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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口麺香房「天照」 でしっかりボディきりっと醤油スープに開化楼麺

tensho.jpgふと気が向いて、日頃割と縁遠いぃ葛飾区は堀切菖蒲園までやってきました。
なんとなく漂う下町な空気に和みながら目指すは、
駅からも程近いラーメン店「天照」です。
通りの向かいに見える「糀や」と書いた暖簾を眺め、「ラーメン 大」と大きく記した黄色い看板を目にして「蒲田のそれと同じかなぁ」などと考えているうちに、角の信号まで来てしまった。

あれ?通り過ぎちゃった?と引き返すと、あったありました。
お店のファサードが醸す雰囲気が所謂ラーメン店のそれとは微妙に違っていて、アジアンな装いであることも通り過ぎちゃった理由なのかもしれません。

店内も外観と同じトーンで、黒褐色が基調。tensho01.jpg幕板に竹を使っていたり、テーブルトップにはタイルを埋め込んだりと、そんな装飾が施されています。
開くメニューに「トムヤムらー麺」「タイカレー」「タイ風春雨サラダ」などとあることから、タイ風エッセンスを織り込んだお店のようですね。


オーダーは素直に、「天照らー麺」。そこへ「天然塩の味玉子」「三味ネギ」トッピング。
初見で印象的なのは、スープの醤油色がなかなか濃いぃこと。tensho02.jpgそのスープを蓮華で啜ると、見た目ほどの塩辛さはなくて、しっかりしたボディと魚介系出汁の風味、その後を追うように醤油の酸味風味が届いてくる。
ほほ~、いいかもしんない。
三味ネギは、長葱と浅葱と玉葱の三種ネギで、玉葱のみじん切りと深い醤油味のスープの組み合わせに、かつての「醤屋」を思い出す。

引き揚げた麺は、ゆるいちぢれに太さの割に力強い量感を湛えてる。tensho03.jpgスープによ~く馴染みながら、麺自身の旨味を伝えてきて、いいなぁと思ったら開化楼謹製だという。やっぱやるなぁ、開化楼。
tensho04.jpg太く柔らかい大判なめんまも、いい。
どんぶりの中でのバランスも取れてるしね。


うん、満足、「つけ麺」も気になるなぁと思う「天照」。
どうやら、かつて「二郎」だったお向かいの「ラーメン 大」、そして並びのうどん・麺処「糀や」の店主が展開した別ブランドなのだそう。
饂飩とラーメンスープのコラボ的どんぶりもあるという「糀や」tensho06.jpgまでも気になっちゃうじゃん、困るなぁ(笑)。


口関連記事:らーめん「醤屋」 で黒紫白からうすくち醤油の白玉葱みじん切り(02年11月)


「天照」 葛飾区堀切5-3-1 03-5680-3328

column/02586

口自家製麺「麺屋 吉左右」 でワシと掴む大盛りつけ麺

kissou.jpgつけ麺を求める客たちが集まり行列必至という店へと木場まで足を運んでみました。橋を渡り、右手に折れると…。やっぱり、ひとの群がみつかりました。5脚が2列に綺麗に丸椅子が並びその先にも列が伸びています。およそ25名ほどが並んでいる。他に逃げ場も用意していないので、そのまま素直に並びます。結局1時間近くが経過。漸くカウンターに招かれました。積もった空腹感に背中を押されるように、オーダーは「大盛りつけ麺」。「量多いですけどよろしいですか?」と訊かれる。むむむ、450gだ。首をコクンと縦に振って、身構えます。つけ汁、そして麺の収まった深めのドンブリがやってきました。やっぱ、多いかぁ(笑)。"美味しく食べれる量をお願いする"を信条としているので、今日はそこから逸脱してしまったかもしれません。つやつやとした太めストレートの麺をワシとひっ掴んで、ドボと汁に浸して、ズズと啜る。ふむふむふむ。「麺彩房」あたりを思い浮かべる、好きな系統のつけ汁、そして麺だ。魚だしがしっかりと主張しつつ、ボディの丸く太いツユ。程よいトロミが麺に纏う。案の定終盤になって苦しくなってきたけど、残すなんていう失礼がお店にもお天道様にもないよう、頑張って咀嚼する。うー、満腹デス。

「麺屋 吉左右」 江東区東陽1-11-3 03-3699-5929

口related column:>つけそば「麺彩房」 五反田店(過去記事)

column/02421

口大衆酒場 「だるま」

daruma.jpgほろ酔いの勢いのまま、門仲の裏通りへ。辰巳新道という、呑兵衛を誘う情景の路地を徘徊してみる。小料理屋、居酒屋がそれぞれの顔を見せてくれているけど、えいと飛び込むには至らず、再び路地の入口で思案。「だるま」の看板は消えているのでお休みなんだろうしと話しながら近づくと、なんだ、やってるじゃん。然らば、美人姉妹が応対してくれることでも知られているという「だるま」に闖入だ。わいわい賑やかなカウンター脇を抜けて、奥のテーブル席へ。さてさてなにからいただこうかと、壁に貼られた品札をきょろきょろ。ひとまずやっぱり「牛もつ煮込み」。こちとら赤出汁的ながらしつこさのない粋な仕立ての煮込みだ。続いて、「くじら刺し」。融けたルイベのようなペラペラのクジラ刺しではなくて、これはたっぷり厚みがあって、いい。最近こういう鮮度を思うクジラに出会える機会が増えてる気がするけど、どういう訳なんだろうね。ここで飲み物をサワーに切り替える。サントリーのレモンやライムのボトルからお好みで割り入れて、というスタイル。両方入れたらどうかなぁなんて酔っ払いは考えたりもする(笑)。さっき食べれなかったコハダを「小肌酢」で。くくっと〆って、コハダの魅力が凝縮。サワーもいいけど、日本酒にもぴったり合いそうだ。「メゴチフライ」をペロッと食べちゃってさらに、「手作りメンチ」もお願いしちゃう。これ食べながら「おう、メシねーか?」かなんか云っちゃってる下町のオッチャンいるンじゃないかなぁ。再び賑やかなカウンターの横を抜けて外へ。見上げる看板は以前から壊れたままで、特に修繕する気もないそうです。消えててもやってるからね(笑)。

「だるま」 江東区門前仲町2-7-3 03-3643-7902

column/02342

口居酒屋 「河本」

kawamoto.jpg色褪せた暖簾の表情に見事に惹かれて、これは行かねばなりますまいと馳せ参じた木場~門仲界隈。炎天が照らす裏通りの交差点に目指すそのお店が佇んでいました。開店時間の少し前なので、その暖簾はまだ提げられていません。知らないヒトは、ここがそんな呑兵衛たちのワンダーランドだなんて想像もつかないでしょう。仕舞た屋の風情に暖簾が掛かると、それ行けとばかりにどこからともなくノンベェが集まってくるのです。暖簾が標す「河本」の文字は、アップリケ的手縫いの味わい。おばあちゃんが暖簾を掛けるのを少し手助けしながら、本日一番ノリ。かと思ったらもう既に呑っている先達がいる。常連の特権ですね~。さてそんな先輩方を右手に新参者の我々は、左の隅から腰掛けます。荷物は後ろのチャリンコのカゴヘ(笑)。猫の臭いにきょろきょろすると、いました。猫まで居心地のよさそうな顔してやがる。さてお飲物はやっぱりホッピーで。おばあちゃんがコカコーラのボトルに入った焼酎をグラスに移して、独特の所作でシュコンとジョッキに注いでくれます。壁に掛かった黒い品札には、「らっきょさん」「バタピーナツ」「やっこさん」「トマト」「もろきゅう」など、なんかいーよなーと思っちゃう素朴な酒肴が並んでいます。ところどころ札の抜けているところが気になったりもしてきますが、ひとまずお願いしたのが「南蛮もやし」に「かけじょうゆ」。「かけじょうゆ」ってなんだろと思っていたら、なるほどマグロぶつの醤油がけってことなのですね。それぞれの小鉢は、おひとりさま呑兵衛にちょうどいいボリュームになっています。うんうん。店内には想像通りクーラーなんてなくて、古い扇風機がそよそよと回っている。風情だなぁ(笑)。中央に置かれた鍋がやっぱり気になってお願いするのは、「にこみ」。玉子つきにしてもらいます。あっさりした仕立ての煮込みですが、このモツの裏っかわのフルフルがなんとも堪らない。しみじみと身体の根っこで堪能するような飾らない魅力があるのです。ホッピー、お代わり。さらには黒ホッピーで。おばぁちゃんが品札を重ねてもってきて、その中には「しめさば」なんてのもある。あー、それ、食べたひー、と云うと、ごめんね今日はないのよね~。うう、残念。すると、別の札を壁にすっと掛けてくれた。おー、「アジのす漬」だ。早速いただくと、これが想像以上に、いい(右手親指上)。ほんのり柔らかな酸味が活性したアジの脂と身の魅力を外連味なく引き出してくれている。また、食べたい。そしていい具合の酔っ払いは、そろそろ使い込まれた丸椅子から離れましょうか。振り返り見る「河本」。おかあさん、おばあちゃん、また来ますね。

今夜のご同席は、前回もホッピーの瓶を並べてた「くにろく東京たべある記」のくにさん日本あちこち食べ歩けて羨ましい「日本食べある記@Blog」のぶれいぶさん、でした。いい呑みをありがとうです。

やっぱり暖簾を出すのを手伝う場面に出会っていた「春は築地で朝ごはん」のつきじろうさん

「河本」 江東区木場1ー3ー3 03-3644-8738

column/02341

口らヽめん 「風」 fu

fu.jpg両国駅から清澄通りを駒形に向って進み、横綱町公園を過ぎた本所の裏通りに、「風」はあります。”風”と書いて、”フウ”と読むのは、電話口で「はいふうです」と云われて一瞬戸惑ったから間違いありません。白い暖簾の先は、子供連れ家族や学生風のお客さんでほぼ満席。きっちり地元に根付いたお店のようです。素直に「らあめん」あたりでと思いながら、お隣のどんぶりが目に入った瞬間に路線変更、「辛みそらあめん」を「半熟味たま」「九条ねぎ」トッピングでお願いすることに。まずは例によって、スープをひと口。そこそこの辛さが口腔に広がりますが、それを支えるベースのスープが余り感じられません。勝手にコクあり系のイメージでしていて、味噌やスープ自体のコクを求めている所為かもしれないなぁと思いながら、麺を啜る。麺は、スープをよく絡ませながらしゃきっとしていて悪くない。辛味が先立つスープではなくて、素朴に出汁の仕立てがその魅力を発揮するであろう、醤油の「らあめん」か塩の「しおらあめん」を選択すべきだったかと少々悔やむ。あ、なんだ「担々めん」という手もあったんじゃん。うーむ。どのあたりがそのお店の魅力を美味しく享受するポイントか、もう半歩くらい考えてからオーダーを決めなくちゃとか、いやいや閃きも大事じゃん?とか、降り始めた雨の中、グルグルと思うのでありました(笑)。

「風」 墨田区本所1-10-1 03-3829-5877

column/02302

口大衆酒場 「魚三」

uosan.jpg生憎の曇天で花弁の仄かな桜色もいまひとつ冴えないものの、降られることなく楽しめた葛西臨海公園でのお花見。昼前からのビールと濁り酒とワインによる酔っ払いが思いついたのは、ずっとずっと気になっていながら、噂に聞く混雑具合から暖簾を潜る機会のなかった門仲「魚三」でありました。16時を幾らか過ぎたあたりか。大きな暖簾の前には数人の空席待ちがあり、そこから覗く店内は当然満席だ。「おこさんづれおことわりします」の貼紙越しに中の様子を窺おうとすると、鼻先を「くさや」の芳しき薫りがむわんと襲う。おお。既に時間の概念が相当怪しいものの、15分ほどで1階カウンターへ収まることができた(気がする)。「魚三」ビギナーさんは、壁一面に貼られた品書きに圧倒されつつも見上げる。百円台、二百円台、比較的値が張っても五百円台か。なるほど、この値段設定が「魚三」なんだね。例えば、「いさきさし」が瑞々しい厚切りの身がたっぷりと載って450円だもんね。常連には常連それぞれ、この肴から入ってこういって、あーいって、最後はこれで〆るみたいな流れが出来上がっているんだろうなぁ、などと朧げに思いつつも、昼間の酒が効いちゃっているのがなんとも口惜しい。はぁ。お腹空かせた素面でまたお邪魔したいと思いまふ。

「魚三」 江東区富岡1-5-4 03-3641-8071

column/02167

口大衆酒場 「山利喜」 本館

yamariki.jpgずっと気になっていた森下の有名酒場「山利喜」にいそいそと出掛けてみました。間がよかったのか本館の赤ちょうちんの前にはおっちゃんのひとり待ちのみ。10分ほど待ったところで、2組ほどの客が暖簾を潜って出てきた。ひとの足踏んづけて「うひぁ、す、すいやへん」と云って去るところをみると、奴ら5時の開店直後から散々呑んでいるのに違いないね。入れ代わりに1Fカウンターの右隅へ。焼き台のまん前だ。ひとまず麦酒をお願いしてから、お品書きを拝み見る。やっぱり「やきとん」「煮込み」からいかねばいけませんね。頭上の貼紙から「たん」「軟骨のたたき」「はつ」をと告げると焼き台担当のアンチャンが「あっ」という表情のままサッと「軟骨のたたき」の貼紙を剥がす。「終わっちゃいました」。もうないンだ~、と思いながら代わりに「軟骨」「てっぽう」を加えます。じわじわと遠赤外線で焼かれた「やきとん」4種のお皿がやってくる。主に喉の周辺の軟骨だという「軟骨」が旨い。直腸だという「てっぽう」のコリコリも楽しいね。そして、「煮込み玉子入り」がふつふつと煮え滾りながら届きました。あははぁ~。思わず笑っちゃうほど、うまひ。世の居酒屋で味わえる所謂「煮込み」とは一線を画する「山利喜」のスペシャリテだ。スペイン料理のオイル焼きのような、そしてデミソースを加えたかのような多国籍なコク味が魅惑的。大鍋で6時間以上、目を離すことなく丹念に煮込むというこの「煮込み」は、主材を牛シロとし、そこに八丁味噌、さらにポートワインにブーケガル二を仕込んでいるンだという。このフルフルが素敵にしどけなく、堪らんゾ。お約束の「ガーリックトースト」は齧れば軽妙で、それで「煮込み」のソースを底の底まで堪能できるという寸法であります。メニューを改めてみてみると、日本酒・焼酎に合いそうな酒肴とワインに合いそうなバル的メニューがおよそ交互に記されているのに気がついた。これはここで、どっちの方向に行くのか決めないとバランバランな事態になりかねないねと検討(?)の結果、今日のところはワイン路線にしようと決める。イタリアのハウスワインをボトルで貰い、塩気あっさりの「ハモンセラーノ」、バゲットにたっぷりのせていただく「自家製鶏レバテリーヌ」あたりでくぴくぴと。今度は、入口は同じ「煮込み」から、以降を「するめいか丸干焼」「新島産くさや」「鯛酒盗和え」「こはだ酢」「大根煮」「納豆汁」あたりで、日本酒をやっつけたいな。あ、人気の限定品やきとん「軟骨のたたき」もいただかねば。

「山利喜」 江東区森下2-18-8 03-3633-1638 http://www.yamariki.com/

column/02138

口江戸蕎麦 「ほそ川」

hosokawa.jpg仕事納めの晩はやっぱり蕎麦屋で、と足を伸ばして両国まで。江戸東京博物館近くの北斎通りから若しやここかと路地を入った先で、小豆色の大ぶりな暖簾で迎えてくれるのが江戸蕎麦「ほそ川」です。質素な蕎麦屋の風情とはひと色違う表情をみせる店内の様子を眺めながら、一脚追加してもらった奥のテーブル席へ。隠れ家的立地と雰囲気がお忍びっぽい客筋にもウケそうだ。付き出しの塩豆をカリカリしつつビールを干して、フウとひと息。お品書きで目星をつけた「山葵の醤油漬け」「生ゆば刺身」をお願いすると、厨房から戻ってきたお姐さんは「ない」と云う。じゃぁ、お品書きにはないけどひょっとして「海苔」くらいないかなぁと云うと再び厨房から戻ってきてそれも「ない」と云う。うむむ。気を取り直してお願いした、太い牛蒡を長く薄切りにした天ぷらの「ごぼう」、「穴子煮こごり」あたりでさらっとした辛口「越乃松露」のぬる燗をやっつけることに。山芋をたっぷり織り込んでいると思しき滑らかな「そばがき」を含め、焼いた石に載せられてくる香ばしき「焼きみそ」、ふるふるとして出汁味も豊かな「玉子焼」などは、なかなかいい蕎麦前だ。〆にと玄そば自家製粉生粉打ちの10割だという「せいろ」。蕎麦の風味と甘みが外連味なく伝わるようで、辛過ぎず甘過ぎずスッと鰹が香る辛汁も、別に仕立てていると思われる蕎麦湯も、悪くない。こうしてみると、折角拘って誂えている酒肴や蕎麦を心意気に欠ける応対や配慮が台無しにしているのがなんとも残念に思えてしまう。「水茄子」「焼きそらまめ」などの季節モノを載せっぱなしのお品書きひとつを見ても、肝心なところで気が利かないと諭されても致し方ないのかもしれない。たまたま厠が空くのを待っていると、エキセントリックな口調で捲くし立てる厨房の大将の様子がじっくり窺えてしまった。象徴的だったのは、「厨房のヒト、気難しい?」と訊いた時に無言のまま頷いたお姐さんの偽りなき表情。ホールのお姐さん方が悪いンじゃない。大将が客の目線をもって、スタッフとの有機的なコミュニケーションを図らないことには気持ちのいい蕎麦店にはなり難いってことなんじゃないのかな。

「ほそ川」 墨田区亀沢1-6-5 03-3626-1125 http://www.edosoba-hosokawa.jp/

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口手打蕎麦 「深川日吉屋」 総本店

hiyoshiya.jpg今日のお昼は、清澄庭園から現代美術館方面へと抜ける深川江戸資料館通りにしっかと下町の風情を与えている「日吉屋」さんで。たたきに並べられたテーブル席に空きはなく、ずんと高みに上がってしまう奥の座敷へと案内されました。多少の歪みはなんのその。旧来のままの設えが明るい初秋の陽射しにほのぼのと映えています。「元祖江戸時代の深川丼(小そば付き)」という献立がある。気になるよね~。醤油かはたまた味噌仕立てか。ちっちゃいそばがついてるのもニクイ。ううう、迷うぞ。ふと、蕎麦屋では蕎麦を喰え、って当たり前っちゃ当たり前の科白が脳裏を過ぎった。うん、そやね、とひとりごちして、二八の「おろしそば」をいただくことにしました。清々しくも嬉しいのは、そのたっぷりした盛り。隣の兄ちゃんが頼んだ「おおもり」なんて、大きなひら皿に笑っちゃうくらいこんもり大盛りだ。そして、「おろしそば」には、1本の辛味大根が添えられてきます。20cm以上はある大根、1本まるまる。それをしゃかしゃかと手元のおろし金でおろして、辛汁に投入したり、そばそのものにのっけたりしていただくわけです。辛汁は、すっきりとして鰹がふんと香る小粋なやつ。二八ながらも一抹の野趣を思わせるそばもなかなかどうして悪くない。冷や酒きゅきゅっといっちゃいたい風情ですが、酒肴の類はそんなに多くないんだね。商売繁盛の「恵比寿そば」がどんなそばなのかも気がかりだけど、今度こそは「深川丼」と相見えたいと思います。

「日吉屋」 江東区白河2-3-14 03-3642-0085   

column/01976

口実用洋食 「七福」

shichifuku.jpg地元の岩崎宏美もイチオシだという「七福」へと酷暑の清洲橋通りを三ツ目通りへ向けて歩く。お、見えてきました、「七福」の文字。その上には「実用洋食」の文字が載っています。硝子ケースの草臥れたサンプルをシゲシゲと覗き込んで、あれこれ悩んでから白い暖簾を払いました。まさに昔ながらの食堂ですね。「普通の家庭で作れるような実用的な洋食」という意図らしい。角の削れたテーブルとパイプ椅子が下町っぽい懐かしさを思わせます。頭上にはずらりとメニューが並んでいて、その数およそ50数種。「とんかつ」「味噌かつ」に始まる怒涛の揚げ物ラインナップから、「ポークソテー」「ハンバーグ」「オムライス」に「餃子」「親子丼」。さらに「タンメン」などの中華ものが続いています。店名を冠した「七福ランチ」にしようか、それともチープな語感も魅力の「ハムカツ(チーズ入り)」にしようか迷った挙句、「両方」という暴挙にでてしまいました。揚げたて熱々のハムカツを齧るとハムの間から湯気といっしょにチーズが零れ出てきて、塩っぽい衣はなんにもつけなくてもイケル感じ。一方、「七福ランチ」のお皿は、メンチボール、エビフライ、肉天、ハムを盛り合わせ。ハンバーグでもないメンチカツでもミートボールでもない「メンチボール」には、独特なオレンジのソースがかかっています。はぁ~。やっぱり2皿は無謀でありました(ひと通りは食べちゃったけど)。次回は、揚げ物単品でビールを呑り、「タンメン」で〆るという展開でいきたいと思います。

「七福」 江東区白河3-9-13 03-3641-9312

column/01936

口支那そば 「晴弘」 haruko

haruko.jpg支那そば「晴弘」は、永代通りから少し折れ込んだ、富岡八幡宮のお膝元とでもいうべきエリアにあります。遮るモノのない、妙に開放的な店内だ。厨房も実にオープンな見栄えがしている。そこへ正対するカウンターの中央へ。素直に「支那そば」としようか、それとも「海老わんたんそば」か、山形のものに近いという「冷やし支那そば」にしようか。あれこれ迷ってから、「つけ麺 ごまだれ味」をお願いすることに。多すぎることが危惧されたけれど、「意外とぺろって食べられちゃいますよ」と云う台詞にのっかって350gの大盛りにしてしまう。連想されるクリーミーな”胡麻ダレ”ではなくって、胡麻の香りを添えた程度のさらりとしたつけ汁だ。酸味と辛味のバランスも悪くない。そこへつけ用の中太麺。今となってはスタンダードなツルシコクニュっとした食感の、そしてしっかり味のある麺だね。うん、なるほど、喉のあたりにつっかかることなく、するするといただけてしまうのねん。今度は、こんな蒸し暑くない日に「支那そば」を。

「晴弘」 江東区富岡1-21-9 竹内第一ビル 03-3642-8037

column/01901

口燗酒とコの字カウンター 「井のなか」

inonaka.jpg茅場町「五穀家」でかつて活躍していた人物が満を持して開けたという「井のなか」目掛け、随分と久し振りの錦糸町まで足を運んでみました。駅北口から間もなく。落ち着いていながらところどころにセンスを感じさせるファサードです。予約の名を告げ、右手小上がりの奥へと案内されました。喉を湿らす小ビールのお供にと、衣のサクッとした軽快さとその身の甘さがそそる「白海老のからあげ」、キッシュとゴルゴンゾーラのパテを取り合わせた「ゴルゴンゾーラタルト&ムース」を。仄かに青かびが香るところに、後半は蜂蜜に浸して、というのも面白い。さてさてお酒はと考えながらお品書きを捲ると、3種の日本酒が楽しめるという「利き酒セット」が目に留まりました。やってきたお猪口は、相模の地酒だという「いづみ橋」の80%精米歩合のものに「神亀」、そして「萩の鶴」はぬる燗で。こうしてみると、微かに含む風味の違いが感じられて面白い。以降は広島は「竹鶴」にターゲットして、「純米にごり」「無濾過生原酒雄町」「小笹屋番外編原酒」「合鴨農法雄町」といただく。鴨が水田を泳ぐ光景が浮かんだりしてこれまた楽しいね。鯖の糠漬け「鯖のへしこ」、すけそうだらの子を神亀粕と仙台味噌で漬けた「助子の粕漬け からすみ風」、福井の幻の魚「げんげ」、と如何にも日本酒にあう酒肴たちもラインナップ。また呑んじゃうじゃん。ちょっとお肉系の量感もほしくなったら、「豚ロース富士酢〆」「自家製鶏しゅうまい」「井のなかコロッケ」なんて手もいい。茨城・かくま牧場産だという滋味深くかつあっさりした脂の豚肉に「富士酢」のソースが絶妙の酸味を添えていて、こいつぁ旨い。一方、店名を冠したコロッケは、蕎麦のマッシュを使っているンだという。こいつもまた、旨いんだ。そして、ん~、見れば見るほど端から食べ倒したいと思わせる品々の載る品書き。ちょっとづつでも、より日本酒の味わいを識るのにもいいね。お猪口の底やコースターの角など店内のあちこちにいる”蛙”は、店先の行燈看板の「井のなか」にも見付かります。

「井のなか」 墨田区錦糸町2-5-2 03-3622-1715

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口餃子の店 「来々軒」

rairaiken.jpg東陽弁天商店街という鄙びた感じのアーケードに、空席待ちの顔が並ぶ町場の中華料理屋さんがありました。並んでいながら「ここって有名な店なんですか」「なにで有名なんですか」と訊く男に、その後ろの男が「ほとんどみんな、たんめんぎょうざ、だよ」と応えているの聞いて、なるほど餃子もつけなきゃなんだと知る。先にやってきた焼き餃子は、カリっとしてムニュっとした皮の中から程よい脂が滴って、なかなか旨い。皮が厚くてもこういう仕上がりにできるんだね。そして「たんめん」。お約束の澄んだスープを啜ると、ちょっと胡椒が強すぎる気もする。野菜やバラ肉を食べ進んだその下からは、ちょい平たい手打ち風の麺。ぷりっと感を主張してくる麺だ。ウマイ!っていうよりもしみじみと味わって温かい気分になれる、ってところかな。どっち?といわれたら古川橋のあの店に軍配を上げると思います。

「来々軒」 江東区東陽1-25-5 03-3645-6287

column/01798

口特選とんかつ 「すぎ田」

sugita.jpg北千住からの帰路。初めて乗る「つくばエクスプレス」から乗り継いで、蔵前は春日通りと国際通りの交差点、寿三丁目信号近くにある「すぎ田」にお邪魔してみました。カウンターが奥へと続く、小奇麗にそしてゆったりとしたお店です。カウンターバックに置かれたテレビが、店全体の雰囲気をクダケタものにしているようです。”おこんだて”から「とんかつ ロース」に「ごはん」「豚汁」のセットを。端正な桜色をした断面から透明な脂が滲んで、きれいにサシの入ったような上質なお肉であることが窺えます。やっぱり風味の強いソースは避けて、塩、そして醤油でいただきます。濃密な旨味というよりは、とんかつのクセして上品な、濁りのない美味しさが口腔に広がります。ガツンといきたい向きには物足りないかもしれませんが、これはこれで悪くない。ヒレだともっとさらっとしているのかしらん。

「すぎ田」 台東区寿3-8-3 03-3844-5529

column/01735

口鳥料理「有明」で 軍鶏水炊きらーめん洗い飯地玉子のゆで卵

ariake.jpg前回期待を膨らませて訪れたら、売切れ仕舞いの憂き目に遭って以来の再訪です。
暖簾を潜ると、席を得ている客全員が一様に黙々と昼限定の「軍鶏水炊きらーめん」を啜っていました。
らーめんに無料の「洗い飯」、そして「地玉子のゆで卵」をお願いします。
如何にも丁寧に煮出されたような黄色がかったトロミあるスープに黄色い細麺が潜んでいて、2片の鶏ともみじおろしらしき辛味がトッピングされています。

上品な味付けの滋味豊かなスープについているトロミは、煮詰めてのものではなくて、加えられたお米の粘度によるものだそう。ariake01.jpg
そのトロミが水っぽさを排除し、固茹での麺によく絡む。スルスルとその麺を平らげたら、小ぶりなお茶碗に盛られた「洗い飯」を投入、レンゲで均します。
ご飯を軽く洗うことによって今度は粘りをとって、サラサラの雑炊に仕立てようっていう算段なんだね。
微妙にひと味足りない気もしてきて、ゆで卵に添えられていた塩をひと掴みちょっとを加えてみると一層旨味が際立って、いい。ポン酢を垂らすっていう手もあるね。
結局最後のひと掬いまできれいに完食してしまいました。

冬場に「五鉄の軍鶏鍋」をいただきに行くっていうのも良さそうだ。


「有明」 江東区東陽3-14-10 [Map] 03-3641-4222 http://www.h4.dion.ne.jp/~horohoro/ [門前仲町に移転]

column/01509


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