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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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広尾から六本木から霞町アーカイブ

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口Bar「lii」で チョコレート×ヘーゼルナッツの洒脱とグラッパの酩酊

gojyuniban.jpg青山霊園脇の「鹿角」を離れて、
霞町の交差点を渡り、アマンドを回り込んで、
西麻布の通りを進む。
カウンターでもうちょっと呑もうと訪れたのは、その通り沿いの1階にあるバー。
通りから店内の様子が見渡せるバーというのは、そう多くない。
扉の透明硝子に刻まれているのは、
「lii」という記号。
ゴジュウニバン、と読むようです。


硝子扉を開け入ったバーの雰囲気は、籠るようなものではなくて、和やかな空気。
カウンターの一番手前に腰を据えてふと入口を振り返ると、通りを行き交う男女の姿が硝子越しの風景になっています。


あ、そうそうと思い付いて、モーツァルトリキュールはありますか、と訊く。
すると、ゴールドならばございます、とバーテンダー。
では、とおまかせで、チョコテルと洒落込みます。


バーテンダーが取り出したボトルは、
ヘーゼルナッツのリキュール「フランジェリコ frangelico」。
なるほど、チョコレートリキュール×ヘーゼルナッツリキュールだと考えると相性の良さがイメージされてくる。gojyuniban01.jpggojyuniban03.jpgそこへ、定番ラムの「マイヤーズラムMYER'S RUM」、
サトウキビのシロップ「Carib CANADOU」と業務用のミルクとで、
シャカシャカとシェイク。


おー、うまーい。gojyuniban02.jpgふたつのリキュールの相乗の背後でラムの風味が多層な奥行きを齎してくれている。
チョコとナッツの名コンビが、甘ったるいノリでなく、洒脱なデザートとして愉しめるグラスがあるなんて、ね。


gojyuniban04.jpgもう一杯だけ、とお願いしたのがグラッパ「カポヴィッラCapovilla」。
ちょうどボトルの最後のところというのもあったのか、たっぷりと注いでくれた透明な滴。gojyuniban05.jpg濃縮した果実香が柔らかにそして圧倒するように揮発する。
忽ち葡萄の残り香アロマに脳幹が巻かれはじめて、酩酊の淵が近くなる。
ああ、このまま倒れるように眠りたい(笑)。


Bar「lii(Gojyuni-Ban)」の店の名は、カクテルの通し番号52番に因んでる。gojyuniban06.jpg西麻布の老舗バー「ウォッカトニック」が生んだといわれるカクテルの符号を店に名に使うアイデアとそれをローマ数字に置き換えるセンスにもニンマリです。


□関連記事:
 BAR「WODKA TONIC」で 暗がりのオーセンティックひそひそ話(02年08月)
 秋田の味「鹿角」で 子持ちずし鰰とんぶり長芋きりたんぽ鍋(10年01月)


「lii」 港区西麻布4丁目10-3 ヴィラ麻布1F[Map] 03-6861-0052

column/02929

口てんぷら「味覚」で かき天丼じゅわんと牡蠣エキス塩天丼もいい

mikaku.jpg久方振りの六本木。
そういや、いまだにミッドタウンで食事したことがないのが、可笑し恥ずかし(笑)。
そんなことを思いながら下るは、ご存じ芋洗い坂。
そうか、ライブスポットの「スイートベイジル139」はここにあったのか、などと呟きつつ、その前を通り過ぎる。
頃合いをみて右手の脇道を覗くと見つかるのが、てんぷら「味覚」の看板だ。


縄暖簾を潜ると、右手にカウンターが視野に入り、
と同時に「いらっしゃいませ~」「っらっしゃ!」と声が掛かる。
カウンターの中央から短く声を発してくれたのが、どうやらこちらのご主人。
その風貌や表情には、かつて裏街道の切れ者であったかもしれないと、
そう思わせる雰囲気も窺える。
ホールに比較的若い男性がひとり、奥に年輩の男性がひとり、という布陣だ。


mikaku01.jpgカウンターの真ん中に腰掛けると、
そのおっかなさそうな主人と対峙する気分になる。
卓上に置かれた品書きから「塩天丼」をお願いしようとして、ご主人の背後に貼られた貼り紙に目がいった。
「三陸生かき かき天丼 1,200圓」とある。
おお、そっちだと急に路線変更して、「かき天丼」をとホールの兄さんに伝えます。


すっすと流れるような所作でいつの間にか出来上がったどんぶりには、柚子の欠片。mikaku02.jpg野菜の天ぷらを脇に従えて、牡蠣の天ぷらが真ん中に鎮座。
そーっと咥え、はむっと歯を立てると、じゅわんと活性した牡蠣のエキスが零れて、薄手の衣と一体となる。mikaku03.jpgんー、旨い。
フライもいいけど、天ぷらもいい。
下町ックでない、あっさりめのタレであるのもポイントであります。


獅子唐もあるねと齧ったら、なんとその中にも牡蠣の身が!mikaku04.jpg牡蠣に獅子唐を取り合わせるというアイデアは、なかなかニクイ。
獅子唐のしゃくっとした青みが牡蠣の魅力を鮮やかに引き立てるンだ。


日を変えて、再びの芋洗い坂。mikaku11.jpg当初の目的だった「塩天丼」をいただきに参りました。


mikaku05.jpg
笊に盛られた野菜たちや硝子ケースの緑のトマトを眺めながら、
ぼんやりと待つ。
奥へ向けて「どんぶりご飯!」と声を掛けるのが、揚げ上がる合図。
味噌汁椀やおしんこが脇から整えられ、正面からすっとどんぶりが渡されました。mikaku06.jpg


軽快にさくさくとした衣は、塩であればこそ。
天ぷらのタネそのものを甘く愉しませてくれるのも、加減の利いた揚げ具合と塩なればこそ。
mikaku07.jpgmikaku08.jpgmikaku09.jpg
海老に玉葱に茄子、春菊、獅子唐、掻き揚げがそれぞれの香気で甘さを伝えてくれる。
やや塩っ辛く感じるところもあったけど、それでもやっぱり塩でいく天ぷらの良さを確認してしまったのでありました。


芋洗い坂のてんぷら「味覚(みかく)」。mikaku10.jpg店主みずから汗掻き汗掻き、自家農園で育てた野菜を天ぷらで供するという。
べらんめぇな主人と与太話をしながら、それ揚げてこれ揚げてと云いつつ、トマトの天ぷらなんかで一杯呑るのもきっといい感じなンだろな。


口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「味覚」 港区六本木6-7-17 [Map] 03-3404-1800 
http://www.tenpura-mikaku.com/

column/02895 @1,200-

口博多麺房「赤のれん」で チャーシュゥめん博多ラーメンとの出会い

akanoren.jpg最初に西麻布へと下る坂道のこの店を訪れたのは、
いつのことだったろう。
博多ラーメンというジャンルに初めて出会い、すっかり嵌まったのは、なんだかんだ云ってもこの店の到来に起因している気がする。
その流れで、「じゃんがら」に通うことになったんじゃなかったかな。
その博多ラーメン「赤のれん」へ、
久し振りに寄ってみました。


すっかり縁遠くなった六本木ヒルズ前から霞町の底へ向かってずっと坂を辿ると見つかる、赤い暖簾に一抹の懐かしさが過ぎります。
きっとあの頃のままなンだろなぁと思いながら、L字カウンターの奥へ。
捻り鉢巻の兄さんたちスタッフの年嵩や肝の据わった覇気と落ち着きに、ちょっとした老舗の風格を思ったりする。


akanoren02.jpg「チャーシュゥめん」に「のり」「味つけ玉子」を添えてもらいます。
ラーメンに「のり」トッピングをセットしちゃう習慣も、「赤のれん」「じゃんがら」での繰り返しが習慣化したものだと今気づいたりして、ね。akanoren01.jpg褐色に白濁したスープにチャーシューの焼き目が絵を描くドンブリ。
少々慌て気味に(笑)、レンゲを手にスープを啜る。
ザ・乳化とでも詠んでしまいそうなマイルドスープに意外とあっさりしたコク味。
あの頃はもっと、屋台の醍醐味の片鱗をみるようなトンコツの野生が毅然とあったような気がするのだけれど、時代の趨勢か、世のニーズにアジャストさせるような調整がよりなされているのかもしれません。
akanoren03.jpgakanoren04.jpg
振り返れば、女性おひとりの客が三人に子供連れのお母さん。
なるほどなぁ、でもこれはこれで悪くないなぁと思いながら、啜る極細麺。
このちょっと平たい細麺も初めて食べた時は、おおおと刮目したことを思い出す。
「麺カタで!」と叫ぶのが常であったなぁと。akanoren05.jpgうーん、久し振りに替え玉しちゃいましょう(笑)。


きっとあの頃はなかったのじゃないかなぁと思うのが、「赤のれん」の「味噌らぁめん」akanoren06.jpg
再訪しての「野菜盛トンコツ味噌らぁめん」をやっぱり「のり」トッピングでお願いします。

わざわざ"トンコツ"と断らなくてもいいのになぁと考えつつ、でもそうしないとキャラクターが不明で「どんなの?」と訊くひとが増えるかもなと考え直す。


一見するスープの表情は、やや白っぽいものの、「らぁめん」と極端な差異はない。akanoren07.jpg白味噌の甘さが優しくて、品よく纏めた今のスープにはこういう仕立てでバランスをとることになるのだねとひとりごち。
akanoren08.jpgakanoren09.jpg

例えば、「ど・みそ」の味噌ダレを導入しようとしても、そうするとスープが弱いってことになっちゃうのかな。
でもでも、すんなりと舌に馴染んでするりと胃の腑に収まって、気持ちも満足なんだけどね。


akanoren10.jpg
西麻布「赤のれん」が、博多「赤のれん」から暖簾分けするかたちで東京に誕生したのが1978年のこと。もう30年にもなるのだね。akanoren11.jpg新店と閉店が交差するラーメン界にあって、この店もずっと此処にあって欲しい店の一軒です。


口関連記事:博多らーめん「赤のれん」で 濃くクセないスープと極細麺の健在(03年05月)


「赤のれん」 港区西麻布3-21-24 第五中岡ビル1F [Map] 03-3408-4775

column/00651 @1,100-

口ポルトガル料理「Vila Madalena」で バカリャウとカタプラーナ

vilamadalena.jpg西麻布の交差点から表参道の方角に折れ入る、
裏手の道。
そうそう、ちょうど「ウォッカ・トニック」の少し手前辺り。
右手のやや奥まったところに緑赤二色の旗を掲げたお店があります。
そちらが今宵のお食事処、「ヴィラ マダレナ」。
ポルトガル料理のレストランだ。

「Sagres」あたりのビールか、シェリーのような食前酒から始めるのがひとまずと思うところを、
訊けば微発泡のワインがあるという。
その名が示す「緑のワイン」「若いワイン」の産地が、「Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)」。
スペインとの国境にも面したポルトガル北部のDOC地域から届いたワインのひとつ、
「Casal Garcia」を選んでみました。
vilamadalena01.jpgvilamadalena02.jpg
「緑のワイン」の連想にも違和感のないボトルの滴は、フレッシュなフルーティさと柔らかな酸味でヤバイくらい呑み口がいい。ククーって呑めてしまいそう。
お通しの三種のパテでも、ククーってね(笑)。


テーブルに敷いたマップvilamadalena10.jpgでワインの産地を案内してくれていて、その右側には、「日本語になったポルトガル語」が紹介されている。
カステラや金平糖、天麩羅がそうだとうは知ってたけど、バッテラや飛竜頭(がんもどき)の語源だったとは知らなかったな。
あと、たーんとお食べ!のたんと(tanto)もね。


まずは、メニュー筆頭の「ポルトガル産オイルサーディン ベーコンオイル煮」。vilamadalena03.jpg自身の脂もたっぷりな鰯の風味とベーコンの燻製風味がよく合うのだね。
こうやって熟れ熟れトマトと煮ても、一緒に炒めてもイケテるコンビになりそうだ。


メニューの左ページには、前菜、サラダに続いて、「Bacalhau(バカリャウ)」という章がある。
バカリャウとは塩鱈の干物のことで、ポルトガルを代表する料理のひとつがそのバカリャウを使った料理なんだという。
4種類が並ぶバカリャウ料理から選んだのが、
「バカリャウとジャガイモのクリーム煮 グラタン仕立て」。vilamadalena04.jpg凝縮した鱈の旨味と塩加減をクリームソースが包み込むようにして、いい。
木挽町ビストロ「Vivienne」の「塩ダラのグラタン」に添えてあった"ポルトガル風"は、このことを意味していたンだね。


そして、ポルトガル料理のもうひとつの名物というのが、「Cataplana(カタプラーナ)」。
ポルトガル南部、アルガルヴェ地方の名物料理なんだという。
メニューには、「魚介のカタプラーナ」と「色々お肉のカタプラーナ」とがあって、
どうやら鍋料理のよう。
ボリュームどうかなと訊ねたら、厨房の壁を指差して云うは、「あの鍋です」。
カタプラーナ鍋と呼ぶ銅製の打ち出し鍋は、口径も大きく、
ふっくらしたフォルムは余裕のボリューム感。
ふたりで食べ切れるか心配が過ぎりながらも、折角なのでと(笑)、魚介の鍋をお願いします。

vilamadalena05.jpg
どーんと登場の銅の鍋。
ぱかりと開けば、溢れ出る湯気とローリエの香気を含む堪らん匂い香り。
そして、豪勢な魚介たちが全貌をみせました。
vilamadalena06.jpg
vilamadalena07.jpg出汁たっぷりの浅蜊を次々しゃぶり、大胆なカットの蛸足の意外な柔らかさに愕き、ぶつ切りの烏賊をわしわし、そして渡り蟹を千切るように割ってはエキスをちゅーちゅー、伊勢海老の白身をペロンと味噌を再びちゅーちゅーと(笑)。

やっぱり4人ぐらいで挑むのが丁度いいよねと笑いながら、鍋の底。
すっかり膨らんじゃったお腹を擦りながらスタッフに声を掛けたのは、この「魚介のカタプラーナ」では、残ったスープでリゾットかパン粥を作ってくれるから。
パン粥の経験が乏しいので面白がってパン粥を。

魚介エキスをすっかり吸い込んだパンが玉子の黄身を囲んでる。
vilamadalena08.jpg
またまたちゅーっと啜れば、濃厚な旨味風味。
ああ、完全に満腹なのがどれほど口惜しいことか。
パン粥にする方がやや重くなるようにも思えて、この場合、リゾットにしてもらうのが正解だったかもしれません。

vilamadalena09.jpg
ただもうこのまま倒れるように眠りたい充足感にはやっぱり、バーブティー。
野生ラベンダーのはちみつ、クマちゃんはちみつを添えてくれました。


西麻布に潜むポルトガル料理の店「ヴィラ マダレナ」は、空席なしの大人気。vilamadalena11.jpgマダレナって何処のことだろと調べてみると、大西洋に浮かぶマデイラ諸島の中のPICOという島の町の名がMadalena。
そんな由来で正解か確かめに、またお邪魔しなくっちゃ。
今度は1テーブル4名さま、でね(笑)。


口関連記事:
  BAR「WODKA TONIC」で暗がりのオーセンティックひそひそ話(02年08月)
  bistrot「Viviene」で 塩ダラグラタン仔羊ひき肉ひよこ豆カレー(09年03月)


「Vila Madalena」 港区西麻布2-24-17 ポケットパークビル1F [Map] 03-3499-1777
http://madalena.web.infoseek.co.jp/

column/02783 @7,800-

口キッチン「ふるはし」で 素朴なる憎らしさマグロバター焼き

furuhashi.jpg散歩通りと呼ぶ広尾商店街は、
その先で90度左へ折れる。
曲がる手前で左に外れてそのまま突き当たった辺りにあるのが、今夜のめし処、キッチン「ふるはし」だ。
ドアの開いた瞬間にフライパンからのリズミカルな炒め音に包まれる。
いらっしゃいませ~と迎えてくれるコック帽。
その厨房を囲むL字のカウンターを左に、右手にはテーブルが4卓ほど。奥にもテーブル席が覗けるね。

メニューを開いて腕組思案。
さあ、ナニにするか、それが難題だ(笑)。
なにせ、気になる日本の洋食タイトルがあれやこれやとラインナップ。
視線が泳ぐこと必至なのです。

「オムライス」や「ナポリタン」「ロース生姜焼き」あたりをいっとくのが素直な流れかもしれないけど、そのあたりはeatnapo & Ginger コンビが既に紐解いてるしね。


何故だか目線を外せなくなった「マグロバター焼き」をお願いしました。furuhashi01.jpg
芳しい香りとともにやってきたお皿。
やや慌て気味に割り箸の先でマグロの身を割いて、周囲のソースをたっぷり擦りつけて口へ運ぶ。

薄っすら包んだ小麦粉の衣に纏うソースが素朴なる憎らしさ。furuhashi02.jpg醤油系ソースがぐいぐいっとシズルを発揮して、もうご飯に合うの合わないの考えるまでもない感じ。
「サーモンバター焼き」や「イカバター焼き」も同じ仕立てなンだろね。


「ふるはし」のメニューの筆頭に並ぶのは、A、B、Cのセットとお「弁当」。
Bセットと「弁当」は夜からメニュー。
カニコロとメンチにアジフライの三本立て、「Cセット」をお願いしたこともありました。furuhashi05.jpgたっぷりの野菜に寄り添うメンチカツはジューシーで、カニコロッケはベシャメルとろんとクリーミー。
furuhashi04.jpgfuruhashi03.jpgfuruhashi06.jpg
何気ないけど、これも昼に夜に近所にあって欲しいと思わせる日常使いのお店の顔のひとつ、だね。


広尾の庶民派、開いてて嬉しい洋食「ふるはし」。furuhashi07.jpg古橋さんちで今度は、「エビフライ」で麦酒呑んじゃおーっと♪


「ふるはし」 渋谷区広尾5-18-2 [Map] 03-3444-3733

column/02728 @950-

口osteria e wine bar「incanto」でルカーニカからエトフェに至る

incanto.jpg広尾から天現寺交叉点を目指す。
真っ直ぐ渡れば、「LA BISBOCCIA」が懐かしい慶応幼稚舎の辺り。
恵比寿寄りの一角には、
「ACCA」や山田シェフの「MARCHE AUX VINS」。
でも明治通りを古川橋の方向へ折れて、レストランへと向かうのは初めてだ。
すっかり通り過ぎてから気がついた、お店の所在は「天現寺カフェ」の階上。
硝子に浮かべた「incanto」の文字が見つかりました。


クロークと通路を挟んでバー・カウンターはあるものの、お店の装いはワイン・バーにイメージするそれとは違って、メインダイニングがしっかりある。
そのホールと厨房の間に天井までの量感あるセラーが構える、そんなレストランです。incanto01.jpg


軽めのスプマンテを舐めながら、赤い表紙の片観音折りメニューを開いてちょとびっくり。
前菜にしても、パスタにしても、そしてメインもそのラインナップがたっぷり。
そしてさらに手書きメニューが挿んである。
ううむ、さては客をあれこれ迷い悩ます作法だなと笑いながら、その術にずぼっと嵌るかのように目線を上へ下へ右往左往させる。
コースでいくか、アラカルトにするか。
前菜とパスタとメインとデザートと、に相当するコース「incanto」をお願いすることにして、再びメニューと睨めっこ。


悩んだ挙句に前菜にと、なんだか分からないのに決め打ちしていた(笑)、その一節について一応訊いてみる。「ルカーニカ、ってなんです?」「ソーセージですね」。

ひと品めは、「唐辛子風味とフェンネル風味 2つの味のルカーニカ サルシッチャの発祥地から」。
イタリアンのソーセージかぁと考えながら、何故かサラダ&ソーセージ的お皿を思い浮かべていたら然にあらず。
ありゃ~。
思わず口をついてでた言葉に自分でも愕いた(笑)。
ズ太いソーセージが、ドンドンと二本。
前菜ですよね、一人前ですよねと苦笑いしつつ、手前の太いのから紐の部分を削ぐようにし、その胴にズリッとナイフを入れ、口へ運ぶ。
うん、こっちは、所謂ウイキョウの香りがする。
もう一方の少し長いヤツは、つまりはジューシーなチョリソー。
気分は、ドイツビール持ってきて、な感じでもある(笑)。


パスタのサンプルをあれこれ眺めながら、意外なヤツでいってみちゃおうとprimiから選んだのが「東リヴィエラのスタンプ型コルツェッティ バッカラとオリーブ、ケッパー、プチトマト」。
おひょ~。
ホタテよりひと回り大きいくらいの円形で厚さ2ミリほどのパスタの上に、鱈の塩漬け(らしい)やトマトをカルパッチョ風に盛り付けてある。
確かにサンプルで見ていたものではあるけれど、なんだか大根スライスのサラダを眺めるようでもあるその不思議。
落とさぬようにフォークの上に載せて、大口開けて咥えた食感は、妙にあっさりしていて愛想のない感じ。


ワインはグラスで、「Renosu」あたりをいただく。


Secondには、やっぱビジエかなぁなんてことで、ウサギ、鴨、蝦夷鹿などある中から選んだ「仔鳩(エトフェ)のロースト 葡萄と赤ワインのソース ウンブリア風」。
久々の鳩だなぁなんて思いながら、お皿を受け取った。
うむむ~。
お皿に薄く敷かれた紅いソースの上に見るからにレアレアな鳩さんの身が横たわる。
ナイフを入れるとやっぱりレアレア。
臭みがある訳ではないけれど、身肉の生っぽさと妙に酸味の強い真っ赤なソースに少々オドロオドロシイ表情を覚えて、今宵ご同席多謝さんの様子をみるとカトラリーを持つ両の手が止まってる(笑)。
どうしてこうスプラッタにも映る仕立てなのだろね。そして、折角の葡萄の甘さはいずこに。


久々にドルチェを食べきれない満腹状態。
メニューの選択ミスかも~の反省とともに「でもなんだかtoo much」との感想に激しく同意して天現寺を後にする。心地よく食べ進められる、味わいと量感とのバランスに欠けているよな、そんな印象なンだ。
あ、いや、4時間半も居座っていて呟く台詞じゃないか(笑)。


オーナーソムリエがイタリアの伝統的な郷土料理とイタリア周辺のワインを供するお店として開いたという「incanto」の、その店名の意味は“魅力”。
ハーフポーションのお皿を手元にカウンターでグラスを傾ける、そんな使い方の方がその魅力が判るのかもしれません。

なお、「incanto」では写真撮影NGとなっています。


口関連記事:
  RISTOTANTE「LA BISBOCCIA」で 4種のチーズのリゾット(00年08月)
  RISTORANTE「ACCA」で黒鮑のリゾットこのこのフェットチーネ(07年04月)
  ビストロ「MARCH AUX VINS」でフォアグラポアレに目を閉じる(05年02月)


「incanto」 港区南麻布4-12-2 ピュアーレ広尾2F [Map] 03-3473-0567 
http://www.incanto.jp/

column/02716 @12,500-

口和食「和楽惣」で 岩カキフライ澄んだ海の香り清々しい余韻

warasou.jpg日赤病院下の信号から「ダノイ」の方へと折れたあたり。
ずーっと昔に一度お邪魔したバー「Le Club」があったと同じビルの1階にあるのが、「和楽惣」。
わらそう、と読むようです。
しっとり落ち着いた中に設えたカウンターの上には、活き活きとした魚介がぎっしりと並べられた硝子ケースwarasou01.jpg
右手の蛤から左手に視線を移せば、金目やキンキがこんにちは(笑)。
なんだか期待できそうです。

例によって麦酒をぐいっといただいてまず、お造りから「白海老」を選んでみました。warasou02.jpg
透明感が甘く誘う白海老の身がたっぷりと。
小さな身を殻から剥く、その手間を重ねてくれているんだね。


焼物から「地蛤」。
大振りな蛤をカプと噛めば、しみじみ伝わる磯の滋味。
こいつぁいけねぇと、青森の吟醸「豊盃」。
warasou03.jpgwarasou04.jpg
「馬たてがみ」の独特の食感を楽しんで、またクピクピ。


そこへ届いたのが、カキタベニストの一員としてチョー気になるお品、「岩カキフライ」だ。

殻にのったフライを拝むのは、移転する前の「銀圓亭」以来か。
warasou05.jpgwarasou06.jpg
でも、こちらは冬場を時季とする真牡蠣のフライじゃなくって、今も旬といえる岩牡蠣のフライなんだ。

カリっとしたテクスチャーが見た目にも伝わるフライ。
やっぱりそのまんまサイズでカジリつくってのは適切でないようで、既に三分割に包丁されています。
その断面を覗き込む。warasou07.jpgwarasou08.jpgううーん、いい表情であります。
もうそのまま何もつけずに、ぱくっと口に放り込む。
澄んだ澄んだ海の香りを円く描いたあと、ジュンと旨味とコクが伝わり、清々しい余韻がすっとキレよく消えていく。
うん、うまーい。

冬の牡蠣の繊細で幾重にも滴る魅力とはちょっと違う大らかさは、大味ということでは決して、ない。
こうして冬場以外の時季でも「牡蠣フライ」が楽しめるというのに、どうして余所では見かけないのだろうね。なーんか不思議。


グリルから「黒豚ロース」、箸休めに「水菜のお浸し」をいただいて、
warasou09.jpgwarasou10.jpg
再び視線を硝子ケースwarasou14.jpgに移し見る。
赤橙に活きの良さをみせるお魚を、焼いてもらおうか、はたまた煮るか蒸すか。

「きんき」を煮付けてもらうことにしました。warasou11.jpg
warasou12.jpg

上品な脂がのりのりで、ふるふるとはらはらとしっとりと。
お魚そのものが甘いねんな、と腕組感心であります。


フルーティで柔らかなコクが呑み口のいい「豊盃」の盃を重ねて、〆にと「肉じゃがカレー」を茶碗で。warasou13.jpgなはは、白金のあのお店の「肉じゃがカレー」とイメージが重なって、なんだか嬉し楽し大好き。
ふう、満足満腹だ。

そうそう「和楽惣」は、そんな〆メシのバラエティも嬉しいところ。
「うにとろろ」「じゃことろろ」などの「とろろめし」にはじまり、「牛すじ丼」に「ひな鶏親子丼」に「納豆おまぜ丼」。そして、「お茶漬け」に「せいろめし」。
野田麦、岡崎赤だし、信州、秋田こけしと味噌と具を選べる「味噌汁」も添えられちゃう。


日赤病院下の和食「和楽惣」。
魚介を活かした佳い料理を食べたくなったとき、候補のひとつとしてきっとまた思い浮かべるンだな。


口関連記事:
  ristorante 「DA Noi」で キャベツのスパゲティー(01年02月)
  西洋御料理「銀圓亭」で 殻のせ的矢産カキフライ旨いのなんの(06年02月)
  和食「福わうち」 でうんめぇ酒肴にとろかつ肉じゃがカレー(07年06月)
  BAR「Le Club」で ボトル煌くバックバー階下のモノトーン(01年06月)


「カキタベ!」はコチラ(近日更新)


「和楽惣」 港区南麻布5-1-1PLAZA KAYビル1F 03-3445-0550

column/02622

口Osteria「Lucca」 で増田和牛のカルパッチョと岩中豚のグリル

lucca.jpg明治通り沿いのレストランの一軒、「ルッカ」でお食事。ムーミンのニョロニョロも連想する、印象的な対の偶像が迎えてくれます。コンパクトで気取りのない、居心地のいい店内。ドライシェリー「ティオ・ぺぺ」からはじめてみます。底部がぷっくりとしたシェリーグラスがまた、印象的だ。先日のお皿からの連想含みでお願いした「群馬県増田和牛のカルパッチョ バルサミコ風味」は、ほどよい厚さにスライスされた牛肉の魅力をあっさりとしたバルサミコの風味がグイと引き出していて、美味い。添えられたルッコラは、セルバチコという野生のルッコラだそうだ。ふむふむ。お供のワインは、ピエモンテの「BARBERA D’ASTI」。抱いたイメージに近い、深みがありながらあと味がすっと華やぐ感じのバランスいい、赤であります。入荷がなく涙を呑んだホワイトアスパラガスに替えてアンティパストからもうひと皿と、定番「帆立貝の香草パン粉焼き」。しっとりと焼いた帆立と香ばしくしたパン粉の相性って、やっぱりいいのんね。中はもちふわ、岩塩の塩っけが美味しいパーネ。お代わりを届けてくれた初老の紳士は、シェフのオヤジさんなのだという。時たま手伝うのだそうだけど、還暦を過ぎて息子のレストランを(気ままに?)手伝うなんて、なんだか幸せなことのように思っちゃうな。プリモから「ルッカ名物 フレッシュトマトとゴルゴンゾーラ タリオリーニ」と「ポルチーニのリゾット」。お皿の縁に振られた粉末が香りを誘っている。茶濁のソースにふつふつと潜むライスの粒が程よくしっかりしていて、ポルチーニ風味のコクを纏って、いくらでも食べれてしまいそうな、イケナイお皿だ。セコンドにと選んだ「岩手県 岩中豚のグリル マスタード添え」は、思い出せば涎がすぐ出る、肉の魅力を直球で表現したお品。そのまんま齧々するのが一番イケル。ぎゅぎゅっと詰まったお肉エキスがじゅじゅん素敵に滴って、うま~い。ここでいう“岩中(いわちゅう)”とは、岩手中央畜産を縮めたモノだそうで、つまりは岩手県産の銘柄豚なんだという。へ~。ドルチェには、「ラッテパンナ」。そのまま読むとミルク&生クリームだけど、お皿には苦味が粋なカラメルを頂く固め濃いめのプリン、そしてバニラ系ジェラート。生チョコの濃いぃ風味が罪な「生チョコのブリュレ」もまたいい。気の置けないお店の佇まいと同様に、シンプルにイタ飯を愉しませてくれる「ルッカ」。ふらっとランチもいいかもしれないね。

「Lucca」 渋谷区広尾1-6-8第2三輪ビル1F 03-5789-3631
http://www.osteria-lucca.com/

column/02407

口西麻布名物「三河屋」で 昼定食メンチとオバチャンとコロッケと

mikawaya.jpg平日昼のみの営業ということで、なかなか出会えなかった「三河屋」に初めてのお邪魔です。
霞町の交叉点から青山方向に進むと、5人ほどの人影と一緒に縦書きされたお店のフラッグmikawaya01.jpgが見つかりました。
列の最後尾に並ぶと丁度、おばちゃんがラードの沸いたフライヤーに揚げ物を次々と投入し、引き揚げていく様子mikawaya02.jpgが眼前に覗けます。
真夏の陽射しに汗を拭いていると、背後から声が。
さっきの開口部からおばちゃんが顔を出して注文を訊いてくれているのです。

えっと、昼定食「メンチ」をいただきましょう。

お肉屋さんのメンチカツというと小判型が一般にイメージされるけど、「三河屋」のメンチは、俵型を越えるコロンとした玉子型。mikawaya03.jpgふと、大阪USJの「DISCOVERY RESTAURANT」で食べた恐竜卵に見立てたメンチを思い出したりして。

外殻が薄くカリンとして、中にはたっぷりとしたミンチが詰まっている。mikawaya04.jpg中外双方で香ばしいのが「三河屋」ミンチの魅力のひとつか。


「嫌いなものない?コロッケ食べられます~?」と喋り終えるが先かサービスしてくれたコロッケは、mikawaya05.jpgじゃが芋のほくほくしっとりが素朴に楽しめて、いい。

うーん、満腹だー。

会計を済ますと、おばちゃんが再び声を掛けてくれた。
「ごはん足りましたかぁー?」「はい!」「ホントに足りたぁ?」。いやホント満腹(笑)。
おばちゃん、ありがとね。
今度は「ハムかつ」か「海老フライ」をいただきに来るね。


「バンド・オブ・トーキョー☆」のロレンスさんは、コロッケばっかりを食べてます(笑)。


「三河屋」 港区西麻布1-13-15 03-3408-1304

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口いろり焼き 「門次郎」

monjiro2.jpg再びお邪魔しました「門次郎」。大将がいつもの、また来ちゃったの的歓迎の笑顔(?)で迎えてくれました。不要なお愛想は一切口にしませんが、なんだか信頼篤い、安心させてくれちゃう雰囲気を持っているのです。この夜は総勢8名様ご一行。定番の「冷やし豆腐」や脂の蕩けがタダモノでない鯖を含んだ刺し盛り、いぶりがっこ、米沢牛のステーキにニコニコ舌鼓。そしてこの夜のトッピックスは、素人でも仕入れルートを知りたくなるような上モノな貝の仲間たち。旨味がギュギュッと詰まったトコブシ、姫さざえ。それはもう濃厚×濃密な海のミルクな岩牡蠣。香ばしくした仕立てがニクイさざえ壺焼き。さらなる白眉が、大将がみせびらかすように手にしていた立派なる黒鮑。柔らかなクキュッという歯応えに艶かしい磯の風味がそそるその身も旨いけど、ひっくり返りそうになったのは肝のぽん酢漬け。一点の濁りも臭みもないまま、炸裂する旨味。だはは、こりゃ堪らんて、もう。おねーちゃん、お酒、追加追加(笑)。こうして、そのスジのお歴々と交わす会話も愉しく、あっという間に夜は深まっていくのでした。

「日本フードジャーナリスト会議」から流れた今夜のご同席は、いつもお世話になっている食ブログ界のおやびんヒロキエさん、かの「ラーメンデータバンク」主宰で「自称「日本一ラーメンを食べた男」の日記」の大崎裕史さん、全国ワイドな食べ歩きネタ満載の日本食べある記@Blogさん、「カレーですけど ごめんあそばせ♪」ヘアーの紅一点華麗叫子さん、そして同じくTBMの認定特派員で軽妙な語り口な「バンド・オブ・トーキョー☆」のロレンスさん「ジャポ二郎」「くにろく」なくにさん、そして岩牡蠣をお持ち帰りしそうになった「じょんがら御膳検討委員長」のtakapuさん、のみなさんでした。

「門次郎」 港区六本木4-11-9ミカドビル2F 03-3475-1555

column/02246再会

口和食 「こんや」

konya.jpg「賛否両論」「なすび亭」「Tatsuya kawagoe」「Osteria Lucca」のオーナーシェフ達が、共に設え営むと聞く「こんや」に行ってみました。嘗ての「アロマ・フレスカ」~「ラ・ピッチョリー・ド・ルル」の並び。ドアに貼られた小さなプレートが目印です。入って左手、壁に向かうカウンター形式の席奥へと案内されました。20席に満たない小体なお店のようです。酒肴の選択あれこれは頭上に掲げられた黒板から。まずは、サラダ「水茄子かぶとフルーツトマト」にALL500円と記された小鉢系から「大山地鶏レバ刺ぶつ切り」を。フルーツトマトは、静岡の「アメーラ」という銘柄だそうで、いよいよこうした香り深くて甘旨いトマトに出会う機会が増えてきたね。レバ刺しはというと、ホントに今さっきつぶしたばかりのレバーでないのン?という程の鮮やかさ。胡麻油でなく、おろしたての大蒜をちょんでいただきます。炭火焼やきいも焼酎「種子島ろまん」を舐めつつ、さくさくとした歯触りと香草の薫りが鰯の脂を昇華させる「いわしの香草パン粉やき」やそのふわふわ加減に吃驚の「つくねのタレ焼」、「賛否両論」で口にした「いぶりがっことマスカポーネ」。「いにしへのいろは歌」という変わった名前の芋では、天かすののった「たぬき豆腐」、発酵系の合わせ技「カマンベール西京焼」あたりを。最後にちょっとお食事をとお願いした「酒盗チャーハン」が、何気に、うまーい。そもそも此方のお店は、それぞれの店で活躍を終えた店主たちが気軽に“まかない”っぽくメシ喰って呑める場所がほしいというところから生まれたという。そうか、そうだね。例えば「賛否両論」で味わえた強いサプライズをここでも期待してしまったりもするけれど、そんな立ち位置の違いを踏まえて楽しむのが得策だってことですな。

「こんや」 渋谷区恵比寿2-22-10広尾リバーサイドGアネックス 03-5423-5820

column/02252

口いろり焼 「門次郎」

monjiro.jpg久し振りの六本木は、第8回の日本フードジャーナリスト会議からの足で。後藤晴彦さんというアートディレクター&出版プロデューサーがパネリストで、日本のレストラン評論の黎明期から「お手伝いハルコ」さんでの活躍までを興味深く聴いた。さて、ところはアイビス向かいのビル2階にあるいろり焼「門次郎」さん。7名様ご一行は、囲炉裏を切ったテーブルをぐるっと囲むかたちで上がり込みました。ビールを干しつついただいたのは、大豆の香りにおう濃い味「冷し豆腐」に薫香そそる定番「いぶりがっこ」、そして清冽な甘さ豊かな小宇宙「冷しトマト」。店名に同じ岩手の麦「門次郎」に切り替えて、肝の苦味と磯の風味が身上の「姫さざえ」、上品に脂がのってコリャタマランの〆鯖に北海水蛸、かんぱち刺しの盛り合わせ。「自家製明太子」がまた出色で、透明感があり綺麗に揃ったツブに柚胡椒が案配よく利いている。「太古屋久の島」から「かっぽ酒」に切り替えて、骨まで食べれる「岩魚塩焼」に「ハマグリ」「アオヤギぬた」。全品食べ尽くす勢いかぁ?と思ったところで米沢牛に舌鼓。さらには、贅沢な肉使いの裏メニュー「豚のしょうが焼き」に「野菜鍋」で大団円。オイラは阿たりしないゼぃという仏頂面が、反面に自信に裏づいた人懐っこい愛想を現す大将のキャラも信頼に篤い。ご馳走さまです。そうそう、「角煮コロッケ」「名物 鰯西京漬」も食べたかったな(ってもう食べれなかったけど、笑)。

ご同席は、食ブログ界のおやびんヒロキエさん、ジャポ二郎で食べある記なくにさん、胃袋偉大コスモな華麗叫子さん、姫オーラ研究委員会のよーこりん会長さん、じぶん日記な55aiaiさん、ビール浴びちゃったB級グルメ王柳生九兵衛さん、のみなさんでした。お疲れさまデシタ~。

港区六本木4-11-9ミカドビル2F 03-3475-1555

column/02246

口Thai Restaurant 「ジャスミンタイ」 jasmine-thai

jasuminethai.jpg飯倉片町の交叉点周辺を通るたびに思い出す、今はなき「PIT-IN」。今日のお昼処「ジャスミンタイ」は、そこから少し十番寄りに入ったビル2階にあります。そこそこの人数のパーティもできそうなキャパのフロア。至るところにある像の意匠は所謂ガネーシャか。窓際の席に案内されました。「ジャスミンタイ」のランチは、日替わりでABCDの4種が用意されています。水曜日は、「鮭のレッドカレー風味」「チキンバジル炒め」「グリーンカレー(ビーフ)」「トムヤムクンラーメン」。おねぇさんに、「グリーンカレーは辛~いよね」と訊くとすかさず、「そですね、トムヤムクン辛いです、な~らこれかこれ」と応えてくれます。修行の足りないオコチャマ(笑)は、「鮭のレッドカレー風味」で自重することに。フン!と香草を薫らせて、トレーがやってきました。見た目真っ赤で刺激的な見映えのカレーゆえ、最初のひと口は遠慮気味。お、おほほ~。辛さほどよくココナッちーにクリーミーで、ピントの合った旨味が唾液をどんどん呼び出してくる。タイ米との相性が当たり前にひたっと合っていて、うん、これはおいひい。鮭の身もパサパサせず、ソースとは違う角度の旨味のアクセントを添えてくれる。あは、舐めるように完食しちゃって恥ずかしい(笑)。具沢山のスープにサラダ、そして薩摩芋の浮かんだココナツのデザートと脇役陣も充実だ。満足して席を立とうとしたら、それを制止するように届けられたジャスミンティー。和んだ気分で、啜るのです。

>ゴージャスカレー姉妹の狂子さんと叫子さんが先日いただいたという「鶏肉のグリーンカレー」。

「ジャスミンタイ」 港区六本木5-18-21六本木ファイブプラザビル2F 03-5114-5030
http://www.jasmine-thai.co.jp/

column/02241

口RISTORANTE「ACCA」で黒鮑のリゾットこのこのフェットチーネ

acca.jpgちょっとお祝いにと、有名イタリアンのひとつに数えられる広尾「ACCA」にお邪魔してみました。
エントランス周りは気取りのない設え。
右手フロアの奥からゆっくりと現れたのがシェフのお母さんと聞く方でしょうか。
傘や外套の扱い、テーブルへの案内などにルーティンな動きはなく、あれ?っとも思うけど、畏まった気分にさせなくて、それはそれでいいかもしれません。

飲み物を訊かれると、ビールかシャンパンだと云う。イタリアンらしくスプマンテではなく、シャンパンとするところになにか意図があるのか分からないまま、シャンパンのグラスをいただく(ちなみにワインリストには、スプマンテもリストされている)。
お母さんがちょっと震える手で三度四度とボトルを傾けてゆっくり注いでくれる様子をじっと見入ってしまった。


料理はおまかせコースのみ。
紙に記したメニューはなく、苦手なものを訊かれ、それを加味するカタチですべてのお皿を口頭で説明してくれるスタイルです。
説明された全部を覚え切れないのが切ないものの、なんだか期待が高まってきたぞっと。


まずのお皿は、野菜のスープパルミジャーノのせ。
玉葱をはじめとした野菜たちの甘さがすっきりと表されていて、そこにパルミジャーノがコクを添えています。


acca01.jpg続いて、大き目のスプーンが運ばれてきました。
フォアグラとはちみつのシャーベット。
一気に口に含んだ途端、熱々フォアグラの香りとコク味にシャーベットのヒンヤリとはちみつの香気が交錯して弾けた。
いやはや吃驚。思わず顔を見合しちゃったもんね(笑)。


リストから選んでみた白「Grande Bianco」は、フルーティな香りの中にふんわりとした甘さとキレがバランスしていてなかなか美味しい。
Slovenija、つまりスロバニア産のワインってことらしい。


さらなる前菜は、生ハムと京筍。acca02.jpg極々薄く、削るように仕立てた妖艶な生ハムの下に隠れているのが、炙って食感と香りが格段に増したタケノコだ。
ははは、なんて絶妙な取り合わせ。
メロンと生ハムを組み合わせるのが恥ずかしいことのように思っちゃいそうだ。


中華の料理人のような井出達の男性が立派な鮑を両手にテーブルにやってきて、トマトのパスタを黒鮑のリゾットに変更したいがいいかと訊く。もち全然OKっす、追加料金の心配も一瞬過ぎったけど(笑)。

柔らかくかつ適度に鮑らしい食感を残したぶつ切りの身をふんだんに含んだリゾットには鮑の肝の、イカ墨っぽい色合いのソースがかかっていて、お~、しみじみしちゃうお味。


底にバニラスティックを仕込んだ毛蟹のホイル包みでお約束の無口になってから、再びのパスタ。
acca03.jpgacca04.jpg
フェットチーネほどの手打ち麺にたっぷり絡んだ橙色の粒子は、日本酒にあう珍味として知るこのこ(海鼠の卵巣)をカラスミ様に乾燥しさせたものを削りおろしたモノ。
このこの風味を念頭にいただくと、あはは、適切な塩味と一緒に頭に描いたのと同じ風味が口中に広がって、楽しいな。


お魚は、鰊のグリル。
柑橘をさっと搾っていただけば、ニシン独特の食味が不思議な軽さを伴ってくる。
acca05.jpgacca06.jpg
そしてお肉は、仔羊のグリル。
トマトソースを纏った仔羊肉からしどけない旨汁がじゅんと滲んできて、この期に及んでペロンと食べてしまう自分がちと恥ずかしい。

acca07.jpg
チーズスフレに胡麻のアイスが載ったドルチェにも感嘆符を打って、カプチーノ。

確かに、お母さんや男性スタッフにきりっとしたサービスらしいサービスのスキルは窺えないし、ホールにひとりその道のプロが就いたらお店の格が格段と上がるだろうことは間違いがない。
だけど、なんかいいんだよな、ゆった~りして消え入りそうなお母さんの接客も。
トータルの食事時間3時間。でも間延びした印象はなかったもんね。

帰りがけにお見かけしたのがおそらく林シェフ。
客にニコリともしない不遜なヤツとも思えるけど、人見知りでシャイな料理人と考えると、お店や料理全体を包むニュワンスがもうちょっと判ったような気がするンだけれど、どうだろう。


「ACCA」 渋谷区広尾5-19-7 協和ビル1F [Map] 03-5420-3891

column/02199

口レストラン 「Terrace Mortier」

terracemortier.jpg予想外の冷たい雨が降る中、広尾プラザに寄ってみました。「モルチェ」でカレーでも食べてみようという魂胆なのです。「明治屋」を左手に、待ち合わせに重宝する1Fホールを抜けた奥にあるのが「Terrace Mortier」です。改装に着手する前の銀座「モルチェ」の味ある雰囲気とは違って、確かに“テラス”を連想させる軽妙なインテリア。席の配置も、がらんとした印象を抱かせるほどにゆったりとしています。サラダバーを横目に、案内された奥のテーブルへ。カレー/ピラフメニューから「モルチェ特製フルーツ入りコロニアル風カレー」を選んでみました。届いたプレートは、ドーナツ型に盛られたライスの中央にソテーされた様々な具材が収められているもの。一様に短冊に刻まれた、林檎、パイナップル、茄子、ピーマン。そこへソースパンのカレーを流し入れて、いただきます。酸味、甘み、辛味、旨味が折り重なるようにしてくるカレーだ。真ん中の具材を崩しつつしていると、そこに白身魚や牛肉も含まれているのを見つけた。バラエティに富んだ具材が上品なボリュームの中にリッチな装いを添えているのです。コロニアル=植民地風というのは、どのあたりを指すのかな。1Fホールに一体感を持たせるかのように広く硝子面を開いた「Terrace Mortier」。広尾チックなファミレスと云われればその通りで、もう少し別のアプローチもありそうだけど、「明治屋」ついでに気軽に立ち寄るイメージを想定したものなのかもしれませんね。向かいの広尾ガーデンにはウェディング会場にも使われる「Chez Mortier」があります。

「Terrace Mortier」 渋谷区広尾5-6-6広尾プラザ1F 03-3446-2581

column/02172


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