中華料理「大連」で 鍋貼児大連丼水餃子木須肉丼この地で40年

dairen.jpgソニー通り沿いの「丸千茶寮」でラーメンを食べ終えて、ハンカチで口元を拭いながら後ろ手にドアを閉め、顔を上げる。 上げた視線の丁度正面の通りの向こうに古びた暖簾が目に留りました。 あ、こんなところにも「大連」があるのだね。 色の褪せたテントに端の千切れた暖簾が、いい味出してます。
改め出掛けたソニー通り。 一瞬の躊躇いのあと(笑)、ドアをひら、ひら、ひらく、っと。 建て付けが少々悪くなっていて重たいドアをそうして引き開けると、外観の風情とぴったり一致する店内の景色。dairen01.jpg掃除を怠っているわけではないけれど、積年の草臥れがそこここに感じられます。 きっとちょっと前までパイプ椅子だったのじゃないかなと考えつつテーブルに腰掛けて、くすんだビニール越しの品書きを眺めます。 dairen07.jpg女将さんに「麦酒をお願いします」と声を掛けてから、ふたたび継ぎ接ぎのある品書きを見あげます。 やっぱり、「鍋貼児(餃子)」をお願いせねばならないでしょう。 ここ「大連」の「鍋貼児」は、羽もなければ、薄皮がパリッとすることもなく、また肉汁が激しく滴ることもない。dairen02.jpgつるんとしたテクスチャを感じつつ、つるんと口に収めて噛めば、細かくペーストにしたあんが解けて消えてゆく。 昔ながらの焼き餃子、ということなのかもしれません。 飯類、の中から店名を冠した「大連丼」を選んでみました。dairen03.jpg「大連丼」は、つまりは野菜のあんかけ丼。 モヤシをメインに、木耳や豚バラなんかを炒めて片栗でまとめたものが載っている。 ちょっと醤油の強い感じに不思議と合点がいく安堵。

も一度お邪魔した夜には、麦酒に「水餃子」。dairen04.jpg女将さんは、「スープですので味ついてますけど、お好みで醤油や辣油なんかをね」と。 どれどれと蓮華に載せた餃子を啜ると、つるんとした食感の皮の中から大蒜の利いたあんが零れて、なかなか旨い。 これなら醤油も辣油も必要ない。 焼き餃子と同じ餃子だろうけど、「水餃子」の方がよりいい感じだ。 基本形のものとは別に貼られた、独特な筆致の品書きから「木須肉丼(ムスロドン)」。 どんなものですかと訊くと、木耳とかね、野菜とか玉子とか豚肉とかを炒めてのっけたものね、と女将さん。dairen05.jpg意外とカラフルなどんぶりの景色に、おおお、と蓮華を動かします。 木耳をはじめとした具材の食感を上手に残しつつ、味わい全体の基調がちゃんとキマっていて、なかなかイケる。 なるほどーとさらに蓮華を動かしながら、女将さんに訊くと、ここ「大連」は、創業から彼此もう40年になるという。 オヤジさんが問わず語りに語るには、元々、今の渋谷109辺りにかつてあった「恋文横丁」に大陸からの引き揚げてきた方が営む「大連」があって、オヤジさんはそこに勤めていたそう。 その後、月賦の緑屋(オヤジさんは丸井のと仰ったが)のビル開発で立ち退きとなる。 その「大連」の面子がそれぞれに店を出したらしく、オヤジさんは、「青山とか足立の方とか、下神明にもあったのだけど、まだあるかなぁ」と云う。 少なくとも、田町や大森の「大連」とは系統が違うようです。 「結構、タレントさんが来るんですよ」に続けてオヤジさんは、「この間は、フジテレビからも取材要請があったんだけど、断った」とも仰る。 そう、とんねるずのあの番組の、ですって(笑)。 五反田のこの地で営む40年、中華料理「大連」。dairen06.jpgどなたかに引き継がれていけるのか、その辺りがちょっと気掛かり。 「スタミナそば」も気になります。 「大連」 品川区東五反田2-19-3[Map] 03-3443-9065
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