イタリア家庭料理「イタリア田村」で 浅羽カレイのオイル焼き

tamura.jpg中原街道と交差する南千束交差点も程近い、環七長原陸橋の側道沿い。 ひと気少ない界隈に溶け込むようにしながらも、トリコローレがこっそり主張しているお店があります。 近づいて、板塀に貼られた小さな金色のプレートを見ると、「イタリア田村」とある。 なんだか、そのままんま加減120%のぶっきら棒な印象が反って好感と期待を抱かせます。 今宵ちょっくら潜入してみましょう。
和食系のお店からの居抜きも思わせる佇まい。 靴を脱いで板の間に上がり込む形式で、左手に座卓、右手に厨房とカウンターというレイアウト。 正面に白墨でその日メニューを記した黒板が掲げられています。 座卓に欧米系外国人が居たのが、結構意外(笑)。 カウンターの中央に陣取りました。 グラスにビールをいただいて、まずは「アボガドとアンチョビのチーズ焼き」。tamura01.jpgアンチョビの塩っ気風味と焼いたチーズの香ばしさはどんぴしゃな相性なれど、温まったアボガドのネットリがニュワンスの違うチーズのネットリと重なって面白い。 如何にもなハウスワインの白をいただいて、メイン的お魚料理をと「浅羽カレイのオイル焼きガーリック風味」。tamura03.jpgtamura02.jpgじっくりひたひたと揚げ焼いた様子が伝わる表情で、ガーリックとアオサ海苔の香ばしさとカレイの身の独特な薫りがこのお皿の真骨頂。なるほどな見栄えと滋味深い味わいで、一気喰い、であります。檸檬をたっぷり絞ってね。 赤ワインを舐めつつ思案して、小腹を満たすパスタにと「トマトとフレッシュバジル」。tamura04.jpg小技に走らず、トマトの魅力をバジルの風味で引き立てつつ、まんま絡めた印象だ。 ちなみにこの日の「本日のパスタ」は、「ホルモンと春キャベツのアーリオオーリオ」「マリナーラ風魚介のラグートマト味」「ニョッキのボロニエーゼとクリームチーズ」。迷いどころでしょ(笑)。 お隣のご夫婦が、なにやらイタリアンには一見不似合いな汁物を啜っている。 「あれ?それってナニです?」思わず訊いたその応えは、ある試作品。 自由で飾らないキャラとお見受けする店主が、試行・工夫を重ねている最中だという。 それがナニかは、それがいつか日の目を見る時まで伏せておくことにしましょう。 気まぐれでお休みするという日曜ランチも、そのナニもまた楽しみです。
「イタリア田村」 大田区上池台1-12-5長原ビル1F 03-5499-1080
column/02549

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください