ぐるっと関東伊豆鎌倉」カテゴリーアーカイブ

手打そば「段葛 こ寿々」で だし巻きで麦酒ざるそばとこ寿々そば

kosuzu.jpgとっても久し振りに鎌倉へ。 江ノ電に乗るのも果たしていつ以来のことか、 思い出せません。 海の見える場所はやっぱりいいよなぁと後ろ髪を引かれつつ、降り立った鎌倉駅。 鎌倉を訪ねたのは、鶴岡八幡宮の先にあるティーサロン「歐林洞」で催される村田ライブを味わうためなのでした。
その前にちょっと腹拵えしなくっちゃ、 ということで寄ったのが手打そばの「段葛 こ寿々」。 八幡宮の参道、若宮大路沿いに建つ小粋な木造家屋。 kosuzu01.jpg脇には柳の枝が揺れ、店先では蓮の葉が迎えてくれます。 暑さから逃れるように暖簾を払うと、 中途半端な時間であるのに店内は満席状態。 注文を済ませてしばし、わらび餅のケース前で待機です。 kosuzu03.jpg 乾いた喉を潤したいと麦酒を所望。 肴に「だし巻き」と「わさび芋」をいただきましょう。kosuzu02.jpg繊細に巻いた出汁巻きの湯気の辺りに大根おろしをちょんとのせて。 ふわりと優しい味わいに旨みが滲んで、はふほふ。 kosuzu04.jpgもうちょっと呑みたいと、「鎌倉ビール」を注文んでみました。 緑色を配色したラベルの「鎌倉ビール月」は、赤褐色のアルトタイプ。 地ビールはこんな印象になるんだよねと、でも微笑ましく。 ペールエールの「星」、ブラウンエールの「花」というのもあるようです。 そろそろおそばをと声を掛けて、お願いしていた「ざるそば」の到着です。kosuzu05.jpgなんだかお店の佇まいにもよく似合う、気風のいい景色の笊であります。 玄そばを自家製粉しての手打ち蕎麦は、意外なほどの本気度。kosuzu06.jpg緩みのないきりっとした、凝縮感のあるそばが心地よく口元を喉を滑ってゆく。 うん、いいね。 kosuzu13.jpg 遅いお昼にはもう少しいただきたいのだけど、 「こ寿々」には大盛りがない。 然らばもうひと品と「こ寿々そば」。kosuzu07.jpgたっぷりの刻み海苔、たっぷりの三つ葉で涼やかに、 大根おろしに載せた柑橘がアクセント。 つゆを廻しかけ、少々掻き混ぜいただきます。 三つ葉の香気に海苔の風味、そこへ揚げ玉の油が滲んでいい感じ。 kosuzu08.jpgkosuzu09.jpg ここでも勿論、ぎゅっと紡いだ蕎麦の気風が活きています。 kosuzu11.jpg おひとり、実に柔らかで気持ちのいい接客をする女性がいて、 彼女ひとりの存在が店の格を随分と上げている。 あくまで丁寧なのに説得力のある接客というのは、 お店のイメージを大きく引き立てるものなんだなぁと思った次第。


鎌倉で蕎麦店といえばきっと必ず名の挙がる、 手打そば「段葛 こ寿々(だんかずら こすず)」。kosuzu16.jpg「段葛」とは、お店の目の前を走る、三の鳥居へと向かう参道の中央部、 車道より一段高い歩道のことを指すらしい。 店近くの小路の名前を店の名に冠するスタイルは定番のこと。 kosuzu12.jpgでも「段葛」というのは、なぜだか雅でちょっと粋な響きがあるよね。 では、「こ寿々」は何かと訊ねたら、あまり明快にはお応えいただけなかったけど、どうやらお店のオーナーのお名前を捩ったものらしい。 箸袋に鈴ふたつのイラストがあることからそれは、小鈴さんなのであろうと推測してみたりする。 わらび餅も人気みたいです。


「段葛 こ寿々」を後にして、鶴岡八幡宮をご参拝。 そのまま本宮から左に抜けて、鎌倉街道を北鎌倉方向へ。 辿り着いた村田ライブの会場「歐林洞」は、なかなか典雅なティーサロン。kosuzu15.jpg会場の色を汲んで「クラシックで行こう!」と題したライブは、 久々の友成好宏とのセッション。 すっかり夏色の村っちゃんのボーカル&ギターはもちろん、 間近で聴く友成のピアノにもぐっときた、夏の宵でありました。


「段葛 こ寿々」 鎌倉市小町2-13-4[Map] 0467-25-6210
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料理祖神「高家神社」で 糧の供養の庖丁式となめろうさんが焼き

takabe.jpg南房総に行きませんか。 そうお誘いをいただいたのは確か、 東京湾大華火祭りの夜でした。 当日、八重洲口のバス乗り場から乗り込んだのは、 安房白浜行きのJRバス「なのはな号」。 バスはするするとアクアラインを抜け、木更津を通過して、館山自動車道から富浦へ。 我々がまず降り立ったのは、道の駅とみうら。 南房総への入口、2000年に道の駅グランプリ最優秀の評価を受けたという「枇杷倶楽部」に寄り道です。 ここはその名の通りの枇杷づくし。takabe01.jpgジュース・ジャムにはじまり、ムース&ゼリー、羊羹にゴフレットに枇杷カレーなどなど。 店内には、枇杷を使ったさまざまなスーベニアが棚ぞ狭しと並べられています。 「枇杷倶楽部」初心者は、まず「枇杷ソフト」から。takabe02.jpg道の駅「枇杷倶楽部」で感心しちゃうところは、施設内に加工工場を持っていること。 特別に見学させていただいたけど、当地で収穫した枇杷を洗浄し、果肉を剥いたり、煮詰めたりする様子が容易に想像できる。 観光地の土産物売場では、当地とは全く別の場所で作られ運ばれたものであることに幻滅することが少なくないもんね。 「ここで作ってます!」がなんと真っ当なことか。 ちなみに枇杷の収穫期は5月末から7月初め頃だそう。 さて、枇杷倶楽部を後にして向かったのが、「高家神社(たかべじんじゃ)」です。 内房から外房へと半島を横断して、千倉駅付近を通って辿り着いた谷津地区。 石造りの鳥居の向こうで石段が登り、その先にお社が望めます。takabe03.jpg 山裾から千倉の町と太平洋を見下ろす「高家神社」は、日本で唯一、料理の祖神を祀る神社。 日本書紀に記されている、御食津神「磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)」を主祭神として祀り、今では広く調理関係者や醤油・味噌などの醸造業者からの崇敬を受けているという。 お札には、左手に堅魚(かつお)、右手に白蛤を抱える磐鹿六雁命のお姿が描かれています。 まずは、お参り。takabe04.jpgtakabe05.jpgtakabe06.jpgtakabe07.jpg 包丁づかいが上手になりますように、健康で幸せな食道楽ができますようにと欲張りなお願いごとをして(笑)、「庖丁塚」にも手を合わせます。 そして、この日特別に披露していただいたのが、「庖丁式」。 「庖丁式」とは、平安時代から宮中行事のひとつとして行われてきた「庖丁儀式」を継承し、その古式に則った所作と熟練の包丁さばきで日本料理の伝統を今に伝える厳粛神聖なる儀式。 料理に造詣の深かった五十八代光孝天皇の命を受けた、側近で”日本料理の中興の祖”といわれる四條中納言藤原朝臣山蔭卿が様々な料理作法をまとめ、「犠牲となった生き物を供養し、霊を鎮める儀式の形にできないか」という天皇の想いを受け、儀式として定めたものが「庖丁式」のはじまりとされているそう。 拝殿から階段を降りたところにある庖丁式殿がまさに庖丁式を執り行うために設えられた舞台。 雅楽が流れ、厳かな空気に包まれはじめたところで、烏帽子(えぼし)を戴き、三宝(さんぽう)を額まで掲げた介添(かいぞえ)が現れた。takabe09.jpgtakabe08.jpgtakabe10.jpg 「名所」と呼ぶ俎板の四隅に緑・赤・白・黒、そして中央に黄と五色の包みをゆっくりと置いていく。 蛤を包んだ四隅の四色が四季を表わし、天下太平・五穀豊穣を祈る。 直垂(ひたたれ)の大袖を捲って、幣束を縄に結んだ俎板を清めるように中央に塩を置き、青竹で挟んだ紙で拭い、布で磨く。 入れ替わるようにして俎板の前に立った介添が、右手の式庖丁と左手の真魚箸(まなばし)とを宙に翳した。 それは、庖丁の曇りなき煌きを光に試すように。takabe11.jpgtakabe12.jpgtakabe13.jpg 両の手を巧みに使って、三宝に運んだ魚を額に拝むようにしながら俎板へと移す。 魚には鯛を用いることが多いというが、俎板にあるのは千倉の沖で獲れたイナダだ。 料理食材の命を尊び、その霊を慰めることを意味する献花を俎板に配して、ふたたび式庖丁と真魚箸を眼前に掲げる。 そして、一式の揃った俎板に向けて深々と頭を下げて、礼を伝える。 そして、刀主(とうしゅ)が俎板の前に背筋を伸ばして厳かに。 式庖丁と真魚箸を直角に重ね、間合いを量り魚の両側に立てて。takabe14.jpgtakabe15.jpgtakabe17.jpgtakabe16.jpgtakabe18.jpg 古式に則った所作に引き込まれるように見詰めると、真魚箸で抑えたイナダに式包丁がグイと刺し込まれた。 腹の部分を切り取り、胴を均等に輪切りにしていく。 一切魚に触れることなく、式包丁と真魚箸とでさばいていく技に日本料理の伝統と精神を伝えんとする想いが宿る。 庖丁を大きく頭上に翳し、礼によって奉納が終わった。 さばかれたイナダは俎板の上で、ヒレの切れ込みを花弁に菊の花を象っている。takabe19.jpg包丁式が「菊花の鰍」と題されているのは、舞台を遠目にしては分からない、俎板の上の表現によるものなンだ。 ※「高家神社」の「庖丁式奉納」は、5月17日の大漁祈願祭、10月17日の旧神嘗祭、11月23日の旧新嘗祭の年三回執り行われるものです。
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一同は、神社に隣接する「千倉町社会福祉センター」の料理教室用と思しき調理室へと移動して、 本題の試食会。 今回、「なめろう」「さんが焼き」を中心とした房州の郷土料理を準備してくれたのは、 千倉の寿し・割烹処「ちどり」さん、民宿「政右ヱ門」さん、泊まれるお鮨屋「銀鱗荘ことぶき」さん、富浦の民宿「曳船」さんの4軒。 さっきまで「庖丁式」の披露をしてくれた直垂姿から料理人姿に早替わりして対応してくれているご主人もいて、恐縮です。 順不同で振り返ると、やっぱりまずは「なめろう」のあれこれ。 「たたき」と違って、季節の地魚などをねっとりとするまでたたいて、大葉、葱、生姜に味噌で調味するのが「なめろう」の基本形。takabe20.jpg海況が優れず、前日の鯵となってしまったというのは残念だけれど、地の魚介を愉しむというのはそういうことと裏腹のことだもんね。 ただ、船上で獲り立ての魚をナタでたたいた漁師メシが起源の「なめろう」としては、まさに鮮度が生命線であることは間違いがない。 他に、鮑とあおり烏賊の「なめろう」も用意する予定だったのだけれど、と漁師町の料理人の気風に溢れる「ちどり」の大将。 それでも、鯵以外の「なめろう」を用意してくれていて、鯵に三分ほどの烏賊を織り交ぜて歯触りに変化を加える工夫もあれば、 takabe21.jpgtakabe22.jpg 「鰹のなめろう」や「イサキのなめろう」という手もある。 大葉を添えるのでなくて、茗荷を載せて握り風にするというのも悪くない。takabe23.jpg なるほどの出色だったのは、「栄螺のなめろう」。takabe24.jpg富浦産だというサザエの身がしこしこと柔らかで、たたき加減よろしく食感の嬉しい。 磯の風味に旨味の凝縮感があって、こいつぁお酒をいただかねばと周囲をきょろきょろ(笑)。 こうしてみると、魚介の旬を追って、なんでも「なめろう」にしてみちゃおうよ! なんてやや乱暴な想いも過ぎる。 青魚を対象とするのが「なめろう」の基本線かもしれないけれど、他に意外や「なめろう」にぴったりの魚介はないだろか。 脂を補うもの、食感を愉しくするもの、磯っぽさを添えるもの、甘さを足すもの、クリーミーさを助けるものなど、色々な二種類の魚介の掛け算で「なめろう」にたたいてみたい気もしてくる。 カルパッチョに仕立てる?オードブルに仕立てる?ユッケに仕立てる? そして、南房総の「なめろう歳時記」ができないかな。 その中からキラー・アイテムが生まれればもっといい。 あ、そうそう、「なめろう」になってるこのサザエ。 これってきっと、過日お邪魔した銀座「ヤマガタ サダンデロ」で奥田シェフのスペシャリテの食材となったサザエと同じ出自のものに違いない。 今回のプロジェクトの皆さんに対して奥田シェフが勉強会を行っていて、勉強会を終えたシェフはそのまま幾つかの食材を銀座へ持ち帰ったという。 それが、くにちゃんに水を吹き掛けた、そして「サザエと小松菜のみどりのスープ」に昇華したあのサザエなンだ。 いやはや、こんな偶然って、ないよねー(笑)。 そして、主題その二が「さんが焼き」。takabe25.jpg云わば、「なめろう」を大葉で挟んで炙り焼いたもので、これまた酒の肴にはもってこい。 鯵ばかりでなくて、例えば飛び魚の「さんが焼き」なんて手もある。 ご飯の友としても、文句なく旨いのだけれど、わざわざ足を運んで食べに来るような動機付けには確かに不足がある。 「さんが焼き」のドンブリを出す店もあるようで、ライスバーガーの具にもなったりしているらしい。 う~む。 「なめろう」「さんが焼き」以外にも、色々と郷土料理を用意いただいた。 鯵の「たたき」に「水生酢」、素朴かつ滋味深い「かつおの擂り流し」、鯖のエキスで仕立てた汁「かけのえ」にジャッジャと鍋を煽った浅蜊、地蛸のぶつ切り、しみじみする出汁と磯風味の浅蜊のお椀、 などなど。 takabe26.jpgtakabe27.jpgtakabe28.jpg アクアラインの値下げですっかり日帰り圏になった南房総だけれど、そこを敢えて一泊の宿をとり、ひとっ風呂浴びてから、こんな海辺の料理たちで一杯呑りたいものでありますなぁ(笑)。 4軒のご主人はじめ、プロジェクトの皆さん、お世話になりました。 プロジェクトではいよいよ、「南房総なめろう研究会」を立ち上げたようですね。 振り返り、鳥居越しに見上げる「高家神社」拝殿。takabe31.jpg料理の祖神のお膝元にはやはり、命を糧とすることへの感謝の念が滲むような、素材の魅力をより活かした、奇を衒わない実直な料理が似合うような、そんな気がいたします。 秋の一日のご一緒多謝は、 「日本食べある記」のぶれいぶさん 「築地市場を食べつくせ!」の築地王さん 「くにろく 東京食べある記」のくにさん 「春は築地で朝ごはん」のつきじろうさん 「フェティッシュダディーのゴス日記」のGenetさん 「Tokyo Diary」のromyさん 「色々だらだら」の魯さん の皆さんでした。お疲れさまでしたー。 口関連記事:山形イタリアン「YAMAGATA San-Dan-Delo」で山形食材じっくり(09年09月) 「高家神社」 南房総市千倉町南朝夷164 [Map] 0470-44-5625(社務所)  ※高家神社にお食事処はありません
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BAR「YUMOTO」で 金柑カクテルと3回蒸溜隠れ家と彼女の凛

yumoto.jpg冷え始めた夜の三島。 うなぎ料理をいただいた「直よし」の大将に、近所に呑兵衛の集まる横丁ってないのですかと訊くと、以前は賑やかだった路地も今は寂れてしまっているという。 やや残念な気持ちになりながら辺りを散策すると、どうやら伊豆箱根鉄道の三島広小路駅界隈には旧町っぽさの名残りがあって、おぉ?なぁんて思わせる小径もある。 そして、意外やその近くに、08年のバーテンダー技能競技大会で優勝したバーテンダーのいるBARがあるという。
地図に手書きした店の所在は、源兵衛川という水路沿いにあるようにも見える。 橋の上から川辺の先の暗闇を眺めて、「川沿いに辿っては行けそうもないですね」とくにちゃん。 一本東側の径をその先まで抜けてみたものの、それらしいお店が見つからない。 念のためもう一度引き返してみようと、今来た径を再び辿ります。 と、マンションのエントランスだと思っていたところに「BAR」の文字。 「おー、あったー!」。 そのアプローチの正面には、重厚な木製の扉が構えていて、その手前左手の壁には、スコットランドの国旗。そこには、ディステイラーの方々のものと思われるサインが記されています。 ぐっと引き開いた扉の向こうには、意外なほどゆったりとした空間が広がっていて、正面の硝子越しには、ライトアップされた川辺の木々が臨める。 一瞬、祇園新橋の川際のバーにいるような錯覚が過ぎります。 yumoto01.jpgyumoto02.jpg 先客なければ、窓際だったのになと思いながら、カウンターの一番手前へ。 バックバーに、檸檬色の灯りに浮かぶグラスたち。 その脇には、大麦を乾燥させる際に使うという木製の道具、モルトシャベル。 コートを収めてくれたクロークの戸は、どこぞの町家にありそうな古民家のものだ。 yumoto09.jpg開口一番に優勝カクテルを、というのもなんだか気恥ずかしくて、壁の黒板で目に留まった金柑のカクテルをお願いします。 皮も身も召し上がってください、という台詞を添えて届いたグラスには、なるほど、四つ切りにした金柑がざくざくと入っている。yumoto03.jpg啜る滴は、ウォッカベースのすっきりとした清々しさ。 一気についーッと呑めてしまいそうになるところを堪えて(笑)、仰せの通り、皮や身を貪る。 ちょっとした苦みと華やぐ柑橘の清涼感がいい。 yumoto04.jpgお通しに苺。 フレッシュなままかと思ったら、ちょっぴり電子レンジにでもかけたのか、微妙に柔らかくしてある意外性。 切り込みに詰めたカッテージチーズと蜂蜜の風味が洒落てます。 スペイサイドからなにか、とお願いしてやってきたのが「BenRiach 1998」。yumoto05.jpgyumoto06.jpgラベルに「TRIPLE DISTILLED」とあるように、なんと3回蒸溜を施したものだという。 揮発していくようなクリアな感触とピリッとした塩辛さが同居しているような、ドライな呑み口だ。 一転今度は、思い切りクサイやつでというリクエストに応じたボトルが「Auld Reekie 10年」。yumoto07.jpgカリラやラフロイグなどなどのアイラらしいアイラをボトリングしたものだそうで、鼻先を近づけただけで、なはは~と笑っちゃうほどスモーキーなヨード香。 初めてラフロイグを舐めた時に、なんじゃこりゃ!薬クサっ!って思ったことを思い出してまた、なはは~。 今は好き好んで、それを呑んでいるのだものね。 黒いラベルに城らしきモノクロームのイラストを見つけて、隣のくにちゃんに「どこ?」と訊いてみたら、「……エディンバラ城、ですかね?」。 そう、「オールド・リーキー」というのはエディンバラの俗称なのだそう。 おお、さすがスコットランド帰り(笑)。 「08年の優勝おめでとうございます」と声をかけたカウンター越しのバーテンダーは、凛々しくって優美な女性。 並み居る男性バーテンダーを跳ね除けて、なんて云われ方はきっと不本意なんだろうけど、そんな発想が下衆なことと素直に思えてしまうほど気負いのない柔和な表情の中にビッと芯がある感じ。 思わず惚れてしまいそうになるけど、バー「YUMOTO」の名は彼女の姓でもあるけど、どうやら彼女の旦那の姓でもあるらしい。う~ん、残念(笑)。 見送りに出てくれた彼女とスコットランド国旗の前でお喋り。 国旗にサインのある蒸溜所について現地話ができるくにちゃんが羨ましい。 やっぱり、行ってみたいなスコッチの国。 三島と三島広小路の真ん中辺り。 隠れ家的×ゆったりとしたオーセンティック×水辺の情緒×彼女の凛。 源兵衛川を背にしてひっそり佇むバー「YUMOTO」にはそんな要素の融合がある。yumoto08.jpgまたお邪魔する機会を見つけて、元倉庫のものだという奥まった扉へとアプローチ。 今度こそ、創作カクテル「アプローズ(喝采)」もいただかなくっちゃ。 口関連記事:   和食「直よし」で 三島うなぎ白焼ききも焼き炊いた鰻の茶漬け丼(09年01月)   Bar「IT’S GION 2 DEUX」で 橙の灯りと英王室と青いジョニー(08年07月) 「YUMOTO」 静岡県三島市芝本町10-7 [Map] 055-981-5578
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和食「直よし」で 三島うなぎ白焼ききも焼き炊いた鰻の茶漬け丼

naoyoshi.jpg三島駅南口界隈にも8店ほどが見つかる「三島うなぎ横町」の幟。 夕刻に訪ねたのが、その中の一軒「直よし」です。 白木の格子戸と白い暖簾がきりりとして、どこか店主の気っ風を思わせるような佇まいだ。 こちらの「三島うなぎ横町」幟は、小さいタイプ。 暖簾に合わせて、おいでおいでと風にそよいでいました。
店内は、右に厨房とカウンター、左に座敷というレイアウト。naoyoshi01.jpgカウンターの椅子に腰掛けて正体した大将は、怒ったらちょっと怖そうな、でもファサードの印象ともなるほど合い通じる、頼りがいのありそうな表情で迎えてくれます。 手にしたお品書きnaoyoshi02.jpgには、「うな重」を含む定食7種に、幾多の一品料理が並んでる。 早速ビールをお願いすると、「蒲焼きももちろんできるけど、白焼きなんてどうです?」と大将。 なんで大将は、客の心の裡が判っちゃうのだろうと訝りながら(笑)、「はい!白焼きで」と即答する。 naoyoshi03.jpg プレミアム・モルツをキュイッとやってからいただく白焼きは、もっちりしっとりした食感が面白い。 カサカサと香ばしさを発揮する仕立てじゃなくて、といって脂ギッシュという訳でもない。 naoyoshi04.jpgnaoyoshi05.jpgnaoyoshi06.jpg 表面の極薄いパリッとしたところが凝縮感のある鰻の身を包んでいる、そんな感じだ。 折角なら本山葵で食べたいところだけど、それは贅沢かな。 naoyoshi07.jpg
ビール呑むなら当然こいつも注文むよねと、「鰻きも焼」。 ちまちましない量感は、大将の心意気のなせる業。naoyoshi08.jpgうへへと嬉しくなるほどの直球の苦味とすっきりした滋味がいい。 〆は「うな重」ってことになるだろね、と考えているところに「茶漬けもできるけど、どう?」と大将。 また客の心理を読むンだから、もう困るなぁ(笑)。 「これちょっと食べてみて、炊いたやつ」と差し出してくれたのは、小皿に載ったうなぎ。naoyoshi09.jpgおー、炊いた鰻とは。 山椒風味をふわんと煮含めてあって、さっと炙ってあるのか程よい香ばしさを纏って、 蒲焼とは違う魅力。 大将に向かって、ぶんぶんと首を縦に振ると「じゃ、半分はどんぶりにして、半分を茶漬けで」。 ひつまぶしのノリもちょっと拝借しちゃおうって工夫、うん、大歓迎。 丼に放射状に配置した鰻を端から、ガシガシと掻き込むように。naoyoshi10.jpg気を利かせて多めにかけてくれたタレの味が強くなっちゃったので、 「タレ、なくってもいいぐらいですよ」と生意気云いつつ、再びガシガシ。 そして、残り半分になったところで、急須に用意していくれた鰹昆布出汁をだーっと注ぐ。 そうそう、お茶じゃなくってやっぱり出汁だよね。naoyoshi11.jpg三つ葉と海苔、あられの薬味を載せて、今度はズルズズ。 ひつまぶしの仕上げとはまた違う、ちょいと品のあるシズルをズズ、ズズズ。 なはは、一気に食べちゃった(笑)。 この、炊いたの、も白焼き同様お品書きには載っていなのだけど、確認するとおよそいつも仕込んでおくようにしているそうだから、大将に訊いてみる価値はあるね。 そんなうなぎ料理を始め、品書きにホワイトボードに酒肴メニューあれこれの和食「直よし」。naoyoshi12.jpgそうそう、「う巻き」は一匹使ったヤツだからふたり以上でね、と大将。 三島駅南口からも程なくの、「三島うなぎ横町」の小さめ幟が目印です。 口関連サイト: 「三島うなぎ横町」14店のクーポンあるよのサントリーグルメガイド「静岡うなぎ特集」banner_blog_unagi01.jpg 「直よし」 静岡県三島市一番町12-23 [Map] 055-971-3119
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お食事処「源氏」で 三島のうなぎ伏流水の活性と釜飯の軽やかさ

