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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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八丁堀界隈の日常アーカイブ

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口Restaurant「Coulis」で 自家製カレーにナポリタン洋食的クーリ

coulis.jpg時折そうだそうだと思い出しては、
お店のWebサイトを覗いて、
週替わりのメニューをチェックする。
そんな習慣が定着しつつあるのが、
「クーリ」のランチなのであります。
野菜やキノコが魅力と特徴の「クーリ」にあってもやっぱり、肉か魚かがメインのお皿。
でも、日本の洋食へのアプローチもまた愉しいのが、「クーリ」なのであります。


coulis01.jpg
1月のある週には、黒板から「coulisの自家製カレー」をチョイス。
毎日のプレゼンテーション、15種類の野菜のお皿には、おほほ、ピッツァが載っていたりする。coulis02.jpg


そして、届いたお皿の、カレーもなるほど、クーリ流。coulis03.jpgカレーにも野菜たっぷりがお約束。


素揚げした野菜の甘さやキノコの食感を愉しんでから、徐にカレーのソースを掬えば、そこにも野菜由来と思しき深いコク。
coulis04.jpgcoulis05.jpg
ライスは雑穀米。
酸味とスパイシーさの頃合いもよろしく、うん、イケるカレーだ。



そして、2月のこの週のPasta Lunchは、「Coulisのナポリタン」。
coulis06.jpgcoulis07.jpgcoulis08.jpg


15種類の野菜のお皿をフォークとスプーンで平らげて、入れ替わりに受け取るお皿にも水菜やマッシュルームがトッピング。coulis09.jpgその下から、ナポリタンぽい炒め色が覗く感じ。


蕗の薹の芯の甘さを齧ったり、
成田産だという葉たまねぎの長葱のそれのような玉葱のそれのような甘さを愉しんでから、その下のパスタへとフォークの先を挿し込みます。coulis10.jpg


そうだよね、Restaurantでのナポリタンは、こういう方向の仕立てになるんだよね。coulis11.jpg流石に、ケチャップたっぷりに太麺使って、やや焦げるくらいに炒めるって訳にはいかないのものの、
結構しっかり炒めてくれているのが、ナポリタンへのオマージュか。


新富の、花屋さん二階のレストラン、「クーリ」。coulis12.jpg「しょうが焼き」もあるでよ(笑)。


□関連記事:
 Restaurant「Coulis」で カキのカダイフ極細衣と牡蠣のトキメキ(10年01月)
 Restaurant「Coulis」で 彩り野菜の活力長野収穫のキノコたち(09年10月)
 Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)



「Coulis」
中央区新富2-10-10 2F[Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02950

口おこめやカフェ「八丁堀 鈴木米店」で まぐろユッケご飯優し旨し

suzukikometen.jpgランチのアイデアが浮かばない時によくお世話になっているのが、八丁堀のお米屋さん。
週替わりの「ごはんセット」にするもよし、
「お魚セット」はなんだろな?と考えながら、
路地を入るものまたよろし。
米屋の一角をカフェにした感じのお店ゆえ席は多くないので、出遅れると満席のこともある。
さて、どれにしようかな。


suzukikometen01.jpg
黒板から選んだのは、
10食~15食限定の「まぐろユッケ定食」。suzukikometen02.jpg鮪の赤身にうずらの玉子を溶いて、ユッケちっくにしてご飯のお供にするという作戦だ。


軽くヅケにした鮪と玉子は想像通りによく似合う。suzukikometen03.jpg小鉢や香の物、味噌汁、そして勿論茶碗のご飯が何気に優し旨し、なのであります。


別のお昼には、こちらも定番「鶏唐丼中華風オーロラソースがけ」。suzukikometen04.jpgフリッターっぽいというか、竜田揚げ風の鶏唐揚げにとろみしっかりのオーロラソースが垂らしてある。
ドンブリものじゃなくて定食仕立てにした方が、唐揚げ、ご飯、唐揚げ、ご飯の行き来を愉しむにより相応しいのでは思いつつ、ソースの利いたあたりの唐揚げをまた齧ります。


新メニューと謳う「ハヤシライス」はというと、さらさらとしたデミソースが意外な完成度。suzukikometen05.jpg自家製のソースなのだろうなぁ。
優しい風合いの中に旨みがしっかり滲んでいます。


suzukikometen06.jpg二階への階段の壁には、「NO RICE, NO LIFE」と訴えるオリジナルTシャツ(米Tby亀吉)のサンプルが飾られている。
普段は殊更そう意識はしていないけど、日本人たるもの、お茶碗によそったご飯のない人生は考えたくないものでありますね。


八丁堀の路地裏で、お米屋さんが営む"おこめやカフェ"、「八丁堀 鈴木米店」。suzukikometen07.jpgsuzukikometen08.jpg店先に置かれたガラ袋には、米糠がたっぷり。
回収してもらうために置いてあると思しき米糠が、ここでは精米し立てのご飯を提供してますよと謳っているようでもあります。


□関連記事:
 おこめカフェ「鈴木米店」で 穴子ご飯とお惣菜ご飯の甘さと和み(06年05月)



「鈴木米店」
中央区八丁堀3-20-8[Map]03-3551-1011 
http://www.suzuki-kometen.com/

column/02948

口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯

doushin.jpg新富町でワインバーといえば、
そう、happy wine bar「11plats」。
そして、そのカウンターを訪れた帰り際。
建物に向かって右手の硝子戸に小さな額が下がっているのを見つけました。
「潤」と落款を添えた丸っこい筆文字には、
「潤菜 どうしん」。
八丁堀同心の「どうしん」、なのでしょね。


そのうち訪ねたいなぁと思っているうちに、
それが意外と知られたお店であることを知る。
とある冬の夜、予約を入れてお邪魔しました。


「11plats」と同じ建物の幅に階段があるンだもの、
「どうしん」の店内は実にこぢんまり。
階段を上がるとまず、やや背の高い数席のカウンターが目に入る。
今上がってきた階段との間を飾り仕切るように、階段状の棚が据えられていて、なんだかそのまま屋根裏にでも潜り込めそうな錯覚が一瞬する。


「どうしん」での居場所はきっとほとんどの場合、通りに面したふたつのテーブルのどちらかになる。
そして、メニューはなく、予約の際にそう聞いていた通り「おまかせ」です。


麦酒をちょっといただいて、三品の先付けを愉しみます。
ひとつが、「ゆき菜と京揚げ煮浸し」。doushin01.jpgちぢみの入った雪菜は、こうしていたくのがなにより正しいのだと、頷いてみたりする。


doushin02.jpg
ふたつめの小鉢には、「香箱ガニ 茶碗蒸し」。
中央で構える暗緑色の味噌の廻りに、小さな小さな外子が鏤められていて、その周囲に蟹の身が解されて。doushin03.jpg茶碗蒸しそのものにもしっとりと旨みが沁みていて、香箱ガニの各部との相性、悪かろうはずもない。
やっぱり、蟹味噌がそそるのだねと思いつつ匙を動かすと、たっぷりとした外子(内子?)が現れて嬉しがらすんだ。


白い造形美をもって登場したのが「蕪の田楽」。doushin04.jpg八丁味噌のどろっとした濃厚な旨みが、すっと箸の入る蕪自身の甘さを引き立てる。


厚手のナチュラルな板を八寸に、海のもの山のものの盛り合わせ。
doushin05.jpgdoushin06.jpg
姫さざえの潮煮、鯵南蛮漬け、むかご、くわい揚げ煮、大根と干柿の紅白なます、京人参味噌漬け、大徳寺納豆、五郎島金時素揚げ、れんこんきんぴら、勝栗密煮、あさつき入り出汁巻き、と盛り沢山。
野菜やお豆の優しい滋味をちょっとづつ愉しめる趣向になっている。


椀はといえば、「海老芋団子 白味噌仕立て」。doushin07.jpg白味噌のこっくりした味わいと海老芋団子のこっくりのグラデーション。
ちょんと載せた和辛子の風味をほんのりアクセントに、しみじみ啜る。


doushin08.jpg
ポン酢ゼリーで和えた水菜と数の子を挟んで、
鰆の焼き物。doushin09.jpgあるがまんま丁寧に焼いた照りの表情がいい。


doushin10.jpgそうそう、もうかれこれ何本も熱燗のお銚子が空いている。
ちょっとチャイナちっくに変わったフォルムのお銚子なんかを交えて、三人それぞれ手酌でね。
旦八さんとはほぼ同じペースで、しずりんさんはのんびりマイペース。
時々お酌したりして、そんなのもまた、いい(笑)。


強肴に、にしん、干筍、干しいたけ、八ッ頭、プチヴェールの煮物。doushin11.jpg流れの中での、ザ・酒の肴。
あれ、これもさっきの雪菜かなと思った青菜がプチヴェールだ。


doushin12.jpg
そして、百合根ご飯にあさり清まし汁、香の物。doushin13.jpgおコゲの上に載ったほっこり百合根が、そっと優しく迫るのだ。


デザートに、柚子ゼリー。
doushin14.jpgdoushin16.jpgdoushin15.jpg
そして、茶釜の湯で点てた抹茶に黒豆を添えて。


新富・平成通りの隠れ家、「心、潤う野菜料理」の「潤菜(るさい)どうしん」。doushin18.jpg見送りに出てくれた主人は、32歳のつるんと若い。
訊けば、「馳走卒啄」の7年、「福寿」の半年、山口、京都。
そこここでの修業と経験が、野菜に対する思いを培ったのでしょうね。


□関連記事:
 happy wine bar「11plats」で 第一楽章ソムリエの手料理たち(08年11月)


「どうしん」
中央区新富1-9-11 亀田ビル2F[Map] 03-5542-8851 http://dousin.jugem.jp/

column/02946

口Coffee House「elle」で ナポリタンホットサンドサラダみそ汁

elle.jpg永いこと八丁堀を彷徨いていながら、
通りに面したこの店に入るのは、実は初めて。
スタンドサインには、本格派コーヒー&パスタ、とある「エル」。
いよいよ訪れなければと考えたのは、
店頭で示すランチメニューにずっと気になるフレーズがあったから。
そう、セットメニューのあちこちに「ナポリタン」の文字がみつかるンだ。


いらっしゃいー、とドアの前でオヤジさんが迎えてくれる店内は正に、
昔ながらの喫茶店。
ずっと奥へどうぞ、ということで、突き当たりのテーブルに腰を据えました。


改めて眺めるメニューから選んだのが、本日のサービスランチ「Fナポリタンスパゲティー・ホットサンド・サラダ・みそ汁盛り合わせ」。
本日のと謳いながら、毎日あるよな気がするのは、気にしない(笑)。
片言なオネエサンがカウンターのオトウサンにオーダーを通すと、はい分かりましたありがとうございまーすと快活に通る声で応じてくれる。
早速響いてくる、大きな炒め音。
大きく鍋を煽り、しっかり炒めてくれているのが、その音から伝わってくる。


湯気を上げてやってきた盛り合わせ皿のナポリタン。elle01.jpgすぐさまフォークに巻いたナプキンを剥がして、そのオレンジ色と挿し込みます。
うん、炒め加減に遜色なく、ケチャップ量の頃あいもいい。


そのお皿の裏側へと廻り込むとそこには、二種類のホットサンド。elle02.jpg齧ろうとして判ったのは、サンドといっても二枚のパンでサンドしているわけではなくて、半分に割った食パンの断面へスリットを入れて、そこへ玉子やツナのたっぷりした具を押し込めていること。
芸が細かいというか、なんというか(笑)。
いいなぁ。


elle03.jpg
玉子トーストサンドや玉子ピラフとの盛り合わせでなくて、
ナポさんも食べてるナポリタン単品を啜ってみようと数日後にまたお邪魔しました。


片言のオネエサンには、「ナポリタン単品で」と云ってみても、「ナポリタンだけ」「ナポリタンのみ」と云ってみても通じない(苦笑)。
仕方なく、カウンターのオトーサンにそう声を掛けると、「はい、できますよー」。


elle04.jpg
ふたたび湯気とともにやってきた、
プレートに載る「ナポリタン」。elle05.jpgしめじ多めな今日のナポは、ちょっとタバスコの青っぽい辛みが利いているよな気がするなぁと思いつつ、クルクルズズズ。
前回で在り処を知った粉チーズを振ってはまた、クルクル、ズズズ。
二回試してちょっと残念かなと思うのは、添えてくれるのがスープでなくて味噌汁であること。
付け合わせならまだしも、やっぱりナポリタンに味噌汁は微妙であるぞ、と。


どうやら30有余年に亘って八丁堀にあるという、Coffee House「エル」。elle06.jpg入口応対&レジ担当のオトウサンもまた朗らかに、「またお待ちしてまーす」。
そのフレーズが、なんとなく心地いい。
伝票裏の記載によると、四ツ谷にも同じ「エル」の麹町店があるようです。


「elle」 中央区八丁堀3-22-11[Map] 03-3553-2581

column/02941 @900-

口和食「仙厓」で師走の献立アリスの祝い花と仙厓師匠に思うところ

sengai.jpgそれは、去る11月の暮れの頃。
新富の「かどや」でオバチャンのつくるお昼ご飯をお腹に収めてから、辺りをふらふらと。
すると、視線の先に、なにやら道端が華やいでいる一角がある。
半地下に「彩絵」の入ったビルの前にスタンド花が並んでいるのです。
閉じてしまったイタリアン「il DESTINO」の後に新たなお店ができた、ということらしい。


正面に廻り込み、祝い花を贈り主の札が目に留って、あれ?っと皆思う。
だって、一台づつに、谷村新司、堀内孝雄、矢沢透の名前があるんだもの。sengai01.jpg一瞬、「アリス」の店?なんて思うも、自分達の店に花を贈ったりはしないよなぁと思い返して、はて、どんな素性の店なのだろうかと興味が沸いてきました。


sengai02.jpgランチ営業はしていないようなので、夜の部に突撃してみる。
「師走の献立」と題した品書きには、コースの、そしてハーフコースの内容が謳われています。
それぞれが2,500 円、1,500円と、随分とリーズナブルな設定なのが、反って心配になったりもするところ。


「塩いり銀杏」に始まって、「芋づくし籠盛り」「しじみ汁赤味噌仕立て」。
sengai03.jpgsengai04.jpgsengai05.jpg
「ちょこっと腹ごしらえ」は、高菜のおにぎりと出汁巻き玉子。
お酒のあてにと思っているところへ、いきなりのお食事モードでちょと戸惑う。


「若鶏ロール煮志乃多好み」は、
人参なんかを芯に巻いた鶏肉を油揚げで包んだもののスライス。sengai06.jpg
sengai07.jpgsengai08.jpgsengai09.jpg
酢味噌に和えた「アボカド」に「大根牛すじ煮」「湯豆腐」と、淡々とした惣菜が続きます。
そこへ、「白州」の10年を水割りにして合わせてみたりする。


気がつけば、コースがひと通り終わっていて、中途半端な心持ち(笑)。
なにかないかと品書きの続きをみると、「我儘単品」とする数行がある。
そのラインアップは3品、「和風ローストビーフ」「八丈島青むろくさや」「仙厓カレーライス」。


うーんと唸って、〆にカレーを興じてみることにする。sengai10.jpgやや酸味の利いた、でもお家カレーの範疇であるかなぁというところ。
ゴーヤが入っているのが、個性といえば個性か。


お愛想をお願いしている間に、「アリスの面々とはどんなご関係なんですか」と声を掛けた。
ご主人曰く、「以前、アリスのマネージャーをしていまして、それで」。
再始動をしていると聞く「アリス」だけれど、その役割にはもう別の担い手がいるらしい。
なるほど、祝い花の謎が解けました。


sengai11.jpg新富町の新店、和食の店「仙厓」。
入口右手の硝子面に走らせた筆の中にも「仙厓」の文字が窺える。
sengai12.jpg訊けば、「仙厓」というのは、江戸時代の僧侶、臨在宗 仙厓義梵そのひとに由来するそう。
それはご主人が、軽妙洒脱、ひょうひょうとして、ユーモアに富むと評される肉筆紙本・達磨図を成すお坊さんの絵の大ファンだというところから。

そうであるならば、是非仙厓師匠の世界感に習って、思わず感じ入るような軽妙洒脱にして粋な意図を含んだ世界を卓上に描いてくれるお店になって欲しいなと、そう思います。


□関連記事:
 食事処「かどや」で 吾が町新富45年お好み惣菜とおにぎり定食(09年12月)
 旬菜居酒屋「彩絵」で カキフライの衣に自問自答(08年11月)



「仙厓」 
中央区新富1-9-4 ファンデックス銀座ビル1F[Map] 03-6673-7057

column/02936

口Restaurant「Coulis」で カキのカダイフ極細衣と牡蠣のトキメキ

coulis.jpgとある冬の日の週末の午后。
何気なく、「クーリ」のランチメニューをチェックしたことがありました。
そこに、カキ、の文字をみつけたものの、もうランチタイムは過ぎている。
しまったと爪を噛んでみても、間に合わない。
またやらないかなぁと秘かに待っていたのでありました。


と、カキのカダイフいただいた!とのむのむさん情報
こりゃまた出遅れたと、新富の裏通りへといざ馳せる。


カウンターは既に一杯で、テーブルへどうぞ。
黒板見なくてもオーダーは決まっているのだけれど、「ナポリタン」というフレーズになぜだか心揺らぐ(笑)。coulis01.jpgうー、と唸ってから初心を貫くひと言、「カキ!」。


「クーリ」のランチ時のスペシャリテ、15種類の野菜と本日の前菜がやってくる。coulis02.jpgこれはアイスプラントだったかナなどと考えつつ、相変わらずの野菜バラエティーに感心しつつ、モリモリと食べ進む。
ただ単に、生野菜あれこれをあしらっただけじゃなく、グリルしたもの揚げたものソテーしたものと野菜のキャラに応じた手間を施してくれているのが嬉しいよね。
そして、今日のお皿の底には、スズキのフリットとリゾットにとニョッキが仕込まれてる。


そして待望のカキの皿、「三陸産カキのカダイフ ラビゴットソース」。coulis03.jpgまたまた立体感のある盛り付けで、メインのお皿でも野菜たちが大活躍。
すっごい野菜摂ってるぞ感が「クーリ」の真骨頂だもんね。
coulis04.jpgcoulis05.jpg


細かな麺状の衣に包まれた牡蠣が呼ぶ。coulis06.jpg小さく刻んだハムなんかで仕立てたオリジナルなタルタルを頂いて、凛々しく穀物ライスの上に鎮座しています。


タルタルが零れないように、衣を潰さないようにと、そっとフォークに載せる。


おおお。
うまい。


軽やかに芳ばしく解れる衣がやや小振りの牡蠣の意外に濃密なエキスと渾然となって、旨味中枢を真っ直ぐ刺激する。coulis07.jpgカダイフというのは、ギリシャやトルコあたりを起源とする極細の麺状の生地。
どこか他でもいただいた気がするけど、それがどこでだったか思い出せない(笑)。
トウモロコシのカダイフ、と説明してくれたその衣そものものも旨い感じ。
久々に、トキメキの牡蠣料理に出逢えました。


モリモリ野菜とすっとアイデアを盛り込んだお皿で嬉しがらせてくれる「クーリ」。
coulis08.jpg
次回は、「ナポリタン」所望です(笑)。


「Coulis」
中央区新富2-10-10 2F[Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02934 @1,300-

口Cafe「Saint honere」で スイス風ハンバーグは黒褐色のソース

sainthonore.jpg新川の越前堀公園近くの喫茶店然としたお店、
「サント ノーレ」。
入口廻りを僅かに被うテントの色褪せ具合に、
お店の年季を思いつつ、扉を開く。
外観からなんとなく、やや暗い、小じんまりしたイメージを抱いた店内は、広い開口の硝子窓からたっぷりと陽が射していて、その窓に沿ってテーブルセットが並んでる。
ひとり客は、カウンターの隅へと陣取りました。


「サント ノーレ」のランチメニューは、6種類。sainthonore01.jpgsainthonore02.jpg筆頭の「スイス風ハンバーグ」にだけ、当店のおすすめ、と書かれてあります。
ここは素直にそのお薦めに従っておくのがいいでしょう。


ちょっと塩辛いコンソメ風カップスープに続いて、意外と早くやってきたのが隠元を三本頂いた鉄鍋。sainthonore03.jpgスイス風とは、スライスチーズをのっけてちょっぴりとろんとさせている辺りを云うのだろうなぁと思いながら、そのハンバーグを縁取っているソースに目が留る。
その色合いはもう、真っ黒といってしまってもいいような黒褐色。


チーズ越しにハンバーグにナイフを入れ、その黒いソースを十分に塗すように纏わせて口へ運ぶ。
sainthonore04.jpgsainthonore05.jpg
ほうほう、たっぷりの玉葱をじっくり炒めている光景が浮かんでくる。
ちょっと焦げちゃったような色合いなのに、焦げ臭さは勿論なく、といって酸味に倒れることもなく、野菜エキスがもたらしてくれた飴のような艶がある。
もうひと味欲しいような、それではしつこくなるような、そんなバランスが面白い。


鉄鍋に残ったソースとお皿に残ったライス。sainthonore06.jpgそれを交互に眺めては、ここは素直にと、そのライスを鉄鍋に投入し、仕上げをハヤシライスにしてしまうのでありました(笑)。


ちゃんと「ハヤシライス」もいただかねばと再び訪れた、明正小学校の先。
「ハヤシライス」をお願いするつもりだったのに、
口をついて出たのは「半カレー&半ハヤシ」。


sainthonore07.jpg先に届いたライスをみて、思わず微笑む。
だって、右と左にかっちり半分に区切られているのだもの。
厨房の皆さん、几帳面な性格なのかもね(笑)。


そして、ハヤシとカレー、ふたつのソースパンを受け取ってさらに微笑む。sainthonore08.jpgハヤシのソースパンには、ラテアートのようにスマイルマークが描かれているンだ。


折角、ライスを左右に区切ってくれているのだものということで、それぞれが極力混ざらないように慎重に、そして大胆にソースパンからお皿に流し移します。sainthonore09.jpgカレーの方には確かに辛みがあるものの、粘度の加減がハヤシに似通っていて、さすがにちょっと重たくも思えてくるあたりが、なんだこれまた微笑ましい。


周囲のオーダーを何気に聞いていると、
その八割方が「スイス風ハンバーグ」かとも思うCafe「サント ノーレ」は、
何故だかランチ客の九割方がサラリーマン。sainthonore10.jpgパリのサントノーレ通りがその名の由来なのかな。


「Saint honere」 中央区新川1-13-6 [Map]03-3553-9983

column/02924 @950-

口食事処「かどや」で 吾が町新富45年お好み惣菜とおにぎり定食

kadoya.jpgナポリタンも魅力な新富町の喫茶「バロン」。
その窓際のソファーからふと見下ろすと、視線の先におでんや鯛焼きの「にしみや商店」の赤い暖簾。
そしてその隣の角地に緑の縞模様のテントを庇に張った建物がある。
その昔、なにかの商店として使っていたのかなぁという風情の佇まい。
「バロン」で食事を終えて眺めてみると、「お食事処」と白抜いた茶色い暖簾が出ていて、引き戸に小さな黒板をぶら下げている。
その黒板には、鮭中塩、たら焼き、あじ、野菜天、けんちん汁。
素朴なフレーズが並んでいて、600、700、800と値段が小さく書いてある。


入るのにちょっとした勇気のいる雰囲気が反って気になるのはへそ曲りの証左(笑)。kadoya01.jpg再びその暖簾の前に立って、一瞬の躊躇。
さりげなさを装って、さもいつも訪れているように、ガラガラっと引き戸を動かします。


kadoya03.jpg
コンクリートの土間に古びたテーブルがふたつ置かれ、右手のカウンターには渋い風情の丸椅子が並んでいる。kadoya02.jpgと、オバチャンがそのカウンターの上からこちらを覗き込むように顔を出して、「いらっしゃーい」と応じてくれる。


少々所在なげにその丸椅子に腰掛けると、
「これ、鮭のおにぎり、これでどう?」とオバチャン。
思わず、へ?という顔をすると、「野菜の煮つけとかね、菜っ葉炊いたヤツとか、あ、やきそばあるよ」とつけ加えるオバチャン。
「普段はその場で掻き揚げ揚げたり茄子炒めたりするんだけど、今日はまだできてないなぁ」「そうそう、麻婆もあるよ」。


どうやら黒板に品書きはあるものの、いろんなお惣菜を組み合わせて定食にしてくれちゃうらしい。
おにぎりの定食ってのも面白いかも~と「オバチャン、おにぎりでいいよ、それとね、菜っ葉と野菜の煮物にお椀ちょうだい」とお願いする。
オバチャンはふんふん、てな感じで軽く頷いて年季の入った厨房で背を向ける。
おにぎり定食のお皿が揃いました。kadoya04.jpg


おでんな煮物と高菜の炒め煮とお新香を交互に口に運びつつ、しっかり海苔の巻かれた丸いおにぎりを頬張る。
kadoya05.jpgkadoya06.jpgkadoya07.jpg
こふいふ懐かしい雰囲気の中でいただくに相応しくって、和んでしまうお昼ご飯だなぁとなんだか嬉しくなる。


「以前は、大鍋でとん汁沢山作って、それがよく売れた」。
「しょくりょうしんてん(食料品店)やってから、その後食堂んなって、45年かな」。
問わず語りにお店の経歴を話してくれるオバチャンは、ここ最近で10軒飲食店がなくなって、新しく8軒できた、などと界隈の状況にも何気に詳しい。
勝手知ったる吾が町の日々の変容をずっと眺めてきたのよ、そんな感じかな。


塩鯖焼いた定食とか、野菜の掻き揚げの定食とか。
kadoya08.jpgkadoya09.jpg
暖簾を潜ると、「今日はなんにする?」と訊いてくれるオバチャン。
あるものならなんでも作ってくれるなんて、「深夜食堂」みたいだね(笑)。


枯れた風情とオバチャンの手料理がいい、新富町の食事処「かどや」。kadoya10.jpg試しに、なんで「かどや」って云うのと訊いたら、予想通りの応えが返ってきました。
「角にあるからよー(笑)」。


口関連記事:喫茶「バロン」で ケチャップ官能ナポリタンとナポリタンなグラタン(09年11月)


「かどや」 中央区新富1-10-7 [Map]

column/02917 @700-

口キッチン「ぼらぼら」で ナポリタン独特個性な手打ち自家製麺

borabora.jpgご無沙汰していた、キッチン「ぼらぼら」。
その前を通る度に、店の前でテイクアウトの品を待ちわびる人影がいるのを眺めていました。
改めて見る、コテで化粧した白い壁とパステルな印象の煉瓦で構成するファサードの意匠は、街のパスタ屋さんの風情によく似合っています。

メニューborabora01.jpgには、「カレーライス」2品に続けて、「スパゲッティ」が5つラインアップ。
で、やっぱり目が行くのは、「ナポリタン」。
自家製トマトソース使用と謳っています。


それぞれの席の正面にモレなく茹で玉子がちょんと置かれているのも「ぼらぼら」のお約束。
コンコンと殻をカウンターで叩いて、ツルンと剥いて、塩少々でペロっと平らげて、コールスローが半分ほどになったところへお皿が届きます。borabora02.jpg


やや細い、という印象の麺をフォークで巻き取るようにすると、ゴムの弾力のような気配をさせながら決して伸びたりしない、不思議な手応えがする。
borabora03.jpgborabora04.jpg
適当な量の麺を口の中に滑らすと、クニクニとした歯応えとその芯に太いアルデンテの部分を保っているかのような剛性とが併存している、これまた不思議な食感のする。
もうちょっとケチャップ色が濃いのが「ナポリタン」らしいかもなぁと思いつつ、卓上の粉チーズをスプーンでふりふりして、またひと口。
あれ?ずっとこふいふ麺だったかなぁ。


borabora05.jpg和風かインド風かの「カレースパゲッティ」という手もあるけれど、
「ぼらぼら」の不思議食感の麺を愉しむには、
「タコのペペロンチーノ」や「たらこスパゲッティ」もまた面白い。
borabora06.jpgborabora07.jpg

もっと茹でたらどうなるのだろうと想像しながら、麺同士がちょっと絡まる、時折みせる焼そばの麺的表情を愛でる感じに啜り、巻き、咀嚼する。
んー、個性だ(笑)。


独特麺の食感が今日も客を呼ぶ、キッチン「ぼらぼら」。borabora08.jpgステンレスのトレーの中で布巾に包まれた乾麺は、訊けば、自家製手打ちだという。
いつぞやの小麦高騰が切っ掛けとなって、この麺に辿り着いたらしい。
そっと扱う、その掌に慈しむような優しさを感じました。


「ぼらぼら」 中央区湊1-2-12 [Map] 03-3555-0132

column/02912 @900-

口喫茶「バロン」で ケチャップ官能ナポリタンとナポリタンなグラタン

baron.jpg新富町の「ほそ川」という居酒屋の脇を往くと、掠れた赤い文字で「営業中」と示す古びたスタンド看板が立っている。
その下の黒板的スペースには、「スパゲッティ」「グラタン」「ハンバーグ」「ビーフカレー」とあって、それはペンキ書き。
ずっと定番となっていることが窺えます。
そして一番下にある「バロン」というのが、
そのお店の名前。
狭い階段を上がったところが、喫茶「バロン」だ。

baron01.jpg

昭和な匂い漂うソファー席が奥へと並ぶ店内。
窓際の明るいテーブルに腰掛けて、眺めるメニューにスパゲッティが10種類。
その中でもやっぱり、「ナポリタン」が気になります。


baron03.jpg店内に早速響く炒め音。
テキパキ動き回るおかあさんが届けてくれたお皿は、
量感麗しいケチャップ色。baron02.jpg


どれどれと、まずは粉チーズもタバスコも振らずにフォークの先を回してみる。
たっぷりと纏ったケチャップの甘さと酸味とともに、ちゅにゅちゅにゅと口元を滑る中太麺。
うん、いいね。
もっと炒めた感じも好みだけど、こうして濃度をちょと増したケチャップの官能も悪くない。baron04.jpgパルミジャーノレッジャーノなんかじゃなくて、いつもの粉チーズがまた似合うのだ。


そして、のむのむさんも気になっていたのが、「グラタン」の「イタリアン」。
木目のプレートの上にはホタテ型の深い耐熱皿と浅いサラダのお皿。
そしてそのふたつのお皿を跨ぐように厚切りのトーストがどんと載る。baron05.jpgなんかこのトーストが妙に嬉しいのは何故でしょう(笑)。


baron06.jpg関西で「イタリアン」といえば、云わずと知れたアレのこと。
やっぱりそふいふことなのかなぁと少し探るような気分でふつふつと焼け溶けたチーズとベシャメルの幕を捲ると、中からでてきたのは、うん、やっぱり。baron07.jpgイタリアンな「グラタン」は、ナポリタンなグラタンなのですよー。
ぬはは、溶けたチーズとホワイトソースを絡めたナポリタンというのも、一興であります。
今度ウチで作ってみようかな(笑)。


気がつけばサラリーマンで一杯になる、スパゲッティ&コーヒー「バロン」の正午。baron08.jpg「ビーフカレー」も「ハンバーグ」も素朴にイケそうな、そんな予感がいたします。


「バロン」 中央区新富2-11-1 井口ビル2F [Map] 03-3297-3763

column/02906 @700-

口CAFE DINING「Pali Kari」で 身と皮の香ばしきすずきのポワレ

palikari.jpg新川は霊岸島近くの刀削麺の店の脇にちょっとした路地がある。
その先を覗くと、湯気を上げるコーヒーカップのアイコンを示した小さなサインが見えます。
以前新規オープンのお知らせをみて、そのうちお邪魔してみようと思ったことがあったんだ。
でも暫くすると、おひる時前を通ってもずっと暗い店内で、結局その機会を逸したままになっていたお店。
その「Pari Kari」がリニューアルオープンしました。


以前のことを知らないので、どこがどう新しくなったのかは、判りません。
何処が入口か一瞬戸惑うファサードから硝子戸を押すと、すぐ左手が厨房とカウンター。
右手の柱越しにテーブル席が配置されています。
おひとりさま御用達の大きなテーブルの一角に佇んでキッチンを望むと、カウンターの頭上の下がり壁に黒板が掲げてあって、その日の前菜、魚炭火焼、肉炭火焼、そしてチーズ各種のあれこれが書かれてる。palikari01.jpg炭火焼もひとつのウリのお店なんだね。


ランチメニューも黒板書きで、生パスタのセットに魚または肉のワンプレート、
パスタ+魚or肉のランチコースの3本立て。
ワンプレートから「すずきのポワレ」を選びました。


まずやってくるボウルにはこんもりとサラダ。
「クーリ」の前菜サラダには敵わないものの、たっぷり野菜は嬉しいもの。
そこへキッチンの方から揚げ焼きの音が漏れ聞こえてきて、お皿を待つ臨場感が増してくる。


palikari02.jpg
香ばしい薫りをふーんとさせながら、当のお皿がやってきました。
さらっとしたバジルのソースに浮かぶ鱸の身の皮目が誘う。palikari03.jpgこの日の鱸は、京都・舞鶴産だそう。


すっとナイフを入れるとさらさらと脂が滲んでくる。
奥側に置いたトマトのソースをちょんと載せて口へ運べば、ふわわわっと皮目の香ばしさ×白身自身の香ばしさが口中に広がる。palikari04.jpgうん、旨い!
バジルとトマトのソースもいいアシストをしています。


数日後の生パスタは、「エビのラグーと水菜のリングイネ」。
例によってサラダをわしわし食べてから、受け取る白いお皿。palikari05.jpg白く澄んだスープ浮かぶのは、
海老のラグーというか、かたちを整えない海老のつみれというか。


オイルをしっかり乳化させた塩仕立てのスープと生のリングイネとが、
一体感をもって口元を滑る。
palikari06.jpgpalikari07.jpg
ほどよく散らした鷹の爪が、味わいに輪郭を与えていて、悪くないセンスだね。
焼き立てのフォカッチャやマルパンもぷち嬉しい。


この11月にリニューアルオープンしたCAFE DINING「Pali Kari」。palikari08.jpg気取ってるだけのバー・ダイニングは勿論お呼びじゃないけれど、ここでは気の利いた炭火焼き料理やチーズをワイン片手に愉しめそうな、そんな予感がいたします。
秋には本棚を背にして、夏にはオープンエアーでね。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)


「Pali Kari」 中央区新川1-6-12AIビル茅場町1F [Map] 03-3537-6663 http://palikari.jp/

column/02899 @1,200-

口インドカレー「デリー」新川で コルマにインド辛さ加減と玉葱使いの妙

delihishinkawa.jpg久方振りに「デリー」のカレーが食べたくなって、
新川方面へ。
中央大橋へと至る、八重洲通り沿いのすぐ横辺りにあったと思い込んでいて見つからず、ああそうか、もっと新大橋寄りかと遠くから見える黄色いテントを改めて目指します。

圧倒的に男性の割合が高いものの、変わらぬ店内はなかなかの盛況で、唯一空いていたカウンターの奥へと横這いになります。
delihishinkawa01.jpg
辛さ5つ星の激辛「カシミールカレー」は、まず選択の対象から外しておいて腕組み悩み(笑)、辛さ星2つの「コルマカレー」から。


「デリー」という文字が掠れ始めた皿には、ただ白いご飯を平らに均し、添えられたステンレスの楕円も、器そのものは実に愛想がない。delihishinkawa02.jpgところが、スプーンをカチと鳴らして掬ったコルマの、なんと陽気なことよ。
たっぷりたっぷりの玉葱のなせる技か、
トロトロだけど、サラサラな、不思議なソースにグイっと魅せられてしまい、ニンマリだ。delihishinkawa03.jpgdelihishinkawa04.jpg卓上のアチャールやパンチングメタルに押し出したようなチーズでちょっと変化をつけるのもまた愉し。


ということで、「インドカレー」をいただきに、裏を返す。
辛さ☆3つの「インドカレー」は、湯島の本丸でも、コリドー街近くの銀座でも、痛いくらいに辛かった覚えがある。
それにここでも挑もうというのだ。


「コルマ」に比べると、やや赤っぽいような気がするも、そんな見るからに辛そうではない。delihishinkawa05.jpg
それはもう、完全にサラサラなスープカレー状態なので、五反田「うどん」で培った食べ方をここでも踏襲する。
ご飯をよそったスプーンをカレーに浸してから啜ったり、時にライスとカレーを交互に口にしてみたり。delihishinkawa06.jpg

そしてそれは、辛さが柔らかい。
鋭角な辛さでなくて、なんだかちょっと奥の方からでひりひりっひりひりっとひた迫るような。
ぬはは、いいなぁ、こんな加減の辛さだったら、厭な汗を掻くこともない。


湯島や銀座に比べて、丸い辛さのカレーに仕立てているような気がする。
ただただ刺激を求める激辛派な諸兄には物足りないかもしれないけど、こんな具合がとっても正しいものような気もしてくるんだ。
そして、しっかりと旨みを湛えているのが嬉しいぞ。


ちなみに、メニューの最後にひっそりと書いている「コンチネンタル」には、欧風スタイルの甘口カレー、と但し書きがある。delihishinkawa07.jpgそれはまさに、家庭のカレーを敢えて再現したようなカレーではある。


でも、目を閉じて味わってみると(笑)、「コルマ」や「インド」の中にあった鮮やかなのに押しつけがましくないスパイスと旨みが同じ基調で広がってくるのが判る。delihishinkawa08.jpgそれでいて、それぞれの風味の違いが明確なのだから、ふたたび腕組んで感心したりしてしまうんだ。
玉葱使いの妙、でもあるンだね、きっと。


鍛冶橋通り沿いにすっと佇む、新川「デリー」。delihishinkawa09.jpg上野・銀座より、ボクは断然ここが好き(うふ)。
未だ試してないけれど、新川「デリー」の「カシミール」だったら、愉しめるンじゃないかなぁ。


口関連記事:
 かれーの店「うどん」で 堪らん牡蠣の夜すーぷ味を反芻(06年12月)
 カレー料理専門店「デリー」上野店 でひーひーインドカレー★3(08年01月)
 インド・パキスタン料理「デリー」銀座店で コルマカレー辛さネッチャリ(06年01月)


「デリー」新川 中央区新川1-28-35 鳴門ビル1F [Map] 
http://www.shinkawa-delhi.co.jp/

column/02896 @900-

口イタリアン・バール「BARDIGO」で ネグローニとカキスパゲッティ

bardigo.jpg野菜とキノコを活かしたお皿たちを堪能した「クーリ」を後にして、新富町の裏通り。
ずっと気になっている「トニーの店」の前に立つも、中からカラオケをがなるオッチャンの声が漏れてきて、渋いバーであったらいいのに、という期待はどうやら当ての違うものだったらしい。
少々残念な心持ちと、それでも一度訪ねちゃおうかなという野望(笑)を抱えたまま、首都高・京橋ランプの方へ向かって歩く。
目的地は、その京橋ランプ入口のすぐ脇にあるバール、「BARDIGO」だ。


店入口の両脇に置かれたテーブルにも先客さんがあって、空席があるか心配になるも、
ちょうど空いたテーブルがあって、すんなりとそこへ潜り込む。
週末のちょい深い時間帯の店内は、バールらしい賑やかさに包まれています。


カジュアルなカクテルが気分かなぁとメニューを漁って、指差したのが「ネグローニ」。
ジンベースで、カンパリとベルモットによる鮮やかな夕焼けのような色相のグラスだ。bardigo01.jpgフィレンツェの老舗リストランテ「カソーニ」が、常連客の伯爵ネグローニのために食前酒としてつくり、伯爵の名を冠するのを許可されたものらしい。
イタリアン・バールに似合いのカクテルのひとつ、ってことになるね。


そんなグラスになにかお供をとメニューを辿って目に留ったのが「カキと水菜のスパゲッティ」。
お腹は十分に満たされていても、「カキタベニスト」精神がひょっこり顔を出すのです(笑)。
Sサイズでお願いできるのが嬉しいぞ。bardigo02.jpg想定通りのお皿全体に小振りの牡蠣の風味がちゃんと廻ってる。
気仙沼の「生牡蠣」や「牡蠣のラルド巻きフリット」の用意もあるんだね。


どこからともなく夜な夜な仲間が集まってカジュアルに愉しんでいる、
そんなイメージのイタリアン・バール「BARDIGO」。bardigo03.jpg70年代のBGMが醸す懐かしさがオッチャンたちにも居心地のいい空間にしています。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 彩り野菜の活力長野収穫のキノコたち(09年10月)
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「BARDIGO」 中央区新富1-4-3 レプレビル1F [Map] 03-3551-5535

column/02893

口Restaurant「Coulis」で 彩り野菜の活力長野収穫のキノコたち

coulis.jpg二日続けてランチしちゃった記憶も新しい、
新富町のレストラン「クーリ」。
その後もじわじわと話題になっているようで、
先を争うようにランチに訪れる女性陣でなかなかの盛況を呈しているらしい。
やっぱり夜にも行かなくちゃ!
ってことで予約を入れた秋の夜。
暗がりから見上げるキッチンからも活気の片鱗か伝わるようだ。

階段の脇が食材のプレゼンテーションの場になっていて、
今夜目に留まったのは、ドンと置かれた粉の袋。
丁寧にも「十勝産小麦強力粉 春の香り」と貼り紙がしてある。
その粉がなにに化けるのかな。


テーブルに案内されて、食前酒。coulis02.jpgルバーブを甘く煮て、スパークリングワインと合わせたカクテル。
繊維質な果肉っぽい甘さが優しいカクテルだ。


ひと品目のプレートには、北海道産のししゃものフリット。coulis03.jpg花猪口(ハナイグチ)というキノコのフリットをのせ、そのキノコの軸で作ったソースをあしらってある。
香ばしく弾ける胡桃も長野から持ち込んだもの。
数日前にスタッフ自ら長野を訪れて、キノコ狩りや直売所めぐりをしてきたそうで、今夜はそんな食材をあちこちで愉しめそうな、そんな嬉しい予感(笑)。
ああ、軽やかなサクっの中に広がる秋の滋味。


続くお皿に黒鯛のセビーチェ。coulis04.jpgセビーチェとは、中南米でいうところの魚介のマリネで、黒鯛の身が湯引きしたように白みを帯びていて、酸味に浸したさらっとした中に旨みが凝縮してる。
その下で控えるは、クリタケ、ナメタケにヌメリスギタケモドキやムラサキシメジ(?)といった、やっぱり長野からのお土産キノコあれこれだ。


然らばワインも長野産にしちゃいたい、と選んだのが「ヴィラデスト プリマベーラ シャルドネ2006」。
キリッとしながら一瞬の華やぎや樽香りのような風味が折り重なる奥行きがある。


そしてこれぞ「クーリ」のスペシャリテでないの?の魚介と15種類の野菜のサラダ。coulis05.jpg彩り鮮やかな野菜たちの廻りに、ヴィネグレットのペイント。
ランチと違うのは、スタッフがテーブルに置いたお皿の上に恭しくソースパンを構えたこと。
そこからスプーンで掬った液体をサラダに回し掛けるも、そこからは半ば蒸発するように一瞬の白煙を上げる。
-196度の液体窒素で凍らせたドレッシングで風味づけ、という趣向だ。
この夜のお魚は、鰤。
その鰤には、青森県産の青海苔とシラスを添えるという、組み合わせの妙。
例によって、その下にリゾットが隠れてるんだ。


coulis06.jpg
バジルのタネをトッピングした自家製パンを齧りつつ受け取ったお皿は、三片のチップスが浮かぶスープ。coulis07.jpgじゃが芋のスープかと思えばそうではなくて、
菊芋という北米原産のキク科植物の塊根のスープだという。
浮かんでいるのは、菊芋にピンクなじゃが芋ノーザンルビー、紫色したシャドー・ムーン。
大好きなヴィシソワーズをその繊細な風味のまま温かくしたような滑らかな滋味が伝えてきて、
いい。


coulis08.jpg
すっくと皿の上に屹立しているのは、つまりは春巻き。
万願寺唐辛子、茄子にヤリ烏賊。
赤いサルサでパリッといただくと、中華なような、メキシカンのような(笑)。coulis09.jpg添えられていたほおづきを甘く齧ります。


リースリングでもそんなに甘ったるくない仕上がりという「LEON MANBACH 2007」にボトルを換えたところで、意外や自家製ピザ。coulis10.jpg茄子やパプリカ、キノコのピザに蒲公英の葉が横たわる。


おお、なんだろうと身を乗り出したのが、透明なお皿。coulis11.jpg北海道からやってきた白子を揚げ焼きのようにしていて、そこにマコモダケのボイルを帽子のように載せている。
零れないようにそっと歯を立てると、期待通りの濃度で解ける白子の愛おしさよ(笑)。


そして、お魚メインが長崎産の白アマダイのポアレ。coulis12.jpg鱗を欹てるようにカリサクに揚げていて、その食感と白い身のほっこりした甘さの重なりがいい。
coulis13.jpgcoulis14.jpg
と、その下のソースから小振りな牡蠣の身が現れた。
牡蠣のリゾットが隠れていたとは~。
お皿の底にリゾットを潜ませるのは、折笠シェフの定番アイデアなのかもね。


方や、ショッキングピンクの断面が誘うは、信州和牛のランプのグリル。coulis15.jpg脂の甘さでなく深~い滋味を集めた赤身が柔らかにいただける。
「クーリ」らしく、周囲を固めるは、赤からし菜に野生クレソン、万願寺、などなど。
和牛のスジのジュを含んだキノコのソースが風味を添える。


デザートは二層のミルフィーユ。coulis16.jpgチョコレートのブラウニー、キャラメルアイスなんかをクッキーで挟んでる。
その造形を愛でつつ、エイッと崩して動かすスプーン。
たっぷりだけど、あっという間にぺろんと舐めてしまうんだ(笑)。


折笠シェフは、
長野「ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー」での研鑽を経ての、新富町裏通り。
一本目にいただいた白ワインは、その「ヴィラデスト」のワインであったのだ。coulis17.jpgそして、満たされた気持ちもお腹も軽やかなのはきっと、野菜たちの活力を利かすアレンジの賜物なんだね。


のむのむさんワシ・ブロさん旦八さん、ご一緒ありがとー。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)


「Coulis」 中央区新富2-10-10 2F [Map] 03-6228-3288 http://www.coulis23.com/

column/02885 @10,500-

口とんかつ「茅」で とんかつ屋にして中おち丼ロースカツも健在だ

kaya.jpg新入社員当時、
ボーナス日のランチ候補の筆頭だった「茅」。
特別な日のささやかな贅沢を千円を越えるお昼ご飯で満喫していたものです(笑)。
そうそう、「茅」の隣にあったのが、ラーメンフリークにも人気だった「真芳味」。
そこは今、別のラーメン店になっている。
そんなすずらん通りをこのところ通り掛かかる度に気になっていたのは、とんかつ専門店であるはずの「茅」らしからぬメニューなンだ。


kaya01.jpg店先に立て掛けたパネルには「中おち丼」と認めてある。
1日20食限定、築地直送マグロ、とも。
もしかして、マグロの中おちを揚げちゃってたりして、なんてちょっぴり妙な期待をしながら、久々の暖簾を潜ります。


かつての主人の姿はそこになく、精悍な印象の男が手際よくカツに包丁を入れている。
息子さんなのかな。
少なくとも昨日や今日、油鍋の前に立った訳ではなさそうだ。


中おち丼をと云いながら、例によってカニ歩きでカウンターの中ほどへと進み、肘をつく。
どんぶりは、奥に立つ女将さんの担当だ。


どんぶりそのものはやや小振りの径の深い奴。
そこへまるでご飯が見えなくするように、マグロのぶつ切りが押し込められ、真ん中に骨際から削いだ身を配して、その上にワサビが載っている。kaya02.jpg

「タレに漬けていますけど、足りなければお醤油を」となれば、あとはもう、わさびをちょっとづつ箸の先で分けながら、掻き込むようにするばかり。
kaya03.jpgkaya04.jpgkaya05.jpg
脂のノッたトロの身ではなく、骨際で旨味を凝縮した赤身が層をなす。
しつこさなく、ふむふむと、その層の下からご飯を穿り出すようにして。
そういやぁ、ここのご近所居酒屋「和田家」の「づけ丼」もマグロてんこ盛りだったなぁ、と思い出す。


築地からといっても、場外のどこかで買い付けてくるのかなぁと訊けば、女将さんの弟さんが築地の仲買の関係者で、自ら鮪中おちをこの店に運び込んで、下拵えをしてくれているそう。
そうであるからこそ、とんかつ店で中おちたっぷり盛りのどんぶりが実現したンだね。


kaya06.jpg
そして、「茅」の「茅」も健在。
卓上のピンクソルトのみでいただくに適う、ロースカツ。kaya07.jpg噛む歯触り軽快に、脂の甘さをすんなりと愉しめるンだ。


茅場町を代表するとんかつ店、「茅」。kaya08.jpg今度、久し振りに「ヒレカツ定食(1,800円)」をいただこうかな。
些少なれどもボーナスが出たら、ね(笑)。


「茅」 中央区日本橋茅場町3-8-12 [Map] 03-3664-9197

column/00673 reprise @800-


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