「ディープ荒川台東区」カテゴリーアーカイブ

味の洋食「キッチン よしむら」

yoshimura.jpg10日間煮込むというドミグラスソースを下地に、「ビーフシチュー」や「ハンバーグ」、各種カツから「オムレツ」「ナポリタン」までがラインナップする下町ックで庶民派な入谷の洋食屋「キッチン よしむら」でランチ。一階カウンターの半分は、食材やらなにやらの荷物で占められていて、味ある古色にちょっと雑然とした印象を加えています。ちょっと前にいただいた「メンチカツ」は、まぁ、可もなく不可もなくの印象。今日は、こちらのスペシャリテのひとつ「ハヤシライス」をいただきます。ナプキンのイラストを微笑ましく眺めているところへ、「はい!」と割と無造作に(笑)、お皿が届けられました。どちらかというと褐色の濃いソース。ころころっと牛のブロックが顔を覗かせつつ、どこか洋風ぶっかけメシ的な素朴さも思わすお皿だ。グリーンピースの彩りなんてしゃらくせーってなところかな。端からすっと掬ってライスと合わせ口に運ぶと、見かけと違って円い酸味が先立ってくる。しつこさはないけど、煮込んだコクも感じない。うーむ、と思いつつ、生クリームの部分を混ぜ食べると、お、途端に深みがグッと増して、旨くなる。煮込めども、ベタっとした食味にならぬよう見守って仕上げるのが本筋なんだろねと思いつつ、どこかでもう少し明解に旨味を挿してくるソースを期待してしまってもいる。うむ。ドミグラスソースについて、もうちっとリテラシーを上げていきたいなぁと思うであります。 「キッチン よしむら」 台東区入谷1-5-2 03-3872-0907
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レストラン「香味屋」根岸本店

kamiya00.jpg老舗洋食店のひとつに挙げられる「香味屋」の本丸に出掛けてみました。昭和通りから人影も疎らな根岸通りへ。ポール建ての看板を目に留めているにもかかわらず通り過ぎてしまいそうになるほど、素っ気ない店構えにちょっと驚かされました。いつ頃成された建物か分かりませんが、質実にそして変わらず、といった身上を暗に語るかのような表情です。窓際のテーブルへ。メニューには、「A定食」や「ステーク定食」といったコース料理から、肉料理、魚料理、そしてゴハンもの、スパゲティと立派なお値段の料理たちが居並びます。う~ん、えっと~と悩んで、「メンチカツ」にライスと「コンソメスープ」を添えてとお願いしました。あれれ?。贅沢な心持ちで啜った「コンソメスープ」ですが、何度慎重に味わってみても、中華料理店のスープを連想してしまう。そう、チャーハンにくっついて来る小皿のスープを想起しちゃうんだ。お醤油使ったりなんかしてないのに何故だろね。そのコンソメを干した頃、メンチカツのお皿が届きました。肌理の整った外殻はあくまでカリリとしていて、さらに力を入れてナイフを切り入れるとジュンと肉汁が溢れるつくりになっとります。上品な味付けのデミソースをナイフで添えて口へ。ふむふむ。普通に美味い。美味いけど、もしかして町場のお肉屋さんのメンチでもほぼ同じように旨かったりしちゃったりなんかして~と思いついて、ちょい複雑な心境に。あ、帝劇のお店で注文んだのも「メンチカツ」だったことを思い出しました。 「香味屋」 根岸本店 台東区根岸3-18-18 03-3873-2116 http://hayamimi.net/mall/kamiya/
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酒「鍵屋」

kagiya.jpg下町の居酒屋情緒溢れる「鍵屋」へ。永いこと、一度行ってみたいと思っていたんだ。言問通りから当てずっぽうに脇道に反れて裏道を覗くと、ちょうどそこに「鍵屋」のぼんやりとした黄色い灯りがありました。古民家を訪ねるようなそんな顔つきがいいやね。右手のカウンター席はほぼ埋まり、左手の小上がりの一卓に先客がある。よかった、入れるぞ。お通しは大豆の煮物。ちょいと喉を湿らせらすビールに、「うなぎくりからやき」と「合鴨塩やき」。ほどよい脂と辛めのタレがいい。さてお酒はと訊くと、「櫻正宗」「大関」「菊正宗」の3種のみ。順番にいただきます。ゆるりとした加減のいいお燗だ。卓上の木札のお品書きから、続けて「とり皮なべ」「さらしくじら」。頭の中で勝手にベーコン状のものを思い浮かべていたけど、そう「さらしくじら」はこの白ちりちりだ。鯨の尾びれの肉の塩漬けを薄くスライスし、ボイルするとこんなちりちりになるらしい。なんだか調子よくお銚子がグイグイ進んでしまい、「煮奴」「お新香」をアテにもう一本つけてもらう。頭上にはキッコーマン醤油の古いポスター。古道具店の中で呑んでいるような風情は、なかなかどうして悪くないね。「鍵屋」の今の建物は大正元年に建てられたもので、創業当時言問通り沿いに建っていた初代の建物は「江戸東京たてもの園」への移築保存されているそうだ。帰り際に送り出してくれる台詞がまたいい。「有り難う存じました」。 「鍵屋」 台東区根岸3-6-23  03-3872-2227
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千住で2番「大はし」で 牛にこみ肉どうふと亀甲宮梅シロップ

ohashi.jpg以前、4時過ぎから開店を待って店前に佇むオヤジを認めたことがある。 そうまでして寄りたい店なんだなぁと。 場所は、「バードコート」のちょい先斜め前。 恐る恐るドアを引くと、店内は既にほぼ満席状態だ。 隙間の席を割り込むようにして確保。 ビールと告げ乍ら座り、正面の壁で目に留まった「かきバター焼き」もとお願いします。
手元のコンロで焼き炒めるスタイルのかきバター焼き。ohashi01.jpgはふはふと牡蠣の汁とバターの風味と。 やっと周囲を見回す余裕(?)がでてきて、ふと我に返った。 そうだそうだ、「牛にこみ」「肉どうふ」を真っ先にいただくんだった。ohashi02.jpg「大はし」の「牛にこみ」は、ホルモン系のドロンとした煮込みではなくて、牛スジやらカシラやらを極端に云えばあっさりと煮込んだひと皿だ。 豆腐は煮崩れる寸前のふるふるモノだね。 ohashi03.jpg しょーちゅーしょっとでちょうだい、と云うと米焼酎「亀甲宮」がグラスから溢れます。 梅シロップ、入れときましょう。 壁に貼られた50種ほどの酒肴の札を右へ左へ巡らせる。 ohashi05.jpgohashi06.jpg ありそでなさそな「勘八南蛮漬」、お手頃サイズの自家製「貝柱さつま揚げ」「あんこう肝ポンズ」あたりで、再三グラスをお代わりする。これだったらボトルでも良かったかも(笑)。 お品書きには、盛り合わせから「初がつおさしみ」、「しめさば」までと、お魚のバリエーションも少なくない。 一方、お隣のピン客さんが、「とんかつ」食べてみてよ~、と声をかけてくる。 そう、筆頭ともいうべき位置に貼られた札には、「とんかつ」と書かれている。 「え、美味しかったんですか?」と訊くと、「いやいや、どーかなーと思って、はははっ」。 「かにコロッケ」や「串かつ」には違和感がなくても、「とんかつ」には確かに微妙な差異を感じていたけれど、オジサン自分で注文んでよ~(笑)。 およそ短時間でぐるぐると入れ替わり立ち代りにほろ酔いオヤジができあがっていく様は、 なんだか楽しいぞ。 千住で2番「大はし」。ohashi00.jpg3年ほど前に建て替えたという店内は、どちらかと云えば素っ気無く、 小奇麗とも云えてしまいそうだ。 そう考えると、大衆居酒屋然としたであろう、建て替え前にも一度お邪魔したかったな。 「大はし」 足立区千住3-46 03-3881-6050 [Map]
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もつ焼「小林」

kobayashi.jpg番組中で石ちゃんが見せた、クツクツと煮えたもつの鍋の湯気の向こう側の「まいう~」の笑顔。その満面笑顔が脳裏に焼き付いて以来、お邪魔する機会を窺っていました。尾竹橋通りが荒川線と交差するあたりから裏道に入り込む。「もつ焼」と白抜かれた紺の暖簾が目印です。満席の不安を抱えたまま店内を覗き込むと、もつ鍋を囲む奥の席は埋まっているものの手前はガランと空いている。早速丸椅子に座り込みます。まずはひと皿5本の「串し煮込み」。クニクニとした食感のもつが衒いなく旨い。煮込み過ぎてベタつくような様子はない。「大根スライス」「トマト」「マカロニサラダ」あたりの酒肴をはさんで、かしら、はつ、しろ、たん、れば、5本ひと皿の「もつ焼」を。今や珍しくなくなっているホルモン系なので、ま、こんなもんかなぁと云いながら塩焼きバージョンも注文んでみたりする。あらかじめ梅肉を溶いてくれちゃうお湯割りに妙な味がしたので、後半はウーロンハイで。にんにくを利かせた「ガツ刺し」に「煮玉子」「お新香」をお願いしたら、ほとんどのメニューを制覇したことになった。これはそういう流れかと、「ラーメン」で〆に入る。築地「井上」ばりの味の素ラーメンという印象の一杯は、端から胡椒を入れるのだけは勘弁してほしいところ。ん~、柔和な面持ちの大将には申し訳ないけれど、期待して行くとちょっぴり肩透かしをくらったような心持ちになるかもしれないな。 「小林」 荒川区町屋2-8-16 03-3892-5447
column/01744