RESTAURANT「SANT PAU」で イベリコ豚プルーマと温かな宴

santpau00.jpg一時東京駅の日本橋口辺りに通っていた頃にお昼処に困って、およそ全店制覇してしまっていた日本橋コレド。 でもその裏手の別棟ANNEXにある「サンパウ」には、 未踏でありました。 お値段的敷居が高く思えて、まるで水族館に初めて行った子供のように(笑)、硝子越しに見通せる一階の厨房を覗いていたりしていたのでありました。 それがこの度、図らずもその「サンパウ」に参ずる機会がやってきた。 ずっと気になっていたレストランへと招いてくれたのは、くにちゃんとその奥さま。 そう、今日は、ご夫妻の結婚をお祝う席なのです。
一階のシックなレセプションからそのまま二階へと上がったところが、 ウェイティングを兼ねたBar&Cigar Corner。 シャンパンに口をつけたところで、メインホールへと誘われました。 勝手に抱いていたイメージよりはこぢんまりとして、それが寄り添うように温かな宴を予感させてくれます。 santpau14.jpg 乾杯の音頭はご存知、築地王さん。 おめでとうと掲げたグラスの紅い滴は、 ロイヤルウェディングの乾杯カヴァだと同席のロレンスさんの記事にある。 残りをひと息に呑み干して、辛口の白と紹介のあった「Altos del Majanar AIREN 2007」へ。 まずは、アミューズ「2 Micros」のふた品。 イベリコに添えたオリーブオイルのジュレがはっとするほどにイケる。santpau01.jpgsantpau02.jpg串にした小皿は、プラムをふわっとした白子のようなソースと一緒に網脂の一種で包んだものだという。 前菜は、「車えびのタルタル ~Tartar de Langostinos」。santpau03.jpgタタール風にたたいた車えびの印象を抱く前に、廻りで煌く苺やキウイ、オレンジ、マカデミアナッツなどなどの彩りをしげしげ。 トッピングの粉チーズのような、パン粉のような粉末はなんだろう。 円に散らした塩をアクセントにいただけば、海老の身の甘さが引き立つ。 白のグラスをお代わりして、魚料理「杉の香りのヒラスズキ ~Llobarro “Fumat 10 Segons”」。 杉のチップでほんのり10秒だけスモークしたという、ほっこりしっとりした白身。santpau05.jpgsantpau04.jpgsantpau06.jpg 平鱸というのは珍しい食材なのじゃぁないかな。 そこへトプっと載っている青菜の中にも白のソース。 零さないようにひと口で掬えば、濃縮した旨味が弾ける。 プロフィールに交えて、食いしん坊新郎×食べるの大好き新婦たる、それぞれの逸話があれこれ微笑ましく紹介されて、和やかに時間が流れます。 santpau07.jpg 赤のLegado Muñoz – Garnacha 2005にワインが変わって、メインお肉篇。 等間隔で並ぶ紅い結晶は「イベリコ豚のプルーマ ~Pluma Iberica」だ。santpau08.jpg プルーマとはヒレ上の部位を指すそう。 そっと愛しむようにしたソテーの具合とただもうズルイ!と心の声を叫ばせる赤身肉の薫り高さ。santpau09.jpg甘めのソースと一緒にとろっと融けるようでいて、脂のいやらしさとは縁遠い高貴な豚さんだ(笑)。 そこへパンケーキ的つけ合わせというのが、不思議な組み合わせなのねン。 くにちゃんとの幾多の交流の遍歴が愉しいヒロキエさんのスピーチに隣のつきじろうさんのむのむさんと笑い合ったり、肉声でホールを震わせた55aiaiさんの独唱に浸ったりと、祝福の温かい空気が満ちてきます。 santpau10.jpg 「フルーツベースのデザート」に続くPastelは、「フランボワーズ」。 santpau11.jpg ケーキ入刀の、つまりはその一片一片がこのラズベリーの円筒形なんだ。 そしてプティフール「4種の小菓子」でコーヒーを啜ってひと心地。santpau12.jpg楽しいひと時は、あっという間に過ぎてゆくのですね。 星の数云々はさておき、やっぱり日本を代表するスペイン料理の一軒たる「サンパウ」。 きっとあちこち探して悩んで選んだウエディング・レセプションのステージが此処、 「サンパウ」だったのだね。santpau13.jpgくにちゃん&奥さん、改めておめでとう。 お陰で、あれこれもちょっと識りたいと、再びこの扉を開けたくなっちゃったじゃん、もう(笑)。 「SANT PAU」 中央区日本橋1-6-1コレド日本橋ANNEX [Map] 03-3517-5700 http://www.santpau.jp/
column/02774

「RESTAURANT「SANT PAU」で イベリコ豚プルーマと温かな宴」への16件のフィードバック

  1. さすがに詳細な記事だね~。
    私も早くクマ二郎結婚記事に取り掛かりたいのだが、いまハワイ記事地獄に堕ちておってなぁ。
    睡眠不足の状態で、すべて料理をたいらげた後に出番が来たので、もう眠くなっちゃって大変。
    よく覚えていないので、まさぴさんの記事、参考にさせていただきやす。

  2. さすが詳細かつ丁寧な記録!
    本物の飲兵衛はただの飲兵衛とは違うなぁ~
    うんうん、あれはイケてたヽ( ´ー`)ノ

  3. Re;ヒロキエさま
    いやいや、傷み入ります~ヾ(´ε`*)ゝ。
    極力早く書かないとドンドン忘れちゃうので、つきじろうさんを見習って、巻き入れて書くようにしないと、みたいな。
    海外パックの記事って、想像するだに大変そうですね。
    するんと終わるように祈っております(笑)。

  4. Re;ロレンスさま
    いや~、ホンモノの呑兵衛にはまだまだ修行が足りましぇん(・・*)ゞ。
    そうそう、うん、意見の一致した、あのジュレね、うん。

  5. ワタシの場合、一晩でキレイに記憶が消えるので・・・(汗)
    ご一緒できて楽しかったです!新郎新婦の真心こもった披露宴で
    参加者一同がシアワセいっぱいな気分に浸れましたね♪
    お料理の解説、ひとつひとつ「そうそう!」と、あの美味しさが
    リアルに蘇ってきます・・・☆

  6. ありがとうございます~!!
    詳細な記事ですね!そうですあちこち探して悩んで決めた店でした。イベリコのプルーマは元々メニューに入ってなかったのですが、無理やり入れたんですよ^^;
    鯛パイがあんなにデカイとは予想外でしたが・・(笑)

  7. Re;つきじろうさま
    おつかれさまでした~。なんか、あっという間の宴でしたね。
    ボクも忘れないようにもしも忘れちゃっても思い出せるように書いてるってのが実際ですぅ。
    食後感の機微って、するんと忘れちゃうこと多いっすもんね。

  8. Re;くにさま
    お招き、ありがとーでした~。
    レストラン・ウェディングってのもいろいろ悩みどころがあるのだろなーとなんとなく思ってました(笑)。
    あ、そうそう、鯛パイ。
    注意書きにあったように、パンナイフ温めて切っておいて、朝ゴハンにしてました。
    ちょうど今朝完食~(⌒-⌒)。

  9. こんにちは。詳細で、想像力を掻き立てられるような記事、本当にありがとうございます。文章が、とても美味しそうです。
    あの日は私たち二人もとても楽しく過ごせて一生の思い出となりました。
    また、ぜひご一緒させてください。
    鯛パイ、召し上がったのですね。あれは新郎が「僕は引き菓子は絶対にこれがいい!!」と言い張り、引かなかった一品でございます(笑)。

  10. こんにちは!
    わぁ!素晴らしい記事です、さすがですね!
    お料理は美味しくてあっという間になくなった私ですが、まさぴ。さんの記事を拝見して、こういうお料理だったのね、と再認識いたしました。

  11. Re;くに妻さま
    いい披露宴になりましたね~(‘-‘*)。
    鯛はね、、結婚式には尾頭付きの鯛!ってスリコミがくにちゃんにあったンじゃないかなぁ、なんて想像します。
    といって鯛の塩焼きをメニューに組むノリじゃ勿論なかったから、その想いは引き出物で、ってことかも、みたいな(笑)。

  12. Re;salonさま
    おつかれさまでした~。
    こうして反芻して二度三度と愉しむ、牛のような営みに努めております、なんちゃって~(´~`ヾ)。

  13. イベリコ豚のプルーマ、美味しかったですね~♪
    また食べに行きたくなりました~

  14. Re;月島仮面さま
    もう、それはズルイよ~の旨さでしたね≧(´▽`)≦。
    え?今日、また行く?
    それもズルイよーー(笑)。

  15. ほーんと、また行きたくなっちゃいますね。
    飲んでてもメモれるのは、やっぱりすごいなぁ。
    最近、飲んでなくても物忘れが…(苦笑)

  16. Re;のむのむさま
    またぁ~(笑)。
    肝心なところをスコンと覚えてない自信はあるので(あは)、書いとかなくちゃ、なンですよね~。

ロレンス へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください