琉球料理「山本彩香」で 豆腐よう豚飯どぅるわかしー魅力に再び

yamamotoayaka.jpg前回の沖縄で初めて訪れた「山本彩香」での晩餐は、とても印象深いものでした。 その時お逢いした彩香さんは、艶やかでお元気そうでしたが、暫くして店を閉めると聞いてびっくり。 もうあの悦びに再会できないのかという寂しさに一瞬呆然となる感じ。 でもその後、昼の営業に切り替えて再開と知って、安堵したのでありました。
それから結局一年半振りになってしまった沖縄、那覇。 昼のみ営業といっても、夕方近くの訪問も可だと聞いて予約した時間に間に合うよう、ホテルにチェックインしたその足で、西消防署通りを辿ります。 新装なった店内は、個室を区切っていた戸やその先のカウンターが取り払われて、オープンなフロアに。yamamotoayaka01.jpgお昼メインの営業スタイルに合わせてお店の箱も切り替えるあたりも彩香さんの意気、なのでしょね。 yamamotoayaka02.jpg オリオンで汗を退かせつつ、夜のメニューと基本的には変わりません、というお任せコースの始まりを待ちます。 あ、そうそう、最初のひと口めにいただいたのが、生なゴーヤジュース。yamamotoayaka03.jpg摩り下ろしたゴーヤにリンゴとオレンジのジュース。 爽やかな苦味が、胃の腑をすっきりと暑気を払ってくれるンだ。 続いて早速、「山本彩香」の「豆腐よう」に再会する。yamamotoayaka04.jpg彩香さん手作りの豆腐ようは、仕込みに4ヶ月かかるそう。 気温が上がって発酵が進み過ぎる可能性もあると、彩香さんはそのお世話にと本日はもう店を離れている、と聞く。 お逢いできないのはちょと寂しくも、それだけ長きに紅麹のご機嫌をとりつつ出来上がってくる手作り豆腐ようは、やっぱりまろやかで繊細な食べ口。 いいなぁ。 お願いした泡盛は、いつもの「春雨」だ。 もうひとつの小鉢には、「麩とモズクの白和え」。yamamotoayaka05.jpg湯葉のようにした麩とモズクを刻んで、豆腐ようを含めた白和えしにてある。 きっと彩香さんのアイデアによるものだろうけど、そこにしっかり琉球宮廷料理の風合いを想わせるんだ。 三点盛りは、ご存知「ヌミダル」に「田芋の砂糖醤油漬け」「ゴーヤの揚げ」。yamamotoayaka06.jpgフィファチを敷いたゴーヤの天ぷらは、中の綿を外さずにそのまま衣に包んで揚げてある。 「ヌミダル」は、前回のものより胡麻のペーストがたっぷりしている気がするな。 「ゆし豆腐」は、まさに前回と同じ見映え。 山芋のせと和えた生アーサに梅肉がアクセントに載っています。yamamotoayaka07.jpg澄んだ出汁の鮮やかな旨みに風味のしっかりしたゆし豆腐の魅力が解けて、いい、いい。 そして、「山本彩香」のお皿の中で真っ先に想うのがこの「どぅるわかしー」。yamamotoayaka08.jpg思わず、「待ってました!」と叫んでしまったもの(笑)。 都内や石垣のお店でも「ドゥルワカシー」があれば注文むという行動になるのは、間違いなくこのお皿の所為なんです。 田芋(ターンム)独特の風味とカステラかまぼこや椎茸などが織り成す、素朴で繊細な甘さに似た食べ口に思わず目を閉じる。 yamamotoayaka09.jpg 彩香さんのご厚意でと、 「豆腐よう」のサービスをいただいて、yamamotoayaka10.jpgまたまた泡盛「春雨」をぺろぺろ。 「ソーミンたしやー」は、たっぷりの島らっきょのせ。yamamotoayaka11.jpgyamamotoayaka12.jpgそうめんに滲みた魚醤の旨みにらっきょの香気が相俟って、ちゃんぷるーにはない真っ直ぐな魅力が嬉しいぞ。 続く小皿には、ご存知「ラフテー」。yamamotoayaka13.jpgでも、そんじょそこらのラフテーとは違って、白味噌仕立て。 あじくーたーなのにあっさりとして。 添えてあるのは、沖縄の竹の子、ちんぶく竹だ。 届いたお椀の蓋を外して、そこへ出汁を注ぎ込めば、 「豚飯(トゥンファン)」の出来上がり。yamamotoayaka14.jpg旨みしっかりで素敵に澄んだ鰹出汁に炊き込みご飯がフィファチと一緒に解れてゆく。 ああ、美味しいなぁとしみじみしてしまいます。 yamamotoayaka15.jpgおしんこ代わりに出してくれたのが、青マンゴーのピクルス風。 若いマンゴーはこんな食感なんだねとシャクシャク。

yamamotoayaka16.jpgあとはデザートになるのですけど、これのデザートなんですよと見せてくれたのが、ドでかい無花果のようなフォルムの実。 「カニステル」と呼ぶフルーツだそうで、 “散弾の弾” canister(カニスタア)に形が似ているところからそう呼ばれているらしい。yamamotoayaka17.jpgそれをデザートに昇華させられないものかと彩香さんがひと工夫。 yamamotoayaka18.jpgタピオカとコンビを組ませて、パッションフルーツにマーマレードをソースにしています。 なんか、南瓜みたいな繊維に甘さを含んだフルーツであります。 ああ、もう食べ終わっちゃった。 食べ終わって、でもそれがちょっと名残惜しい食事って意外とあるものじゃないものね。 予約の際に彩香さんは、以前召し上がった夜のメニューと変わりませんよと仰っていたけれど、その変わらないところが嬉しくもあり、季節が違うこともあってか違うメニューもいただけて、またそれも嬉しくて。 半端な時間に訪れた客にも気持ちのいい接客をいただいたことも特筆しておきましょう。

夕暮れ時までの営業に衣替えしてもなお、 変わらぬ魅力を供してくれる琉球料理「山本彩香」。yamamotoayaka19.jpgまた今度お邪魔するのはいつのことになるかなぁ。 □関連記事:  琉球料理乃「山本彩香」で 琉球料理の本懐あんまーの心意気(08年10月)


「山本彩香」 那覇市久米1-16-13[Map] 098-868-3456
column/03000

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*