そば 「総本家 更科堀井」本店で 啜る更科見直す官能的さらしな

sarashinahorii.jpgここ最近、「永坂更科 布屋太兵衛」「麻布永坂 更科本店」とお邪魔して、 麻布十番更科御三家の最後に訪れたのが、 十番温泉の向かいにあるこちら、 「更科堀井」sarashinahorii01.jpgさんです。 辺りを照らす袖看板には「創業二百年」とあって、 これは会社組織となる前の旧布屋太兵衛の寛政元年の創業来を指しているらしい。 創業者の直系でありながら、商標権を持たないがゆえに「布屋」を名乗れずに、自らの姓「堀井」を含む今の店名としたのが、八代目当主なのだという。
暖簾の先へと進むと硬い表情の男衆三人が仁王立ちで迎えます。顔立ちが和らいだところをみると怒っているわけではないのね(笑)。 六角形を成すような、フロア中央の大テーブルへ。 さて、他の更科とおよそ同じものをお願いしましょうか。
sarashinahorii02.jpg例によって、ふたつの小さな蕎麦徳利がやってきました。 片方の白い徳利には「から」と書いてある。 ということは、もう一方は甘めなつゆですね。
「さらしな」のせいろが到着。 つやつやとした肌合いをみせる白いそばがなんだかそそる。甘口のつゆにひたっと晒して啜る。 ほっほ~(笑)。内緒ですが、三店の中では一番、口元を滑り舌に触る感じが官能的。 sarashinahorii03.jpg澄んだ旨味を含む甘口つゆとの出会いも具合がよく、更科も捨てたもんじゃないと見直させる気概がある感じだ。
sarashinahorii04.jpg随分ボリュームのある「かき揚げ」だなぁと箸を伸ばすと、へ?となる。 およそ半分の嵩を構成していたのは、かき揚げ本体ではなく、なんと天かす。よくぞ、丁寧に載っけたね、って。 それにしても、どういう意図なんだか解らない。特に食べ方の指南もないしね。ううむ。
そしてもう一枚、せいろが届きます。 こちらは一転して、浅黒く野太い蕎麦が鎮座する「太打ち」だ。 sarashinahorii05.jpg
ず、ずっ。もごもご。
挽きぐるみの田舎そばは好みなのだけれど、これは丸抜きではなくて、殻ごと挽いた粉で打った蕎麦らしく、如何せん余りにも啜り難い食べ難い。うううむ。
通りに面した佇まいは、比べれば一番艶がある。 sarashinahorii06.jpg今のところ、看板の「さらしな」が○だった「更科堀井」を御三家の筆頭と考えておこうと思います。普通の「もり」もいいのかも。今度は、お酒もいただかないとね。
総本家 更科堀井」本店 港区元麻布3-11-4 03-3403-3401  http://www.sarashina-horii.com/
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