at home Dining「スイッチ」で 鶏の白菜ロール和風ポトフとムットーニ

switch八重洲通りを横切る、すずらん通り。
八丁堀駅側から八重洲通りを渡ったらもう、
茅場町エリアだと思っても仕方のないところ。
でも八丁堀一丁目は、二丁目以降のブッロクと離れ、
八重洲通りの北側にあるのです。
そんなこと普段から意識してはいないけれど(笑)、
すずらん通りから折れ入った道は、
八丁堀と茅場町の境となるところ。
その道沿い、カレーの匂い漂う「ダナパニ」と、
暖簾が替わった蕎麦店の「蓮」の間に、創作意欲の滲み出るサインを見つけました。

ココからだいたい12歩。switch01そう案内する台詞に従っていくと、深緑に塗った扉が開いている。
そちらが、「スイッチ」と題するお店のようです。

店内は、右手に開いたL字のカウンター。switch02switch03左手の壁は深緋の赤、右手の壁は、花緑青に塗り込めてあり、
色々なサイズや表情の額やパネルが掛けられています。

「ボタンの本」に「常用字解」、「ふしぎ猫プドレンカ」の絵本。
椅子に腰掛けると目の前にサイズや表情色々の本が並んでる。switch04switch05そして、奥の壁には古びた時計があって、こんな貼紙が添えてある。
おじいちゃんな時計です、たまにひとやすみしちゃいます…。

こちらの小昼の特徴のひとつが、小鉢というか、前菜に4品がまず登場するところ。switch06switch07 switch08switch09 本編を拵えるまでそれで始めていてくださいな的なちょっとしたものかと思いきや、
ちょっと手のかかった、そのまま酒肴になりそうな品が、
まさに手を替え品を替え供されるのであります。

4品ほどあるメニューもまた、日替わりである様子。
「今日のおひるごはん」と題するお品書きには、
例えば、「鶏の白菜ロール和風ポトフ風」。switch10成る程、和風に寄った出汁の利いたスープにひたひたとぎっしりと、
白菜ロール、ソーセージ、ブロッコリー、人参、
そして黄金色のジャガ芋なんかが寄り添っています。

白菜ロールを小皿にとって、ふーふーしながら齧り付くと、
これまたぎっしり詰まった鶏のそぼろが顔を出す。switch11そしてそこからも滲み出る出汁。
なんだか嬉しいやら温まるやら、和やかな気分になります。

別のおひるには、
店主の叔母さんが北海道から送ってくれたという食材で構成した、
おひるごはんラインナップから、「北の大地バーグ」。switch12玉葱をたっぷし含んだ飴色のソース。
焦げ目麗しいハンバーグを箸で崩すと、
そこにも玉葱や人参なぞの粗微塵が顔を出す。
洋モノ料理にも和の仕立てからアプローチしている感じが、
ここでも窺えます。

ふたたび登場の土鍋には、「鮭と野菜の味噌マヨネーズ焼き」。switch13バーナーで炙った味噌マヨのズルさに鮭や野菜たちもしたり顔。
そうね、もっと味噌マヨたっぷりだとズルさがより増してゆきますね。

お魚ごはんでは、例えば「アジフライ、タルポテ椎茸・玉ねぎフライ」。switch14何気なくも衣の厚さや揚げ具合に仕立ての好さを思う鯵フライ。
大根おろしにワサビと醤油を混ぜ溶いて載せる手は、断然、あり。
やっぱり揚げ物には醤油だと確信する瞬間です(笑)。

女将さんと呼ぶのはちょと違う、
お姉さんと呼ぶのもちょと違う、
ママと呼ぶのもちょと違う、
大将では勿論ないし、マスターでも勿論ない。
どうお呼びしてよいか判然としないまま、
女性店主さんに、店名「スイッチ」の由来を訊いてみました。

そうですね、ここへ来たら一旦「スイッチ」をオフにして、
本やお喋りやご馳走で寛いで、
また、スイッチをオンに充たして帰って欲しい。
また、世の色々な事って、スイッチを入れるところから始まったりしますよね。
あ、肝心なことを話し損なうとこでした。
わたし、「ムットーニ」のファンでして、そこにも「スイッチ」があるんですよ。
「ムットーニ」のことでしたら、熱く熱く語らせていただきます!と、
壁のパネルを案内してくれました。switch15「ムットーニ」は、どこぞ海外の芸術家であろうと思ったら、
本名を武藤政彦というアーティスト。
「ムットーニ」こと武藤政彦の作品「ムットーニ」について、Webサイトから引用すると、
その作品は、立体のカラクリ箱であり、
動き・光り・そして音楽などの要素が絡み合った、小さなストーリーボックス。
そのカラクリ箱を動かすきっかけにも、「スイッチ」があるってことなのですね。

茅場町の路地に生まれたアットホームダイニング、
その名も「スイッチ」。switch16switch17switch18 何の気なしに路地を逆側に出てみたら、
そこにも如何にも手作りなA看板に、お腹満足ごはんやってます、の小旗が立っていた。
板をぶっつけた感じの看板の真ん中にも「スイッチ」があるのに気付いて、
愉しくなってしまいました(笑)。

オープンは、この夏7月の下旬の頃。
その前は、30年くらい続いたカラオケスナックがあったそうです。

「スイッチ」
中央区日本橋茅場町3-3-9 坂詰ビル1F [Map] 03-6661-6757

column/03490

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください