とんかつ「茅」で とんかつ屋にして中おち丼ロースカツも健在だ

kaya.jpg新入社員当時、 ボーナス日のランチ候補の筆頭だった「茅」。 特別な日のささやかな贅沢を千円を越えるお昼ご飯で満喫していたものです(笑)。 そうそう、「茅」の隣にあったのが、ラーメンフリークにも人気だった「真芳味」。 そこは今、別のラーメン店になっている。 そんなすずらん通りをこのところ通り掛かかる度に気になっていたのは、とんかつ専門店であるはずの「茅」らしからぬメニューなンだ。
kaya01.jpg店先に立て掛けたパネルには「中おち丼」と認めてある。 1日20食限定、築地直送マグロ、とも。 もしかして、マグロの中おちを揚げちゃってたりして、なんてちょっぴり妙な期待をしながら、久々の暖簾を潜ります。 かつての主人の姿はそこになく、精悍な印象の男が手際よくカツに包丁を入れている。 息子さんなのかな。 少なくとも昨日や今日、油鍋の前に立った訳ではなさそうだ。 中おち丼をと云いながら、例によってカニ歩きでカウンターの中ほどへと進み、肘をつく。 どんぶりは、奥に立つ女将さんの担当だ。 どんぶりそのものはやや小振りの径の深い奴。 そこへまるでご飯が見えなくするように、マグロのぶつ切りが押し込められ、真ん中に骨際から削いだ身を配して、その上にワサビが載っている。kaya02.jpg 「タレに漬けていますけど、足りなければお醤油を」となれば、あとはもう、わさびをちょっとづつ箸の先で分けながら、掻き込むようにするばかり。 kaya03.jpgkaya04.jpgkaya05.jpg 脂のノッたトロの身ではなく、骨際で旨味を凝縮した赤身が層をなす。 しつこさなく、ふむふむと、その層の下からご飯を穿り出すようにして。 そういやぁ、ここのご近所居酒屋「和田家」の「づけ丼」もマグロてんこ盛りだったなぁ、と思い出す。 築地からといっても、場外のどこかで買い付けてくるのかなぁと訊けば、女将さんの弟さんが築地の仲買の関係者で、自ら鮪中おちをこの店に運び込んで、下拵えをしてくれているそう。 そうであるからこそ、とんかつ店で中おちたっぷり盛りのどんぶりが実現したンだね。 kaya06.jpg そして、「茅」の「茅」も健在。 卓上のピンクソルトのみでいただくに適う、ロースカツ。kaya07.jpg噛む歯触り軽快に、脂の甘さをすんなりと愉しめるンだ。 茅場町を代表するとんかつ店、「茅」。kaya08.jpg今度、久し振りに「ヒレカツ定食(1,800円)」をいただこうかな。 些少なれどもボーナスが出たら、ね(笑)。 「茅」 中央区日本橋茅場町3-8-12 [Map] 03-3664-9197
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