江戸前ビストロ「EDOGIN」で青唐辛子ハチビキ海老クリコロと海のワインVIONTA

edoginマッカーサー道路もとい環状二号線、環二通りが第一京浜にズドンと抜けた新橋の四丁目五丁目界隈。 幅員40mにも及ぶ道路で分断されていると次第次第に新橋駅寄りの北側と南側とでますます違う雰囲気になっていくんだろうなぁなんて思ったりもいたします。
そんなエリアへと浅草線の、利用者の少ないA1出入口からガードの下を潜り、もつ焼き屋の脇から路地に入って、いつもの居酒屋PUBの角をまた折れる。
左手にちらっとみえる環二通りを横目にそのまま進むと、今宵の目的地が見えてきました。

路上にも席を設けちゃってるやきとん屋さんのその二階。edogin01江戸前ビストロという、ちょっと不思議なショルダーネイムをもつ「EDOGIN」に予約を入れているのです。

二階への階段を上がろうとするとその右手の壁に筆文字を収めた額が掲げられている。edogin02立ち止まってその「はしがき」を読むと、明治41年に鎌田銀次郎により開業した江戸前の一品料理専門「新ばし江戸銀」が、二代目では戦後日本で初めての女性ふぐ調理士の免状を取り、今は四代目が営業を引き継いでいると、そう記されています。
平成六年とあるので、四代目が店を引き継いだ時のものかもしれません。
築地場外の寿司「江戸銀」との関係や如何にと考えつつ階段を上りきったフロアは、”代々受け継がれた老舗江戸前料理店”に思い浮かべるものとは異なるカジュアルで温かな雰囲気でありました。

成る程こうなっとるのかと思いつつ、カウンター席に合流して何気なく頭上の下がり壁を見上げる。edogin03そこにはきっと受け継がれてきたのであろう「江戸銀」の額彫りが中央に掲げられていた。
初代から今に至る、ぽっと出の店には真似の出来ない時間の積み重ねを背負った矜持が店内に漂っているような、そんな気にさせます。

下がり壁の並びを眺めると、モノクロームの写真が何枚も飾られている。edogin04写真の場所は、新橋二丁目で営業していた頃の「新ばし江戸銀」か。
それとも、二代目の頃には「新ばし江戸銀」を舞台とする映画が撮られたそうだから、その関連で撮られたスチールか。
いずれにしても、戦後の料理屋の風情が色濃く滲んでいて、いい佇まいの写真であります。

例によって、プレモルで乾杯してから本日メニューを吟味する。
本日の鮮魚の項には、”名物青唐辛子で食べる食べる魚たち”と謳ってる。
そいつは面白いねと選んだのは、メジナとハチビキの二点盛り。edogin05ハチビキなんて名の魚は初めてだと訊ねると、式根島からのものだそう。
紅い身はなんだかまるで軽やかな初鰹のような美味しさ。
脂がのる前の鰹に似た青いような香りと酸味が、晩春の伊豆の島々の海面を想わせるよう。

そこにちょうどよくいただいたのが、
スペインからやってきたワイン「ビオンタ」。edogin06スペインの北西の角あたり、ガルシア州はリアスバイシャスからやってきた魚介専用を謳うワインだ。
青林檎のような香りの後から柔らかな酸味と仄かなミネラルっぽさが追い掛けてくるヤツ。

リアスバイシャスの”リアス”は、ご存知「リアス式海岸」の”リアス”。
三陸海岸や伊勢志摩あたりと同じように、大西洋に面して狭い湾が複雑に入り込んだ、潮風香る海岸エリアで栽培された葡萄でつくられたワインが「ビオンタ」なのだという。

おススメに従って、古口に切った青唐辛子を浮かべたタレに浸していただいてみる。
オホホ、なかなかにひりっと辛く、これまた青い風味が新島産の縞アジなど伊豆近海の青魚にもよく似合いそう。
「ビオンタ」のグラスを手にしながら、どうやら”江戸前”からちょっと足を伸ばした伊豆諸島方面の海産物に着目しているのかな、なんて思ったりいたします。

名物料理と謳う七品の中からさらにおススメの「海老クリームコロッケ アメリケーヌソース」。edogin07海老風味ふんだんのコロッケはもとより、ソースが含む海老エキスがたまらない(笑)。

「ビオンタ」って、こうして手を入れた、でも魚介風味のヴィヴィッドなお皿もすっと違和感なく受け止めてくれる感じ。edogin08「ビオンタ」は、潮風のそよぐであろう海岸線ギリギリの土地で、日本と同じ「ペルゴラ式」と呼ばれる棚作りで栽培された、ガルシア洲原産のアルバリーニョ種から醸されているんだそう。
そう聞くと、海水が潮風に乗って運ばれて葡萄の房に、そしてワインにも微かに含まれているのでは、なんて想ってしまうような柔らかなミネラル感も魅力の一面です。

名物料理の中からもう一品「鮮魚の骨蒸しぽん酢」をご注文。edogin09お魚は、目鯛。
うんうん、適度な脂のふっくら滑らかなその身がなかなか美味い。
お隣さんはお腹の方だったのでたいそう食べでがありそうだったけど、こちらはカシラの方なのでホジホジするエリアがそんなに多くないのはご愛嬌だね(笑)。

メニューにはまだまだ、生牡蠣をはじめ、MIXカルパッチョ、小海老のアヒージョ、牡蠣のカークパトリック、白身魚のタルタルソース、昆布〆サバ等々、和洋混交、和仏織り交ぜた気になる魚介テーマが目白押しだ。

新橋は環二通り近くの呑み屋街に、
四代目営む江戸前ビストロ「EDOGIN」がある。edogin10紆余曲折を経て「新ばし江戸銀」の暖簾を今にマッチするカタチで継承している姿や心意気は、なかなかに凛々しく映る。
三代目が実は、ヘルメットの「SHOEI」ブランドを築いたヒトであったなんてのも愉しいトピックです。
サントリーの企画でお伺いしました(「VIONTA」はブランドサイトがあって、amazonで買えるようですよ)。
また、お邪魔しなくっちゃ。

「SDOGIN」
港区新橋4-14-4 間島ビル 2F [Map] 03-3436-4686
http://www.edogin.com/

column/03571

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