出来ればミシュランの星のついた飲食店は、
避けて通りたいのが普段の気分。
ステレオタイプな内容が鼻につき、
どこか木で鼻を括ったような言い回しに残念ながら信頼感を憶え得ずに、最初の2008を一度買ったきり。
誰が見てる訳でもないのに、ミシュラン片手にレストランを巡っていると思われるのはなんだか妙に恥ずかしいと考えてしまう。
もっとも、星つきレストランを端から訪れるには、
そもそも全くもってお足が足りないことが根っこにあるのだけど(笑)。
そんなこんなで、普段ミシュランのことは埒外で、
気がついたら星つき店だったということが極稀にある程度。
ただ偶には、名の知れたレストランの片隅にもお邪魔してみたいもの。
きっと、いや間違いなくここには星がついちゃっているのだろうなぁと思いつつ、
Web予約したのが、ご存知「ベージュ東京」です。
黒い格子を基調としたCHANEL銀座ビル。
その脇のマロニエ通り側の硝子面に何気なくあるのが、「ベージュ東京」のエントランス。
やや重い硝子扉を開くと、ご案内スタッフが迎えてくれ、そのままエレベーターへ。
広いエレベーターの中には、シャネル・ロゴ入りのボタンが並ぶ。
それらを飛び越えて、10階へと一気に上がります。
落ち着いたアプローチから階高を活かした全面の開口が明るく照らすフロアへ。
意外と云ったら失礼だけど、フロアは見る限り満席だ。
それでもテーブルの間は微妙な距離が保たれ、見上げる大きな窓には青空が覗く。
ゆったりした空間になっています。
グラスに注ぐは、フランスの炭酸水「OREZZAオレッツァ」。
コルシカ島ラパッジオ渓谷からやってきたミネラルウォーターは、
由緒ある、割りとレアなものらしい。
お好みの3皿を含むコースをお願いしました。
ひと口サイズのチーズのシュー、グレージュに続いて、
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角切り野菜を含んだジュレの器と自家製生ハムを載せたフォカッチャのアミューズ。
仕込んだ野菜は、総料理長・小島景氏の出身地、鎌倉の野菜たちなのかな。
アントレENTREESに選んだのは、「ポルケッタ、仔ウサギの詰め物」。
肩肉、背肉、肝の部分をハーブと一緒にマリネし、テリーヌに仕立てたもの。
"ポルケッタ"とは、ハーブとニンニクで香りをきかせた豚の丸焼きのことで、イタリア料理。
切り口を覗けば確かに、ニンニクの断面が確認でき、
ちょっと鼻を寄せればハーブの香り高い。
ボルケッタをフレンチとして再構築した感じ、でしょうか。
ワインは「ブズロンBouzeron」の2009年。
ロマネ・コンティのオーナーが自ら作る白ワイン。
酸味の強いアリゴテ品種も近年では温暖化でその酸味が和らいできているという。
あんまり酸が尖るばかりのワインは苦手なのだけど、そんなこともなく美味しくいただけます。
ポワソンPOISSONSは、「スズキのオーブン焼き、ジャガイモとポワロー」。
ポワロー葱のローストとジャガ芋と葱のピューレを添えている。
ソースは鱸の頭だけを使ったものだそう。
そう聞くと卑しくソースを舐めたくなるのが心情というもので(笑)。
さすればなるほど、魚のフォンが綺麗に美味しい。
ヴィアンドVIANDESは、「アルウェットサンテット、シャンピニオンのロースト」。![]()
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仔牛の薄切り肉の中にフォアグラと菠薐草とを生ハムで包んで焼き上げたもの。
添えてくれているのは、フランス産のフレッシュなセップ茸。
とろんとしてジューシーなセップ茸は、つまりは、ポルチーニ。
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合わせてくれた赤は、「Coudoulet de Beaucastel」2009。
とても深い赤色に凝縮感があって滑らか、カシスのアロマ。
蕩けたフォアグラのコク風味と仔牛肉の凝縮した旨みとの掛け算によくバランスしています。
デザートには、「ババ モンテカルロ風」。
ラムかアルマニャックかを選んで、というのでアルマニャックを。
すると、ドーム型の銀器を開いて、
そこに仕込んであったブリオッシュにアルマニャックを注ぎかける。![]()
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さらにたっぷりの生クリームでデコレート。
ブリオッシュにはシロップが沁みている。
子供のように大口開けていただけば(笑)、
シロップと生クリームとそれぞれの甘さをアルマニャックの香気がオトナな気分に。
サヴァランとはどう違うのだろうね。
静かなざわめきに満ちていたフロアもひと影が引いて。
妙な重厚さを排したシンプルなデザインは、きっと誰もが好感を抱く。
窓際のテーブルの上にカエルをモチーフにした鋳物の置物を見つけた。
訊けば、ココ・シャネルの自宅にあったカエルのオブジェが元になっているそう。
CHANELとALAIN DUCASSEが出逢っての、「ベージュ東京」。
"シンプルかつエレガントなエスプリ"と謳う味わいと空気感は、
なるほどねと合点がいくところ。
上品な"ベージュ・カラー"を基調とする意図をそのまま店名に表したということなのかな。
夜の雰囲気もきっとまた、そのイメージ通りなのでしょう。
「BEIGE ALAIN DUCASSE TOKYO」
中央区銀座3-5-3 銀座シャネルビル10F [Map] 03-5159-5500 http://www.beige-tokyo.com/ja/
忘れた頃にふと、立ち寄ってみようかなと思う一軒が有楽町のガード下にある。
特段美味しいとも特段居心地がいいとも正直思っていないのに、ふと思い出しては足を向ける。
化調入り勿論のずっとそのまま屋台の味、的なところに安堵するからなのかもしれません。
ガード下をトンネル状に貫通する通路のひとつ。![]()
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「丸三横丁」は、夜ともなれば、もつ焼き屋か焼き鳥屋が排出する煙に燻されているのが常。
その丸の内側入口にあるのが、ラーメンの店「谷」だ。
トンネルに面して置かれた券売機でチケットを買い、出来合いの赤い暖簾の中へ。
カウンターには赤いビニール地の止まり木。
パイプ椅子のテーブルも空いています。
神保町「さぶちゃん」を想いつ選んだ半チャンラーメン。
トンコツベースだというスープは、それでいて白濁することなく澄んでいる。
割ったり砕いたり、矢鱈と掻き回したりをせず、静かにコトコト炊くスープなのでしょう。
脂の抜けたチャーシューも若干のかん水を思う縮れ麺もこれはこれでオツなもの。
できれば、渦巻きナルトを載せて欲しいな(笑)。
そう云えば、チャーギョーという手もあるよねと別の夜。
兎に角、なんの変哲もないチャーハンなのだけど、それがいい。
十分にパラパラだし、塩っ気が強くなったりすることもない。
そんなチャーハンだから、餃子ライスでなくって、チャーギョーの組み合わせに落ち着く感じ。
餃子は餃子でこれまた、極々普通の仕立て。
皮はやや厚目で、ミキサーに掛けたであろう具のあんは細か目で。
まず麦酒、とすることが少ないのが自分でも意外です(笑)。
1967年から有楽町の高架下、昭和へのタイムトンネル、ラーメン「谷」。
二代目となってもそのままの味を引き継いでいこうとする信念が密かに息づいているよう。
一緒に働いているのは、三代目くんでしょうか。
「谷」
千代田区丸の内3-6-8 [Map] 03-3231-5332
新しい歌舞伎座の建設が進む東銀座。
その進捗は、歌舞伎座正面の晴海通りからの景色ばかりでなく、横手となる昭和通りからの景色にも変化を与えています。
偉容を示す太い丸柱の並びに従来からある4階建ての雑居ビル。
押し潰されてしまいそうな、そんなイメージを抱かせるコントラストです。
そんな雑居ビルの前。
一階にある「日東コーナー」を横目に二階への階段の入口に建つと、
賑やかにメニューを謳うA看板が目に留まります。
頭上には、三角に切った大きなチーズ。
その横へ突き刺さっている文字が、"Endo"と示しています。
階段を下から見上げると、建物の外観にみる以上に古そうな設え。
その年季の入り具合に馴染むように、二階の突き当たりにはレトロなカップボードが置かれ、
ワインボトルや黒板メニューで飾っています。
店内の調度もいい感じ。
落ち着いた雰囲気がゆるゆると気持ちを解してくれるよう。
モーツァルトが小さく流れています。
案内された窓際の席。
アンティークな玩具なのでしょか、ボートを漕ぐ水夫が中空を見詰めています。
その向こうには、洋食「早川」や「ナイルレストラン」のファサードが臨めます。
丁寧でゆったりした応対が店の雰囲気によく似合うホールの御仁にまず、
お願いしたのは「こだわりのオムライス」です。
それは、移転したご近所喫茶店「YOU」のフルフル系オムライスとは違う、
本格レストランの風格十分な絵のようなお皿。
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産地直送の新鮮玉子や大山鶏、魚沼産のコシヒカリを使っているあたりをコダワリとうたっているけれど、外側滑らかにし、チキンライスと一体になりつつ内側をトロンとさせたあたりのフライパン使いにもコダワリを想います。
玉子の黄金色と鮮やかなコントラストを魅せるトマトソースの酸味とチキンライスへと炒められるにつれ丸くなったケチャップの甘さ酸味。
処々で顔を出す大山鶏の滋味がいい合いの手。
美味しいオムライスであります。
タルトのような「フルーツカレー」が人気なのかと思案して、
でも今日の気分は何故か「ポパイとオリーブのカレー」。
届いたお皿はこれまた、フォトジェニックな。
レアさを留めた茹で玉子のオレンジ色が綺麗に並んで、
その向こうにニンニクチップ、海老や野菜ソテーやトマトの赤や賽の目のチーズが見える。
あ、そうそう菠薐草とオリーブのピクルスも忘れてはいけません(笑)。
カレーソースは野菜たっぷりにトマトの酸味も利いて、
じわじわ沁みる旨味とちょっとヒリヒリするよな上品な辛さだ。
あ、お皿は「日東コーナー」のお皿だね。
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そういえば上がった階段の正面に置かれた黒板には、
"生パスタ登場!"てな告知がしてあったっけ。
不思議といつも同じテーブルで、
ちょっと変化球にもおもう「魚介クリーム しょうゆ風味」をタリアテッレでいただきます。![]()
さらさらっとしたソースの濃度を意外に思い乍ら、
くるっと丸めたタリアテッレを口に運びます。
全卵の風味全開のぴろぴろ生麺がいい。
なるほど醤油のエッセンスが、
蛸や浅蜊や海老といった魚介や刻み海苔のノリを上手いこと協調させている。
それでいて、そこいらの和パスタに陥らせないのが、
このさらさらクリームソースのオツなところなんだ。
巷のカフェめしとは一線を画する、
実直真摯なカフェレストラン「A Votre Sante Endo(あ ゔぉーとるさんて えんどー)」。
ホール担当の紳士に、あなたが"エンドー"さんですかと訊ねたらそうではなくて、
厨房でバンダナ被って奮闘している方がオーナー社長の"エンドー"さんだそう。
"A Votre Sante"は、"あなたの健康のために!"という意味をもって、
乾杯の時に使われる言葉。
そうだね、エンドーさんが繰り出すお皿をワイングラス片手に、ってのも愉しそうだね。
口 関連記事:
珈琲&サンド「YOU」で オムライス甘い玉子とケチャップと(05年11月)
「A Votre Sante Endo(ア・ヴォートル・サンテ・エンドー)」
中央区銀座4-12-20 松石ビル2F [Map] 03-3543-9576
島崎藤村も卒業生のひとりだという由緒ある小学校、泰明小学校。
フランス門とも呼ばれる瀟洒な門扉越しに校庭を眺めると、紅い帽子白い帽子をそれぞれに被った子供たちが元気に飛び跳ねている。
その向こうには、アーチ型の窓を避けるように枯色の蔦が絡んだ校舎が見渡せる。
目指す本日のおひる処は、その向かいにある横道にあるのです。
横道の路面にふと目を遣ると、エンブレムが埋め込まれているのに気づく。![]()
ここには、立派な「泰明通り」という名があったのですね。
そうかそうかと顎鬚を撫でながら(笑)、辿り着いたのは、
ご存知「泰明庵」の暖簾の前です。
がらがらと引き戸を開けると、湯気で眼鏡が曇る。
オヤジさん達をはじめとする先客さんたちに混じり入るようにご相席をお願いします。
丸く削れたテーブルの角が味わい深い。
眼鏡の曇りがすっかり晴れると同時にお願いするのは、勿論、「かき南そば」だ。
甘い葱と牛蒡の笹掻きと一緒に牡蠣の身を口に含む。
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つるんとぷりんとした歯触りを追い掛けて、如何にも牡蠣らしい滋味が口腔に広がる。
そこへちょっと辛めの汁を啜ると、これがまたいい按配のまま胃の腑に滑る。
今度は御本尊の蕎麦と一緒に牡蠣の身を。
嫋やかな粉っぽさが魅力の蕎麦と牡蠣との相性やよろし。
そして、ああ、温まる。
昼なおキリっと冷え込んだ真冬日、ふたたび泰明通りを訪れました。
姐さんが珍しく、よろしかったら二階へどうぞというジェスチャーで迎えてくれる。
気がついたら昼も夜も一階ばかりで二階にあがったことがない。
それはそれはとちょっといそいそと(笑)、二階への階段を辿ります。
二階のフロアも一階に違わぬ、落ち着いた味な風情だ。
この日の目当ては、ずっと気になりつつもまだいただいていなかった「せりそば」。
二階担当の姐さんにそのように声を掛けると、「肉つけますか、今日はかしわのみなのですけど」と仰る。
はい、と応えると続けて、「根、つけますか、食べられますので」。
あ、では、そのようにお願いします。
青々とした表情でどんぶりを飾っているのは、言わずと知れた春の七草のひとつ。
どれどれと覗き込むとなるほど、洗ってもなお土の色を少し帯びた白い根が添えてある。
やおら、割り箸をその芹の間に差し込んで、その下の蕎麦と一緒に手繰り上げる。
セリとセリとがキュッと鳴いたような気がする。
ああ、香しき青き春の息吹。
根のところは甘いようなほろ苦いような、不思議な魅力。
こうして有難くいただくもが、当たり前で且つ正しいことのように思えてきます。
合いの手としての鶏肉も嬉しいね。
創業来半世紀にあまるという泰明通りの老舗蕎麦店「泰明庵」。![]()
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壁を飾る品札の相当数を占めている酒肴たちもそれぞれに、
その手もあるよと誘ってる。
まだまだ陽が落ちるには早い時間あたりにその中の幾つかを所望して、
盃を傾けたい。
ご隠居さん気分でもいいのかもしれません(笑)。
「泰明庵」
中央区銀座6-3-14 [Map] 03-3571-0840
日本オイスター協会とサントリーワインインター社がタッグを組んで催してくれたイベント会場、「MAIMON」銀座からの道すがら。
もう少し呑もうと、コリドー街から一本離れた数寄屋橋通りに流れて来ました。
もしやと思いながら足を向けたのは、
日曜定休のバー。
窺うように通りの先を眺めると、半円のテントに灯りが点っているのが見つかりました。
ちょうど先客さんを見送りにドアを開いたバーテンダー氏に、
今日は定休日では?と訊くと、12月は書き入れ時なので開けるようにしているンだそう。
おお、それは願ったり叶ったり。
早速ちょっと、お邪魔します。
定番スタンディングスタイルのカウンターを横目に、奥にあるテーブル席の4名さま。
背後から見守るカウンターには、男性ふたりに女性がおひとり。
女性はどなたかと待ち合わせの間だったようです。
別の店の某バーテンダー氏によると、ここ「SAMBOA」数寄屋橋のインテリアは、
ホテル「リッツ パリ」のバーのひとつにそっくりだそう。
リスペクトがそうさせたものなんだろね。
ご注文は勿論の「ハイボール」。
グラスの上から覗く、コースターには、"Established 1918"の文字。
今はなき神戸の店を除く、京都・大阪・東京の「SAMBOA」の空気が一気にくるくるっと脳裏を巡ります。
グラスの側面には、「SAMBOA」の"S"をモチーフにしたロゴマーク。
ウィルキンソンの炭酸の泡粒もグラスを飾って、いい感じです。
勿論、氷は入りません。
バーテンダー津田氏が、ヒルトン、堂島、そして銀座店での勤務を経て、
10年に開業した「SAMBOA BAR」数寄屋橋。
津田さんの表情や立ち居振る舞いからも、「SAMBOA」のバーテンダーとしての誇りと自信と覚悟のようなものが柔らかに伝わってきます。
浅草が加わって、東京にも3本の「SAMBOA」カウンターがあることになる。
そうそう、数寄屋橋のお店の場所は、あのステーキ「かわむら」のある路地の左側です。
口 関連記事:
Oyster Bar「MAIMON」で ローラン・ペリエと好相性牡蠣どーれだ(12年01月)
バー 「祇園サンボア」 でやっぱり角のハイボール(07年04月)
Bar「木屋町サンボア」で ホットなホワイトラムにバターが似合う(07年01月)
バー「SAMBOA BAR」北新地で 山崎蒸留所Owner's Cask1990(07年06月)
バー「SAMBOA BAR」梅田で 大きめ蝶ネクタイとハイボールと(06年11月)
純正酒々場「北サンボア洋酒店」で ラフロイグ和むバーの風景(06年04月)
BAR「浅草サンボア」で 吉例ハイボール新店にして風格を想う(11年07月)
ステーキ「かわむら」で 甘露なるコンソメと軽やかなるステーキ(10年04月)
「SAMBOA BAR」数寄屋橋
中央区銀座7-3-16 東五ビル [Map] 03-3572-5466
http://www.samboa.com/
それは、師走の日曜の昼下がり。
日本オイスター協会の会長さんからお誘いをいただいたイベント会場へとやってきました。
処は土橋の信号の近く、銀座コリドー街の一方の入口辺りといえばいいでしょか。
円柱形の建物を憶える静岡新聞の縁石に寄り掛かって、会場が開くのを待つ。
当の会場は、有名オイスターバーのひとつ、「MAIMON」銀座店であります。
マリンブルーが目を惹くブロックアイスざくざくのカウンターを横目にしながら二階フロアへ。
スタイリッシュかつ落ち着いた空間は、牡蠣好きさん達で満員御礼、満杯だ。
今回のイベントは、題して「"牡蠣+工藤シェフ連合軍" vs "サントリーワイン軍団"」。
なんだか対決モードに仕掛けようとする節もありますが(笑)、要は牡蠣とシャンパンの相性について改めてみんなで向き合ってみようよ!ってな趣旨なのです。
工藤シェフは、MAIMONの全店舗総料理長。
一方の、"サントリーワイン軍団"というのは、
あの「ローランペリエ」でお世話になったサントリーワインインターナショナルの方々。
振り返れば、新丸ビルの「四川豆花飯荘」のセミナーで初めて出逢った「ローラン・ペリエ」。
ウイリアム王子の結婚式の夜の晩餐会で皇太子御用達のシャンパンとして振る舞われたものとしても知られる「ローラン・ペリエ」を「玻璃 青山」のプールサイドや六本木「HYGGE」のカウンターで味わったことを想い出す。
その後、山本実樹子さんやlaraさんが、
六本木の小さなサロンで催したチャリティーコンサート。
チャリティーのちょっとした後押しにと、
コンサートの休憩時間に、軽ーく"牡蠣とシャンパン"を愉しんでもらおうと思い付いたのが、
オイスター協会とサントリーワインインターの方々を結びつけることになり、
今回のイベントのきっかけになりました。
それはさておき、早速いただく「ローラン・ペリエ」は、主力のブリュットL-P。
ああ、やっぱり、繊細にして酸と華やかさのバランスがいい、美味しいシャンパンだ。
さて、どこあたりの殻付き牡蠣がやってくるのかな?と待っていると、
牡蠣のお皿ではなく一枚のシートが配られました。
そこには、牡蠣の味わいの相関や分布を示す図表が示されている。
そして、司会進行のジャージ佐藤氏がこう宣ふ。
これから供するどの殻付き牡蠣が"シャンパンやワインに合う"のかを答えなさい!
謂わば、産地やブランドを伏せて味わう"利き牡蠣"的な。
こりゃ、美味しい旨いとヘラヘラ牡蠣やシャンパンをいただくのとはちょっと勝手が違ってきました(笑)。
華開くように盛り付けられた牡蠣には、AからFまでの記号が附されてる。
形の違い、大きさの違い、身の厚みの違いを眺めても、
それだけでひょいと産地が判るべくもなく。
いつもの檸檬スライスが添えてないのは、
シャンパンの酸が牡蠣に利く具合を確かめることを意図してる。
「ローラン・ペリエ」をいただいては、殻から外した牡蠣をつるんとして。
これはさらっとしながらちょっとしたクセがあるなぁとか、なかなか濃いぃコク味だなぁとか、
ミネラルな感じも強いよねとか、唸るように呟いたり目配せしてニヤついたり。
ウハハこれは濃厚だわぁと、カキタベ!委員長も愉しそう(笑)。
でもね、いただく順番で結構印象も変わるし、個体差もありそうな気がする。
段々自分の好みの牡蠣の味わいを確かめてるのか、シャンパンと相性のいいと思うものを選んでいるのか判らなくなってきた。
さっきのあれより、いまのこの濃厚さ、でもミルキー一直線なものよりバランスの良いのがいいけど、あれどれだっけ?みたいな(笑)。
手元にメモっていても、混濁してくる。
因みに殻付きで供された牡蠣のひとつは、
「MAIMON」オリジナルの「マイモン・ダイヤ」はこの時期福岡から。
そして、唐泊の「恵比須」、長崎はご存知「九十九島(くじゅうくしま)」、
飛んで北海道の汽水モノ「サロマ湖」。
「キリタベイ」はニュージーランド、「キャッツアイ」はタスマニアからやってきたヤツ。
「キリタベイ」、結構好みかも。
これも宮城の牡蠣のDNAを継いでいるンだぞ。
うーんと、結局、どの牡蠣が一番「ローラン・ペリエ」に合うのか分かんなくなっちゃった、
ゴメンナサイ(笑)。
ブリュットには、クリーミーさ控えめなヤツが合う気はするのだけどね。
でも、シートが示す、昆布ダシ(磯なアミノ酸的旨み)と海水(ミネラルな感じ)、貝柱・蛤(貝のエキスな感じ)と生クリーム(グリコーゲン的濃厚さ)といった位相の交わりは、殻付き牡蠣の味わいのバラエティを愉しむ時の指標になりそう。
どっちにしても、まだまだ修業が必要なのだ(笑)。
この日の"利き牡蠣"修業はそのくらいにして。
届いたのは、「恵比須」牡蠣のワイン蒸し。![]()
工藤シェフによるとこの蒸籠、サントリーの手摘みシャブリ「ウィリアムフェーブル」で蒸し上げたものだそう。
それをサントリー「甲州」でいただいたりなんかして。
次のお皿は、不思議な光景を運んできた。
カリッと揚げた牡蠣のフリットに小さなスポイトが幾つも刺さっているのです。![]()
そのスポイトには、
同じく国産ぶどうの「マスカット・ベリーA」を使ったポン酢が入っている。
それを垂らすのではなくて、
ちゅーっと身の中に注入して召し上がれ!という趣向。
でも、上手いこと注入できない......。
ジュレにしちゃう、なんて手もあったかもね。
それからは、ビュッフェスタイルのテーブルで、牡蠣料理の争奪戦!
塩ダレをいただいた牡蠣フライや牡蠣のパエリア風などなど。![]()
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「ローラン・ペリエ」の絶品ロゼ、もっと吞みたかったなぁ(笑)。
コリドー街に印象的なブルーライトで誘う、Oyster Bar「MAIMON」銀座。
イベントへの会場提供と工藤シェフはじめスタッフ面々の尽力に多謝多謝。
そして"サントリーワイン軍団"のワインエキスパートの方々にはまたまたお世話になりました。
会長、ジャージ佐藤氏、お疲れさまでした。
口 関連記事:
Nuovo Chinese「玻璃 青山」で 水辺の中華とローラン・ペリエと(11年07月)
BAR「HYGGE」で燻製牡蠣とオイルサーディンとローラン・ペリエと(11年07月)
「MAIMON」GINZA
中央区銀座8-3先 銀座コリドー街 西土橋ビル [Map] 03-3569-7733
http://www.secret-table.com/brand/maimon/
銀座で牡蠣料理のお店として思い浮かべるのは、
今やカキフライの店としても有名な「三州屋」銀座か、
そう云えば移転後はまだお邪魔できていない「銀座 かなわ」か。
そして、幾つかのオイスターバーよりも先に想起するのが、演繦料理「銀座 楸」なのです。
「九州じゃんがら」や油そばの「東京油組総本店 銀座組」の前を通って、
ご無沙汰の階段を二階へと上がる。
やや暗がりの中にスポットを落とした店内。
カウンターの中程に居場所を得て、うきうきと(笑)、メニューを開きます。
やっぱりまずは、カキフライ!
「赤穂 牡蛎フライのせカレー」をいただきましょう。
ゆらゆらっ湯気を上げて誘う、牡蠣フライと黒いカレーと。
黒いカレーをソース代わりに早速、牡蠣フライに齧り付きます。
兵庫は赤穂からやってきた牡蠣の滋味をぴっちりと包んだ衣からじゅんと旨み弾ける。![]()
仄かな苦みに似た香ばしさを含んだこっくりとそしてさらっとしたカレーと硬めに炊いたライス。
牡蠣フライの滋養一閃に深みあるカレーがより奥行きを与えてくれます。
いいねいいねと一気喰いしてしまいます(笑)。
間を置かずまた、「九州じゃんがら」の並びへと。
同じ椅子に腰掛けて今度は、「牡蛎入りカレー」をお願います。
「牡蛎クリームコロッケ」をひとつ、トッピングしてもらいましょう。
煮崩れることなんかなく、端正な表情で鎮座する牡蠣の身。
そっとその下のライスと一緒にスプーンの上に載せ、かぷっと口へ。
フライのそれとは違う、真っ直ぐな牡蠣の風味が解けて黒いカレーのさらっとしたコク味と渾然となって、旨い。![]()
クリームコロッケを齧るとこれまたびっくり。
中に仕込んだ牡蠣がその魅力を主張すると同時にチーズの濃厚な旨みが一気に解放されて、ハッとする。
「牡蛎クリームコロッケカレー」にもう一個、牡蛎クリームコロッケをトッピング、なんて手もあるなんて思ったりして(笑)。
そう云えば、「牡蛎とチーズのグラタン風カレー」は再開しないのかな。
階段の脇には、黒板が据え付けてあって、
そこにはこんな風にメッセージがある。
「牡蛎を食して、元気になろう!」。
Oyster Restaurant & Wine、演繦料理「銀座 楸(ひさぎ)」。
"牡蠣料理"と標記せず、余り見慣れない"演繦料理"と謳うあたりからも拘りを思います。
夜に、そして麻布のお店にも行ってみなくっちゃ。
口 関連記事:
大衆酒場「三州屋」で 夜のかきフライ風格の表情弾ける魅力(10年10月)
らあめん「九州じゃんがら」銀座で 赤いじゃんがらとお帰りなさい(11年03月)
「楸」銀座本店
中央区銀座6-12-16 片桐ビルⅡ2F [Map] 03-3289-1390 http://kaki-hisagi.com/
嘗て7丁目にあった「じゃんがら」の銀座店。
秋葉原の本店、そのあとできた原宿店と並んで、ちょくちょくお世話になっていた。
表側から入ってコの字のカウンターの奥に陣取り、満席の店内を離れるときは、店裏手のビル通用口側から店を出る、というパターンが多かったっけ。
そんな銀座店が一時閉店すると知ったのは、たしか07年の桜咲く頃でありました。
ビル取り壊しによる移転のための休業と聞いて、
なるほど随分草臥れたビルだったものなぁと納得したことを想い出す。
遠からず近所に開店してくれるのだろうと、
駐車場になった取り壊し後の敷地を眺めたりしたものでした。
ところが、物件探しが難航しているのか、なかなか開店の吉報が聞けず終いのまま月日が流れて3年あまり。
ロレンスさんの記事で、10年七夕の再開店を知りました。
ところは、三原通りの木挽橋信号近く。
そういえば、何度か寄ってた神田のお店に閉店の貼り紙があったのは、スタッフが銀座店へ移行するという事情もあってのことかなと思いながら、久々の暖簾を潜ります。
いつもの定番、「じゃんがらみそ全部入り」あたりかなぁとレジに正対するも、今まであまり触手の動かなかったメニューに目を奪われました。
あのこってり「ぼんしゃん」の辛い版「からぼん」。
久々なのだけど、そんなのもいいかもと威勢のいい兄さんにそう告げます。
浅め小振りの「ぼんしゃん」どんぶりに、表面張力を活かしたかのようになみなみとしたスープは赤々として、みるからにトロミを想わせます。
溢さないように気をつけながら麺を引き揚げると、たっぷりとその細麺に纏う赤いスープ。
とぷとぷっと口元を滑らせながら味わう深い旨みと柔らかくもパンチのある辛み。
いいね、うん。
日を改めて、もうひとつの辛いじゃんがらをいただきに参上しました。
それは「レッドじゃんがら」。
場合によってはこっちの方が辛かったりするのかしらん、
などと心配(笑)しながら、レジに向かいます。
如何にも赤かった「からぼん」と違って、
そういえば赤味が注している、という感じのどんぶり湖面。
マイルド「じゃんがら」にトマトベースの辛味アンを投入するという仕立てらしい。
「太陽のトマト麺」は辛いのだったけかなぁと考えつつ、蓮華のスープを啜ります。
へー、そんなに辛くない。
辛味が加減よく味わいの輪郭をつくりながら、
トマトの酸味の方が活躍してくれる感じ。
調子に乗って細麺を啜って気がつくと、スープの色が赤くなっていている。
いや、結構~辛い(笑)。
でも、女性受けのいいメニューなのかもね。
そして、やっぱり定番も外せない、と「じゃんがらみそ角玉」。
安定と信頼の味わいに、足繁く通っていた頃のわくわく感を想い出して、懐かしさに遠くを見渡す気分になる。
ずっとそこにあって欲しいものです。
3年強のインターバルを経た後の、復活嬉しい「九州じゃんがら」銀座店。
(11年01月の外観)
従前からの独特な筆致のイラストがここでも明るく朗らかに迎えてくれる。
お帰りなさい。
浮かぶ雲には、「じゃんがら」を生んだ「ブルカン塾」の表記もあるね。
口 関連記事:
九州とんこつ「じゃんがら」銀座店で かくたまみそ揺るぎなきNO,1(02年10月)
「九州じゃんがら」銀座店
中央区銀座6-12-17 銀座片桐ビル1F[Map] 03-3572-3025
デュープレックス銀座タワー5/13。
建物名の最後についた不思議な採番は、
どうやら丁目番地を示すものらしい。
三原橋交差点に面してすっくと屹立する佇まいは、
歌舞伎座が取り壊された今では、
界隈のちょっとしたランドマークになっています。
ソソる肉が喰いたい、そう想った時には、
このビルのエレベーターの10Fボタンをポチとする。
混雑してなきゃいいのだけど、
と心配になる「天壇」へとまっしぐら。
出足の良かった所為か、まだなんとか窓際のカウンター席に空きがある。
席に着いたら早速、席を離れて(笑)、バイキングのテーブルへ。

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チヂミ数種やスジ煮込み、ナムルあれこれ、チャプチエにサラダたちが並んでいます。
お皿にとって席に戻ると、既に「天壇カルビランチ」が準備万端。
さぁ、いただきましょう。
ロースターに載せた肉を横目にしながらチヂミやナムルをいただく。
焼き過ぎないように、手にしたトングでさっとカルビを挟んでタレの小皿へ。
恥ずかしながらちょっと気が急いたように口に運びます。
なはははは、やっぱり旨い。
脂が甘く解けて、嫌味のない旨みが口腔に迸ってはすっと消える。
焼肉の本懐は赤身にあるだなんて今は決して思えない(笑)。
そのままでも十分イケる肉をさらに昇華させてくれているのが、「天壇」特製のつけダレ。
それは、コンソメ色したタレのベースは牛骨から摂ったフォン。
折角もみダレが利いたお肉を汁の類に浸けてしまうなんて、NGでしょって思うところを裏切るように巧いこと肉の魅力をもう一段高いところへ誘ってくれるンだ。
天井に張ったミラーパネルに逆さまに映る交差点の様子を眺めながら、
食後のコーヒーを啜ります。![]()
そんなランチも魅惑の「天壇」の、夜の部へお邪魔しました。
やっぱり、麦酒を生を!と云ってしまうステレオタイプに自省しつつ、でもいいじゃん!と開き直ってグラスを傾けます。
月島「凛」を思い出しながらお願いしたのは、「厚切りタン」。
器には、十分厚切りの、丁寧にひと皮剥いたような印象のタンが鎮座。
「凛」の牛タンの厚さそのものには到底及ばないけど、まぁ兎に角厚けりゃいい、ってもんでもないしね。
そこへ、それなりによーく焼かないと噛み切れなくなります、と店長の的確なアドバイス。
焼きが足りずに噛み切れなかった「凛」での失敗が蘇ります(汗)。
そこそこしっかり両面を焼いた厚切りのタン に薬味をのっけて、いざ。
むほほほほー。
すっと噛み切れる柔らかな歯応えの後から、真っ直ぐな旨みが訴える。
確かに薄切りでは味わえない、魅力の領域なのですね。
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「ハイボール」をお願いすると、
そのグラスには「山崎 京都ハイボール」の花札マーク。
そうだ、そもそも「天壇」は、肉の都、京都・祇園、南座の裏手に本店を構える店だものな。
続くお肉は、「天壇」が看板メニューと謳うロースを使った「ミルフィーユロース」。
もみタレに浮かんだサシの入った肉は、
例えば単なるしゃぶしゃぶ肉とも、機械でスライスした肉とも違うご様子。
一枚焼きますね、と加減をみて炙るように焼いてくれた店長は、
その肉をくるくるんとして、例のつけタレに浸してくれます。
だはははははー。
こいつぁー、旨いや、文句なし(笑)。
しゃぶしゃぶ肉をただ焼いたんじゃ、こんな風に美味しいシグナルが脳裏を駆け巡ることはきっとない。
ズルい、とだけ申し上げておきましょう。
そろそろお出ししましょうか、ということでやってきたのが、茶碗蒸しに始まる四品の器。
「天壇」の厨房の面々が、ひかり味噌謹製の「有機味噌」と旬を迎えようとしている筍とを駆使したレシピを考案してくれたのです。
「ひかり味噌」というのは、
長野の諏訪に本社工場を構える味噌メーカーで業界三位だそう。
自然のおいしさを堪能できる有機JAS認定の味噌で、スーパーマーケットの陳列棚でも
㊒マークを白抜きした青や赤のパッケージなどの「ひかり味噌」ブランドが見つかるそうだ。
ご存知でした?
木の芽を彩りに頂いた、筍のスライスが浮かぶ茶碗蒸し。
匙からつるんと口元から吸い込むと、ふわっと味噌の風味のする。
お出汁と玉子の掛け算を愉しむ茶碗蒸しを味噌の風味が包む感じ。
少しだけ味噌を控えめにしたらば、
三位のバランスが揃って、より小粋だったかもしれません。
カリッと唐揚げにした筍にも、ふむふむ、味噌の風味がよく似合う。
カレー粉や胡椒などのスパイスや大蒜・生姜といった香味野菜を利かすのとはまた違う。
ほんのりと品よく、でもしっかりと風味を挿すような真似もできるのも調味料としての味噌の使い勝手のよさなのかもね。
味噌と揚げ物の相性についてそんなことを考えながら、もうひとつの揚げ物を覗き込みます。
筍とバラ肉の重なりが魅惑的な歯触りを予感させる。
何もつけずにそのまま、せーのと齧る。
うほほほほー。
予想に違わぬ筍のシャクっとした歯触りにサクっとした衣。
そこへ豚の脂の甘みとどんぴしゃの加減で味噌の風味が一体となる。
うんうん、うん。
例えば、トンカツ屋や洋食屋で残念な光景に出くわすことがある。
揚げ物が塩辛かろうが、サックサクの衣であろうが、兎に角取り合えずとんかつソースやウスターをどっぷりと廻しかけて、ソース味一色にしちゃってる御仁のテーブル。
本人の嗜好だから他人がとやかく云うことでもないのかもしれないけれど、そんなひとにこそおススメしたいのがこの、「たけのこのミルフィーユ味噌カツ」だ。
レシピをいただいたので、週末あたりにLe's cook、いかがでしょ。
ご想像通り、ビールのお供にもよろしからずや。
あ、ひかり味噌では、「一品入魂!」と呼ぶサイトで味噌を楽しむレシピを紹介しているそうですよ。
別に名古屋の味噌カツを否定している訳じゃないのヨと呟きながら(笑)、
筍ご飯を口に含んだら思わずニヤリ。
決して過ぎない、塩梅のいい味噌風味が味蕾をふわっと撫でてゆく。
味噌仕立ての筍ごはんというのもあり、だね。
以上の「ひかり味噌」を使った「天壇」考案の四品は、いまのところメニューにないのでひょっこり「天壇」を訪ねても、食べられない。
うーむ、それは残念だ(笑)。
そうそう、「天壇」のグランドメニューには、
「チゲ味噌汁」という"味噌"メニューがある。
石焼きグツグツ熱々のピリ辛スープの味噌汁は、魚介あれこれに豆腐や肉に野菜たちと具沢山だゾ。
京都・祇園発の焼肉の名門、「天壇」銀座店。![]()
三原橋の上空から眺める銀座の風景を借景に、
焼き肉、そして本格韓国料理が堪能できる。
そして今日、仕立てよく和食もこなすと知りました(笑)。
帰り際に「アメちゃんです」と薄荷の飴を渡してくれる瞬間に、京都のお店であることを想うのです。
「天壇」銀座店
中央区銀座5-13-19 DUPLEX GINZA TOWER 5/13 10F [Map]
http://www.tendan.co.jp/
もつ鍋水炊き「博多慶州」の並び。
路上には、さぬきうどんのランチを誘う木製A看板。
そう、角に提げた大きな提灯が目印なのが、
立呑みうどん酒場の「銀三」です。
入口の面する路地には、東京ラーメン「ラ・ヌイユ」。
そして、今は亡き「味助」の看板が寂しく映ります。
ふふんと薫る出汁の匂い。
通りに面した硝子戸は、いつでも開放できるような設えで、
全体に木目で囲んだ昭和な酒場テイストでデザインされています。![]()
ブロックを積んだままのキッチンに裸のモルタル。
狙って安い普請のテーブルに丸椅子。
季節が温まれば、オープンエアな酒場へと表情を変えるのでしょう。
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まずはやっぱり、黒板いちおしの「肉うどん」を。
カウンターで出来上がりを受け取り、空いている席へと運びます。
寸胴でくたくたに煮込まれていたバラ肉とたっぷりが嬉しい刻み海苔を一緒にしてうどんを掴み上げ、一気に啜る。
うんうん、妙に強いコシを訴えるでもなく適度なプルプリで、滑らかな喉越しが悪くない。
このくらいのうどんならば、おウチ冷凍うどんでも叶うもの、と思うなかれ(笑)。
濃くひいた出汁による、やや甘く仕立てた汁がそのうどんをしっかと支えてくれています。
「肉汁」と聞いて、肉料理じゃなくて、「武蔵野うどん」を想い浮かべるへそ曲り(笑)が、次にいただいたのが「肉汁つけめん」。
お膳を受け取ってまず意外だったのが、つけ汁の色。
デフォルトぴり辛仕様なのですねー。
陽射しを受けてつやつやと煌めくうどん。
それを如何にも辛そうな色合いのツユに浸して、いただきます。
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くたくたお肉と一緒に啜れば、それは見た目ほどには辛くない。
辛さの中に含む甘さは、必然ながら「肉うどん」の出汁と同じ甘さ。
啜り終わったところで、卓上に用意されているポットのいりこ出汁でスープ割り。
改めて旨みが開いたようで、ほっとするのが妙な感じ(笑)。
昼はうどんあれこれ啜り、夜は串天あれこれで一杯の、
立ち呑みうどん酒場「銀三」。
ちょっと暑かった日の夕暮に、
開け放った戸口のあたりで串天片手にジョッキ傾けるのがイメージか。
もしかして銀座三丁目にあるから?と訊いたらば、
ハイそれで「銀三」です(笑)。
口 関連記事:
東京ラーメン「ラ・ヌイユ」で ねぎラーメンwithチャーシューにぎり(05年03月)
「銀三」
中央区銀座3-14-7 鷲尾ビル1F[Map] 03-6226-5870
処は銀座八丁目。
そうはいっても昭和通りも近い、
三井ガーデンホテルの裏手辺り。
日比谷寄りの中央通り~電通通り界隈と違って、ひと通り少なく、夜道を誘うネオンの煌めきもありません。
その一角の雑居ビル。
通路の脇に地下へと降りる階段があって、
その壁の上に暗がりを照らすサインがあります。
雨垂れが馴染んだそのサインが示すのは、
「MONDE BAR」の在り処です。
ビルの前でくにちゃんを待っていると、タクシーがその前にすっと停まる。
降りてきた御仁は、トレンチにソフト帽を決めた井出達。
濃いめのモスグリーンにみえる中折れ帽は、ボルサリーノか。
そのまま、ビルの階段を地下へと降りてゆく後ろ姿を目で追います。
その姿が消えた階段の踊り場の壁には、「MONDE BAR」のエンブレム。
昨日一昨日からの店ではない風格が色濃く滲んで、いい。
ネクタイを少し絞ってから、ゆっくりと扉を開きます。
店内でまず目を惹くのが、
フロア中央に鎮座するブラックジャック用のテーブルとそのフェルトの緑色。
そして、その上に置かれたかすみ草のふくらみだ。
カウンターに正対して腰を下ろした椅子は、
バーの椅子にしてはおよそ珍しい片肘置きのスツール。
そして、泰然とした笑顔で迎えてくれたのが、master長谷川さんです。
まずは、ちょっぴり変わったハイボールをと、
スペイサイドのシングルモルト「Glenfiddich(グレンフィディック)」12年でハイボール。
いつもの角ハイボールに対して、ぐっとコクのある仕立て。
でも後口に残る香りはフルーティで円いものだ。
「MONDE BAR」では、お酒は勿論のこと、
酒肴や食事メニューの彩りが憎らしい(笑)。
バーにして、自家製の品が幾つかあって、その筆頭が「自家製ハム」。
マスタードソースをたらりとしていただけば、微かな薫香と一緒に黒豚の脂の甘さをすっきりと愉しめる逸品です。
「自家製ハム」は、沖縄の黒豚を使っているそうで、
四谷「北島亭」の自家製ハムをひとくち食べたのがその契機。
「北島亭」で二日の修行。
でもたった二日指導を受けただけでは、思うように出来上がる訳もなく、
それから一年ほど試行錯誤が続いたそう。
そして今ではもう、北島亭では作ってないらしい。
一部の店には卸していて、その隠れた人気からネットで商売したらどうかと云うひともいるけど、そもそもそんなに量は作れない、とはご尤もなお話だね。
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続いていただくグラスは、
「Balvenie(バルヴェニー)」15年をトゥワイスアップで。
バルヴェニーの蒸溜所は、 「グレンフィディック」と同じ敷地内にあるという姉妹蒸溜所。
年次以上にも思わせる熟成感がどこかとろんとした香りで迫ります。
隣り合っている蒸溜所でも、テイストが違うのが面白い。
こんな洒落た味あるバーだもの、撮影に使われたことがないのかなぁと訊ねると、
女優・高橋惠子のスチールのロケ現場になったことがあるとマスター。
その場に立ち会ったマスターは、その艶やかさにどぎまぎして、
ホントに居ていいのかととっても戸惑ったそう(笑)。
らーめん店主も一目置きそうなのが、黒板メニュー「名古屋コーチン味付玉子」。
白身までもがとろんとしたコクがあって、
バーのカウンターにもよく似合う上等なる玉子料理だ。
終業時間を設けていない「MOMDE BAR」では、
最後の客の最高滞在時間記録は、翌昼の11:30ですよーと笑う長谷川さん。
日付が変わる頃から訪れる客筋や飲食店関係者たちは、夜中にがっつりを所望することが多いのか、「自家製ハム」以外にもお肉メニューが充実し切っているも特筆なところ。
「カツサンド」は、バーでは割と定番ながら、ここでは「白金豚のカツサンド」。
甘く軽い豚の脂と旨みをソースの風味が引き立てて、プランタン地下のビゴの店で焼いたパンの香ばしさと渾然となる、その美味しさといったら。
うんうん、やっぱり、ズルい。
そして、肉業界の専門家がそれがここにあることをまず疑うというのが、
「菊紋神戸牛ステーキ」。
黒毛和牛の品種「きく」は、ご推察の通り、宮内庁御用達モノのレアな逸品らしい。
子牛登記証明には、
指紋ならぬ鼻紋(牛の個体を証明するための鼻の地紋)まで押してある。
ああ、何故いただかなかったのでしょう(笑)。
もう一杯は、くにちゃんと一緒に「AUCHENTOSHAN(オーヘントッシャン)」を。
片や、ローランドを代表するモルト。
3回蒸留がローランド地方の伝統で、名門らしくその伝統をしっかと守った滴は、
なるほどどこか甘く昇華したような風情で誘う。
そういえばくにちゃんは、スコットランドの著名蒸溜所とならんで、
この「オーヘントッシャン」の当地蒸溜所にも訪れている。
それもまた、いいなぁズルイなぁ行きたいなぁ(笑)。
マスター長谷川さんも勿論、彼の地を訪れていて、
ほかのスタッフともお揃いのベストの柄はセントアンドリュース家のタータンだそう。
そこへ、ふわんとカレーの匂いが漂ってきた。
添えたバゲットをハムの骨でとったという「スープカレー」をいただけば、
なんだかすっと一区切り。
まだまだ呑めそうな気になります(笑)。
ここで、おずおずと、よろしければと、
長谷川さんに一本の丸いボトルを差し出しました。
それは、ザルツブルクで仕込んできた「モーツァルト」のクリアなボトル。
大変失礼ながらも、長谷川さんだったら、「MONDE BAR」だったら、
この「Dry」をどんなカクテルに仕立ててくれるかお願いしてみたかったのです。
この、クリアな色をしてるのにチョコレートのフレーバー!っていうサプライズを活かしたいよね、と長谷川さん。
まさに、仰る通りです。
例えば、こふいふのはどうだろうと、グラスにコワントローを1ダッシュ、2ダッシュ。
そしてそのグラスをカウンターの上にそっと寝かせて、リンス。
そこへ「Dry」を注ぎ、オレンジでピール。
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鼻先を寄せれば、オレンジなトップノート。
そのままグラスを傾ければ、なるほど、ビターなオレンジとカカオの好相性だ。
こんなのはどうでしょうと、近々「MONDE BAR」を巣立つという山根さんが冷えたミキシンググラスにGordon's Ginを注ぎます。
そして、ベルモットの代わりに「Dry」を注いで、ステア。
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そう、つまりは、これぞ「チョコレート・マティーニ」。
見映えからもジン×ベルモットと思わせておいて、ジン×カカオの味わいに驚かす感じ。
いいね、いいね。
食事もしっかりの「MONDE BAR」では、〆系のメニューも当然のようにラインナップ。
トマトソースのペンネやペペロンチーニもいいけど、特筆すべきは「さぬきうどん」。
この呑ん兵衛心の判り具合は伊達じゃない。
思い付きとは違う、毎日毎夜を積み重ねてきたからこその器と思う。
きっと深夜のとろろ昆布に泣いたひともいるに違いありません(笑)。
奥の壁に掲げた額には、「主水」と画いた書がある。
"主水(もんど)"="酒の主は水"。
華厳宗東大寺の長老、故清水公照(こうしょう)さんが続いて標したのは、「花開蝶来」。
「主水 花開蝶来」。
モンドが花のように咲いていれば、お客様が蝶のように来てくださる、の意だ。
銀座八丁目のオーセンティック・バー「MONDE BAR」のオープンは、
1985年9月26日のこと。![]()
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25周年を過ぎても銀座ではまだ真ん中くらいですよ、と微笑む「MONDE BAR」マスターの長谷川さんは、トレンチとソフト帽で決めていた御仁そのひとだ。
ン、のつく店がいい。
名前が長いのは、ダメ。
マ行の音は、柔らかい。
世界(モンド)のお酒がある店。
そんな発想から名づけられた「MONDE BAR」。
バーを加熱したらみなさんはどんなモンド、世界を作るか。
エンブレムがフラスコを描いているのは、そんなことも語っています。
アトレ品川の「MONDE BAR」にも近く行ってみよっと。
口 関連サイト:
SUNTORY BAR-NAVI くにの"この店に行きたい" モンドバー 銀座
「MONDE BAR」
中央区銀座8-11-12正金ビルB1[Map] 03-3574-7004
振り返れば今年の4月の閉場をもって休館し、
解体の始まった歌舞伎座。
歌舞伎座の解体とともに、
何軒かの飲食店がその場からなくなりました。
残念ながら、幕間に典雅なお膳やお弁当をいただくことは終ぞできなかったのだけど、新館にあったベトナム料理「チョウ ベトナム」や塩ラーメンの「本丸亭」、間際の一時出店していた「玉ゐ」など。
お世話になったお店もありました。
そして、あの行列が懐かしい一軒が、その名もそのまま、「歌舞伎そば」ですね。
建築現場の仮囲いを定式幕の三色縦縞で飾る木挽町通りを進み、仮囲いに沿って左の路地に折れ、昼は牛丼の「雄」の前を通り過ぎる。
つまりは、かつての歌舞伎座の裏手に廻れば、移転した「歌舞伎そば」に出会えるのです。
小料理屋の居抜き、なのでしょうか。
そんな佇まいがもうすっかり板についた風情だなぁと思いつつ、小さな暖簾をぱらりと払う。
狭い通路を往けば、きっとあそこにあったものと同じ券売機。
やっぱり、「ざるかき揚げそば」の大盛りをいただきたい。
かき揚げダブルにしちゃいましょう(笑)。
オバチャンにチケットを渡して、カウンターに着けば忽ち、あの場所の空気が彷彿とする。
一番それを感じるのは、大笊からから個々の笊へ小分けするときの、オヤジさんの膝を使ったリズミカルな動き。
従前より一種の芸の域に達しているなぁと思っていた所作があの頃のまま、ここにあります。
こんもり盛ってくれた茹で立て〆立てのそばに、キレのいい辛汁が旨い。![]()
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およそ揚げ立てを四つ割りした掻き揚げを汁に浸してガリっといけばもう、
能書きなんかいりません。
ああ、「歌舞伎そば」のそば、だ。
コップに刻まれた「歌舞伎座」の文字をすっと眺めてからお冷を飲み干すのが、満足なお昼の仕上げです。
あの場所のあの雰囲気を色濃く残して今もある、歌舞伎座の銘店「歌舞伎そば」。
13年春の完成の新しい歌舞伎座にはきっと、「歌舞伎そば」がある。
そこでもまた、オヤジさんのリズミカルな膝使いを拝みたいな。
口関連記事:
そば「歌舞伎そば」で 大もりかき揚げ歌舞伎座脇の行列の意味(07年06月)
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ステーキ「雄」で お昼の唯一メニュー牛丼物足りなさの行方(08年09月)
年内最後の日記です。
皆さま、良い年をお迎えくださいませ。
「歌舞伎そば」
中央区銀座4-12-2 [Map] 03-3543-4510
二丁目のレストラン「KAIRADA」にお邪魔したこの晩夏。
そうだ、そうか、そのうち参じようと思っていた「Pont du Gard Express」は、ここであったかと合点する。
ひるどきは「ポールのカレー」として営業して、夜はお気軽ワインバーとして営業するという昼夜二毛作でも話題になってたもんな。
のむちゃんは既に、昼夜両方突撃済。
まずはお昼のカレー専門店モードから体感してみましょう。
改めて眺める「ポールのカレー」は、狭い間口。
両手広げれば届いてしまいそうな、所謂一間間口だ。
折れ戸を引き開けて、どこでもどうぞとカウンターの奥へと進みます。
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「ポールのカレー」メニューは、つごう8種類。
その中でも「スタミナごっつカレー」と「グリーンカレー」がオススメなのが、メニューの書きっぷりからも窺えます。
それならばということで、「スタミナごっつカレー」を。
すると、12時までの「はやトク!キャンペーン」中なので、
トッピングとか1品サービスできますとオネエサン。
「カレーによく合うおみそ汁」という手もあるみたいだけど、
カレーに味噌汁は合わないと思い込んでいる派の自分。
赤出汁の味噌汁=カレーによく合う味噌汁、という図式は気になりつつも、
ソーセージ2本サービスで。
どーんとステンレスのカレー皿がやってきた。
なみなみと注がれたカレーソースの上に煮込んだバラ肉がわらわらと載っている。
その向こうには、こんもりとキャベツの千切りが一緒盛り。
サービスのソーセージはすっかり埋もれてしまっています。
まず嬉しかったのが、
カウンターに用意されているマヨネーズ・ドレッシング。
お気に召すままたっぷりと千切りキャベツに注ぎ込む。
マヨラーでなくてもうんまい、キャベツ喰いの瞬間です。
スタミナごっつ、というくらいだから、ニンニク利いちゃったりしているのかなぁ。![]()
そんな危惧とバラ肉をのっけてスプーンを動かすと、
それが以外やそうでもない。
しつこくなくもコクしっかり、野菜の旨みもうるうるのカレーに、
バラ肉をたっぷしのっけたところが、スタミナこっつなのかな。
食後の満腹感はごっつ確かなものでした。
日を変えて、今度はおススメその2の「グリーンカレー」で。
グリーンカレーにお味噌汁?とも考えて、茹で玉子をトッピング。
あ、「グリーンカレー」は、キャベツの千切りが別盛りだね。
どれどれと啜ったカレーは、尖がった本格タイ料理のそれとは違って、
青唐辛子の風味が軽やかに広がるマイルド仕立て。
辛さ控えめで、甘くすらある。
うん、なるほど。
お気軽ワインバー「Pont du Gard Express」のお昼どきは、「ポールのカレー」。
元気で気の利いたスタッフたちの様子は、夜にもきっと、心地いい。
「カレースパゲッチ」は、もうやってないのかな。
口関連記事:
RESTAURANT「KAIRADA」で マデイラの鶉バジルのソルベ(10年09月)
ビストロ「GARE DE LYON」 で感心定番前菜イベリコとポンフリ(08年05月)
「ポールのカレー」
中央区銀座2-14-7銀座OMビル1F[Map] 03-6228-4449
http://www.paul.co.jp/
牡蠣の時季がくれば俄然脳裡に浮かぶ店。
tapakuやのむちゃんがこの冬を占うようにスタートダッシュに逸る気持ちがよく判る。
どうしてここのカキフライは旨いのだろうと、
素朴かつ深いぃ疑問を抱いてしまう。
それはもう素材の良さと仕立ての妙でしかないのだけれど、それでも不思議と旨いのだ。
そんなこんなで仲間を誘って、三州屋の二階へと闖入しました。
そう案内していても、案の定、一丁目店の方まで行ってしまうヒト、複数名(笑)。
並木通り路上の看板がなかったら、この路地奥の銘店に辿り着けないヒトもでてきそうだね。
二階の座敷は襖で二間に区切ってある。
詰め込むようなことをせず、一列ごとに座卓の確保をしてくれるようです。
そこへオバチャンたちが入れ替わり注文を訊き、配膳してくれます。
乾杯もそこそこに「かきフライ」のオーダーをふた皿。
ああ、なんだろう、何気ないのに風格すら感じるフライの表情。
なにもつけずにそのままを齧る。
ご多分に漏れず、絶好調の身ではないのに、ひと口噛めばそんなことを意に介さないような魅力が弾ける。
そして、じっと眼を閉じる(笑)。
うへへ、やっぱり「三州屋」の「かきフライ」は、いいね、いい。
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お燗のお銚子はというとそれは、「白鶴」辛口一級酒一本槍。
そこへ、こちらもお昼の定番のひとつ「鳥豆腐」。
澄んで出汁十分な汁に浮かぶ脂が味わいをふくよかに。
春菊の苦みがオツですなぁ。
サイドオーダーした「鳥豆腐」を堪能しながら、これでつつーっと日本酒やっつけたいなぁと昼どきに悶々としているオジサマが一体幾人いることか。
名残りの「さんま塩焼き」は、当然のごとくぱりぱりの表皮の香ばしさと身の甘さとワタのほの苦み。
また来年もよろしくね。
赤い眼が綺麗に食べてねと誘う「のどくろ一夜干」をほじほじしては、
「白鶴」をくぴくぴ。![]()
「ぶりあら煮」の鰤の身をほじほじして、出汁の利いた汁に解いて口にして、
また「白鶴」のお燗をくぴくぴ。
あは、都合何本お願いしちゃった?オバチャン。
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このあと、ふたたび「かきフライ」をふた皿お願いしたことは、
内緒ということで(笑)。
「から付きかき酢」「かき塩焼」に「かき豆腐」「かき鍋」「かきちり」はまた今度。
銀座2丁目、ひるによるにと人気の大衆酒場「三州屋」銀座店。
世の「かきフライ」の枢軸、と呼ぶひともいるとかいないとか。
ちょっと路地には潜るけど、
天下の銀座並木通りにあって、お代が優しいのも心意気。
「三州屋」銀座店
中央区銀座2-3-4[Map] 03-3564-2758
思い返せば、ここに初めてお邪魔したのは、
ベルビア館の地階で一時期展開していた「カレーうどん革新ラボ」に潜入した日のことでした。
なにも夜にカレーうどんを何杯も啜るであろう日のお昼にカレーうどん食べなくてもいいものをと自分を嗤ったものでありました(笑)。
然るべく京町屋を意識したであろう黒塗りのファサード。
店の角には大きな提灯を掲げて、京うどん、そして、カレーうどんを謳い、誘う。
何気なく見上げる瓦の上で見守っているのは、鍾軌さんか。
店内の調度も黒が基調。
地階にも客席があるようだけど、
そのまま真っ直ぐ進んだカウンターに落ち着きます。
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お願いしていたのは、「肉ぎつねカレーうどんセット」。
あるじのカレーうどんは、なるほど葛っぽいとろみのカレー汁にお揚げや九条葱がたっぷりと浮かんでいます。
和出汁しっかりのとろみに意外とエッジを利かせた辛味がいい。
幅広に刻んだお揚げは、北野天満宮前の豆腐屋とようけ屋山本のお揚げさんだ。
そして、うどんそのものも讃岐のそれや武蔵野のそれとは明らかに違うもの。
つるつるとした艶めかしさが印象的で、噛めば一瞬のもちっとを歯切れよく残してくれる。
「ヽや」のうどんは、関東の粉だてどうしてもコシがでてしまうということもあって、関西の粉を指定して都内の某製麺所で打っているそう。
コシよりも口触り、のど越しに重きを置いたうどんが京のうどんなのだ。
京のうどんと云えば、
こっちもいただいておかなくちゃと目指した品書きは「九条ねぎうどん」。
京都から直送の九条葱と土生姜のおろし。
九条葱のうどんで思い出すのはやっぱり、祇園裏通りの「萬屋」さん。
「萬屋」さんでの九条葱は、筒状に刻んで、葱の甘さを引き出すためか、ちょっと炊いた感じの仕立てだったけど、ここ「ヽや」の九条葱は、半ば薬味的な葱の使い方にも映る。
時季の事情もあるかもしれないし、こふいふのもまた悪くないぞと、シャクシャクずずず。
ああ、でも暫くしてその葱がシナっとしてきて、甘さを増してきます。
京うどんの店「ヽや」では、実は何故か、水曜日と金曜日限定で「中華そば」も供しています。
ということで、夜の京橋へ。
閉店間際の最後の一杯の「中華そば」。
雅に端正な表情で、はんなりした風情をどことなく含ませる。
しみじみするお出汁のコクに細麺がよく似合う。
"京風らーめん"なんてラーメンは、京都にはないと知っているけど、こういう面構えのどんぶりを京都発祥を謳うお店が出すと、また勘違いしてしまうヒトが頻出するのではないかと心配になるなぁ。
中華そばの麺は、打ち方指定して関西から送らせてるンだって。
京うどんとおばんざいのお店「ヽや(ちょぼや)」。
"おちょぼ口"の"ちょぼ"でもある、"小さな"を意味する京ことばを店名に冠したのは、おばんざいにも通じる、"ちょっとづつ美味しいものを"という想いから。
もう少しおばんざいメニューが充実していれば、ちょぼっと軽く晩酌に寄ろうか、なんてヒトが増えそうな気がします。
口関連記事:
専門スポット「カレーうどん革新ラボ」で カレーうどんあれやこれや(10年06月)
祇をん「萬屋」で ねぎうどんえびな青々九条ねぎのシャク甘さ(09年08月)
「ヽや」
中央区京橋1-14-1中山ビル1F[Map] 003-3563-4560
http://www.chobo-ya.com/
'12/05/16(水)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口 もち豚とんかつ「たいよう」で 綺麗な揚げ色上品な脂ロースカツつけ合わせに素ナポでもあれば、と(笑)。
並びにある「トゥルース」には、じんじゃーもなぽもあるのだけど、
入った瞬間、しまった!と思いました……。
'12/05/16(水)by:Gingerさん
らしいんですよね♪
口 皆様の店「コロナ」で 名物玉子サンド御大永らくお疲れさまでしたたくさんご推薦頂いてるのに未だ訪問出来ず仕舞いです
(ナポがないので...(・・;)
'12/05/09(水)by:まさぴ。さん
Re:Rさま
口 皆様の店「コロナ」で 名物玉子サンド御大永らくお疲れさまでしたそうですね。
歴史にも味のある宿題店は、早めにお邪魔しなくっちゃ、ですねー。
'12/05/09(水)by:Rさん
コロナ=玉子サンドですよね。
口 皆様の店「コロナ」で 名物玉子サンド御大永らくお疲れさまでした閉店されましたか...
もう一度頂きたかった。
いつか行こう、また行きたいと思っていたお店が次々と閉店してしまいます。
宿題は早目に済ませておくべきですね。
'12/05/09(水)by:まさぴ。さん
Re:のむのむさま
口 皆様の店「コロナ」で 名物玉子サンド御大永らくお疲れさまでした実は「アクアパッツァ」のテーブルで閉店を聞いて、びっくり。
振り返れば、結構ギリギリでした。
なくなってしまうと想い、つのるよねー。
ドアの貼り紙は、ご近所のヒトが貼ったっぽいです。
'12/05/08(火)by:のむのむさん
閉店されたんですね...
口 BAR「スリーマティーニ」で ライブの熱気ハイボールとマティーニと永遠の憧れになってしまいましたが、
その訳を伺うに、受け入れてしまいますね。
でも、正直一度は食べたかったー(笑)
'12/04/28(土)by:まさぴ。さん
Re:殻付き生ガキの伝導師♡さま
口 BAR「スリーマティーニ」で ライブの熱気ハイボールとマティーニとおお、「蒼氓」。達郎師匠は、楽曲も深いけど歌詞も深いですー。
いいバー色々。最近ご無沙汰の横浜だけど、またちょこちょこ行きたくなっちった。
横浜のバーで一献しましょうか(笑)。
'12/04/28(土)by:殻付き生ガキの伝導師♡さん
蒼氓が僕のテーマソングのひとつです。
横浜は僕にとってのリゾート、安息の地です。
スリーマティーニも当然行きます。
ジャックターも飲みます。
いいバーがたくさんあります。
口 かつれつ「四谷 たけだ」で 軽やかカツレツと軽やかカキフライ'12/04/26(木)by:まさぴ。さん
Re:Rさま
口 かつれつ「四谷 たけだ」で 軽やかカツレツと軽やかカキフライなんとも軽ーーい、ですよね~。
そうでしたそうでした、塩でいくもち豚が気になっていたのでした。やっぱりランチに行かないといけないのか、そのあたりもまた悩ましいところです。
'12/04/26(木)by:Rさん
行って参りました!
3人並んでいましたが5分程で入店。
もちろん「ポークカツレツ定食」、こんなに軽いカツレツは久し振りです。
次回は10食限定の「もち豚」か「ヒレコロ」で悩んでおります。