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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口ステーキ「カウベル」で ご飯に合うポークジンジャー商店街の隅

cowbell.jpg何度かお世話になっている旗の台のインド料理「ポカラ」。
そのお隣にあるのがステーキの「COWBELL」です。
プールで泳いだ後に店先の表情を眺めては、
気になるのだけれどどこか入り難い雰囲気なのだよなぁといつも思う。
硝子越しの細い縁のパネルに書いたメニューは煤けて判読し難く、その分その横に貼られた格闘技系のポスターが目立ってる。
でも何故か、雨上がりの夜にふと、その扉を押してみる気分になりました。

cowbell01.jpg店頭の雰囲気そのままに、どこか雑然とした店内。
おそらくご夫婦であろうオッチャンオバチャンが、揃って見入っていたテレビから目線を外して、腰を上げる。
お寛ぎのところ、お邪魔だったかな(笑)。


左手のテーブルに収まって、正面の板壁に目を凝らす。
オレンジや黄色の紙にメニューが書かれていて、左側はランチメニューだ。
ランチメニューに書かれた「牛肉の生姜焼き」と右側に書かれた「ビーフジンジャー」とはどう違うのかなぁと首を傾げながら、「ポークジンジャー」をお願いするへそ曲がり(笑)。


早速厨房から盛大な炒め音が聞こえて、生姜なタレの匂いが漂ってくる。

あちちの鉄板にのってやってきたのは、大振り厚めの豚肉が4枚。cowbell02.jpgcowbell03.jpg噛めば脂と旨味を滲ます肉片に、絡めたタレがたっぷりと濃いめ。
完全にご飯に合わせた味付けが頼もしく思えてくる。
添えてくれたのは、スープでなくてお味噌汁。やや塩辛い。


ステーキハウスでステーキ食べなきゃ失礼かと、再訪した夜。
店の名を冠した「カウベルステーキ」をお願いしました。

長細い形状のステーキ。
cowbell05.jpg
夜の部のステーキでは一番お安いメニューなのだけど、どこの部位なのかな。

ゴリゴリとナイフを入れてもすんなりとは切れてくれないのは、ナイフの具合かお肉の加減か。
cowbell04.jpgcowbell06.jpgcowbell07.jpg
なかなか手強い噛み応え。噛むほどに旨味が沸いてくればいいのだけれど、添えられた醤油系のソースを使ってもそれが叶わないのがもどかしい。んんん。


「カウベル」には、洋食系メニューもあって、ピラフにオムライス、そしてスパゲティもの「ミートソース」「カルボナーラ」に合わせ業の「ダブルスパ」。ナポリタンもできるって(笑)。


商店街の隅、町場のステーキハウス「カウベル」。cowbell08.jpgご夫婦にはきっと見慣れ馴染んでしまった店頭の、そして店内のくすみなのだろうけど、気をつけて磨いてあげるだけで、古さが味のあるお店になるンじゃないかな。そんな気がします。
そしてやっぱり、ドアには“カウベル”が欲しい、なんてね。


「カウベル」 品川区旗の台3-14-10 03-3786-1378

column/02676 @800-

口居酒屋「一八」で すいとんで〆る裏道民家のカウンターの寛ぎ

ippachi.jpg所沢駅西口から西武の脇を真っ直ぐ抜けて、
旧町の住宅街になった辺り。
その裏道に、前を通る度に気になる民家がありました。
ブロック塀で囲んで、既製の門扉が構える木造二階建ての一軒家。
何気ない住宅地の裏通りの風景をやや特異なものしているのは、そのブロック塀越しに示された「居酒屋 一八」の文字。
昼間しかそこを通る機会がなく、営業しているのか名残りなのかずっと謎のままだったのです。
ippachi11.jpg

ネット上の微かな情報を頼りに探るように連絡を入れてみると、「あいよっ」てな調子の大将の声。
「日曜以外はね、だいたいやってるよっ」。
いざ、仲間を連れ立っての探検です(笑)。


忙しなく降る雨の中を進み、暗がりに灯る看板を見定める。
今は、玄関に枯茶色の暖簾が掛かっています。


ガラリと玄関を入るとそこがもう店内。6~7人で一杯のカウンターが大将の舞台だ。
そこへ横並び4名で腰掛け、四方をきょろきょろ。
常連さんらしき女性のひとり客と話し込んでいたのが、女将さんらしい。
入って右手に焼き台があるけど、もう焼き鳥は焼いてないんだとか。
暖簾の真ん中に「鳥」と白抜かれているのも、いまはご愛嬌ってことになるね。


お通しのマカロニサラダで、まず乾杯。
ビールのサーバーは稼働させていなくって、ビールは瓶になる。

素朴なメニューの並ぶホワイトボードippachi02.jpgから、「八戸いか開き」に「鯨竜田揚げ」。
ippachi03.jpgippachi04.jpg
世代に当てはまるヒトには懐かしい給食メニューも、ここでは賽子状に刻んだ鯨肉を揚げている。
そこへペロペロと「自家製梅ロック」。
以前は10数年ものとか古いものがあったけど今はねと大将。呑めばなくなるのは当たり前。


トイレがどこかと尋ねたら、一旦外へ出た脇にあるという。小雨の中小走りです(笑)。


冷蔵ケースに唯一収められていたゴーヤを指さして、「それでなんかできません?オマカセしますので」と訊くと、「ほいきた」ってなノリで、掴み出す。
テフロンのフライパンで作ってくれたのは、素直なメニュー、チャンプルー。ippachi05.jpg


家庭的メニュー「ぴりからなすいため」の後には、インターバルを上手に繋いでくれる溶き玉子のお椀を挟んでくれた。
ippachi06.jpgippachi07.jpgippachi08.jpg
「カキフライ」は冷凍モノだというので、「若どりからあげ」。ちょっと油の温度が高すぎたかな。
その間、「黒霧島」のロックをちびちびぐびちび。


〆にと選んだのが、「すいとん」。ippachi09.jpgアルミの手鍋でことことっと汁の下地を炊いて、女将さんが練った粉を抓まんで入れる。
ふうと和む味わい。
そもそもこういうものだとはいえ、ちょっと芯の残る感じだったので、もう少しゆるく練った生地の方がより美味しくいただけるかもしれません。


ippachi10.jpg「一八」の大将は、マンボウの絵柄がプリントされた和装なシャツに、捻り鉢巻が似合いそうな髪型。額の上のところだけ長く残した髪を「かあちゃんに借りてやるんだ」と金髪に染めている。
ん~、鯔背だねぇ(笑)。


大将の名前からそのまま名づけたという、裏道の民家居酒屋「一八」。
趣味が高じるかたちで自宅を焼鳥屋にしてもう随分経つという。ippachi01.jpg裏手に住むご隠居さんあたりが、一日おきにひょいっと訪れては寛いで、云いたいこと喋ってすっと帰っていく。ふとそんな光景が浮かんだりした。
こんな風に今も営業しているンだと、なんだか長年のもやもやの晴れたような気分です(笑)。


「一八」 所沢市日吉町28-18 04-2922-3819

column/02675 @3,900-

口手打ちうどん「一長」で 幻の柳久保小麦うどん6玉ぶずずず

icchou.jpg武蔵野うどんの佳店が一軒あるという。
ところは、東久留米の西口から程なく。
駅をこちら側に出るのは初めてじゃないかなぁと考えながら、例によってあまり個性があるとは云い難い駅前のロータリーを横切ります。
随分と昔のことだけれど、教習所に通っていた頃はまだ、こっちに出口はなかったもんな。
徐々に強まる雨足に急かされるように足を運ぶ。
「一長」の白い暖簾はもうすぐです。


プレハブ的仮設な印象のファサードには、お持ち帰り用の窓が設えてあります。
カウンターに沿って進んで、空いていた奥の椅子に腰掛ける。


「おしながき」から選んだのは、勿論「肉汁うどん」。
温かい汁に、かき揚げ、きざみのり付きにして、「大盛り男性向き」と示された6玉でお願いします。
特盛り10玉だと、さすがに最後がシンドいかなぁと。
ここで、市販のうどんの1個が1玉だと考えてはいけません。
ひと玉って、そうだなぁ、素麺を束ねるように、片手で軽く麺を摘み上げて纏めた感じの量。

icchou07.jpg
そして、毎週金曜日と土曜日は、”柳久保小麦うどん”の発売日。
柳久保という小麦は、今の東久留米柳窪の奥住又右衛門という人物が嘉永4年(1851年)に旅先から持ち帰った一穂の麦から生まれた、と卓上の資料icchou01.jpgにある。
量産のし難さから一時途絶えるも、保管されている種から又右衛門の子孫が柳窪で育成し、市内の農家がそれに協力しているのだという。
そんな幻でもあった地の粉は一定量しか穫れないから、金土限定なのだね。


誰がみても、恰幅のいい大将は、大きな鍋の前のご担当。
オーダーを聞くと、さっとうどんを湯気の中に入れて、腕組み。鍋の噴き上がりと会話でもするようにじっと見据えては、注し水を入れる。当たり前のことだけど、麺を打ち終えればあとは、どう湯掻くかが大事だものね。


どーんと大きな漆塗り風のコネ鉢のような器にゆったりと盛られたうどん。
頂に載せた掻き揚げとその周りを覆う刻み海苔。
icchou03.jpg
icchou02.jpg竹を輪切りにした器につけ汁が注がれ、そこには勿論豚肉が浮かぶ。
いいなぁ(笑)。


徐ら箸で掴んで、肉汁にとぷと浸して乱暴に啜る。ぶずずず。
icchou04.jpgicchou06.jpg
野卑とは違う力強さが食感と粉の味わいから伝わってくる。
如何にも地粉っぽい風味とはちょと違う洗練も含む感じ。icchou05.jpg


石神井台の「エン座」、上荻の「豚や」をはじめ、地粉の魅力を見極めるように表現したうどんたちと比較しちゃうと、ハッとするようなときめきはないけれど、ここも身近にしたい一軒だ。

肉汁がもっとダラシナく脂ぎってて、かき揚げが揚げ立てだったらもっといいかもね。


東久留米の駅近くに、何気なく佇む手打ちうどん「一長」。icchou08.jpgこちらもまた、武蔵野うどんの一翼を担うお店です。


□関連記事:
  武蔵野本手打うどん房 「エン座」 でむほほーの季節の霙糧もり(07年10月)
  手打ちうどん「豚や」 で粉ぶわわんの豚肉汁の黒うどん(07年11月)


「一長」 東久留米市本町1-4-28 042-475-5306

column/02674 @1,100-

口CURRY&NOODLE「パンチマハル」でスープカレー米麺の僥倖

panchmahal.jpg以前「メーヤウ」を再訪した時のこと。
やっぱ辛かったぁと汗掻き顔で店を背にしたところで、
そのほぼ正面に気になるお店があるのを目に留めました。
エスニック カレー&ヌードルって?と近づいてメニューを見ると、「スープカレーライス」に並んで「スープカレーヌードル」というタイトルもある。
ほー面白い今度覗いてみ~よぉっと思うも、すっかり間が空いてしまいました。

「カーマ」の前を通り過ぎ、「メーヤウ」の前へと改め錦華通りをアプローチ。


天井には極彩色の旗が連ねて吊られ、壁には民族楽器が飾られと、
panchmahal01.jpg
エスニックな彼の地の文化に対する店主の嗜好が素直に発露された店内です。


チキン、キーマ、やさいとある中で、チキンは既に仕舞いになってるとのことで、ならばとスープカレーヌードル「キーマ麺」を「温泉たまご」のせでお願いしました。
基本”5”まで選べる辛さは、普通の辛さオススメ、とある"1辛"にして。
panchmahal02.jpg


スープ状のキーマなカレーを絡めるように浮かぶ平打ちな麺は、タイ製のお米の麺。panchmahal03.jpg

所謂フォーと同じ仲間の麺ということになるね。
うんうん、スープカレーに米麺という組み合わせはありそでなさそな、
でもすんなりマッチする取り合わせ。
panchmahal04.jpgpanchmahal05.jpg
挽き肉を纏い上げて啜る米の麺は、フォーよりはやや幅広のイメージか。
思いつきでのせたものだけど、温泉たまごもついでによく似合う。
お約束のパクチー?と思わせて水菜だったりするンだとズズ、ズズ、ツルリ。


サービスでつけてくれるミニライスをどうするかというと、やっぱり投入!する(笑)。
panchmahal06.jpgはしたなくも一気に喰っちゃう感じになるのね。
できればスープカレーのところにもうひと押し、旨味を抽出してくれたらいいかな。


アジアンでエスニック、神保町「PANCHIMAHAL」。
その名の縁は、インドの地名か宮殿か。panchmahal07.jpg「インドカレー」や「和風ポークカレー」はたまた「石焼ドライカレー」といったスペシャルカレーも気になります。


□関連記事:
  エスニックカリー「メーヤウ」神保町店 でしっかり辛いポークカリー(04年11月)
  インドカレー「カーマ」で さらさらスープのチキンカレーうん旨い(06年08月)


「パンチマハル」 千代田区神田神保町1-64-2 野間ビル 03-3292-6439

column/02674 @1,000-

口旬菜と地酒「萬屋 おかげさん」で 日本人に生まれてよかったー

okagesan.jpg四谷界隈と云うと、
しんみち通りか荒木町の狭い通りが思い浮かぶ。
今夜のほろ酔い処は、そのちょうど中間地点。
裏通りではなく、天下の大通り、新宿通りに面したビルの地階にあるという。
なんとはなしに、建物の風化と歩調を合わせて澱が溜まるようにただ古びている、そんなお店の様子をイメージしたりして。

駅に着けば、このところの異常な雷雨が迎える。待てども落ち着く気配がない。


傘に身を縮めて辿り着いたのは、松本館というやや草臥れたビル。
先のイメージにも一致する寂しげな階段を下りる。
「萬屋 おかげさん」。
格子戸に掛けられた額の筆文字でお店を確認して、店内に入るとそこは、先のイメージを吹き飛ばすような静かな熱気と快活さに満ちている。
あれぇ?なんかとっても良さそう(笑)。


奥の待ち合わせのテーブルに合流して、まず麦酒で乾杯。
okagesan01.jpg茶色いラベルのビールは、舞浜地ビール工房「HARVESTMOON」。
シュバルツ、とあるようにドイツでいうところの黒ビール。ご当地ビールにありがちな、やや不思議な香り付けがされてる感じ。
ん?その下に”IKSPiARI”とあるのは、どこかで見聞きしたことのあるフレーズ。
あ、舞浜のディズニー・リゾートの一角にあるイクスピアリ発のビールってことなのか。
okagesan03.jpg
ビールに合わせるように、
黒板メニューokagesan02.jpgから鶴岡の「農家直送だだちゃ豆」。


そして、自然な飼料と放育39日とある、つくば鶏の「ハツ焦がし醤油焼き」。
大きく刻んだハツの身の、ハリのいい歯応えとゆったり熟した味わいが香ばしい醤油でぐいとひきだされている。
okagesan04.jpgokagesan05.jpg
ハツに負けじと「マグロなかおち生姜焼き」。
口にするそばからふわっと消えるよな食べ口に鮪独特の風味と脂が余韻する。濃い目の生姜たれが味わいに輪郭を添えているンだ。


籠から選んだのは、猫の背中が愛らしい絵柄の小さめお猪口。
okagesan06.jpgokagesan07.jpgokagesan08.jpg
仕込み水「夢心」を脇に、福島の特別純米生原酒中垂れ「奈良萬」。
「十四代」のラベルに赤字で「酒未来」とあるのは、かの高木酒造が自ら開発した酒造好適米で成す純米吟醸であるから。


大きな角皿に一緒盛りしてくれたのは、五島の「活〆いさき刺身」、厚岸の初物「秋刀魚の刺身肝合え」、気仙沼の「鰹わらあぶり刺」、常盤「真子鰈刺身」。
うお~、と合唱してしまうのは、どっかの宴会場でみるような船盛りとは志向が違うのだもの。


たれ醤油にひたひたとして、白胡麻とおろし山葵を背にしたいさき。okagesan09.jpgともすれば、半端な味わいにもなるイサキの身を、滋味にまで高めていて、いい。


フレーク状の唐墨をまぶしているのが真子鰈。okagesan10.jpg唐墨の風味と乾いた食感がどちらかというと無彩色な味わいに彩りを添えてくれて、いい。


妖艶な紅く澄んだ身に香ばしそうな皮目の縁取りを魅せる鰹。okagesan11.jpg身肉そのものの魅力に、「すきやばし次郎」よろしく藁炙りが風雅を添えて、いい。


たっぷりと肝を含んだタレで和えた秋刀魚。okagesan12.jpg早くも脂ののった秋刀魚の身が酒呑み心に訴える肝の風味をしっかと纏って、
堪まらんほどに、いい。


刺身にするだけでもイケるタネに手を入れてさらに昇華させる手管は、ニクイじゃありませんか。


okagesan13.jpg
空いたお猪口にと茨城の「来福」をとお願いすると、愛山という酒米の「純米大吟醸 斗瓶囲い生原酒」。
微発泡にも思える白濁した滴は、清らかにフルーティ、そしてキレのいい深み。


おっと忘れちゃいけないと、右へ左へ軽快に立ち回るホールの姐さんに声を掛けて届いたのが、
「塩だけの贅沢なおむすび」。okagesan14.jpg”おいしいごはん”とは、長野で指定した田んぼが実らせた稲のものだそうで、舎利を握るかのような崩れず固めずふわっとしたむすび具合と小笠原の塩のミネラルがきらきらと粒だったお米の甘さ風味を余すとこなく引き立てていて、こいつぁ旨い。いや、うめぇ(笑)。


味わいふくよかなお酒たちとその呑兵衛心にすんなり応える酒肴、そしておむすび。
日本人に生まれてよかったー!と右手拳を突き上げたくさせる旬菜と地酒の店「萬屋 おかげさん」。
okagesan15.jpgおかげさんで佳い酒いただけましたと、帰りがけの客の台詞を拾った店名かもしれないな。


今宵のご同席多謝は、「くにろく 東京食べある記」のくにさん「岡部敬史の編集記」の岡部さん「Tokyo Diary」のromyさん、の皆さんでした。また呑みましょーっ♪


「萬屋 おかげさん」 新宿区四谷2-10 松本館B1 03-3355-8100 http://www.okagesan.net/

column/02673 @6,400-

口本場の味「カレー革命」で 冷やしカレーとカレーチャーハン

currykakumei.jpg桜川公園近くで赤い看板が目を惹く、「カレー革命」。
最近は茅場町や新富町にも店を出して、
界隈で元気なご様子。
随分前に一度ランチしたことがあったのだけれど、何を食べたのだったっけな。
と、華麗叫子ちゃんの記事にその名を見つけて、ほうほうと読むと、ここ限定の涼し気なカレーがあるという。
早速、炎天の市場通りを往きました。

カウンターの隅に座って、店頭で見たのcurrykakumei01.jpgと同じ壁のポスターを指さして、「コレを!」。
無言のまま、サラダ、そしてカップスープが手渡される。
店員同士があちらの言葉を飛び交わし、日本語片言ゆえコミュニケーションに不安が過ぎるところが、アジアな感じで嫌いじゃない。


「はい、どーぞー」と再びカウンター越しに手渡されたのが、
お目当ての夏季限定メニュー「冷やしカレー革命風COOL」。
currykakumei02.jpg
お皿の中央にこんもりと盛られたライスにキュウリの細切り、トマトにチキンが立て掛けるように配され、キーマなカレーが火口から沸き出すかのようにかけられている。
頂上には白髪葱。錦糸玉子的細切り玉子焼きも隠れてる。
流石に紅生姜や練り芥子は見当たらないけど、まさしく冷やし中華をモチーフにしたカレーだね。


キュウリのあたりからスプーンで突き崩していただくと、冷たいキーマがほれほれと誘うように違和感なく口元を進み、なんか愉しい。
野菜だけじゃやや味気ないなというところで、チャーシュー的チキンがいいアクセント。
currykakumei04.jpgcurrykakumei03.jpg
ライスは水で洗って冷たくしているようで、お皿の底には頂上のキーマとは違うさらさらのカレーが敷かれている。そのあたりでは、冷たいカレーリゾットに仕立てられているんだ。水っぽくはなく、時折ひりひりっとする程度の辛味も涼しげに映る。

ナンチャッテなお皿かもなぁと斜構えで挑んだところが、なんだ割とやるじゃんかと厨房の愛想のない黒い顔たちを見回したりして。


「カレーリゾット」と並んで気になったメニュー、「カレーチャーハン」をいただきに再び寄ってみた。

「チャハンー」と呟いては北京鍋を取り出し、具材を投入してちゃっと炒め、そこへジャーのライスを追いかける。鍋を煽る手つきも慣れたもので、お玉でさっとお皿に盛り込んでいく。そうかと思えば、トングを捻ってパスタも繰り出す。
コイツ等どこで覚えたんだ?と微笑ましく思いながら、お皿を受け取ります。currykakumei05.jpg「カレーチャーハン」は、中央に飾った玉子がまず印象的。


確かこういう茹で玉子は、遠心力で玉子の黄身を外側に動かして作るんだったなと考えながら、スプーンを動かす。何気に玉子を割り崩すと、あれ?黄身はちゃんとある。そういえば、やや鮮やか過ぎる黄色はどうやら、白い茹で玉子に色づけしたものらしい。
currykakumei06.jpgcurrykakumei07.jpgcurrykakumei08.jpg
あっさりパラパラしたカレーチャーハンと酸味と甘みとコクがバランスしたとろさらキーマと合わせ食べれば、この組み合わせはズルいよなぁと素直に思う食べ口。
一番人気というのも、ふんふんと頷くところ。辛さもほどよいのだね。


「カレー革命」のオーナーはジョニーさんと云うそう。
メニューの脇には、そのジョニーさんが来日して25年とある。
続けて、「あらゆるジャンルの料理店を経てつかんだ”日本人好みの味”を素材の旨味をしっかり引き出すタイミングや、絶妙に調合されたオリジナルスパイスで完成させています」とも。currykakumei09.jpg図らずも、本場の味の再現だとスパイス、ハーブにマニアックなまでに拘って、肝心の旨味をそっちのけにしてるようなカレー店へのアンチテーゼになっちゃってる気もするな。


「カレー革命」八丁堀店 中央区入船1-2-10 カレー革命ビル 03-5540-4439 http://www.kakumeifoods.com/

column/02672 @800-

口ビストロ「Cave des Vignes」で トマトのプリンとカシュー豚

cavedesvignes.jpg汁モノ啜る予定を急遽変更して東銀座。
先日「Vivienne」にもお邪魔していた木挽町通りを窺う歌舞伎座前。
この界隈でどこへと考えて真っ先に浮かんだのが、
ランチには訪れたことがあっても、夜を知らない「カーヴ・デ・ヴィーニュ」。
久々の階段をくだります。

cavedesvignes02.jpgやや手元の暗いカウンターに陣取って、
口開けにと冷えた「Edmond Cheurlin Brut Carte Noire」。
籠から選んだのは、マーガレットと呼ぶパン。
cavedesvignes01.jpg
しっとりした香り高いパンは、小割りする前にマーガレットのカタチをしているのかな。


取り分けていただく前提で、アラカルト。
グラスでいただくリースリングの「Saint-Hippolyte」。


まずは、この夜のお通し的前菜として、スープカップが運ばれてきた。
表面にゼリー状の窺えるカップを取り分けてくれた小皿に「トマトのプリン」です、と云う。
cavedesvignes03.jpgcavedesvignes04.jpg
へ~、と思いながらスプーンを動かすと、「うぬぬぬぬ」。
トマトの澄んだ甘みと心地よい酸味が真っ直ぐ延髄へ到達するような(笑)、美味しさ。
こりは、うまひ。
カキタマ風にした玉子のコクとも粋なバランスなのであります。

cavedesvignes05.jpg
もう一杯白をと「Macon Villages les Tilles」。
続く一品は、「国産牛肉のタルタルステーキとアヴォガド」。cavedesvignes06.jpg刻み叩いた粒の加減よろしく、赤身肉の魅力がじーんと舌の上を沁み渡っていく。
下に敷かれているのは、俗に馬のタテガミといわれるコリッとした脂身だ。


籠から今度は、仏産の粉100%モノだというバゲット・スペシャリテ。
お魚系から、「穴子のペルシャードとレタスを詰めたヤリ烏賊のグリエ」。cavedesvignes07.jpgペルシャードというのは、パセリなんかのハーブやニンニクを混ぜ込んだパン粉のこと。
ヤリイカに穴子をつめちゃうって発想自体に既に感服だけれど、脂ののった穴子を香りとともにふっくらと仕立て、レタスで食感を添えてるのにさらに感心。
断面をじっと見詰めたりなんかして(笑)。
恭しく歯の先を入れれば、ヤリイカも柔らかく、噛み応え全体のバランスもよろし。


ガメイの「VDT Nacarat」をいただくと、グラスに注がれたのはロゼのようなピンク。
それは初体験な味わい。cavedesvignes08.jpg葡萄ジュースのような軽いエキスな感じから淡い色のクセして熟成したかのような感じから酸味香気が不思議な交叉を果たしている。ほ~、この個性は面白い。


そこへ本日のお肉料理から「カシュー豚のロースト」。cavedesvignes09.jpg
そうそう、ドングリなんかで育つといわれるイベリコ豚に対して、カシューナッツを主体とした餌で育った豚なのだという。

cavedesvignes10.jpgcavedesvignes11.jpg
皮目近くの脂の甘さがあるところも、こんがり焼かれた身肉もじっくり味わうに似合う滋味があり、香りも深く。なはは、これまた、うまひ。


まだまだ気になるメニューがあるのに、食べるに及ばない胃袋が恨めしく思わせる「カーヴ・デ・ヴィーニュ」。葡萄の木の洞穴は、ワインをじっくり愉しませてくれるのも勿論、お手のもの。
やっぱり、夜もよかったな(笑)。


□関連記事:
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  ビストロ「Cave des Vignes」 でベシャメル滑らか牡蠣グラタン(07年10月)
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「Cave des Vignes」 中央区銀座4-13-15 成和銀座ビルB1F 03-3549-6181

column/01593 reprise02 @11,000-

口炭焼「うな富士」で あかしゃえびと肝入りひつまぶしご馳走さま

unafuji.jpg鶴舞駅からピークの炎天に炙られつつ歩いて、
やっとこ辿り着いた山王通りという高速高架下。
ところが、店に近づくにつれ、歩道から店を眺めるようにするひと達の姿がはっきり見えてきた。
あれあれ?という厭な予感は、店の入口が見渡せるところで現実となりました。
このクソ暑いなか、店の外で待っているのがひとりやふたりではないのです。
こりゃあかん、とすぐさま引き返す。
そして、しぶとくも再び夕刻にやってきたのが、ひつまぶしの「うな富士」です。


この時間もまた、空席待ちあり。
足回りがいい訳でもないのに、なんだか篤い人気じゃないですか。

じっと待ったのち、小上がりのテーブルに案内されました。


呑まずにいられないビールのアテにと一品料理の品書きをみると、20種類の魚介類てんこ盛り!!と添えられた「うな富士盛り」の文字が目に留まる。でもどう考えても食べきれない。
と、その横に<単品>として、「あかしゃえび」「くるまえび」「まんだらえび」「生甘えび」「特大しゃこ」と並んでるunafuji09.jpg。おー、どれもが気になる甲殻系だ。

そこから選んだのは、素揚げに鮮やかな紅を発色した「あかしゃえび」。unafuji01.jpg殻がなんとも香ばしく、ワタを含めた身が甘くほの苦く。なはは、イケるビールのお供だ。三河湾で捕れたものなんだろね。


ジョッキの滴を呑み干したところへいよいよ、メインのお膳がやってきました。
数量限定と括弧書きされた「肝いりひつまぶし」。unafuji02.jpg

ぬらぬらと鈍いテカリを魅せているのが、そう、肝。
たっぷりとした量の肝は、これだけで軽く一合呑めそうな感じ。
unafuji03.jpgunafuji04.jpg
そして、その肝をのせた大葉の下には、びっしりと鰻の身が並んでいます。


肝も交えつつ、ひつまぶしのお約束通りに茶碗によそって、まず一膳。
とろっとかりっと芳しいうなぎの身と肝のほの苦味のあわせ技が、うへへ、なのよ、もう(笑)。
unafuji05.jpgunafuji06.jpg
軽くよそった二杯目は例によって薬味ののせていただき、肝すいを啜ってから、もう一膳しようと杓文字をお櫃に入れると、お、中入りになってるのに気がついた。

四膳目を急須から注いだ出汁で啜る。
うんうん、やっぱりお茶でなくて、出汁でいくのがいいのだなぁ、とひとりごち。

で五膳目を再び、薬味のせでシメる。unafuji07.jpgほどよく脂が落ちていて、タレもほどよくあっさりめの鰻。くどくもしつこくもないので、自然とこうしたくなるのだね。
満足、そして満腹。ご馳走さま。


相変わらず、店頭で空席待ちの待機する「うな富士」。unafuji08.jpg訪れるひとの、そのほとんどがきっと地元客なところも地力を思わせます。


「うな富士」 名古屋市昭和区白金1-1-4 プレザント白金1F 052-881-0067

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口中華そば「一刻屋」で 美味健食中華そば玉葱スープの甘み風味

ikkokuya.jpg鶴舞公園から高速環状線の下を辿り、だーだー汗を掻きながら歩いて訪れたあるお店。
ところがその店の前には空席待ちの群。
こりゃあかんと潔く踵を返し、再び汗をだーだー流しながら戻った鶴舞駅。
ふと見た駅舎並びの交番の脇に、「中華そば」の看板を見つけました。
なんだかまるで、その交番に併設されているかのようなロケーション。


すーっと近づくと、どうやらお巡りさんが調理してくれるラーメン屋、ってことではないのが判る(笑)。ikkokuya01.jpg
店頭の左手の壁にペタペタと貼られた品書きには、「中華そば」「味噌そば」「辛味噌そば」。
並んである「台湾そば」は、「味仙」あたりに代表される「台湾ラーメン」の系統なのかなぁと考えながら、でもこの酷暑の中だしぃー、と呟きながら藍色の暖簾を潜る。


店内に入った途端、醤油のやや焦げたようなどこか甘いような匂いが鼻先を過ぎった。と、なぜか指先は券売機の「中華そば」「熟味付玉子」のボタンを押していました。汗掻いているのにね。


たまりにも思える醤油色がまず視線を奪うドンブリ。ikkokuya02.jpg啜るスープは、どこかとろんとした表情を一瞬みせてからすっきりとしたまろみの余韻。その余韻の中には、野菜由来の甘みが不思議な魅力を発揮しています。
ikkokuya03.jpgその甘みの正体は、どうやら玉葱らしい。そう聞くと、ものすごくイメージと一致する。
なんだか、いいなぁ。甘みに厭味がなくってしつこくなくって、でも澄んだコクがあって。
垂らす特製のえび油も利いている。
こんな風味は初体験だ。


そのスープに収めた麺もやってくれている。ikkokuya04.jpg目一杯縮れたやや幅広の平打ち麺が、玉葱スープをしっかり纏って、勢いよく啜れば、あちこち汁が飛ぶ(笑)。眼鏡に飛んだ滴も拭わず食べてる自分がちょっと可笑しい。


「高山ラーメン」の系統とも云われるようなのだけど、そう括っていいのかな。


店頭右側の木札には、「秘伝 超熟成 健康玉ねぎスープ」、そして「無添加無着色健康麺」とある。
「美味健食」をテーマに掲げる中華そば「一刻屋」。ikkokuya05.jpg無化調でもイケるラーメンがここにもありました。


□関連記事:中国・台湾料理「味仙」矢場店で 辛味と大蒜責め味台湾ラーメン(06年12月)


「一刻屋」 名古屋市中区千代田5-24-1 052-252-2299

column/02671 @750-

口らーめん「Zoot」で しっかりボディと魚介出汁のバランス味玉らー

zoot.jpg蒲田を西口に出るのは久し振り。
アーケードでも池上線高架脇でもなく、進むのは中央分離帯のある通り。
パチンコ屋やゲームセンターの喧噪もすぐに過ぎて、蓮沼との中間地点あたりからは、意外なほど静かな界隈となります。
そのやや暗がりの中でスポットに浮かぶのが、木目の幕板に直接筆で描いたような「Zoot」の文字。
ウッディなラーメン店に、いざ。

先客さんと入れ替わるように入った店内は、茶色基調のどちらかといえばしっとりとした雰囲気の印象を抱かせる。
zoot01.jpg
振り向いたカウンターの表情は、酒場のそれのようにも映ります。


クソ暑い中歩いてきたので、勢い「つけめんで!」となるところを何故かグッと堪えて、「味玉らーめん」。カウンターの中のふたりの所作が、まるでバーのそこにいるかのようにも見えたのは、暑さの所為かな(笑)。


カクテルのグラスをコースターの上に差し出すように(…云い過ぎ)、どんぶりがカウンターの上に置かれました。zoot02.jpgzoot03.jpg多少の粘度を連想させる赤褐色のスープの色合いと魚出汁系の香りが一気に食欲のアクセルを踏ませる。

掬う蓮華。
うんうん、やや脂強めながらしっかりしたボディの骨格とそれに負けない魚介出汁節風味とのバランスが高次元で実現している感じ。
zoot04.jpgzoot05.jpg
好きだなぁ、こふいふの~。
手鍋で濃いぃ出汁少量を温めていたのが利いているのかもしれません。

麺がまた、かん水に頼らない歯切れのいいモノで、番手としてもこれ以上細くてもいけないし、太くても違う気がしてくる。

壁のメニューのコメントで、これを化調に頼らず仕立てていると知れば、ますます感心、腕組みしちゃいます(笑)。


気が付けば、満席間近の蒲田「Zoot」。
きっと、「つけめん」もイイ感じに違いない。そう思います。zoot06.jpgその店名は、「ZOOT MONEY」という英国のアーティストにちなんでいるらしい。
お気に入りなんだろね。


「Zoot」 大田区西蒲田7-42-7 03-3730-1777

column/02670 @800-

口うどん「山長」で かき揚げうどんの甘汁の普通に旨い

yamacho.jpg渋谷川を背にした恵比寿東公園といえば、
今はなき「山頭火」東京進出一号店や「英」、トラットリア「IL BOCCALONE」にバー「epiloge」なんかもすぐ近く。
これまた今はなき「ぢゃぶ屋」や相変わらず人気の「AFURI」も界隈だ。
でもその公園に向かって左手に川に向かう横道があるのは、知らなんだ。
辺りを窺うように進むと、白い暖簾が迎えてくれる。
そこが、うどん「山長」です。

やや照度を落とした店内は、木の温もりがほんわかとしていながら、どこか背筋のシャンとした印象を受けます。
yamacho01.jpg
注文を終えるとやってくるお通しは、
うどん生地を広めに刻んで丸く曲げて、揚げたもの。
これで、「麦酒!」と叫ばせようって魂胆かな(笑)。


散々悩んで選んだのが、冷たいうどんの「牛甘煮と九条ねぎ」。yamacho02.jpg大きく重量感のあるどんぶりの底にゆったりとたゆたう白い揺らぎ。
トッピングには、その名の通り、濃い味で煮つけた感じの牛肉と九条葱。

肉片を摘んで、うどんと合わせ食べるように啜る。
うわ、牛肉甘いなぁと思って改めてお品書きを見ると、「牛甘煮」と書いてあるじゃん。
あ、なるほど、そうか(笑)。


肝心のうどんはというと、讃岐的力強いコシツキではなく、といって武蔵野的地粉が薫るではなく、稲庭的宿る熟成感でもない。yamacho03.jpg普通に適度にコシがあって、普通に滑らかに口元を滑る感じ。

そんなに使えないよくらいの量が盛られた天カス(揚げ玉といった方がいいかな)を器からどしどし投入して、後半を啜る。う~ん、やっぱり普通。
「すだちおろし」とか「紀州梅おろし」なんてあたりが気分に合った選択だったのかもしれません。

yamacho08.jpg
風味のほどよく利いた「柚子風味いなり」は旨い。
ぺろんと食べちゃった(あは)。


ちなみに温かいのはどうかしらんと再訪します。案内されたのは前回と同じ、大テーブルの角。

yamacho05.jpg素朴なところで、「かき揚げ」を選んでみました。
理由もなく掻き揚げがどんぶりの真ん中にのっかった光景を想像していたところへ、別盛りの掻き揚げが届きます。
これで、麦酒をやっつけるのもありってことだろねとひとりごちながら、その掻き揚げを無理矢理箸で割っては、どんぶりの汁に浸していただく。大きめに刻んだ具材を繋げた、最近みかけることの増えてきたタイプの掻き揚げだ。用意してくれている塩を振ったりもしてね。


甘汁の出汁の加減もおよそ普通に旨い感じ。すっきりとひたひた。yamacho06.jpgこれがいいのかな。でもはっとするよな深みは印象に及ばない。
泳ぐ麺も、冷たいものと同じモノなのかな。


「山長」のショップカードに並んで「山長商店」のカードをみつけた。
そこには、大阪・日本橋の黒門市場で鰹節の卸売りを営んでおり、創業は安政元年だとある。
大阪うどんの流れを汲んでいると考えると、なるほどと思えるエッセンスはある。
でも、そんな出汁の元を扱う老舗が看板背負って出店したお店の甘汁が普通だなんて、もしかしたら食べてる方の舌がおバカなのかもしれません。


大阪からやってきた、公園脇の路地に佇むうどん「山長」。yamacho07.jpg未だその本懐は知れないけれど、呑んで「だし巻き玉子」あたりの酒肴をツマんで、シメにうどんをズズとイク。そんな使い方も似合いそうです。


□関連記事:
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  BAR「Epilogue」で 女性バーテンダーとWOODFORD(05年06月)


「山長」 渋谷区恵比寿1-1-5恵比寿オークビル1F 03-3443-1701

column/02669 @1,200-

口割烹「いわしや」で 磯揚定食の黒いヤツもっと魚を食べなくちゃ

iwashiya.jpg「鰯も高級魚になっちゃって」。
嘗て、カウンター越しの大将とそんな会話を交わしたのはどこのお店だったか。
なぜかふとその行を思い出して、
足を運んだのは数寄屋橋通りの七丁目。
”世界で唯一軒の店”と肩書きした「いわしや」は、その店名が示す通りの鰯料理専門店です。
「いわしや」創業は、昭和14年。
古びたお店を一度訪ねたことがあったと思う朧げな記憶は、改装前のものかもしれません。


暖簾の先は、10数席の小じんまりしたフロア。
壁には、鰯をモチーフにスタンプを重ねたようなパターンの額が掛かっている。iwashiya01.jpg二階にも客間、座敷があるようです。


iwashiya02.jpg店頭のお品書きには、日替わりの定食の「立田揚げ」、5食限定の「フライ定食」に「蒲焼定食」と並ぶ。蒲焼かぁと思いながらその下側を見ると、「あと7食ご用意できます」と残数のカウントダウンがされているメニューがありました。それが「磯揚定食」です。


磯揚げの“磯”は、例えば磯辺揚げの“磯”。
そんな連想はしていたけれど、届いた膳の丸皿をみて、おおお、と思う(笑)。iwashiya04.jpgiwashiya03.jpgなにやら真っ黒い物体三片が大きくはないお皿の中寄りに寄り添い、獅子唐が青みを添えている。
そこへ、飯椀と汁に香の物。


質素と云うか質朴と詠むか、はたまたこれぞ贅沢と謳うか。
こふいふ食事を日々していれば、メタボなんぞにゃならないのだろねと自問自答しながら、その”黒いヤツ”に向き合います。


やや箸で掴み難いながら掴み、歯の先を入れると、パキっというパラフィンでもカジった感じの歯触りがして、でもそのまますっとすんなり噛み切れる。
中は勿論、鰯の擂り身。蓮根か玉葱の野菜が別の歯触りを補っています。
iwashiya05.jpgiwashiya06.jpg
お椀をずずっと啜ると、白味噌の甘い甘い仕立て。
汁のメインは、可愛いサイズの鰯つみれで、噛まずしてふわっと消えてしまいそうな嫋やかさ。


立田揚げか蒲焼か、いっそ「南蛮漬」かと腕組思案しながら裏を返して、口をついてでた答えは「立田揚げ」。
iwashiya07.jpg
小さく盛ったゆかりに肩をあずけるように重ねられた立田揚げを含むお膳もまた飾り気なし。

真鰯なのかなぁ。
衣と中の鰯の身とのバランスを冷静に考えると、やや衣が勝ってしまっているようにも思う。
iwashiya08.jpg
考えようによっちゃオツでシブい食事だし、悪くない味わいなのだけれど、ちょっと枯れた気分にもさせるのだね。
これで千円オーバーというのも、ちょと切ない。
そう遠くない過去にイヤってほど食べれた頃があったはずなのにね。


今およそ普通に美味しく口にできている魚たちが鰯みたいなことになっちゃう日が来るかもしれない。
その一方で、漁師さんたちを取り巻く環境も厳しさを増している。iwashiya09.jpg「いわしや」の暖簾を背にしながら、日本人もっと魚を食べなくちゃ!なぁんて思うのでありました。


「いわしや」 中央区銀座7-2-12 03-03-3571・1048

column/02668 @1,100-

口Cafe&DiningBar「CLICLI」で 頬張るハンバーガーアボカド

clicli.jpg中原街道と環七が交差する南千束交差点から環七の側道を大森方向に行くと、辺りの雰囲気からは少々浮き上がるような白い壁のカフェ風店舗がみつかります。
横手にはテラスclicli01.jpgもあって、犬連れさんも似合いそう。
ただ、店から眺められるであろう風景が、側道を往く車たちと立体交差を支えるコンクリートの壁というのがちょと残念なんだ。朝からのカンカン照りに、昼から一杯だけ呑んじゃおうと、その白い壁のお店へとやってきました。

リゾートリゾートしている訳でも、アバンギャルドに走る訳でもなく、
意外な程すっきりと落ついた雰囲気。
clicli03.jpg隅のテーブルで、「ギネス!」とだけ告げて、バーカウンターの頭上にあるモニターが映す競泳の映像をちらちら眺めながら、ランチメニューをチェックします。
「赤ワイン煮込みのビーフシチュー」に始まる黒板メニューは、チリかWチーズの「ホットドック」、そして「ハンバーガー」と続く。
たまにはハンバーガーもいいかと声を掛けて、ぐーーっとグラスを干していく。
ぷふぅ。安穏とした夏の日を感じます。


再びやや遠くモニターを眺めながら待つこと暫し。
大振りなお皿にのってやってきたのが「ハンバーガー」アボカドバージョンです。clicli04.jpg仰け反るように大口を開けたパンズの間には、アボカドのスライスを頂いたやや歪な形状が味なパテ、そしてトマト、サニーレタス、オニオン、など。
clicli06.jpg

なんとか齧れる程度の厚みへと、せーのー、で上下からぐぎゅっと圧してみる。
clicli05.jpgclicli07.jpg
そしてそのまま目一杯口を開けて頬張ります。
バンズのパサつきがやや気になるものの、アボカドのクリーミーな果肉とパテの肉汁な感じとの相性は悪くない。
一度むんずと挟んでしまうと、そのまま一気に食べなきゃならんコトになるのだね。
食べ終えると、高々ハンバーガーひとつなのに、なにかを制覇したよな不思議な達成感(笑)。

clicli08.jpg
ところがお皿には、これぞテンコ盛りのフライドポテト。
もう一杯、ビールでも呑みなはれ、ってことかな。


人通り疎らな立地が心配な、南千束の白いアメリカンレストラン「CLICLI」。clicli09.jpg今度は、「フライドチキンカレー」か「デミグラスソースのオムライス」かと考えていたら、日中の営業が休止になってしまいました。
ダイニングバー的色合いが濃くなっていくのかもしれませんね。


「CLICLI」 大田区上池台1-1-1 03-5702-1065

column/02667 @1,500-

口肉料理居酒屋「日南」で 無菌豚生ベーコン牛タン串焼ハンバーグ

nichinan.jpg久方ぶりに、五反田駅前の路地裏へ。
路地の入口から覗く看板は、角にある洋食&フレンチの「グリルエフ」。
その角を廻り込むようにすると見つかる赤い看板が今宵の目的地。
そう、肉料理居酒屋「日南」へ予約を入れているのです。
煤けたように設えた扉がどこか懐かしく、そして妖しく迎えてくれました。

4名さまの予約は、初めてあがる二階席。
路地の窓は、お向かいの蔦の絡まる壁を臨んでいます。

当然のごとく、まずビール。
こちらでは、部屋の中央辺りに引き戸の冷蔵庫があって、そこから勝手に飲み物を取り出して呑っちゃってくださいというシステム。
瓶ビールの首をむんずと掴んで早速、乾杯です。

訊けば、生な刺身類はこの盛夏の時期は流石にお休みにしているそう。
お品書きにも「ゴメンナサイ」の文字がみつかります。
「牛レバ刺」「牛刺」「牛タン刺」に「牛ユッケ」。でも、やっぱり、残念だ(笑)。


まずは、「豚アラカルト」の中から「無菌豚 生ベーコン」。nichinan01.jpgベーコンだけど生、ってどゆことかしらと?マークを頭に浮かべながら、運んだ口からでる感想は「おー、ベーコンだ、おー」。
生ハム食感で、塩っけや薫香が如何にもベーコンチックなのであります。


nichinan02.jpg
「アボカドサラダ」に続いてやってきたのが「牛ハラミ串焼」。
おひとりさま1本制限の串は、美味しさストレート。nichinan03.jpg焼肉ともステーキとも違う旨味を閉じ込め感が串焼きの魅力のひとつなのだと唸ります。


背中越しの冷蔵庫の下段から再びむんずと取り出したのが「ADRIA ROSSO」nichinan04.jpg
イタリアのお手軽ワインは、加減のいいボディで、スッスと呑めてしまいそうなキケンな予感(笑)。


お隣のテーブルにやってきていた鍋。
nichinan05.jpgチラ見しつつ、あれってなんだろねとひそひそ話していたら「牛煮込みですー」とそれと同じお鍋がやってきた。
「日南」の煮込みはじっくり煮込んであるタイプでなくて、卓上で煮込んじゃうタイプ。
例のモツのフルフルが、あっさりしたフリしてコクと野菜の甘みを滲ませた汁と一緒に味わえるのであります。


「牛タン串焼」がまたスグレもの。nichinan06.jpg限定4本の最後の1本にありつけたひと皿で、みんなでひと切れずつに大事に分ける(笑)。
「これがほんとにタン?」というのが率直なる感想で、カルビを口にしているような不思議な滋味にニンマリだ。


そして、「日南」の真骨頂が「牛ナンコツハンバーグ」、二個盛り。nichinan07.jpg濃密なデミソース越しに歯の先を入れれば、コリコリとした食感と赤身肉的旨味風味。
ひとつが小振りなのが、なんだか口惜しい感じであります(なはは)。


今度はさっきと逆側のテーブルで沸いているお鍋が気になってみていると、綺麗な豚肉をしゃぶしゃぶ風に旨そうに召し上がっている。
それいけとばかりに注文んでやってきたのが「無菌豚 レタス鍋」。
nichinan08.jpgnichinan09.jpg
青森県産南昌豚の澄んだ脂が甘く訴えてきて、いい、いい(親指上向)。

その無菌豚の「キムチ炒め」、そして「ガーリック焼きそば」と前後して、
nichinan10.jpgnichinan11.jpg

豚レタス鍋をおじやに昇華。nichinan12.jpg真夏の夜の鍋とおじやで大団円(笑)。満足、満腹であります。


気がつけば、ワインのボトルは3本が空いていて、〆の〆でもう一本もう一本とビールの栓を抜く。
これができちゃうのも、“飲み物どーぞご勝手に”システムのお陰。
ついつい呑み過ぎて、イイのかイケナイのか、悩ましい。
調子こいて、喰って呑んでするとお足もそこそこになりますので、気をつけなくちゃだ。


大将が亡くなってしばらく。そして相変わらずの活気に満ちている五反田「日南」。nichinan13.jpg今度は、そうね。
例えば、「牛タン刺」で始まり、「牛ナンコツカレー」で〆る展開あたりでどうかな。


今宵のご同席多謝は、「東京のむのむ」ののむのむさん「この世にパンのある限り」のmi_waさん「ゆきむらの食生活とか」のゆきむらさん、の皆さんでした。ありがと~、お疲れさまでした。


□関連記事:
  フランス料理「グリルエフ」で かきソーテーとコンソメスープ(06年02月)
  串焼き・焼酎「日南」で 牛レバ刺牛ハラミ串焼無菌豚ガーリック炒(06年02月)


「日南」 品川区東五反田1-13-6 03-3449-4425

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口KITCHEN「めとろ」で 覗くショーケースの焼肉カレーなはは~

metoro.jpgラーメン「黒兵衛」の暖簾が懐かしい、
神楽坂の入ってすぐの路地「神楽小路」。
その路地の暗がりをサンプルケースで照らしているお店がありました。
覗き込んだサンプルのお皿metoro01.jpgには、たっぷりのキャベツとカレー、そしてライスの上には焼き肉らしき細工のモノが載っている。
へへ、焼き肉でカレー、だね(笑)。

踏み込んだ店内は、白いメラミンの天板に丸椅子の止まり木がよく似合う昭和な設え。
壁のカレーメニューには、「カレー」「オムレツカレー」「コロッケカレー」に「ウインナーエッグカレー」、「コーンワカメ玉子付きカレー」「肉野菜いため付カレー」とラインナップ。


metoro02.jpgサンプルで選んだ通りにお願いした「焼肉カレー」のお皿の到着です。
キャベツのボリュームは控えめなれど、
ほぼサンプル通りの姿をしげしげと眺めます。metoro03.jpgライスとカレーをバランスに配慮しながら、えいっとスプーンで掬い食べる。
野菜ペースト由来と思う甘さに似たコクが嫌みなくとろんとして、嬉しい。
辛さはほどほどで、余計な気構えを求める仕様ではありません。

で、中央にトッピングされた薄切りロース肉をスプーンの横っ面で適当にカットして、さっきのライス&カレーのコンビに合流させます。
metoro04.jpgmetoro05.jpg
濃いめのタレ味とその香ばしさと衒いなき肉の旨味がカレーと妙に合う。
なはは~、であります(笑)。


先客がひとりしかいなかったコの字のカウンターは、気が付けば8割の入り。
意外や、女性のひとり客も少なくないのです。

metoro06.jpg「めとろ」は、やっぱり地下鉄のメトロ、かな。
地下鉄の出入口に近いことに由来していると考えるのが順当なトコロでしょう。
カレーと定食の店、KITCHEN「めとろ」。
地元で定番、密かな人気のお店とお見受けしました。


「めとろ」 新宿区神楽坂2-10 03-3260-4952

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