「身近洒落まち自由が丘」カテゴリーアーカイブ

ひな鳥から揚げ「とよ田」で 砂肝もも手羽カラっとしたテクスチャ

toyoda.jpg自由が丘の緑道沿い、自由通り近くの雑居ビルに唐揚げで知られた店がありました。 店先に提げた円形の洗濯物干しに何本ものかす揚げが吊るされている光景をよく覚えています。 その人気振りから結局訪れたのは一度きり。 そうこうしている裡に、奥に並んだ店が退去し始める。 随分粘っていましたが、古びたビルの建替えのため店を閉め、移転した「とよ田」にやっとこお邪魔できました。
toyoda01.jpg 移転先は、ヤマダ電機のお隣。 移転からもう2年が過ぎちゃった。

何度か覗いてみても、いつも大入り満員。 カウンターやテーブルのニコニコ顔を恨めしそうに眺めたものです(笑)。 この夜もダメ元で引き戸をちょと開けると、やはり賑やかなご様子。 でも、テーブルに相席でよければと招き入れてくれました。

瓶の麦酒をいただいて、ご注文はやはり、セットで。 びしっと木札で極めたお品書きは、都合22枚。 ただ、鶏料理となれば例によって、「砂肝」「手羽」「もも」の三点のみ。 そこに、「お新香」と「焼きおにぎり」「焼きおにぎり茶漬け」が加わっています。

晒した玉葱スライスと鰹節のお通しで麦酒をちびちびしていると、 お待たせ~とばかりに「砂肝」の揚げ上がり。toyoda03.jpg唐揚げというよりは、まさに素揚げな表情。 味付けは塩のみ。 硬そうでいて、さくーーっと歯の先を受け止めて、 そうかと思った途端ぎゅぎゅっと旨味をたっぷり滲ませる。 うん、イケる。

と、カウンターが空いたとのことで移動して、角ハイボール。 じゅわわわーという音に誘われて厨房を覗き込むと、広東鍋になみなみの油が活躍中。toyoda04.jpg大将が手にしている団扇はどうやら撥ねる油の飛沫を避けるためみたい。

じっくーり揚げ上げた「もも」がやってきた。 見るからにカラっとしているのが信条さ!とばかりのテクスチャー。toyoda05.jpgtoyoda06.jpgtoyoda07.jpg 檸檬をじゅじゅっと絞って、熱々のところへ齧りつきます。 見た目の期待を上回るパリッとした感触。 そんな皮目で閉じ込めた中の身からは澄んだエキスが溢れ出す。 ああ、角ハイがゴキュゴキュ呑めてしまいます(笑)。

角ハイをお代わりしたと同時にやってきた「手羽」の笊。 衣というか、カラッと揚げきった皮のクリスピーさは、ももを上回る。toyoda08.jpgそんな皮目と身を一緒に齧ると甘さにすら思う魅力が弾けます。 骨もポリポリ。 なんだか、ああ、満足。

これで、「焼きおにぎり茶漬け」をいただけば、大団円ではあるまいか、と。toyoda09.jpg豪勢に鏤めたあられの隙間から、少々のコゲの気配をみせるおにぎり片。 杓文字でざくざくと解して、ズズっといただけば、焼いたおにぎりの香ばしさと出汁の旨み、刻み海苔の風味が渾然と攻めてくる。 うん、さらに満足(笑)。

自由が丘で唐揚げの店といえばまず筆頭に挙がる、ひな鳥から揚げ「とよ田」。toyoda10.jpgいっつも混んでいるのが足枷だけど、それは勿論人気の証左。 挫けず繰り返し、暖簾の隙間から覗いてみようと思います(開店直後の時間帯は予約できるようです)。


「とよ田」 目黒区緑ヶ丘2-17-12 [Map] 03-3723-7683
column/03246

炭火鉄板鮮魚「和旬」で 串カツあれこれと微炭酸ソウルマッコリ

shun.jpg週末の自由が丘駅正面口は、 待ち合わせのひとびとで夕暮れの雑踏。 ちょっとした人混みの中から見知った顔を見つけて、 あっちに離脱と踏切方面を指差します。 ロータリーがリニューアルしたのは確か今年の春先頃のことだったんじゃないかなぁなどと話しながら大井町線の踏切を渡ります。
そのままずーーっと裏手のほうまで足を延ばしたり、 妖しさ漂う路地かなんかに忍び込むのが性質なのだけれど、 今宵の目的地は、目と鼻の先。 踏切前のフルーツショップのところからも店頭の看板が見つかります。 以前ここにTSUTAYAがあったよね。 地下への階段へと向かうと、誘う提灯には、「串カツ」「刺身」の文字。shun05.jpg店名は「和旬」と書いて、”しゅん”と読ませるようです。

予約の名前と人数を告げたところ、 ちょうど入口で重なった団体客と一緒と勘違いされて奥の部屋に行きかける(笑)。 引き返して、入口近くのテーブルのひととなりました。

やっぱり口開きはビールでとプレモルのグラス。 ひょろっとした筆文字のお刺身品書きから金目鯛。 shun01.jpgshun02.jpg そして、秋の新作なるメニューから「鮭のチャンチャン焼き」なんぞを所望します。


shun03.jpgぷは~っとしながらやおら手にしたメニューの束の中から顔を出したのが、 ニッコリとこちらをみつめる話題のイケメン、グンちゃんことチャン・グンソク。 そう、今夜のお目当ては、グンちゃん手にする「ソウルマッコリ」なのであります。

「ソウルマッコリ」をカラフェでと声を掛ける。 ふと店頭の提灯を思い出して、「串カツ」のメニューを物色します。 「和旬」には、30近い種類の串カツがあるのです。

カラフェから「ソウルマッコリ」をグラスに移して、あらためて乾杯。shun04.jpg微かに弾ける炭酸とさらっとした乳酸風味の呑み易さが危険な予感(笑)。 マッコリというと、韓国料理屋でいただく韓国のどぶろく、ってな捉え方だったけど、 その点、独特の酸味や風味がマイルドに仕立てられているのが印象的だ。

shun06.jpg 「串カツ」は、例えば、うずら玉子に豚串、ししとうにキスなんぞ。 細やかな衣が具材の旨みを包み込んで、軽妙な食べ口の。shun07.jpgこふいふ揚げ物に、「ソウルマッコリ」はすんなりと似合うのだね。

残念ながら「殻ガキ」入荷せず、とのことなので、然らばと串カツの牡蠣やアスパラや。shun09.jpg呑み易さが危険な予感、と思ったけれど、 それは頭のどこかでどぶろくや濁り酒のイメージがあるから。 でも、あらためてグンちゃんニッコリのシートをよく読むと、アルコール度数6%と書いてある。 通例のビールよりちょっと高い程度で、 同じ米から醸す日本酒の半分くらいの度数なンじゃん。 あ、オネエサン、カラフェのお代わりをくださいな(笑)。

そうこうしている裡に、100名ほどのキャパを擁する店内がほぼ満席になる。 忙しいそうに行き交うオネエサンを捕まえて、ちょっとムリなお願いをしてみる。 「ソウルマッコリ」のメニューには載ってないのだけれど、 「ビールマッコリ」を作ってくれまんせか、と。 すると、「昨日もそう仰るお客さんがいまして、おつくりします!」と応じてくれました。

「ソウルマッコリ」とプレモルとをおそらくハーフ&ハーフにしたグラス。shun10.jpgマッコリとビールのカクテルなんてー、と思うなかれ。 麹による糖化のほの甘さがベースの「ソウルマッコリ」にすっとキレ味を添える変化球。

例えば、肝のコク味で攻める「イカ肝バター焼き」。shun11.jpgこんな濃いぃ味の酒肴には、よく冷えた「ソウルマッコリ」のストレートはもとより、 「ビールマッコリ」のカクテルグラスもオツなもの。 すすーっと呑んで洗うとまたイカに手が伸びる、ってな感じかな。

どうやら「和旬」のこの時季の定番らしいのが、「カキご飯」。shun13.jpg海苔のご飯の座布団に、薄衣で揚げた牡蠣の身が載っている。 このまんま巻いたりするでもなくいただくスタイルなのだろうね、と大口あけて放り込む。 あああ、うんうん、なるほど、こういう手もあるのだね。

串カツあれこれと時季の酒肴あれこれ、「和旬(しゅん)」自由が丘店。shun14.jpg居酒屋・和食の常道であるけれど、この夜垣間見た秋メニューにあるように、 春夏秋冬それぞれの”旬”メニューの供出が店名”和旬(しゅん)”の由来なのでしょう。 バラエティ豊かな品書きに迷わずに、まずは串カツと旬の料理からオーダーするのがおススメです。

banner_makkoli_tokyo.jpg今宵は、サントリーの企画、
「東京でマッコリが飲める 居酒屋特集」
でお邪魔しました。



「和旬」自由が丘店 目黒区自由が丘2-13-2 スカイプラザビルB1F [Map] 03-3723-5570
column/03192

洋食「Ginza Candle」で 牡蠣フライ新嘗祭と牡蠣の日と

candle.jpg霜月の23日祝日は、ご存知の通り、勤労感謝の日。 でもそれ以外にも色々な事柄についての記念日として特定されている。 お赤飯の日とか小ねぎの日、珍味の日であり、外食の日であったりもするらしい。 記念日にありがちな語呂合わせも勿論あるけれど、食べることに関連した記念日が割と多く並んでいるのは、古くは新嘗祭(にいなめさい)として収穫に感謝する日であったことが由来となっているからなんだね。 そして、全国漁業協同組合連合会(全漁連)が2003年に制定したというのが「牡蠣の日」。 そう、11月23日は日本全国牡蠣食べなくちゃ!の日なのだ。
ということで(笑)、やってきました自由が丘。 お久し振りの踏み切り脇「トレインチ」を抜けて、学園通りへ出る。 そのまま餃子の「泰興楼」のある通りの右手を行って、立ち止まる雑居ビル。 そのビル二階の一角にあるのが「Candle」だ。 入口廻りの静かな様子にすんなりテーブルに収まれそうだとドアを引く。 すると意外にも、満席なのですとオネエさん。 著名人のサイン色紙が多数貼られた壁に寄りかかって、暫く待つことにしました。 あとからやってきた客にどのくらい待つことになりそうか訊かれたオネエさんは、えーっと30分かそれ以上か、そんなにかからないか…、とよく判らないお応え。 じゃあいいや、と言い残して踵を返した背中を見送りつつ、え?そんなに待つの?と複雑な心持ちにさせられます。 まぁのんびり待とうと読書タイム。 ややあって、テーブルに案内されました。 テーブルについてちょっとびっくりしたのは、あれだけ待っていたのに廻りのテーブルにあまり料理のお皿が出ていないこと。 そこで思い出したのは、銀座「Candle」で体験した特異な状況と厭な想い。 時間に制約のあるランチ時だというのに、料理の出が兎に角遅い。 店全体にイライラが蔓延する異様な雰囲気で、急かし文句を云う声がそこここで噴出してた。 今厨房造ってます的冗談が冗談にならない事態だったのでした。 もしかしたらそんな体質がここ自由が丘の店にも引き継がれているのかしらん。 まぁ急いでいる訳でもないのでゆっくり待とうと本を開いたところに、お願いしていたハーフサイズのポタージュスープが届きました。candle01.jpg 隣のテーブルではソーダ水を随分待っていた様子なのがなんだか可笑しいぞ(笑)。 そして、お待ちかねの「牡蠣フライ」がやってきた。 やや平べったい、でも今年の出来の中ではやや大振りな牡蠣の身のフライが4片並んでいます。candle02.jpg檸檬を搾って早速、そのうちのひとつに齧り付く。 さくさくと軽妙な衣の歯触りの向こうに牡蠣の身のやや凝縮した風味が弾けます。 衣には不思議な甘さがあって、粉そのものにもなんらかの調味がしてあるような、そんな気がいたします。 たっぷり用意されたタルタルをのっけてふたたびガブリ。 candle03.jpgcandle04.jpgcandle05.jpgcandle06.jpg ああ、いいね。 「三州屋」のカキフライの旨さとはどこかジャンルの違う美味しさだ。 三陸産となっているけど、三陸はどこの牡蠣なんだろう。


自由が丘で古くから知られた洋食の店、「Ginza Candle」。candle07.jpg何組の界隈の若きカップルがデート場所に選んだことでしょう。 でも、その著名さに胡坐を掻いた姿勢がどこかにあるとしたらいずれ淘汰されちゃうかもなと思う「牡蠣の日」の昼下がりでありました。


「Ginza Candle」東京自由が丘 世田谷区奥沢6-33-14 もみの木ビル[Map] 03-3705-1191  http://www.ginza-candle.com/
column/03053

Rsitorante「VICOLETTO」で あかしゃ海老パスタ濃いぃ野菜たち

vicoletto.jpg奥沢の駅を降りて、自由通りを自由が丘方向へ少し行くと、フランスの国旗が視界に入ってくる。 その旗の主は、2階に席を持つbistro「Le Sourire」なのだけど、今日の目的地はそちらではなくて、1階にCafeの入ったその建物を目印にして右に折れた路地の店。 雨垂れにちょっとくすんだ半ドーム型のテントが迎えてくれるのが、「ヴィコレット」だ。
小振りな林檎ふたつを卓上のアクセントにした、居心地の良さそうなテーブルが並んでる。vicoletto01.jpg加減のいい小じんまり感と細かいところまで配慮の行き届いた感じが和ませてくれます。 A、Bとある「BRANZO」からAを選んで待っていると、 まずやってきたのは、カラフルな前菜のお皿。vicoletto02.jpgシェフの実家があるという、愛知・岡崎から届いたという「自家製生ハム、おばあちゃんが育てた野菜たち、本日の鮮魚、季節の野菜のスープの盛り合わせ」。 vicoletto03.jpgvicoletto04.jpgvicoletto05.jpgvicoletto06.jpgvicoletto07.jpgvicoletto08.jpg 生ハムを下敷きにして、赤玉ねぎや玉ねぎ、イチゴピーマン、パプリカにムース、カラシ菜、ルッコラ、ロメインレタス、ベビーリーフなどなど。 ちょっとづつ野菜たちの味が濃いぃように思うのは、気のせいではなさそうだ。 3種類の中から選らんだパスタは、 「三河湾直送 アカシャえびとほうれん草のクリームスパゲッティ」。vicoletto09.jpgぼうずこんにゃくのオッチャンの銘図鑑「市場魚貝類図鑑」によると、三河湾周辺を中心としたエリアでは、アカエビ属の小エビを総称して「あかしゃえび」と呼ぶらしい。 いわゆるエビせん、にも相通じるような香ばしさを愉しみながら啜る、そんなパスタであります。 デザートに熟れ熟れのいちじく!vicoletto10.jpgシャーベットのいちじくと交互に口に含んでは、完熟無花果の甘さと独特の香気に思わず目を閉じる。 ちょっとオンナノコ気分の不思議な感覚が過ります(笑)。 四季折々の味わいと食材、特に岡崎の野菜にこだわっているというレストラン「ヴィコレット」。vicoletto11.jpgおばあちゃんが育てた野菜が美味しいレストラン、 という謳い文句もきっとひとつの顔を示してる。 でも、別の顔もいろいろありそうで、その辺りを探りにまた訪れたいな。 「VICOLETTO」 世田谷区奥沢2-10-6-101 [Map] 03-3725-3436 http://www.vicoletto.com/
column/02911 @2,100-

Cucina Italiana「mondo」でふたつのMenu感性と世界の共有

mondo.jpg自由が丘の住宅地の直中に話題のレストランがあるという。 ルートを一端頭に入れてバス通りを往くも、 初めて歩く道筋に右折ポイントが判然としない。 ここかなぁと曲がって丘を上がったものの、 どうや一本行き過ぎていたらしい。 ならばこの辺りに、とまさに閑静な住宅街の道沿いをきょろきょろしながら進むと、住宅と空き地の間に、 奥へと誘うような暗がりが見つかります。 もしやここでは、と近づくと、そのアプローチの路傍に球形の硝子が仄かな光を灯していて、 そこに刻まれた文字が「mondo」だ。
その先の階段から下を望むと、小窓を開けた白い建物が浮かび上がる。mondo22.jpgmondo02.jpgmondo03.jpg招き入れてくれたホールは、ぐっと照度を落としていて、その分ライトアップした庭先を切り取るようにした窓が印象的になっている。 スプマンテをいただいているところへ目の前に置かれたプレートには、左右にふたつの前菜が据えられています。 これが今夜の「mondo」への入口、そして岐路。mondo04.jpg右はイタリアの伝統的な郷土料理を志向した「Menu regionale」、左は日本の旬な食材と先端な料理技術にシェフの感性を掛け合わせた新しき「Menu moderno」。 前菜ふたつをヒントにどちらのMenuにするか選択してほしいという。 当然どちらも気になる(笑)ので、複数名でテーブルを囲まないといけないンだ~と笑いつつ、双方のオーダーといたします。 ボクのチョイスは、「moderno」で。 長方形の黒いプレートに妖しく誘う赤を三点盛ったのが「熟成肉のバリエーション」。 田園調布にある熟成肉の専門店「中勢以」提供の但馬牛だという。 左から云わばお刺身で肉のほの甘さを味わう。 真ん中の手毬寿司状のものは、肩から脇にかけての部位を檸檬でタルタルにしてイチゴのシートをのせたもの。mondo06.jpg 右がウチモモをいろいろのスパイスに漬け込んでハムにしたもののスライスで、トリュフをあしらってある。mondo05.jpg5週間ほどの熟成を経たお肉たちなんだそうで、元々グレードの高い牛肉にさらに手間暇を施していることになる。 どれもがまるでクセのなく、丸さの中に滋味があるという印象のまますーっと消えていく。 俗に腐る寸前が旨い、とは云うけれど、管理された熟成肉というのはしみじみ味わいたくなる魅力を持つのだね。 ふた皿めに「魚介のクスクス」。mondo07.jpgあかむつのソテーを載せたクスクスで、云わばこれもパスタなんだねと思っていると、「ところが…」と説明を加えてくれた。 ホントのクスクではなくて、解したカリフラワーをサフランで色付けしてクスクスに見立てたものですと。 思わず口をついてでるのは、へー、面白~い(笑)。 確かにクスクスとはやや食感は異なるものの、愉しいアプローチであるね。 旨みをたっぷり含んだソースが、あかむつと見立てクスクスとをすんなりと結びつけてくれています。 そのソースが漂わせる酸味は、トマトを擂り伸ばして、その上澄みを使ったものだそう。 陰でそんなに手の込んだことをしてれくているのだね。 mondo08.jpgいただいたワインは、「Dario Princic vino bianco 2007」。 ソムリエ田村氏の説明によると、生産者ダリオ氏が酒場で量り売りをしているハウスワインを瓶詰したもので、皮と種を一緒に圧搾して醸したワインなどをいくつかブレンドしているそうで、主にはソーヴィニヨン・ブラン種。 ちょっと白濁りしたその雫は、最初軽やかで、空気に触れ温度がやや上がってくるに従ってビオに思うような風味と奥行きを増してくる。 うん、美味しい。 三皿めにと「イカ墨を練りこんだタリオリー二 ビーツの泡と」。mondo09.jpgコクを思う黒い細平麺と薄切りの烏賊の身が当然のように好相性。 煮立たせたビーツに卵白などを加えて泡立てたという、赤くて繊細な泡がほの甘い風味を添える。 これもエスプーマによるものなのだろか。 バスケットから手にとって、冒頭から代わる代わる口にしていたのは自家製のパンたち。mondo10.jpg全粒粉の丸いパンやステック状のグリッシーニ、クミンやコリアンダーといったスパイスを含ませたものタラーリ、チーズ風味の薄焼きなどなど。 ほとんど平らげて、お代わり貰ったりして(笑)。 mondo12.jpg 「ゴルゴンゾーラを詰めた栗粉のラビオリ モスタルダ添え」にナイフを入れると、 その名の通り、中からゴルゴンゾーラが溢れ出す。 栗を粉モンにしてしまうのは、新しいンじゃなかろうか。 mondo11.jpg風味明瞭な皮に風味明瞭なチーズを合わせるセンスの妙。 モスタルダというのは、果物や野菜をシロップで煮て、マスタード・エッセンスを加えた寒天的なキューブで、フルーティな甘さを添えてくれます。 メインには、「猪のアグロドルチェ」。mondo13.jpgアグロドルチェというのは、甘酸っぱい仕立て、というような意味。 65度で6時間、じっくり火を入れたというイノシシの身肉はしっとり柔らかで、素直な旨みの向こうに仄かな野生の風味がして、いい。 周りを飾るチョコレート、プラム、赤ワインのソースを交互に試して、添えたキャベツの甘さも加減のいいアクセント。 んー、一気に食べちゃうね。 mondo14.jpg デザートは、「柿とアーモンドのデザート」。 太鼓焼的フォルムの外側は、甘さを控えた柿のアイス。mondo15.jpgアーモンドとあるのはアーモンド風味のリキュール、アマレットを使ったアイスを中に詰めているから。 シャリっとした食感とトロッとした舌触りの中に柿の風味にアーモンド風味が行き来します。 「Menu regionale」はというと、 mondo16.jpgmondo17.jpgmondo18.jpg 「イタリア各地のハム盛り合わせ」に始まり、「魚介のクスクス(シチリア)」「全粒粉のビーゴリ アンチョビと玉ネギのソース(ヴェネト)」に、 mondo19.jpgmondo20.jpgmondo21.jpg 「ポルチーニ茸のカネーデルリ(アルトアディジェ)」「猪のアグロドルチェ (ラッツィオ)」「栗のセミフレッド (アルトアディジェ)」と続く。 こちらはこちらで、定番寄りの仕立ての中から真っ直ぐな滋味が伝わるお皿たちだ。 自由が丘の住宅地の隠れ家レストラン、「mondo」。mondo01.jpgお店のWebページでは「mondo」の意味を、「世界」「天地・万物」、そして「自由が丘の小さなレストラン」と紹介している。 近隣住民の一定の同意なくして叶わないこのシチュエーション。 丁寧なお皿の提供ときちんとコミュニケーションのある応対を損なわないよう、着実に対応できる範囲内で予約を受けるようにしているそう。 コンパクトな距離感の中で、シェフとソムリエの経験と研鑽と創意と感性が描く世界を共有できたような、そんな気にさせてくれるのも「mondo」の魅力の一面なのかもしれません。 「mondo」 目黒区自由が丘3-13-11 [Map] 03-3725-6292 http://www.ristorante-mondo.com/
column/02901 @13,600-