genji.jpg鰻と云えば静岡の代名詞のひとつ。 三島も鰻で有名だって知ってました?と訊かれれば、 うん、でも、正直云って当地ではいただいたことがない。 それではその片鱗に触れてみましょう、ということで乗り込んだひかり号。 品川から37分で到着したホームからは、しっかりと雪を頂いた富士山が望める。 富士の裾野エリアを訪れているという臨場感に「ほぉ」と牽かれる瞬間だ。
いつ以来だろう、随分と久し振りに降り立った三島駅前。 駅舎を背にして、路線バスが信号を待つロータリーを進む。 すると正面に見つかる三角屋根を壁に模した店。 二階の壁に大きく掲げた木札には、「しらす」「桜えび」「近海魚」「生そば」、そして「うなぎ」。genji11.jpg 早速こちら、お食事処「源氏」にお邪魔してみましょう。 時刻は、正午に30分ほど前。一階の客席は既に賑わいをみせているね。 昼間っからビールを呑んじゃう気分満点(笑)なので、品書きの「うな重」を横目に「蒲焼だけってできますか」と訊いて、そのように。 届いた鰻の飴色をじっと眺めてから、箸の先でひと口に千切って口元へ。genji01.jpggenji02.jpgやや甘めでちょっと粘性のあるタレに包まれつつ、ひと切れがすっすと消えていく、そんな感じ。 プレミアム・モルツのぐっと華やぐよな香りとの取り合わせもいい。
さてご飯モノもいただいちゃおうとお願いしたのが「うなぎ釜めし」。 鰻の釜飯を口にするのはおそらくお初だ。 たっぷりの錦糸玉子の下に並ぶ蒲焼。genji06.jpgその下のご飯の色合いが濃いめなのはもしや鰻のタレを含ませて炊いているからなンだろうかなどと想像しながら、まだ熱いひとり羽釜に箸を伸ばします。 genji07.jpggenji05.jpg いただく印象は、ふっくらと軽やか。 厭な脂も勿論くさみもなく、すいっと食べれて気がつくと、もうなくなりかけている。 genji08.jpg底の方から改め杓文字で掬ったおコゲと鰻の名コンビ(笑)。

ご馳走さまをして目に留まった、店頭ではためく幟には「三島うなぎ横町」とある。 「三島うなぎ横町」とは、三島のうなぎをもっともっと遍く広く知ってもらいたいという活動のことで、 三島駅南口から三島広小路を中心としたエリアを気をつけて歩いてみると、 同じ幟がいくつも見つかる。genji09.jpg 三島で鰻を食べたけりゃ、この幟を目指して店を訪ねればいいンだ。 あ、でもそう云えば、三島産のうなぎ、というのは聞いたことがないよね。 三島のそこここに養鰻場があるわけではなくて、 では市内の河や池で川鰻が獲れるのかというと、天然鰻が希少なものとなった今では、それも概ねないよう。 なのになぜ鰻料理を供するお店が比較的狭いエリアに多くあるのかというと、その秘密はさっき新幹線のホームで拝んだ富士山にあるのだという。 富士に降った雪や雨が年月をかけて浸透し、伏流水となって湧き出すのがここ三島の地。 例えば、三島ゆかりの文学者たちの句碑「水辺の文学碑」が立つ桜川は、菰池公園の湧水池を源流としているそう。 そして、富士山の伏流水は、分子が小さく酸素を多く含んだ所謂活性水だという。 鰻をその伏流水に晒すことで、鰻が持つ生臭さや泥臭さを消し、水の持つ活性が美味しさの素である蛋白質を保ちつつ余分な脂だけを落とす働きをするというのだ。 伏流水で活性した三島のうなぎ。 釜めしのうなぎが軽やかに感じたのは、そんなことが背景にあるのかもしれないね。

genji00.jpg 「三島うなぎ横町」の一店、お食事処「源氏」は、なにせ駅南口の真正面。 伊豆箱根鉄道の改札からもきっと見つかる。 修善寺や伊豆長岡からの温泉帰りにすっと寄って、三島のうなぎ、ってのも一手です。 口関連サイト: 「三島うなぎ横町」の14店を紹介している、サントリーグルメガイド「静岡うなぎ特集」banner_blog_unagi01.jpg 「源氏」 静岡県三島市一番町15-22 [Map] 055-975-0882 http://www.genji3.jp/
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