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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口そば処「美良」 で白き一番粉の山形そば嬉し楽し旨し

miyoshi.jpg第一京浜と平行する、新橋の裏通り。
前を通るたび、そのどこか朴訥とした佇まいが気になるそば処がありました。
壁のプレートmiyoshi01.jpgには「蕎麦と山菜と地酒の店」とあり、
スタント看板には「山形のそば」とある。
なるほど、山形蕎麦のお店なんだね。
すっと暖簾を払ったご隠居さん風爺さまに釣られるようにお邪魔してみました。

「えっと、おろし、よね」。
オバチャンは、常連と思しきオッチャンに向けて客が口を開く前に勝手にオーダーを決めて、厨房の方へと引っ込む。それがなんの嫌らしさもなく朗らかなんだ。
またまた釣られるように、「おろしそば」を大盛りでお願いしました。

左に「つめたいそば」、右に「あたたかいそば」と書かれたお品書きに載るメニューは極めてスタンダードなタイトルです。

miyoshi02.jpg
「はい、おろし大盛り、ね」。
あれれ、意外や真っ白いそば。
miyoshi03.jpgなんとなく野趣ある田舎もしくは板そば系統のそばなんだろねという勝手なイメージを見事に裏切る見映えだ。
花鰹の下に大根おろしを潜ませて、笊でもせいろでもなく、どんぶりに盛られている。


じっと顔を寄せて蕎麦を凝視すると、miyoshi04.jpg透明感のある中に蕎麦の粒子が活き活きとしているかのように見て取れて、不思議な説得力を思う。
小粋に澄んだ旨味の辛汁に払って啜れば、甘さに似た薫りがふっとする。それでいて、しなやかな弾力で噛み込む歯の先を押し返してくる。うん、嬉し楽し旨し。
miyoshi05.jpg頭上の額によると、西蔵王、尾花沢、雫石、幌加内といった国内産の蕎麦の実を石臼で挽いた一番粉(小さなそばの中心部、ほんの僅かな部分から取る粉)を使って製麺しているのだそう。
そば湯がしみじみ旨いのがなによりも、一方ならぬ蕎麦だと思わせます。


「美良」と書いて、「みよし」と読む。miyoshi06.jpg
夜の部には、山形の山菜の和え物、おひたし、油炒め、天ぷらなどを肴に山形の地酒がいただけるという。山菜は、4月下旬から6月初めが最盛期、とも。
ゆるゆるとそんな夜もいいかも、ね。


「美良」 港区新橋5-16-8 03-3431-0718

column/02563

口Café Restaurant「テラスジュレ」 で少し切ないお花見コース

gelee00.jpg
午前中の春の日差しが薄曇りに変わり、
花冷えが忍び寄って来たそんな夕暮れ近く。
洗足の池畔にいました。
水面には何艘ものスワンや手漕ぎボートがゆっくりと滑って、どこからかはしゃぐ子供の声が聴こえてきます。
その奥には遊歩道に沿って屋台が並び、
提燈のほの赤い灯りは桜山の方へと繋がっています。

ほぼ満開の桜。gelee01.jpg

その儚げな花弁をちょっと愛でてから、駅の方へと戻り、池に浮かぶテラスにお邪魔しました。
お花見シーズンのピークだけあって、予約で満席らしい。
陽の明るさのまだ残ったテラス席で、「お花見コース」の始まりです。


前菜3品のうちのひとつが「桜ますのディルマリネ」。gelee02.jpg


ハウスワインを舐めているうちに夜の帳が降りて、
暗がりに「小海老と菜の花のトマトクリームパスタ」。
gelee03.jpggelee04.jpggelee05.jpg
「グリーンサラダ」を挟んで、メインの「真鯛と蛤のスープ仕立て 春野菜添え」もしくは「プラチナポークとキャベツの白ワイン煮込み」。

デザートに「パンナコッタ 苺添え」。gelee06.jpg


最初に“桜”にひっかけた前菜があって、お?っと思わせたものの、以降は別段“お花見”な洒落もなくって、春っぽさ含みの普段着なお皿が淡々と届く、そんな印象がちょと残念。
雰囲気優先とも受け止められる暗さは、料理を美味しく見せようという配慮には欠けるものだしね。


金曜の夜には、ジャズやクラシックのライブがあるらしい。gelee07.jpgそんなお皿以外の“惹き“を思うと、食事もできる観光地的カフェだと思って出掛けるのが穏当な使い方なのかもしれない、なんてことになる。
夜ともなれば骨太で軸のしっかりした料理がいただけることで粋筋に根強い人気がある、なぁんてお店であればいいのに、とも思うけど、それって、池の畔のテラスには似合わないかなぁ。


「テラスジュレ」 大田区南千束2-1-6 03-3748-1166 http://www.boreas.dti.ne.jp/~gelee/

column/02562

口とんかつ・割烹「三友」 で旨味ぐぐぐいっ玉子型かきフライおおお

santomo.jpg友人曰く、
人形町にイケるカキフライを供するお店があるという。
ところがはたと気付けば、真牡蠣の時季が終焉を迎えようとしているところじゃん。
こいつぁいかんと慌てて、「まだ、カキフライやってますか?」と電話確認してみると、
「はい、やってますよ~、あと一週間ですね~」との嬉しいお応え。
早速、人形町の裏道までやってきました。

お店は、以前お邪魔した下町風天麩羅のお店の並び。その先の角は懐かしのカレーラーメンの店「菊水軒」だ。

秋冬仕様の「お定食」には、「上ロースカツ定食」から「しょうが焼き定食」、メンチカツ・エビ・あじの「盛り合わせ定食」といったとんかつ店的メニューがひと揃い。

santomo01.jpg
雨天ゆえ店内に引っ込めていた黒板には「他店では味わえぬ三友のかきフライ」と書かれていて、期待が高まります。「かきフライ定食」をいただきましょう。

きりっとした表情やお顔立ちがどこか鯔背な大将の背後から揚げ音がしてきました。


おおおおお。届いた牡蠣フライは、コロンとした玉子型がみっつ。
santomo02.jpgsantomo03.jpg
ここにもボール・タイプの牡蠣フライがあったのね。

空前絶後と唸った「廣田」のものよりは小振りではあるものの、なかなかの量感と端正な表情を魅せています。粒子大きめなパン粉、使ってる。santomo04.jpg

なにもつけず、一応ふーふーしてから無造作に齧りつく。
はふ、はふ、ほふ、……。

おおお、うううううンまぁぁいぃ!!
中身レアな揚げ口だった「日本橋 今泉」とは対照的に、齧ったフライの中身にはいい加減に火が通っていて、迸るは濃厚なる牡蠣エキス。santomo05.jpg
ジューシーなそれではなくて、はふほふと味わう牡蠣の身そのものの濃厚さ。
磯っぽさなんてどこへやら。牡蠣に含む濃密な旨味がぐぐぐいっと引き出されているンだ。
そして、その強い旨味が揚げ立てサっクサクの衣と渾然となって口腔を味蕾を襲うのであります。
いやはや、真牡蠣シーズンの最終コーナーでこんな感激に出会えるとは思わなかったなぁ。


お値段も実直なる「三友」の「かきフライ」。santomo06.jpg来シーズン、また来なくっちゃ。委員長、都合どうかな(笑)。


口関連記事:
  食堂「廣田」田園調布 で牡蠣料理の醍醐味を識る(08年02月)
  日本料理「日本橋 今泉」 で多粒型カキフライはレアな揚げ口(08年02月)
  天ぷら「中山」 で蓋の謎と黒いタレとくたっと天ぷら(06年06月)


「三友」 中央区日本橋人形町1-10-8 03-3666-1684

column/02561

口展望カフェ「CAFE la TOUR」 で束の間夜景とブリオッシュ

cafelatour.jpg
村田和人の声を聴きに、今度は東京タワーまで。
東京を象徴するような観光スポットのひとつに数えられてきた東京タワーも、夜ともなればひっそりしちゃってンだろなぁと思いつつ足を運ぶと、さにあらん、展望階へのチケット売場には行列ができていました。
なんか、意外ぃ。
修学旅行チックな一団やカップルたちに挟まれつつ、大展望台までのチケットを購入します。

改めて見上げる曲線に始まる勇姿。
東京タワー登るなんていつ以来だろうと考えても、なはは、思い出せません(笑)。
cafelatour01.jpg

cafelatour04.jpg大展望台1Fの「Club333特設ステージ」がこの夜のムラタの舞台。
いつもと同じ調子の肩の力の抜けたMCと拍子を変えたビートルズナンバーから13年振り(!)のオリジナルアルバムの曲までを伸びのいい声と洒脱なギターで奏でてくれる。再び身近で聴けるようになって嬉しいな。


第2部も聴かなくちゃと、その束の間を過ごしたのが特設ステージの横に構える「CAFE la TOUR」です。ぶっちゃければ、“喫茶 タワー”ってなところでしょうか。
火を使う調理が不可なのか、メニューにある食事は、サンドイッチやデザート系統のみ。
仕方なく、ビールと「テリヤキチキン&タマゴ」のブリオッシュ、なんてあたりで急場を凌ぐことに。

齧り始める前に、ふと、もう当分ここからの夜景を眺めることもないだろうな、と眼下の通りで流れる車の灯りを見下ろしてみたりする。cafelatour05.jpg新しいタワーではきっと味わえない情緒がここにはあるのだね。


さて、Tokyo Tower、Club333のThursday's Concert、
ムラタによる第2部cafelatour03.jpgがそろそろ始まる時間だ。cafelatour02.jpg


「CAFElaTOUR」 港区芝公園4-2-8東京タワー大展望台1F http://www.tokyotower.co.jp/

column/02560

口カレーの店「スマトラ」 で家庭的カレー大盛りとはにかみ笑顔

sumatra.jpg新橋二丁目信号から日比谷寄りすぐにある、オレンジの看板が目印の「スマトラ」。
「スマトラカレー」というと神保町の「共栄堂」が思い浮かぶけど、こちらのカレー、さてどんなかな。
そして、「スマトラ」は、なんとも云えない表情の”顔”がマスコット。
御大ヒロキエ画伯が着目したのもその”顔”で、
スタンドサインの微笑んでいるような嘲笑しているような微妙な表情はまだしも、頭上のファサードにある”顔”は、明らかにご機嫌ナナメでなにか文句を云いたそう(笑)。

sumatra01.jpgsumatra02.jpg
ヒロキエさんによると、さらにお店のどこかに第三の”顔”があるのだという。
どこにあるのかなぁ。そしてどんな表情なのかなぁ。


店内は、昭和な地下街にありそうなカウンターがUの字に構えています。
メニューは基本、「スマトラカレー」か「カレー大盛り」のみ。
「玉子」50円に加え、「らっきょ」60円、「キャベツサラダ」50円と健気なサイドメニューが微笑ましいね。今日のお腹と相談して、大盛りをお願いしました。

sumatra03.jpg普通盛りはルーがかかった状態のお皿になるようだけど、大盛りはルーがグラタン皿のような器に別盛りされてきます。
えーーぃとばかりにライスに回しかけると、おおっとイケナイ、両脇から零れそうになる。なるほどそれで別盛りにしているんだね。

ひと口したカレーの印象は、どこにでもありそうな懐かしき家庭のお味。sumatra04.jpg小さめに角に刻んだ豚が噛み解けるあたりが嬉しい感じ。
小麦粉を控えめにしているのか、見た目に反してさらっと軽い印象もあるなぁと思ったあたりで、胡椒系と思しき辛みがすううっと忍びよってきて、じんわりと汗を掻かせます。
胡椒の辛さがあと寄せるところは、内神田「共栄堂」に通じるところもあって、そんな仕立てが”スマトラ風”ってことなのかな。
sumatra05.jpg卓上では赤色がカラフルで、
福神漬けにピンクな漬け物に紅生姜、細かく刻んだ福神漬けもある。
「キャベツサラダ」はばしゃばしゃなコールスローだ。

さて、”顔”の探索もしなければ。
写真撮ってるだけでも怪しいのに、さらに首振って店内を不用意にキョロキョロしたらますます挙動不審かもと、主に視線だけ動かして、サーチする(笑)。
ところが意外に店内の壁廻りは小ざっぱりとしていて、それらしい”顔”見あたらない。ナプキンの顔sumatra06.jpgは、表の看板の“顔”と同じみたいだし…。
うむむ、無念。ヒロキエさんの課題は想定外の難問だったのか。


ところが、会計を済ませてドアから出ようとしたところで、看板にも使っている小さなオレンジ色が目に留まりました。ん?もしやと拾いあげると……。

あははは、みぃつけた♪
ヒロキエさんが世に問うたクエスチョンの答えは、古びたデザインが味なマッチの意匠にありました。sumatra07.jpg優しく微笑みはにかんだような表情が、いい(笑)。

sumatra08.jpg裏を見ると、芝西久保桜川町の住所と「電」で始まる7桁の電話番号が、シブい書体で入っている。その、芝区が港区に統合してしまう前の古い町名はもうない。
今の虎ノ門界隈のようで、電話番号は違うけれど閉店してしまった虎ノ門店に残っていたマッチを置いている、ってことなのかな。

sumatra09.jpg

客先が虎ノ門にあった頃にお世話になっていたことを思い出して、遠い目になりました(笑)。


口関連記事:
  スマトラカレー「共栄堂」 で見た目意外なあっさりポーク(06年05月)
  スマトラ風カレー「共栄堂」内神田 で胡椒が辛いメンチカレー(07年05月)


「スマトラ」新橋店 港区新橋1-16-10 03-3501-3826

column/02559

口本格手打ち「たけうちうどん店」 でとり天カレーうどんはふはふ

takeuchi.jpg東京への帰りがけ。
新大阪ふたつ手前の中津に旨いうどんのお店があるというので、寄ってみました。
以前覗いた洋食の店や東京から転じたラーメン店も割りとご近所です。
ちょうど夜の部の開店前だったらしく、お店の灯りはまだ点っていない。
ただ、そろそろと窺わせるのは、
お店の前に三人ほどのまだかまだかとそわそわ店が開くのを待つひとの姿があるから。


シェードが上がり、店に明かり点きました。
いそいそとなだれ込んだコの字のカウンターは、マーブルな色合いの小さなタイルを貼り込んだお風呂的意匠だ。takeuchi01.jpg飲食店を襲う悲しい原価高騰のお知らせ文に続けて、お品書きをチェック。

大項目として「生醤油のうどん」、ぶっかけ系「冷たいうどん」に「温かいうどん」がラインナップ。
でもやっぱり惹かれるのは、限定の文字(笑)。
限定の「とり天カレーうどん」をお願いしましょう。

takeuchi02.jpg
厨房では湯気が上がり、天ぷらを揚げる揚げ音が聞こえてきます。
「とり天」を三個ばかしトッピングしたどんぶりがカレーの芳香と一緒にやってきました。takeuchi03.jpg
ガーリックチップ越しに箸の先をむんずと挿し入れてうどんを引き揚げようとするも、カレー汁のとろみが纏わりついて、ぐっと重い。少量に改め啜れば、くにくにもっちりとした食感がストレートに伝わってくる。
はふはふ、しかも、熱いぃ(笑)。
takeuchi04.jpgtakeuchi05.jpg
とり天とカレーの相性もなかなかいい。
熱いやらそこそこ辛いやらで、汗やらハナ水やらに塗れながら、麺を啜り終える。
ふう。

カレーうどんは大好きだけれど、このもっちり麺の醍醐味を一番上手に味わうのはきっと「とり天ぶっかけ」あたりだろうな。takeuchi06.jpg帯が風にたなびいているかのような、粋なファサードのデザインを眺めながら、そう思うのでありました。


口関連記事:グリル「アイ」 で懐かしげな風情とカキフライ定食(07年11月)



「たけうちうどん店」
大阪市北区豊崎5-2-19[Map] 06-6375-0324

column/02558

口町の食堂「山為食堂」 であっさり乳化スープと太目麺の中華そば

yamatame.jpg考えもなく大阪から和歌山へと移動する。
ふと、丁度ひる時を和歌山で過ごす状況に気が付いて、これはラーメンだと突如として慌てるも既にお邪魔した「井出商店」以外アテがない。
困った時の神頼み。
ラーメン界の地獄耳御大に失礼ながら助言をいただく。
いくつか授かった候補から足を向けたのが裏通りに何気に佇む「山為食堂」です。
駐車スペースのためにセットバックしていて、気づかずに通り過ぎてしまいそう。
ただ、山形に為と群青地を染め抜いた暖簾はキリッとしています。

お品書きyamatame01.jpgは、「しのだ」「けいらん」といったうどんに始まって、後半の3行に「中華そば」がある。
ゴハンものもあるようで、そうか、中華そば店ではなくて、食堂なんだと認識を改める。夕方5時まで営業の、ね。


素直に「中華そば」、それにライスを添えてもらいます。
yamatame02.jpgちゃきちゃきっとした姐さんが箸を横に渡したどんぶりと茶碗を運んでくれました。

見た目は、和歌山ラーメンにイメージする通りのとろんと濃厚そうなスープ。
薄切りした蒲鉾の縁のピンクがラブリーであります(笑)。
yamatame03.jpgyamatame04.jpg
おぉ。掬い上げた麺は意外と太め。
臭みのない、不思議なくらいあっさりとした乳化スープにしっとり馴染む麺がぐいぐい啜れて、
やばい。
そして、動物系の匂いが苦手なレディでも、ここの中華そばなら大丈夫かもと思ってしまう。
毎日食べれる和歌山ラーメン。そんな代名詞が掲げられそうです。

yamatame05.jpg食べ終えるところでどんぶりの底にたっぷりと粉が残って、ちょっとびっくり。
魚粉かなぁと口に含むも、およそ無味。もしかしたら豚骨の欠片、粉なのかもしれないな。


他のテーブルでちら見した「からみそメン」も旨そうだなぁと思いつつお店を後にして、はっと気がついて携帯を取り出した。yamatame06.jpgそっか、「i-modeとらさん」の「ラーメンバンク」を辿れば、和歌山の情報も得られたのですね。


口関連記事:中華そば 「井出商店」 で雑味なき豚骨スープに細麺中華そば(07年09月)


「山為食堂」 和歌山市福町12 073-422-9113

column/02557

口JAZZ BAR「HELLO DOLLY」でデコポンと土佐文旦のカクテル

hellodolly.jpgほろ酔いのまま京都市役所界隈からとことこと寺町通りを下って、「京都サンボア」の前を素通り。
高瀬川を横切って、先斗町へと巡ってみました。
ひと通りも多く賑やかな先斗町を漫ろ歩くうち、店頭の黒板に「JAZZ BAR」という文字を目に留めました。
JAZZ BAR「HELLO DOLLY」。
ショーケースには黄ばんだレコードジャケットが飾られていて、ファサード全体を包む古色がいい味わいです。
ちょっと覗いてみましょうか。

暗くした店内も積年の澱が心地よく感じられる空気感。hellodolly01.jpg
狭い間口の左手にバックバーが迎えます。
腰を据えたカウンターからさらに奥の暗がりの様子は窺い知れないけれど、主に金土曜日に催されるというライブはきっと、その辺りで演られるのだろうね。


黒板にあった、マティーニをいただく。
マティーニといっても、「デコポンのマティーニ」。hellodolly02.jpgデコポンはポンカンを交配した柑橘だ。
ジンベースではあるけど、フルーツを使った時点でマティーニとは呼ばない方がいいのでないの?となんて思いながらグラスを舐めると、すっきりした柑橘の甘さが妙に呑み易くって危険な感じ。
アタシヲヨワセテドウシヨウトイウノ。


なかなかに客筋も濃いぃ。
カウンター右隅のオヤジは、「カクテルに糖度計を使うバーが恵比寿にあるンだよ、知ってる?」と若きバーテンダーに話しかけて、ただ店の名前を忘れてしまい、わざわざ知人に電話して確認しては「ODIN!」と誇らしげに語っている。
左手の文化人系如何にもなオッチャン二人連れは、銀座の「ルパン」や「Pen」、もう閉めてしまった「クール」の話なんかをしている。
先斗町のバーのカウンターで両脇から東京のバーの話を小耳にするとは思わなかったな(笑)。


もう一杯と、同じく黒板から「土佐文旦のソルティドッグ」。hellodolly03.jpg

hellodolly04.jpg土佐文旦とは、俗に黄色系と云われるザボンあたりと同系統の高知特産柑橘。
タンカレーを使う古いスタイルのソルティドッグは、これまた爽やかな甘さとほの苦さで優しい呑み口。
アタシヲヨワセテドウシヨウトイウノ。


創業来33年だという「HELLO DOLLY」。
”ハロー・ドーリィ”はバーブラ・ストライザンドが主演の映画タイトル「HELLO,DOLLY!」からきているようで、主題歌はミリオンセラー。サッチモがしわがれ声を利かせていたらしい。

でも、ジャズを聴き込んでから来なくっちゃ、なんて力みは要りません。hellodolly05.jpgオーセンティックなバーともまた違う雰囲気の老舗バーで、少し不思議なカクテル、いかがでしょ。

口関連記事:
  Bar「京都サンボア」 で檸檬の香気ふーふーホットウイスキー(07年01月)
  Authentic Bar 「ODIN」恵比寿店 でジジイ顔ライ麦ウイスキー(05年03月)
  BAR 「Lupin」 で太宰のモノクロ写真とバーボンと(00年02月)
  BAR 「Pen」銀座 でグラス2杯の銅板カウンター(00年07月)


「HELLO DOLLY」 京都市中京区先斗町四条上ル松本町161 075-241-1728

column/02556

口天然活魚料理「波波」 でつばすえびいも黒めばる絶品鯛茶漬け

naminami.jpg御池の大通りから再び麩屋町通りを辿ります。
鮨屋、うどん屋の暖簾を横目に進み行き着いたのは、
以前「はふう」にお邪魔した時既に認めていた「波波」さんです。
朱色の扉の脇の格子には、「活あいなめ」「天然桜ます」「いさざ踊りぐい」と筆の文字naminami01.jpg
旬の鮮魚に対する拘りと自信の程が、その表情にも顕れているようです。

予約の名を告げ、カウンターの中央へ。
naminami02.jpgまず喉を湿らす麦酒は、アンバーエールな京の地ビール「京都」。
余にそのまんまなラベルのこの「京都」だけれど、中身は北山の羽田酒造という酒蔵が限定的に作っている「周山街道」という地ビールだそうだ。ビール酵母が生きている謂わばナマモノで、賞味期限はこの日の三日後になっている。“活き”のいいビールってのもあるもので(笑)。

卓上のお品書きを見るまでもなく、壁や幕板一面に貼られた半紙でまた、こちらのお店の意気が判っちゃう。
naminami04.jpgnaminami03.jpg
お造りにするもの、焼もの煮つけ、貝類に京野菜。天ぷら、そして乙な酒肴たち。「くえ」にはしゃぶしゃぶなんて文字も添えられているね。ううう、お足が足りません(大泣)。


「すべて天然もの」と書かれたこの日のお造りnaminami05.jpgの中から、「つばす」を選んでみました。naminami06.jpg「つばす」とは、関西で呼ぶところの鰤の幼名だそうで、つばす→はまち→めじろ→ぶり、と出世するらしい。
最初に出された醤油はたまり。とろんとした醤油の甘さがつばすの若い脂の甘みを包むようにして悪くはないなぁと思っているところへ、「別の醤油、だしましょか?」と大将。
比べるように試すと、やっぱり濃口の醤油の方が刺身自信の味わいを引き立てる。どうだとばかりに脂ののった鰤ももちろん大好きだけど、こうして品のある甘い香りのお造りも、どうして、なかなか。


季節の野菜モノnaminami07.jpgからなにかと探って、「えびいもまんじゅう」。
naminami08.jpgnaminami09.jpg
薄色のあんから顔を覗かせているまんじゅうへと匙の先を割り入れると、えびいもらしいふっくらした色合いがこんばんは(笑)。出汁の利いたあんと絡めいただけば、揚げた外周とえびいものほっこりした甘さと出汁味と。思わず目を閉じて、しみじみ味わってしまうのですなぁ。


naminami10.jpg正面の硝子ケースを睨み付けながら、実は狙いを定めていたのがその脇に小さく“珍しい”と書かれていた「やがら煮付け」。ところが、「さっき出ちゃって、仕舞い」だという。うーん、残念。
然らばとお願いしたのが、「黒めばるの煮付け」です。naminami11.jpg
黒い皮目に隠した淡白で繊細な白身を上品な味付けの煮汁に浸していただくと、動かす手と口が止まらない。すっと控えめな味わいなのにあとをひく、そんな感じがいい。

目の前に貼られた半紙を眺めるのも酒の肴になるようで(?)、お銚子を調子にのって空けてしまう。訊けば、その半紙の味のある文字はすべて大将の板井さんが書き上げたものなんだって。


なんだかできあがってしまいそう(笑)なので、〆にと「鯛茶漬け」。
あのね、これがね、もう、陳腐な表現だけど、佳品絶品。naminami12.jpgnaminami13.jpg皮目を炙った鯛の身へとたっぷりとひいた出汁を注いで、少し反り返った身を解しつつ、ズズといただく。品のいい皮目の香ばしさと白身から滲み出る脂の魅惑がふくよかな出汁の旨味と渾然となって、うん、いい、うん。
思わず大将に、「いままで食べた鯛茶の中で、う~ん、一番!」と告げてしまう。
胡麻だれをお茶で洗っちゃう感じの鯛茶にはどうもしっくりいかないところがあって~なんて話していると、「京でも胡麻ダレの鯛茶は多いですけど、これはこの時季の鯛だからってところもあるかもしれませんね」と仰る。なるほど。でもでも、いやはや、記憶に残る鯛茶をありがとうです。


静かな静かな麩屋町通りに佇む「波波」は天然活魚めくるめく。naminami14.jpgまたお邪魔します、必ず。


口関連記事:肉専科「はふう」 でエッジなタンシチュー舐めるデミソース(08年03月)


「波波」 京都市中京区麩屋町二条下ル尾張町231麩屋町二条ビューハイツ1F 075-211-5073

column/02555

口築地「寿司寛」 でちょいツマミの光物づくし金目に芽葱

sushikan.jpg先日、「魚竹」向かいの「中村屋」で「カキのオイル焼き」をいただいた後、ふと覗いた左手の脇道に暖簾が揺れるのを見つけました。
こんなところにも鮨屋があったのねと、店頭のお品書きsushikan08.jpgを眺めると、にぎり「貝づくし」と並んで「光物づくし」なぁんてフレーズもある。
そのうち寄ってみーよぉ、と思いつつ店を離れたのでありました。

そして今夜、ほんのちょっとツマンデ帰ろう、そんな気分で寄ってみました。

ガラッと戸を引いて歩み入った店内は、手前にテーブル席、左奥側にL字のカウンターという構成で、キリっと明るい印象。テーブルで話し込んでる客もカウンターの両翼を埋めたお客さんも気の置けない雰囲気を愉しんでいるようです。
sushikan07.jpg壁に掛かった木目くっきりの額には、「昔乍らの江戸前で乙でいなせなお魚をはらりみごとな寿司にしてお口に花を咲かせます 築地 寿司寛」とある。
生業が伊達ではないことを知らせてくれているようです。

sushikan01.jpg
少な目ビールを、
印籠詰めした烏賊のお通しでいただいて、「光物づくし」をお願いします。
まずは、やっぱり小肌に鯖。
もうちょっと〆ちゃった感じでも良さそうですが、小振りなシャリとタネのバランスは悪くない。
sushikan02.jpgsushikan03.jpg
続いての2貫に鰺。蕩ける甘さにも思うのは煮切りの所業ではないのですよね。

再び小肌鯖の2貫という意外な展開を経て、鰹。sushikan04.jpg初鰹のあっさりした脂が、うん、乙であります。

あっけなく食べちゃった以上8貫が「光物づくし」ひと通り。重複した2貫がちょと残念で、細魚とか、シブいところで真鰯あたりを揃えてくれたらナルホド!だなぁなんて思ったけれど、いかがでしょうか。

ちょいツマミの最後を、金目と芽葱で。
sushikan05.jpgsushikan06.jpg
好物の芽葱は、少々強い歯触り。金目の纏いつくようでいて軽い脂の妙に感心だ。


生真面目そうな店主の柔らかな応対が印象的な築地「寿司寛」。sushikan09.jpg場内「岩佐寿司」でもいただける「貝づくし」を再びちょいツマミしに寄るのも一手だね。

口関連記事:食堂「中村家」 でぷりふっくらカキのオイル焼き町の食卓(08年03月)


「寿司寛」 中央区築地1-5-5  03-3543-1717

column/02554

口らぁめん「きらく」 で平笊繰って湯切りする懐かし系中華そば

kiraku.jpg新富町の裏通りにずっと気になるラーメン店の暖簾がありました。
白地に紅く「らぁめん」と標しただけの素っ気ない佇まいが、反って興味を惹いちゃう感じの。
このひる時ふと思い出して、そぼ降る雨の中、足を向けてみました。
ラーメンで「きらく」といえば、あの渋谷「喜楽」をすぐに思い浮かべるけれど、果たして関連があるのでしょうか。

カウンターに先客4名さま。
中華そばのお店にスタンダードな、「ちゃーしゅうめん」「わんたんめん」「野菜そば」「鳥そば」なんてあたりがラインナップ。「もやしそば」は、塩味とある。
基本形から覗いてみようと、壁に貼られた品書きから、「らぁめん」、そして「シューマイ」「小ライス」のセットものをお願いしました。

kiraku01.jpgオープンな厨房では、大振りな北京鍋がふつふつと沸いて、オヤジサンが平笊を繰ってちゃちゃっと湯切りする。そのスタイルだけでもう、ドンブリの方向感が窺えてきちゃうよね。

届いたドンブリを覗いてにんまり。kiraku02.jpgイメージした通りの懐かし系中華そばなんだもの。
鶏ガラ、野菜系統のスープもかん水がふっと匂う縮れ麺も、少しぱさついたチャーシューも。

ぐにょんとした食べ口のシュウマイも、ずっとこの仕立てなんだろな。kiraku03.jpgそれでいいンだよねって、なんだかそんな気持ちになってくる。


どうやら渋谷「喜楽」との直截な繋がりはなさそうならあめん「きらく」。kiraku04.jpgいつかへろへろに二日酔いで、汁モノ絶対な事態の時に、またお世話になろうかな(笑)。

口関連記事:中華 「喜楽」 でもやしワンタン麺に回顧する(03年12月)


「きらく」 中央区新富1-16−4新富町佐藤ビル 03-3553-2426

column/02553

口洋食亭「いし井」 でご飯の友ビーフジンジャーぶわんと生姜風味

ishii.jpg
毎月の恒例となったLive Cafe「Again」での村田和人のライブを愉しんだ足で寄ったのが、
武蔵小山の妖しい横丁にある「いし井」です。
奥へズズズいっとカウンターの伸びる、ラーメン店にありがちなレイアウトのお店だ。
コックコート姿の兄さんがカウンターに沿って右へ左へと動いている。そして、奥の厨房にもうひとつのコックコート姿が見つかります。

パウチッコも草臥れてきているメニューには、肉、魚、ピラフ、カレー、そしてセットメニューの項目が並びます。
目の前を「大きなエビフライ」のプレートが通り過ぎる。おお、立派だぁ。
それ真似しようかなぁと思いながら一応、改めてメニューを睨む。
ホワイトボードの「まぐろホホ肉のソテー」を横目チラ見(笑)しつつ、デミソースの「特製オムライス」で「杉山亭」のオムライスと比べてみるのも一手かなんて目論みつつ、“肉”の項に視線を戻すと、その一番最後の行に「ビーフジンジャー」という文字を見つけました。生姜焼きといえば、豚肉のかたロースあたりをすぐさまイメージするところを、敢えて牛で生姜焼きって訳だね。ここにしかない!ってことじゃ決してないとは思うけど、うん、いただいてみましょうか。

ishii01.jpg
セットメニューのサラダとカップスープを追って「お待たせしましたっ」と渡されたプレートは、チョコレート調の茶褐色。ishii02.jpg薄切りの牛肉を噛めば、生姜焼きはこうでなくっちゃねくらいにぶわんと口腔に広がる生姜の風味。ishii03.jpg赤味肉の歯応えとググと滲む旨味をおろし玉葱や林檎の甘さを含む生姜味が支える三位一体。
生姜のタレを選んだステーキとはまた違う、“ご飯の友らしさ”があるのだね。


もちろん、Gingerさんも訪れた洋食亭「いし井」。ishii04.jpg次回は、「大きなエビフライ」、そして真牡蠣のトップシーズンに「カキフライ」をいただきたいと思います。

口関連記事:西洋料理「杉山亭」 で赤黄褐色酸味ほの甘コク味オムライス(08年02月)


「いし井」 品川区小山3-20-11 03-3785-0143

column/02552

口洋食「キクヤレストラン」 で肉天ナポコロッケオムライスカレースパ

kikuya.jpg第一京浜の芝四丁目から海に向かって折れて、JRのガードを潜ると見つかる「キクヤレストラン」。
浮かび上がるような赤い壁面文字は、一気に新装なった建物をこのエリアのランドマークに仕立てています。
あ、そうか、と思い出すのは、東京湾大華火大会の日の出会場から田町駅へと辿るときに目にした光景だ。その時はおそらく、まだ旧来の佇まいだったのでしょうね。
この夜は、地縁あるつきじろうさんの下へとわらわらと集まった八人衆で新装「キクヤ」を探検するという趣向です。
ま、訪ねるのは初めてなので、改装前との比較はできないけどね。


明るい店内は、まだ建材の匂いがしそうな初々しさが漂っています。
眺めるメニューにあるのは、きっと往時のままなのだろうと窺える町の洋食の王道をいくものばかり。
お隣のナポさんの前には既に「ナポリタンコロッケ付」が届いています。

基本的には、酒宴のために拵える品々じゃないもんな、とジョッキを傾けながらメニューを見詰めて、「肉天コロッケ付」を選んでみました。

洋食屋さんの天ぷらは、フリッター的洋風天ぷら。kikuya01.jpgスパイスを含む衣で包んで豚肉のエキス綴じ込めといたからガッツリ喰らってね!ってな台詞がお皿の上から聞こえてくるようです。
濃いぃめの味付けが、ビールにもご飯にも合っちゃうのね。


「オムライス」やフライものの「ミックス」やらをツマミながらグラスのワインをぱかぱか呑んで、メンドクセーと(笑)、ボトルを置いてもらってさらにくぴくぴ。
あはは、酒宴のための品じゃないとか思いながら結局結構呑んでいるじゃんね。


そして一番イケテルと思ったのが「カレースパ」。kikuya02.jpg実は裏メニューらしいのだけれど、太目の麺にしっかり馴染んだカレーソースの旨味にふつふつと辛味を刺すカレー粉の粉っぽさが不思議な魅力になっているンだ。


勝手口の脇にあるプレートkikuya03.jpgには、「SINCE JULY 1946」とある芝浦の老舗洋食店、
「キクヤレストラン」。kikuya04.jpg


豚さんも待ってます(笑)。kikuya05.jpg

今宵のご同席多謝は、
「春は築地で朝ごはん」のつきじろうさん
「Tokyo Diary」のromyさん
月島仮面さん、
「いたりやかぶれ」のmilanokkさん
「ナポリタン×ナポリタン」のeatnapoさん
「しょうが焼きに恋してる」のGingerさん
「くにろく 東京食べある記」のくにさん、の皆さんでした。
ありがとね。


「キクヤレストラン」 港区芝浦1-4-13 03-3451-1336

column/02551

口市場の食堂「一休食堂」 で牛モツ煮込みにうっほほ~

ikkyuu.jpg所用のついでに、品川港南口の市場に潜入してみました。
品川の市場と云えば、そう、食肉の発信基地。
屠畜する場、との連想にも及びますが、西門から覗く風景は、なにかの工場のような無機質なものでした。
「関係者以外立ち入り禁止」の札に立ち止まり、「ま、築地だって市場関係者以外の立ち入りを制限していたンだもんな」と考えつつ、「お肉の情報館」の収まる建物に入り込んで、場内の食堂って利用できます?どこにあります?」と訊いてみた。
すると「すぐ脇にありますよ」と応えてくれました。

ikkyuu01.jpg店内左手の壁一面にびっちりと品札が貼られています。
「昼からのメニュー」は少数派で脇に置かれ、真ん中は当然朝からメニュー。
やっぱり市場の食堂ですね。ikkyuu02.jpg

きっとこちらの超定番であろう、「煮込み定食」を玉子つきでお願いしました。
アルマイトのトレーにのってそれはやってきます。

玉子を溶き、ドンブリめしに注ぎ、まずは「牛皿」と呼ぶ小鉢に箸を伸ばします。ikkyuu03.jpgひたひたっとした汁に浸かっているのは、角煮と蒟蒻。このまま酒の肴になりそうです。

そして、一見添え物の汁モノにも見えるお椀がメインのお品。ikkyuu04.jpg濃いぃめの味噌仕立ての汁に、ひっそりと実はたっぷりとモツが仕込まれているンだ。
そのモツを口に含んだときの、トキメキったら、もう(笑)。
その濃いぃめの味噌の塩分が輪郭を強くさせつつ、ふるふるっとした牛モツの魅惑がストレートに訴えてくる。といって、臭みなんてない。うっほほ~。これもこのまま酒の肴になっちゃいます。


食肉市場という目線でいくと、「上トンカツ」か「しょうが焼き」とこの「牛モツ煮込み」単品を組み合わせる路線もありだったかな。ビールも添えて(笑)。

ikkyuu05.jpg仮設施設っぽい設えもまた一種味な「一休食堂」のひる時でございました。


「一休食堂」 港区港南2-7-19 東京都中央卸売市場食肉市場内 03-3471-4656

column/02550

口イタリア家庭料理「イタリア田村」 で浅羽カレイのオイル焼き

tamura.jpg中原街道と交差する南千束交差点も程近い、環七長原陸橋の側道沿い。
ひと気少ない界隈に溶け込むようにしながらも、トリコローレがこっそり主張しているお店があります。
近づいて、板塀に貼られた小さな金色のプレートを見ると、「イタリア田村」とある。
なんだか、そのままんま加減120%のぶっきら棒な印象が反って好感と期待を抱かせます。
今宵ちょっくら潜入してみましょう。

和食系のお店からの居抜きも思わせる佇まい。
靴を脱いで板の間に上がり込む形式で、左手に座卓、右手に厨房とカウンターというレイアウト。
正面に白墨でその日メニューを記した黒板が掲げられています。
座卓に欧米系外国人が居たのが、結構意外(笑)。
カウンターの中央に陣取りました。

グラスにビールをいただいて、まずは「アボガドとアンチョビのチーズ焼き」。tamura01.jpgアンチョビの塩っ気風味と焼いたチーズの香ばしさはどんぴしゃな相性なれど、温まったアボガドのネットリがニュワンスの違うチーズのネットリと重なって面白い。


如何にもなハウスワインの白をいただいて、メイン的お魚料理をと「浅羽カレイのオイル焼きガーリック風味」。tamura03.jpgtamura02.jpgじっくりひたひたと揚げ焼いた様子が伝わる表情で、ガーリックとアオサ海苔の香ばしさとカレイの身の独特な薫りがこのお皿の真骨頂。なるほどな見栄えと滋味深い味わいで、一気喰い、であります。檸檬をたっぷり絞ってね。


赤ワインを舐めつつ思案して、小腹を満たすパスタにと「トマトとフレッシュバジル」。tamura04.jpg小技に走らず、トマトの魅力をバジルの風味で引き立てつつ、まんま絡めた印象だ。

ちなみにこの日の「本日のパスタ」は、「ホルモンと春キャベツのアーリオオーリオ」「マリナーラ風魚介のラグートマト味」「ニョッキのボロニエーゼとクリームチーズ」。迷いどころでしょ(笑)。


お隣のご夫婦が、なにやらイタリアンには一見不似合いな汁物を啜っている。
「あれ?それってナニです?」思わず訊いたその応えは、ある試作品。
自由で飾らないキャラとお見受けする店主が、試行・工夫を重ねている最中だという。

それがナニかは、それがいつか日の目を見る時まで伏せておくことにしましょう。
気まぐれでお休みするという日曜ランチも、そのナニもまた楽しみです。


「イタリア田村」 大田区上池台1-12-5長原ビル1F 03-5499-1080

column/02549


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