通過するばかりで、下車する機会のあまりない戸越公園駅。
その戸越銀座の駅前を通る商店街から外れたところに、ちょいと気鋭のラーメン店があると訊く。
こんなところにヨーカ堂があったのねと呟きつつ、歩くその先の暗がりに一点、スポットに照らした店が見つかった。
どこか「ajito」チックにも思うのが、
「インフィニ」のファサードだ。
お願いしたのは、「インフィニのまぜそば」。
「卵」「辛味マヨネーズ」「とろけるチーズ」のトッピング全部のせで挑みます。
なるほど、「ジャンクガレッジ」とほぼ同じ見栄えのドンブリ。
底のタレを十分に絡めるように、よーく混ぜ混ぜする、如何にも旨そうな麺は、ご存知浅草開花楼謹製。
粉の風味が活きた噛み応えの心地いい麺は流石で、口の廻りを汚しながらも、啜る動作が止まらない。
「ジャンクガレッジ」に思った、まさに"ジャンクな魅力"は、ここではそれがすっかり丸いものになっている。
尖がった味わいの代わりに少量のスープがドンブリ全体に旨味を齎して、上品ですらあるンだ。
牛骨を使っていると云われるのがなんだか頷ける、そんな仕立てのまぜそばだ。
日を変えてふたたび、師走の夜。
今度は、まぜそばでなく、「ヤサイカライ」と呼ぶ、つまりはラーメン。
湯掻いたキャベツ、人参、ほうれん草と、やや厚めにスライスしたチャーシューののった、穏やかな佇まい。
「カライ」というのはきっと、ドンブリの脇に添えている、魚粉や胡麻、干し海老などと和えた唐辛子を指す。
じゃ、「ヤサイ」というのはトッピングはもとより、野菜のピューレをたっぷり織り込んだもののように思えるスープのとろみを指しているのかと思いきや、これが和牛牛骨をじっくり時間をかけて煮出したものらしい。
これまた、動物系に思えない、意外なほどに優しい仕立て。
開花楼の麺によく絡むそのスープに辛味を溶かし込むと、味わいの輪郭が立ってきた。
サッカーフリークの店らしく「ロスタイムライス」と呼ぶ、玉子と豚肉のスネほぐし、ライスボールのセットを追加して、辛味を足したスープに投入するのがどうやらお約束。
ノンジャンクなスープがゆえに、スープ完飲にも罪がない。
「ジャックガレッジ」で目覚めて生まれ営んでいた、
ネット販売専門ラーメン店「infinitus 0」。
業界初の無店舗型にはやはり無理があったのか、ネットからリアルなカウンターへと回帰したのがここ「インフィニ」だ。
無限大∞を意味する店名に籠めた想いは、どんなさらなる展開をみせるのでしょう。
「インフィニ」 品川区豊町4-1-14[Map] 03-6423-1788
讃岐うどんの「夏目家」を訪れた後、
意外と知らない石川台界隈を散策してみました。
両側に改札の構える踏切の通りよりも一本雪が谷大塚寄りの方が駅前商店街らしいなぁと思いながら歩いていると、池上線を潜るガードの近くで、「和洋食」と示す看板を見つける。
和なのか洋なのか、思わず、どっちやねん!と呟きつつ、ウインドーのメニューをチェック。
そこにあったフレーズに一発でやられました。
メニューには、「スパゲティー」でも「スバゲッティ」でもなく、「スパゲッチ」。
いい響きじゃないですか、「スパゲッチ」(笑)。
改め訪れた石川台。
一瞬の躊躇いの後、「汀」の褪せて古びた扉をエイっと引き開きます。
左手の厨房と右側の通路を挟んで奥へ伸びるカウンター。
店内全体に、外観とまったく違和感のない古色が帯びていて、なかなかの年季だ。
くすんだスツールに腰掛けつつ、「ナポリタン」を所望してから、
卓上のメニューを確かめます。
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右隅に書かれた「スパゲッチ派」というフレーズにまたニヤリ(笑)。
スパゲッチ派な「ナポリタン」は550円かぁ「ジャポネ」ではいくらだったかなぁ「ドライスパ」や「牛煮込スパゲッチ」も気になるなぁなどと思いながら、「カレー系」を飛び越えて「ピラフ・丼もの」ブロックをみると、あ、あります、ありました、しょうが焼きメニューが(笑)。
こりゃ、Gingerさん&ナポさんに捧ぐの巻だぞっと。
ザージャジャ、ジャジジャ、ザー、ザジャっザっザっ。
ほとんど目の前で返す北京鍋が奏でる炒め音が店内に響きます。
冬場のナポリタンは、沸き立つ湯気とともに。
その姿からも、しっかり炒めてくれているのがよく判る。
ピーマン、玉葱以上に椎茸の姿が目立つののと、刻みキャベツ一緒盛りが「汀」のスパゲッチ、「ナポリタン」の特色か。
うん、このよく炒め感たっぷりのナポリタン、結構好きかも。
そして、生姜焼きをのせちゃいました、とどうやらそのまんまの説明を添えてくれているのが「ポーク生姜焼丼」。
どんなんかなぁと目の前の俎板を眺めていると、冷蔵庫から取り出した豚肉をちょっと意外な大きさで刻んでる。
へーと思いながら再び聞く、ナポリタンとは違う炒め音だ。
受け取る器は、恐らく、カレー皿。
炒めに縮んだ豚肉が大粒のそぼろのようにも見える、面白い仕立ての生姜焼き。
そして、ここへも千切り添えキャベツ。
生姜風味がしっかり利いていて、味つけ濃い目もいいのだけれど、ややパサパサするのが玉に瑕。
でも大きめに豚肉を刻んでしまったら、
「汀」の生姜焼きの特色を失ってしまいそうだ。
石川台の希望ヶ丘商店街の一辺に佇む、和洋食「汀(なぎさ)」。
油に曇った硝子の填まった棚には、一升瓶やサントリーの「オールド」「角」「白」の揃い踏み。
そして、「ニギスの丸干し」「ポテトサラダ」「オクラ」「とり貝刺身」から「牡蛎フライ」「雑煮」までの品札が下がっています。
石川台駅を最寄りにしていたら、呑みに寄ってしまいそうなそんな気もいたします。
□関連記事:
さぬきうどん「夏目家」で 讃岐な肉汁つけうどんバクダンうどん(10年02月)
「汀」 大田区東雪谷2-11-2[Map] 03-3720-1415
それは確か初秋の頃。
新聞を広げた時に、一葉の折り込みチラシが目に留りました。
白地に筆文字書体だけを配した、一本気な気配をみせるチラシ。
そこには自信のほどが窺える力強さが宿っていたのです。
開店を告げるそのチラシの主が、
石川台のさぬきうどん「夏目家」でした。
路面電車チックな石川台駅の改札を出て、すぐを右に折れると、その先右手。
「うどん」という文字とともに、ファサードにモザイクをあしらったかのような二階屋がみえてきます。
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手描き風の文字で大きく「うどん」と記した白い暖簾を潜るとそこは、ゆったりした空間のフロア。
天井の高く、古材を巧く使った落ち着ける雰囲気を醸しています。
奥に湯気を上げる厨房の様子が窺えるね。
武蔵野うどんではないけれど、どうもそこから注文みたいと「豚汁つけうどん」。
品書きには「これ たべなきゃ」と何気なく書いてある。
どんぶりに盛られてきたうどんは、つやつやとして、
でも機械づくりっぽいノッペリした表情ではない。
一方、つけ汁は、やや小さめに刻んだ豚バラ肉が浮かぶヤツ。
その豚汁に浸して啜り噛むうどんは、なるほど讃岐流。
むにんっとした量感と歯応えに加えて、どこかうどん自身の仄甘さを残すよう。
その点から考えると、ちょっとつけ汁が甘いかもしれません。
壁には、「夏目家のこだわり」が貼ってあって、例えば、だしには、コクと甘みの出る瀬戸内海産白口煮干しを使っているとある。
うどんには、オーストラリア産の小麦粉を使い、温度管理した熟成庫で寝かせているという。
温かいうどんもと、別のお昼に「母の味バクダンうどん」。
鶏、豚、豆腐、木耳、玉葱、長葱、玉子に生姜。
それらをよく練って出汁で煮る。
店主のお母さんが、時々鍋一杯に作ってくれるという、がんもどきの変わり版のような「バクダン」がトッピング。
やっぱり冷たいうどんの方が魅力を発揮してくれるけど、ふむふむこれも悪くないと汁を啜る。
おでんのタネのようでもある「バクダン」がその汁にほろほろっと解けてあたりがなんだか嬉しいぞっと(笑)。
石川台のさぬきうどん店といえばきっと、ここ「夏目家」のこと。
以前は「夏目家ダイニング」と称するお惣菜の店であったらしい。
「にしんの昆布巻きうどん」「穴子の玉子焼きうどん」に「コリアン風上品モツ煮うどん」、豚肉をちょと入れたつくねの「つくねうどん」などなど。
惣菜に対する試行錯誤が、さまざまなうどんバリエーションに活かされているよな、そんな気がします。
「夏目家」 大田区東雪谷2-23-5[Map] 03-3727-0182
高知県出身のご主人が土佐料理を中心とした和食を供してくれるお店があるという。
ところは、学芸大学駅近く。
高架沿いを都立大方向に進んで左に折れる。
ずっと以前、「BELLE AIR」ってショット・バーにお邪魔した覚えがあるのだけど、この辺りじゃなかったかな。
そんなことも考えながら見上げた看板に、
和食「よね津」。
すっとその前を通り過ぎてしまいそうな、二間ほどの間口の小ぢんまり感がいい。
「よね津」では、旬のおすすめ料理七品もしくは八品のおまかせコースやかつおと酒肴のセット料理があるけれど、アラカルトでいただくことにしましょう。
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まず受け取ったお椀の出汁に思わず目を閉じて、しみじみ。
そして、やっぱり土佐といえばと「名物かつおたたき」。
ああ、生姜や大蒜もいいけれど、この燻した香りってのも脂のほどよくのったかつおに不思議とよく似合うのだね。
高知の川といえば、日本最後の清流と云われる四万十川。
その四万十川で獲れた「ごり」と呼ぶハゼの仲間を使ったお皿が、
「四万十川ごりの唐揚げ」。
ポリポリと軽ろやかに愉しむ衣の歯触りの中に澄んだ野趣を仄かに示してくれている、ごり。
うん、いいね。
目に鮮やかな紅でやってきたのは、「紅芯大根のサラダ」。
胡麻油を含んだタレが大根自身の甘さを誘って、
シャクシャクとした食感と合わせて、予想以上にイケる。
お待ちかねだったのが、「白子の春巻き揚げ」。
白子を春巻きの皮に包んで揚げちゃうなって、想像するだに旨そうでない?
さっと刻んだ断面からいまや溢れ零れんとする白子を思わず凝視(笑)。
きっと熱いよねーと云いながらそっと齧ると、あっつっっ!
やっぱり熱い。
ひと吹きだけ、ふーとして改めて齧ると、ふうむ、旨い。
生の白子以上にクリーミーな舌触りとコクとが活性しているようで、そこへ大葉の香りが気の利いた挿し色になっているンだ。
これもお待ちかねだった「甘鯛のかぶら蒸し」が、また旨い。
みぞれにして表面を覆ったかぶらの甘さ滋味が堪らない。
かと思ったら、甘鯛の白身がまたベクトルの違う甘さほっこりと伝えてくれる。
あとからだとなくなってしまうかもですよ、
と云うので慌ててお願いしておいた「土佐清水鯖棒寿司」を〆に。
銀の皮目に斜め格子に入れた包丁が印象的。
どれどれと口にする「よね津」さんの棒寿司は、
酢〆が浅めで、生に近い仕立てのもの。
酢がきゅきゅっと利いた鯖も好きだけど、
なるほどこふいふのもまたいいもンだと知る。
冬場の鯖はさらに脂がのってるってことでもあるのだろうね。
サバスキーは、八戸の鯖も京都の鯖寿司も土佐の鯖もどれも好きなのだ(笑)。
土佐料理を軸にした大人な和食と肴でお酒のすすんで困る、学芸大学「よね津」。
ご主人の米津さんは、土佐料理の「祢保希」での修業を経て、ここ「よね津」を開いたのだそうです。
「よね津」 目黒区鷹番3-4-13 笹崎ビル1F[Map] 03-3716-5991
八雲の図書館で午前中を過ごして、さてどこかでお昼を摂りたいなと考えて浮かんだのは、以前お邪魔した「わさ」ならきっとここから遠くないだろうこと。
図書館の前を西に進んで、自由通りにぶつかったところで目黒通りに向かってちょっと行けば「わさ」の前。
席は空いているかなぁ。
扉を開けようとすると、ちょうど中からおふたりの先客が食事を終えて出てくるところ。
入れ替わるようにカウンターの隅へとお邪魔です。
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例の、黒板プレートには14品が並んでいます。
その中には前回、冬の季節ものとして気になっていた牡蠣料理がある!
早速その、「カキの四川風」をお願いしました。
北京鍋で揚げ焼した牡蠣の身に、たっぷりと刻んだ葱や丸い容器に用意した粉末状の食材、調味料を手早く組み合わせ、四川風のソースにして絡める手練。
さーっと注ぐ、プラスチックのボトルに入っているのは、なんだろな。
香菜をあしらって手渡された「カキの四川風」のお皿。
ぶりっとした量感がそのフォルムから窺えるようで、さらに期待が高まります。
火傷しないようにフーとしてからそっと噛めば、揚げ焼きの外郭で包み閉じ込めた旨みがそれここだとばかりに弾けるように広がってくる。
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ソースの辛み、酸味、甘み、香気、とろみがその旨みをぐいっと高みに押し上げてくれる。
うへへ、堪らん堪らん。
ビール呑んじゃいたい(笑)。
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もう一品お願いしていたのが、「咸魚炒飯」。
ハムユイがもたらしてくれる発酵モノの魅力をフィーチャーしたチャーハンだ。
カウンターに置いたふたつの円筒形のタッパーのひとつから摘まんで北京鍋に投入したのがそのハムユイ。
過日いただいた「葱炒飯」でも堪能した葱の甘い香りと交差するように、ハムユイの匂いが鼻腔を擽って、一段濃厚な旨みがその後を追ってくる。
うへへ、クセになるお味、と申せましょうか。
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お皿の横にのせてくれているのは、そのハムユイの骨を素揚げにして解したもの。
カリシャクと軽快な歯触りの変化をつけてくれる、面白いアイテムだ。
八雲の住宅街にカウンターで魅せる中華レストランは、環の中に「さ」と書いて「わさ」。
11月の半ばから、平日のランチを休んで夜の部の営業を延長することにしたそう。
今回もなぜに「わさ」なのか訊き損なったので、また行かなくちゃ。
口関連記事:Chinese restaurant「わさ」で 冷製トマトとビーフン鮎春捲葱焼飯(09年08月)
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」
「わさ」 目黒区八雲3-6-22 [Map] 03-3718-2232 http://wasa.main.jp/
ロータリーの整備もすっかり済んだ武蔵小山駅前。
そこから「palm」の中をずーーーと歩いていくと、
中原街道にぶつかる手前で漸く、その長いアーケードが終わります。
そしてそのままちょっと足を進めると見つかるのが、「WARAUKADO」というアルファベットの並び。
一瞬、ロシア辺りの地名かなにかかなぁと思うも、
「ワ・ラ・ウ・カ・ド」と読める。
近づいて帯状のサインの隅を見上げると、
なるほど「レストラン ワラウカド」。
ハンバーグが自慢のお店のようです。
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追加オーダーしたオニオングラタンスープを火傷しないように、ふーふーはふはふ啜って、でも結局やっぱりちょっと火傷しちゃったなぁと(笑)、そう自省しているところへライスのお皿が届きます。
それを追っ掛けるように、白いお皿が登場しました。
なかなか印象的なフォルム。
目玉焼きがもたらす、明朗でキャッチーな表情に和む感じ。
ひょいと載っけたカンカン帽のような目玉焼きの下には、選んだアンチョビオニオンソースのたっぷりみじん切りの玉葱。
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玉子の上からエイ!っとナイフを入れると、肉汁がすわわわっと零れ流れて、そこへ玉子の黄身がとろーっと重なる。
うわぁ、それってズルくない?
早速口に含むと、わわわと流れてた肉汁が脇役に回って、粗く挽いた肉の旨みが量感を伴ってやってくる。
醤油仕立てのソースがいい具合にさらっと、味わいの輪郭を引き立てる。
うはは、これが苦手なヒトってそうそういないのじゃないかなぁ。
武蔵小山のアーケード「palm」の終着地にある、レストラン「WARAUKADO」は、
仙台のハンバーグ・ステーキの老舗「ほそや」「ビッグマウス」に続く三代目。
会計を済ませたレジで、「やっぱり、笑う門には福来る、のワラウカド?」と訊くと、「そーです!笑う門には福来る!のワラウカド、です!」とふたたびニッコリ。
なんだか気持ちも朗らかに満ちてくるから不思議です。
改めて看板を見ると、あ、「福」の文字がこっそりと(笑)。
「WARAUKADO」 品川区荏原2-17-19 武蔵小山グランドハイツ1F [Map]
03-3782-8982
祐天寺の改札を抜けて、左に出る。
そのままさらに左手の高架沿いを都立大方向へ往けば、やきとり「忠弥」へ至る。
でも今夜はちょいと西側へと進みます。
上目黒小学校という学校を囲む塀を回り込むように辿った住宅街。
さらに細い路地を探るように歩くと、駐車場の奥にある一軒屋が目に留ります。
プレモルをいただいて、開くお品書き。
コースでお願いする手もあるけれど、「鴨丸」ですもの、気分はやっぱり、鴨づくし(笑)。
単品の組み合わせでそれを実現することといたします。
まず登場は、「祐天寺の鴨焼売」。
薄手の皮にぎゅうっと詰まった鴨肉のミンチ。
鴨らしい風味がふわんと鼻腔を抜けていきます。
芋焼酎「小鹿 本にごり」のグラスをひと舐めしているところへ届いたのが、
「季節野菜のバーニャカウダ」アンチョビソース。
彩り華やかなお皿には、グラパラリーフ、アイスプラント、天蕪といった聞き覚えのない新しい野菜や、ラディッシュ、ミニトマト、チコリ、オレンジピーマンなどの活き活きとした野菜たち。
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クリーミーに乳化させたアンチョビソースのバランスよく、野菜たちのパキパキとした食感の濃いぃ風味が真っ直ぐに愉しめるぞ。
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擂り鉢で山椒の実をゴリゴリと擂っていると、
ずんぐりした火鉢に載って鉄鍋がやってきた。
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たっぷりこんもりの葱の下にさらに、焼いた葱の並びが覗いています。
卓上に用意された「鴨葱の美味しい食べ方」に従って、鍋が煮立ってきたところでこんもりの葱の真ん中に穴を空けるようにする。
そこから覗く丸いところで鴨肉をしゃぶしゃぶする程度に火を通して、周囲の葱を背負わせるようにして一旦小皿にとる。
そして、そこへさっき擂ったばかりの山椒をぱらぱらっとして、徐に口へ運ぶであります。
なはなは、鴨肉の甘さと独特の香りが葱の柔らか甘い香気と相乗して、堪らん感じ。
山椒の風味がひと風のキレとなって、次へ次へと箸を動かさせる。
国産厳選の本鴨肉を使っているというけど、なるほど、脂や身肉にどこかエグ味を思うことがある合鴨肉との違いが判るような気がしてくるな。
お品書きの並びには、「本鴨とクレソンのしゃぶしゃぶ」というのもあって、普通のお客さんは大体、この「鴨しゃぶ」か「鴨鍋」のどちらかを選ばれますね、と姐さんは云うのだけど、鴨づくしノリの勢い余って、両方をお願いしていました。
クレソン&葱を脇に従えて運ばれてきた料理箱の鴨肉の艶がいじらしい。
沸き立ってきた打ち出し鍋に、今度は潜らせるようにしゃぶしゃぶっとして、
五島列島の天然塩をちょんとつけていただきます。
むほほぉー(笑)。
ぎゅーっと内に籠めた滋味をどひゃっと零れさせる本鴨に喝采喝采。
やっぱり鴨って旨いもんなンだね。
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お約束の鍋の〆にと「玄米雑炊」。
これはもう、語るまでもないでしょう。
すっかり、お腹も気分も満ち足りたところで、デザートへ。
手焼きだという皮に抹茶アイスや粒あんをみずから積めてどうぞ、という最中をいだたいて、
番茶を啜ってまったり、であります。
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高い天井や、なるほど教室チックな木枠の硝子窓を眺めながら訊けば、元々看板の製作工場だった建物に手を入れたものなんだという。
20年4月の開校だという鴨料理の学び舎、「鴨丸 祐天寺分校」。
品書きにあった「Club子羊のチャンジャ」の「Club子羊」は、「イイコ」が営む、恵比寿にあるジンギスカンのお店の名前。
中目黒の高架下あった「村上製作所」「豚鍋研究室」も「イイコ」の経営で、高架の耐震工事開始ということもあって閉めてしまったけど、この「鴨丸 祐天寺分校」は両店が姿を変えて移転したものとも云えるお店なんだ。
口関連記事:
やきとり「忠弥」で 煮込みぺてんツクネがつイケナイ特製カクテル(09年06月)
看板のない店「豚鍋研究室」でやんばる島豚寿豚そして夏の豚鍋(04年07月)
「鴨丸 祐天寺分校」 目黒区五本木1-6-3 [Map] 03-3710-9804
http://www.e-e-co.com/kamomaru.html
武蔵小山のアーケードといえば、750mとも800mとも云われるその距離を誇る「パルム」が世間に知られるところ。
そのアーケードは武蔵小山の駅前で矛先を変えるように左に転じて、平行して南北に走る26号線通りの向こうにL字に廻り込んでいる。
行き交うひとの数や賑やかさは比べるまでもないけれど、そこにもぽつぽつと飲食店が散在しているンだ。
今宵は、そんなアーケードの傘の下で気になっていた一軒、「釧路食堂」にお邪魔です。
手元にメニューがあるものの、壁に貼られた品書きもまた目を引いてくる。
その中でもまず、「厚岸産」という一文に抗えず、ご注文(笑)。
ちょっぴり檸檬を絞り垂らし、殻に口を寄せ一気に啜る。
たっぷしのミネラルとミルキーな旨みの向こうに、澄んで冷涼な海のイメージが通り過ぎます。
そして、この店のオススメその壱が、若鶏の唐揚げ「ザンギ」。
骨なしもあるけど、やっぱり骨があるままスタイルでいただきたい。
若鶏の周囲をびっしりと粉で被い、それをじっくりじっくりと揚げた、そんな風情。
「味ついてますんで、そのままどうぞ、お好みでこのソースを」。
フーフーしつつも喰らいつけば、しっかりした身肉から澄んだ脂が滲み出る。
香ばしく、乾いた衣との対比がクセになりそう。
うんうん、素朴に旨い。
焼酎を舐めるように啜っているところへ、お願いしていた「鮭とば」のお皿が届く。
炙った皮目のほの苦みと潮風に鍛え凝縮した鮭の身の旨みが、いい。
酒呑みの風雅はこんなところにあるのだよなぁと判った風を脳裏で呟いて、またひと舐め(笑)。
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北の彼の地を想起させる、「キタキツネ焼」ってなぁにと訊けば、
それはやっぱり油揚げ。
酒肴として優しく、洒落として正しい、そんな感じ。
壁の貼り紙に「釧路直送」とあるのが「クジラのルイベ」。
舌の上にのっけると、シャリシャリとした細かな氷の粒が迎え、その向こうに鯨の風味が待っている。
ちょっと溶かすように口の中で転がすと、柔らかなタンの食感にも似た印象で解けていくンだ。
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ドリンクメニューでこのお店らしい一節をみつけたので、挑んでみる。
その名を「釧路の夜サワー」。
檸檬スライスを浮かべた褐色をひと口して判るのは、あ、ウィルキンソン割りなんだね、ってこと。
少々のシロップなんかで調味しているらしい。
これが何故に「釧路の夜」であるのかは、敢えて訊かないでおきましょう(笑)。
〆に普通にご飯を食べちゃおうとお願いしたのが、「ギンポー味噌焼き」。
「ギンポ」ではなくて「ギンポー」だということで、どんな魚なんだろと焼き上がりを待っていると、銀ダラっぽい見た目の肉厚白身がやってきた。

へーと思いながら箸を動かすと、十分脂を滲ませながらもほろほろと身離れがいい。
口にした味わいも見た目と同じく、銀ダラっぽい。
大将に「これって、銀ダラですかねぇ」と訊くと、「ん~、釧路に上がる深海魚だけど、銀ダラとは違うと思うよー」と応じてくれる。
ま、でも、それに近い仲間なんじゃないかな。
「ザンギ」をはじめ、彼の地由来の酒肴で常連客を集める店、「釧路食堂」。
今度は、「ジンギスカン」「ホッケ焼」「鮭ハラス焼き」か、もしくは「ザンギ」をおかずの晩御飯しに寄ってみようかな。
カウンターに座ると思わず呑んじゃいそうだけど(笑)。
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」。
「釧路食堂」 品川区小山4-8-20 [Map] 03-3784-8839
定番的に、都内各所に見つかるようになっている沖縄料理のお店たち。
そんな中の一軒が、三軒茶屋にもあると知ってやってきました。
茶沢通りを北上してしばらく行ったビル地階。
階段の手前に臙脂の暖簾を掲げているのが、琉球料理「古都首里」です。
漆の朱色とともに守礼門から正殿への首里城の景色が一瞬浮かび、宮廷料理もいただけちゃったらいいのにな、なんて期待交じりに階段を辿ります。
まずはやっぱり、オリオンで乾杯を。
早いところで、基本形塩味の「島らっきょ」。
あ、らっきょが苦手でもコレは大丈夫だったりするンだ、よかったよかった。
そう云いいながらシャクっと齧っては、ふたたびオリオンをくぴくぴ。
お品書きのページを捲ったら、お、「宮廷料理」と括った八品があるじゃありませんか。
少量ずつを盛り付けた「おためし五品盛り」から、昆布の炒め物「クーブイリチー」、豚肉を猪に見立てた汁物「イナムドゥチ」、そして炊き込みご飯の「ジューシーセット」まで。
ありそでなさそな「田芋の唐揚げ」は、琉球版大学芋のような表情もみせるけど、ホッコリ具合と甘さが歯切れの良い軽さ。
そして、琉球料理店「山本彩香」で強く印象に残って以来、これを見つけたら注文まずにはいられない、「ドゥルワカシー」。
めくるめく琉球料理の本懐を教えてくれた「山本彩香」は、この8月一杯で閉めてしまうと聞く。
ああ、なんとも寂しいけれど、残念だけれど。
「ドゥルワカシー」は、唐揚げと同じ、田芋(ターンム)の練り物というか和え物というか。
カステラかまぼこ(ここでは玉子かまぼこ)、や豚肉や椎茸を潰した田芋で練り上げた素朴なお品。
石垣で出会った、八重山膳符「こっかーら」のそれも、郷土料理「華穂」のそれも、「辺銀食堂」の「ターンムワカシー」もそれぞれに違っていたことに思い至ります。
泡盛は、今帰仁酒造の「美しき古都」からヘリオス酒造の「琉球美人」へと呑み進みます。
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定番「ラフテー」と一緒に届いたのが、そう、同じ豚さん料理「ミヌダル」。
豚ロースに黒胡麻のペーストで衣に捲いた粋なヤツ。
パサつき感があって、仕上げの精度は「山本彩香」の「ミヌダル」にやや劣る気もするし、形状も違うけど、頑張ってる感じもして、いいな。
ここでグラスを宮古・宮の華酒造の「華翁 古酒」に代えて、ひと味違う定番系「味噌味ゴーヤーチャンプルー」。
うん、こふいふ仕立ても悪くないゾ。
こうなりゃ、最初から気になっていたこれで仕上げてしまおうと、「イカ墨ジューシー」。
あおり烏賊のイカ墨で炊いた軽くもコクのある雑炊だ。
結構満ちていたお腹に意外や、するんと入ってしまうのです。
宮廷料理さえも気軽に手軽に供してくれる、琉球料理「古都首里」。
沖縄中部出身だというホールスタッフの、朗らかさと毛深さに和んだりもして。
お土産にころんと丸いサーターアンダギー用意してくれている、そんな心意気もぷち嬉しいのです。
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「古都首里」 世田谷区太子堂2-24-6 ドミー三軒茶屋B1F [Map] 03-5431-3275 http://kotoshuri.com/
武蔵小山を南北に貫く26号線通り。
駅から北へ進む道沿いにも、ぽつぽつと飲食店が並んでいます。
その中の一軒が、遊食好房「がぶ」。
暗がりの外観に匂わす雰囲気は、どことなく常連が犇めき集うような、そんな敷居の高さをふと思わせます。
エイっとドアを押し開けると、カウンターにはスキンヘッドのお兄ぃさん。
むむむ?っと一瞬思います(笑)が、ご安心ください、大将はそんなに怖いヒトではなさそうです。
「お待ちどーさまですー」。
どんぶりを受け取ってやっぱり、やってくれてるなぁーとしばしそのどんぶりを眺める。
なははははー。
褐色の縁取りで囲んだレアな赤みが艶かしく、その肉片がどんぶりを埋め尽くし、溢れているンだ。
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ホテルの立食かなんかで出されるローストビーフに飛びついて、パサパサに辟易し、噛むに噛めず飲み込むに飲み込めない思いをすることがあるけれど、「がぶ丼」の肉片はそんなヤツとは違って、香り高くも加減よくしっとりとしたレアで、食べ口の歯切れいい。
あっさりめのタレが軽めに利いていて、テンポよく、わしわしと喰らうのが叶う、そんなどんぶりだ。
微かに抱いていた、後半飽きがくるのではという危惧は、ただの杞憂でありました。
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あ、どんぶりの横っ面には、あはは、「なか卯」の刻印があるね(笑)。
そして、「がぶ」の品書き
には、「がぶ丼」以外にも気になるところ、あれこれ。
ということで、改めて武蔵小山に寄り道します。
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「自家製アンチョビ」でワインを舐めながら、眺めるメニュー。
すると、牛肉の「がぶ」ではなく、鶏肉の「がぶ」もある。
早速オーダーしたのが、「ひな鶏のがぶ1/2」です。
奥の厨房から聞こえる囁くような揚げ音を耳にしながら待っていると、「骨まで食べちゃってくださーい」と当のお皿が届きました。
おおお、半切した雛鶏をじっくりと唐揚げしてくれたものに檸檬と塩が添えてある。
慌てて齧り付くと、なはは、上顎をちょっと火傷する。
改めて、ふーふーしてから塩を振り、ふたたびガブっと齧りつく。
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鶏の滋味を真っ向から味わう醍醐味があって、いい。
多少は気になるだろうと思われた骨は、まったくといっていいほどにぱりぽりとそのまま食べれてしまって、それは面白いほどに。
それでいて油っこくないというあたりも、感心どころであります。
仕上げにといただいた「ツブ貝のガールックピラフ」は、コリコリしたツブ貝の食感がアクセント。
でもこれはちょっと油が多かった。
やっぱり仕上げは、黒板メニュー、「がぶ鶏飯」だったかなぁ(笑)。
きっと旨いもんの勘所を本能的に心得ている、そんな気もする食いしん坊な大将の店、「がぶ」。
今度は、「たこのカルパッチョ」でワインを舐めて「ポーク生姜焼」から「がぶ鶏飯」へと至る、そんな流れで愉しみたいな。
「がぶ」 目黒区目黒本町3-7-9 [Map] 03-5722-1766
八雲の住宅地の中に、
なかなか気の利いた中華レストランがあると聞いた。
岐阜で名のある「開化亭」というレストランの大将、古田さんの下で研鑽を積んだのち、その店を開けた料理人の店だという、「わさ」。
暑い最中、歩いていくのはややシンドイ立地ゆえ、都立大学駅に集合してタクシーに乗る。
タクシーは、目黒通りからするりと自由通りへ折れて、車に乗ってしまえばすぐの距離だ。
自由通りってことは、自由が丘の亀屋万年堂総本店の前をずーーと来れば、ここへ到着するってことになるよね。
自由通りから眺めるお店の外観は、和にも洋にも、そしてバーにもなりそうな、店名や装飾のないシンプルな表情。
「OPEN」と札で示しながら、左手のシャッターをちょっと降ろしているのは、予約で満席ですと示そうとしているのかな。
今夜を取り仕切っていただいたのは、ご存知、大崎さん。
二度目訪問の大崎さんの頭の中には、前回を踏まえた注文戦略が既に練られているので、そこはもうすっかりオマカセしちゃって、ビールをぐいっと(笑)。
ひと品目は、「トマトとビーフンの冷製」。
柔らかい酸味と水っぽくしない濃度のタレにトマトの甘さとビーフンの食感が涼しくて。
今日は出来ますか?とお願いして、早速登場したのが「ピータン豆腐」。
冷奴の上に四つに切ったピータン載せて終りなんて仕立てではありません。
陣取ったカウンターは謂わば、シェフズテーブルで、ペースト状の豆腐で細かく刻んだピータンを挟むようにタルト型に詰める手際が眼前で見て取れる。
結局、豆腐は豆腐、ピータンはピータンになってしまっていた今までのピータン豆腐はなんだったンだ、って感じ(笑)。
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火傷しないかな?とフーフーしながら齧った「帆立とウニの揚げ餃子」を「おほー、そうなるかぁ」と愉しみながらも、目線は中華包丁でこそげるようにされている肉塊から離れない(笑)。
タレにたっぷり浸った「三元豚の自家製叉焼」は、ラーメンに載った煮豚に慣れ過ぎていることにハッとさせられる味わい。
滋味深く、薫り高く、柔過ぎず硬過ぎず。
きっと大崎さんも感じ入るところがあるがゆえの、リクエストなんだろな。
紹興酒をお代わりしたところで迎えたお皿には、「カタクチイワシの山椒風味」。
辛そうでいてそうでもなく、その代わりにバリバリと齧る時の香ばしさ炸裂といったら。
紹興酒が進んで困る、って。
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「ふんわり玉子のチリソース」をぺろぺろ舐めていると(笑)、視界の隅にずらっと並んだ蓮の葉をあしらったお皿たちが映った。
お、いよいよ噂の品のお出ましらしい。
その蓮の葉の上に載っているのは、誰が見ても春巻きに違いない。
ただそれは、蓮の葉の上を泳いでいるようにも見える、そんなフォルム。
そう、これが「開化亭」仕込み、「天然鮎の春捲」だ。
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岐阜・和良川の天然鮎を春巻きの皮で丁寧に閉じ込めた逸品。
揚げ立てをあちちあちちと云いながら蓮の葉で包んでいただきます。
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薄手の春巻きの皮と鮎の身とが離れることなく一体となって、これまた薫り高き大人のお味。
こんな鮎のいただき方があったのですね。
負けずにズルいお皿が「まめフグのソテー 九条ねぎとともに」。
トロトロンとしつつすっきりとしたコク味を周囲を香ばしく焼き包んでいて、そこへ九条葱や生姜の香気が色を添える食べ口。
うーん、ズルい(笑)。
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そこへ、カップのスープ。
思わず遠い目をしてしまう、清んで深~い清湯だ。
メニューに載ってるチャーハンは「葱焼飯」「金華ハム焼飯」「咸魚焼飯」の三種類。
ハムユイのチャーハンも気になるものの、シンプルなヤツがいいよと「葱焼飯」。
これがもう、素直なる絶品。
ネギ好きには堪らない葱の甘さと香りが満載で、かつパラパラ具合に疑いなく。
いいなーと空中を見詰めては、がつがつ喰らってしまうのです。
再びのビーフン料理は、一転海鮮もの。
生の烏賊とボイルした烏賊を使って食感と味わいに変化をつけて、カラスミのフレークが軽快さを加えています。
ここであらかじめ注文いしていた麺がふた品、「担々麺」「汁なし担々麺」。
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飛騨牛の牛脂を生姜などなどと炒めて纏めたそぼろの旨味が威力を利かせていている。
うんうん、お腹が空いているところでもう一度啜りに来たいなー。
トイレから戻るとなぜだか蓮華がふたつ置かれてる。
訊けば、鮎の内臓やひこ鰯の内臓を岐阜・郡上の郡上味噌、醤油・酒などで味を整えたお手製調味ダレだという。
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そのタレでキャベツだけをちゃーっと炒めれば、なはは、粋な一品の出来上がり。
まだ食べれる?と顔を見回して、皆で渡れば怖くない(笑)と「五香粉入り焼き餃子」に「水餃子」。
モチっとした水餃子に挽肉とトマトを黒酢と葱と香草の風味で纏めたたっぷりのタレがよく似合う。
ふへ~、よー食べたなぁとお腹を擦っていると、「デザートはどうします?」。
もう入らないような気はするものの(汗)、ひと口ずつならなんとかということで、端から全部お願いしてしまう。
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「杏仁豆腐」に「マンゴープリン」、そして「五香粉のアイスクリーム」「ライチシャーベット」。
このあたりも、今度また改めて味わいたいなと思います(笑)。
八雲の住宅街にカウンターで魅せる中華レストランは、輪の中に「さ」と書いて「わさ」。
「開化亭」古田大将に心酔し、師事した経緯にも、主人・山下さんのどこか朴訥した人柄が滲んでる。
「季節のおすすめメニュー」も狙って、季節を変えて訪れたい。
秋の上海蟹、冬場の「カキの四川風炒め」も気になります。
大崎さん、ご一緒の皆さん、ありがとーございました。
「わさ」 目黒区八雲3-6-22 [Map] 03-3718-2232 http://wasa.main.jp/
浅草線中延駅のA3出口前。
大井町線中延駅への動線にあって、ふらっと何度かお世話になっていた中華「天心」。
どういう訳か、女将さんらしきオバチャンが醸す雰囲気や妙に創作チックが入ったお皿との相性が微妙な感じでありました。
その「天心」の店先に、移転したとの貼紙が貼られたのはいつのことだったかな。
移転先を試しにお邪魔してみても、印象があまり変わらないのが面白かった。
ところが、閉めたままだった旧店舗が、何故か何事もなかったかのようにそのまま営業を始めているのを何度も横目で見ていました。
改めて、どういうことなのだろうと立ち止まると、どうやら店構えはそのままに「担々麺」の専門店として、営業を再開したということらしい。
例のオバチャンは新しい店の方にいるので、店名ごと居抜き、みたいな可能性もあるかも。
以前はあったか、なかったか、右手の券売機でポチと購入したのは、「担々麺」(チケットの表記は坦々麺)と「煮玉子」。
うん、決して不味いということではないのだけれど、なんというかグッとくるものがないまま淡々と啜っちゃう感じ。
もっと胡麻ペーストたっぷりにしたらどうかなぁとか、もっと花山椒利かせたバージョンにしちゃう手はどうかなぁとか、麺は加水の少ないタイプがいいのになぁとか、食べ終えて腕組みしたりして(笑)。
夏季限定の冷たい担々麺もあるということで、再び別の夜。
今夜も客は他になく、ちょと寂しい。
「冷し坦々麺」は、意図的にか、ほぼ円錐形の盛り付け。
トップのそぼろな感じの肉味噌や刻み葱たちを崩し、モヤシともども底を上へと麺をひっくり返して、底に溜まった香辣油で和えるようにする。
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四川花椒がふんと香って、でも辛さはほどほど。
うーん、今回も悪くはないのに、どうしたら「おー!」と思わせる冷やし担々麺になるか考えてしまう。
まずは、麺からかなぁ。
中国家常酒家「天心」の跡地で営む、姉妹店・麺「天心」。
麺専門店として、看板くらい架け替えればいいのにと思うのは、余計なお世話でしょうか。
口関連記事:
中国家常酒家「天心」で ten-shin風汁無し坦々麺の摩訶不思議(06年09月)
中国家常酒家「天心」で 広島県産大牡蠣のピリカラ炒め四川風(07年03月)
「天心」 品川区中延4-6-2 [Map] 03-5498-1630
荏原中延でラーメンといえば、ご存じ「多賀野」。
大御所大崎さんも辿った経路をなぞるように、「多賀野」の店の様子を横目にそのまま進む。
するとそこには、「昭和通り Shopping Town」と大きく示すネオン。
ところがその先の通りは商店の灯りも疎らで、その暗がりとネオンの派手さのコントラストが、随分と寂れた町を訪れちゃったな的気分を誘います。
そしてそのネオンゲートの足下にあるのが、「井田商店」。
狙ってない?いやいや、知らないはずはありません(笑)。
店内はL字のカウンターと左手の壁に向かう席。
赤いスツールが迎えます。
「井田商店」のラーメンは、醤油か塩か。
味玉、チャーシュー増し、ネギ増し、海苔増しにトッピングを盛った「特醤油ラーメン」をいただきます。
湖面の所々に脂の粒子がふつふつと浮かび、啜ればきりっと醤油の利いたスープ。
随分前に食べた、あの店のスープに似ているのだけれど、それがどこだか思い出せないのがもどかしい。
麺は縮れの少ない細麺で、
見た目の濃さとは裏腹に意外とあっさりしたスープとのバランスは悪くない。
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でももうちょっとなにか、ひと押しが欲しい、そんな気分になる。
後日改め、「塩つけめん」も特盛りで。
つけツユを塩で出しちゃうってことは、スープに自信がなければできないことだよなーと思いながら、薄茶色のツユに太麺を泳がすようにして啜ります。
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ああ、ツユが塩辛い。
大概つけ汁は塩辛い傾向のものではあるけれど、コシがあるというよりはどこか硬質な印象の太麺と拮抗させようとするうちに、どんどん塩が強くなってしまったかのよう。
それでいて、シズルな惹きがあまり感じられないのが、残念か。
荏原中延、昭和通りのネオンの下の麺楽喰座「井田商店」。
もうひと超えスープ自体に力強さがほしい、そう思います。
こんな感じが個性なのかもとも思いつつ。
口関連記事:中華そば 「井出商店」 で雑味なき豚骨スープに細麺中華そば(07年09月)
「井田商店」 品川区中延2-16-8 [Map] 03-6426-4616
学芸大学駅の東口。
その先の路地には、学大十字街という名前がついているらしい。
実のその小路へ行くのはこれで三回目。
さぬきうどんが旨いと評判の「恩家」を訪ねるも、空席待ちの列にびっくりしてそのままスールしたのが一回目。
やっぱり行列しているのを確認して、間を置いてと所用を済ませてからもう一度行ったら、「本日終了」の札に直面したのが二回目。
今日は一丁、並んでみてやろうとやってきたのです。
ラーメン屋だったら特別珍しくもないけどなぁと思うものの、東京のうどん店に今まで並んだ憶えはほとんどない。
そう云えば、神保町の「丸香」には並んだっけな、などと回想しつつ、「散歩の達人」の読書タイム。
ところがこれが、恐ろしいほどに進まない。
10分過ぎて一歩進む、そんなテンポで太陽じりじりに晒されて。
連れを横から列に引き込む輩が何組もいるものだから、段々イラっとしてくる(笑)。
んー、それにしても進みが遅い。
硝子越しに覗くと、小さな子供連れと夫婦らしきカップルがとっくに食べ終えているのに、のんきに駄弁っているではないの。
行列に気を遣うような気概ないのかなぁと再びイラっとしていると、さらにびっくりすることが起きた。
「いやいや、仲間が先に中で待ってるのー」と手刀を切るようにしながら暖簾に直行する女ふたり組。
通る声の主は、あの久本雅美とその妹だ。
おいおい、並べっつーの(怒)。
随分並んでいたのに、途中で「本日終了」の足切りされちゃって、泣く泣く帰っていったお客さんもあるのというのに、芸能人は特別扱いとはお店も配慮が足りないよなー。
空席待ちのひと達にひと言声を掛けるでもなく店を後にするマチャミ御一行を見送ったところで、「お待たせしましたー」とお母さんから声が掛かりました。
ふー、やっとだーと時計を見ると、なんと1時35分。
1時間半も並んでしまったのね。
全然そんなつもりじゃなかったのに、席に着きながら、「ビール」と告げる。
これが呑まずにいられましょうか(笑)。
後ろで空席を待っていた数組のお客さんに心中で詫びつつ、キューっと呷るビール。
ふう、とひと心地。
品書き![]()
の「冷たいうどん」の章には、「ひやかけ」「ざる」「ぶっかけ」「醤油」「明太ぶっかけ」の五種がある。
「ぶっかけ」と「醤油」の違いが判らなくて、お母さんに「醤油は生醤油でぶっかけは出汁醤油?」と訊いてみた。
すると、どちらも出汁醤油だけど、それぞれにちょと違う、と云う。
んー。
ま、いっか、と「ひやかけ」をお願いして、ビールにあてにもと天ぷらを添えてもらう。
「ひやかけ」の出汁は、正直旨い。
一方、その汁に浸ったうどんそのものは讃岐にしては細身で、
たっぷりとした量感のあるコシは、ない。
口滑りは艶かしくあれど、まぁ、普通に遜色なくいただけます、ってところか。
ちょっと拍子抜けして、このうどんのためにイラっとしながら1時間半も炎天下並んだのかと複雑な気持ちに包まれる。
んー。
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試しに卓上にあった醤油注しを小皿にとって舐めてみると、なるほど出汁醤油で、なかなかに塩辛い。
こっちの方がうどんの魅力が真っ直ぐ伝わるのかもね。
でももう、また再び並ぶことは想像し難いのが切ないなぁ。
お母さんはじめ、スタッフのひと当たりの柔らかさが救いの讃岐饂飩「恩家」。
忙しなくて落ち着かない店にはしたくないのだろうけど、是非如何に回転をよくするかについても工夫を凝らしてほしいなぁと思います。
「恩家」 目黒区鷹番2-20-19 [Map] 03-3793-3722
割りとお昼に伺うことの多い、旗の台「でら打ち」。
その度に眺めるお品書きの冒頭部分にある、
酒のつまみ系メニュー
が気になっていました。
時には満席ギリギリになるお昼どきに比べて、
夜の「でら打ち」はおよそゆったり。
今夜は、「でら打ち」のお酒のお供を紐解いてみましょう。
なるほどの味噌仕立てではあるのだけど、八丁味噌でグイグイでは全くなくて、白味噌に思う甘さのような風味が基調になっている。
「ブロッコリーの明太マヨネーズ」は、一見おウチでもできそうなお総菜的サイドメニュー。
でも、シャキッと茹でたブロッコリーに合わせたマヨネーズソースになんだかセンスを感じる仕立て。
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「豚もやしポン酢」はというと、淡い色合いの汁で炊いた豚バラ肉とモヤシをポン酢にちょんとつけていただくモノ。
豚肉の甘さ、モヤシの甘さポン酢が描く輪郭に引き立てられて、何気ないけど箸が止まらない。
ビールと交互に、ね。
これも夜のみメニューな「鶏団子の八丁鍋」。
八丁味噌の本領を鶏ツミレの小鍋でいただいちゃおうってな趣向であります。
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くどさなんかなく、仄かな酸味を含むような八丁味噌の風味が、お揚げや鶏団子に沁みて沁みて。
ハフハフしながら、ビールをクッと。
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そして〆にと、うどんを物色。
涼しい夜には、「きつねうどん」なんて手もあるけれど、「でら打ち」の本懐は、「ころうどん」と「カレーうどん」。
そうそう、冷たいうどんと温かいカレーの「冷やあつカレー」もまた乙なもの。
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冷水にシメて適度に量感を湛えたうどんにトロンとしたほのスパイシーなカレーがたっぷりと絡む。
いつものように「ころうどん」のたまり系の醤油を垂らしたい気もするものの、これはこれで文句なし。
ふー、満足ぅ(笑)。
うどん前にちょっと一杯呑る手もあるよの、手打ちうどん「でら打ち」。![]()
夜に来る機会も増えそうです。
口関連記事:
ころうどん「でら打ち」で 梅干しめかぶズズズ肉とろろズズズズズ(08年09月)
ころうどん「でら打ち」で ころセットハーフ堪能の仕方と釜揚うどん(07年05月)
「でら打ち」 品川区旗の台2-7-3 [Map] 03-3787-0591
'10/02/18(木)by:まさぴ。さん
Re:Rさま
口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯ボクもずっと宿題でありました。
ランチも夜と同じおまかせというのが、ある種潔くも思えます。
今度、カウンターであただいてみようかな、なんてことも思います。
'10/02/18(木)by:まさぴ。さん
Re:しずりんさま
口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯ですね〜。
キラーコンテンツてんこ盛りしたがる料理人へのアンチテーゼのようでもありました。ま、主人はそんなこと考えてはいないでしょうけど。
クーリにどうしん、野菜つかいのお店がなぜだか出現の新富でありますね。
'10/02/18(木)by:Rさん
美味しそうですね♪
口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯こちらは宿題になっているお店です。
早く行きた~い
'10/02/18(木)by:しずりんさん
先日はどうもありがとうございました。
高級な食材はないし、見た目も派手さはないけど
どれもこれも丁寧に作られてて
「ああ・・・美味しい」としみじみ
感じることのできる店でしたね。
また時期を違えて再訪したいと思いました。
口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯'10/02/17(水)by:まさぴ。さん
Re:旦八さま
口潤菜「どうしん」で ゆき菜むかご海老芋団子八ッ頭煮百合根ご飯うん、まったりぐびくぴ♪
のむちゃんが欠けていなければ、もっとぐびぐびだったかな。
持ち上げ写真はピントが怖い(笑)。
正面写真は、店に入る前に。
旦八さんの後頭部、写ってない?もしかして。
そこへしずりんさんがやってきたよな次第です。
'10/02/17(水)by:旦八さん
マッタリした時間でした。ありがとうございました。
やはり、持ち上げ写真は迫力アリマスなぁ(^^)
ところでいつの間に道路の反対側からの写真を?(笑)
口和洋食「汀」で スパゲッチのナポリタンそぼろなポーク生姜焼丼'10/02/17(水)by:まさぴ。さん
Re:イートナポさま
口和洋食「汀」で スパゲッチのナポリタンそぼろなポーク生姜焼丼ぜひ、レンジの目の前で、鍋を煽りを眺めてやってください。
お雑煮いただくなら、お屠蘇もね(笑)。
'10/02/17(水)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口和洋食「汀」で スパゲッチのナポリタンそぼろなポーク生姜焼丼はい、のせちゃってます♪
そぼろな感じをぜひ愉しんでやってくださいませ。
タイミング合えば、ご相伴させていただきます(笑)。
'10/02/17(水)by:イートナポさん
力強いナポリタン!!今度行きます!
お正月に雑煮食べ忘れてしまったので、お正月気分味わいにお雑煮も頼まなきゃです♪
口和洋食「汀」で スパゲッチのナポリタンそぼろなポーク生姜焼丼'10/02/17(水)by:Gingerさん
乗せちゃってますね(*^_^*)
セピアな佇まいにそそられます
近々ナポ氏と出かけてみまーす♪