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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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2007年8月アーカイブ

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口とんかつ 「河金」

kawakin.jpg入谷のとんかつ「河金」は、駅に極近くも、通り掛かりにふらりと入ることはそうそうありそうもない、そんな路地にあります。先客は、右手の小上がりにおふたりさま。新聞や雑誌が散らばっていて、どこか雑然とした印象のする中、奥のテーブルまで進みます。隣の座卓の座布団の脇には、黒い猫がすやすやと就寝中。そんな情景を微笑ましく眺めながらお願いしたのは、店名を冠した「河金丼」です。何気なく卓上のスポーツ新聞の文字を目で追っていると、背中の方からジジと油に揚げる音。そして、どんぶりが届けられました。「河金丼」というのは、つまりは、カツカレー丼。濃い色に揚げられたカツに、如何にも小麦粉をたっぷり使った見映えのカレーがどろんとかけられています。揚げ立ての衣の香ばしさがうどん屋的カレーと素朴にマッチ。カツもカレーも特にどうということもないものの、なんだか下町ックな魅力があると思いたくなってくるのが不思議だ。見上げた壁の上部に、「あさくさ河金 支店」の文字。大正の頃、屋台を牽いていた初代が発案し、浅草に開いた洋食のお店「河金」から分家したのがここ入谷「河金」ということらしい。元祖カツカレーは「河金」の、ということなのか。「トンカツ」の品書きをよく見ると、50“匁”とか200“匁”とかという表記になっている。一匁が3.75g。あれ? ってことは、200匁は、750gのトンカツってこと!? 見間違いかな(笑)?

「河金」 台東区下谷2-3-15 03-3873-5312

column/02347

口魚豆根菜 「やまもと」

yamamoto.jpg以前から気になっていた恵比寿のバス通り沿いにある「やまもと」にお邪魔してきました。藍色の暖簾を払うと、飛び石のアプローチが迎え、その先には半円に低くした潜り戸風な扉が控えるという設えになっています。頭をぶつけないようにひょいと潜って送る視線の先には、すっと端正な白木のカウンター。すっきりとした舞台が待っていました。差し出されたお手拭きは、「魚豆根菜やまもと」と染め抜かれている。麦酒で喉を湿らせつつ、まずいただいたのが「野菜のスープ」。お猪口を濃緑色が満たし、花びらが浮かんでいる。青汁的様相だけど、啜れば臭みなく、すっきりしたあと味が印象的。身体の中が綺麗に洗われちゃいそうな擂り流しな緑の正体はモロヘイヤだそう。朱のお皿に盛られた付き出しは、トマトの酢漬け、金糸瓜をゼリーに寄せたもの、オクラに寄り添うのはバナナピーマン、鰯、そして花豆。「そうめんかぼかちゃ」とも呼ばれるという金糸瓜の柔らかな繊維質が面白い。バナナピーマンは、味はピーマンで、姿が確かにバナナっぽいンだ。“魚豆根菜”がひたひたとアプローチしてきてる感じ。並べられた九つのお猪口からひとつを選らんでいただく一本目は、甕貯蔵純米酒「鍋島 徴古」。純米らしい懐のある呑み口だ。続くお皿は、刺し盛り。〆た鯵もなにより燻した金目鯛が絶品であります。上等な鴨肉のようなその一片を自家製の柚子胡椒をほんのちょっと載せていただく。滑るようなきんめの脂が薫香で昇華。そこへ柚子の風味を纏った爽やかな辛味がふんと挿す。うへへ。うみゃい~。青唐辛子を使ったどこかザラッとした柚子胡椒が巷多いけど、これからはこの柚子唐辛子を基準にしていこう、かなんか思ってしまう。カウンターの中を行き交うお三方は、ともに短髪に捻り鉢巻。そのうちのひとりが続いて届けてくれたのが、「夏野菜のお椀」。濃厚にひかれた出汁に茗荷やオクラ、庄内・鶴岡の特産といわれる民田茄子などを含み、ビーツの赤が挿し色になっている。う~ん、しみじみ。二本目のお酒は、無濾過純米中取り「南」。一本目と比べて、ふわっとした華やぎとキレのよさを思う。焼き物は、鮎。茴香(フェンネル)と鮎の香りの競演を初めて正面から味わった。「沖田茄子の味噌漬け」「らっきょの酢漬け」「烏賊の正油漬け」でお酒をさらにくぴくぴ。今度は土鍋がやってきた。ふつふつと炊かれているのは、シチリア茄子、ミニトマト、粟麩、車麩、三尺隠元、苦瓜、白瓜、夕顔に麦、大豆、レッドチコリとこだわり野菜の具沢山。ティンカーベルという小さなピーマンが可愛い。三本目にと山田錦と雄町の「凱陣 攻めブレンド」。ボディがしっかり攻めてきて、コクある一本だ。「大根の正油漬け」「蛸の肝の塩辛」「白瓜味噌漬け」でさらにくぴくぴくぴ。「そろそろよろしいでしょうか」(笑)。といことで、「湯葉と玄米の冷たい茶粥」をいただく。まだまだ暑気の残るこの時季に冷たいお粥で〆る涼味がいい。和三盆の黒蜜。桃、ネクタリン、ブルーベリーの水菓子をいただいてさらに和む。ふ~、いいなぁ。市場を通さず仕入れるという野菜たち。その背中をそっと押すような、過不足のないそして濁りのない仕立てに安らいでしまうのです。フレンチでめくるめくのも悪くないけど、こうして和食でめくるめくのもいいものです。

「やまもと」 渋谷区恵比寿2-12-16 03-3280-6630

column/02346

口KOREAN CUISINE 「梨の家」 八丁堀店 nashinoya

nashinoya2.jpg茶そばでも啜ってお昼を済まそうかと通りを歩いていたら、こんな懸垂幕を目にしてしまった。「本日29の日」。ソレデドウシタ?という興味というよりも、ただただ、ニクタベタイ、という気分になってしまった。その手に簡単にのってしまう。単純なのであります(笑)。単純ついでに、15食限定というショルダーフレーズに素直に反応して、「もち豚カルビランチ」をいただくことにしました。例によって、キムチ、ナムル、サラダ、茄子の小鉢、そしてスープにライスとお皿に囲まれる感じは悪くない。ガスに火が入って、もち豚のお皿が届きました。「こちらかこちらでどうぞ」と云って、小皿の藻塩か辛味タレを指差してくれる。ほぉ。既に熱くなっている石に脂が十分に挿している豚肉を載せ、ジジと少し焦げ、その脂が浮いてきたあたりで藻塩をちょんとつけ、口へ。にゃはは。脂が甘くって笑っちゃうぞ。旨いうまい。塩が脂の魅力をグイっと引き立ててくれている。やっぱり、ミネラルな塩と豚肉の脂は相性抜群なんだね。どんどん食べれてしまうじゃん。満足したところで、柚子のシャーベットでお口直し。ホールスタッフの動きもきびきびとして、居心地のいい「梨の家」での久々ランチでありました。次回は、「石焼薬膳クッパ」だな。

「梨の家」八丁堀店 中央区八丁堀2-21-6 八丁堀NFビル1F 03-5541-5219
http://www.a-team.co.jp/nashinoya/

口related column:
「梨の家」八丁堀店の「カルビ焼肉ランチ」(過去記事)

column/01562再会

口インド式カレー 「夢民」 高田馬場本店 mumin

mumin.jpg以前、当てずっぽうにお店を探そうとして辿り着けなかった「夢民」に再び向かいます。諏訪通りを明治通り近くまで。明るい店内が暗い通りを照らすお店が見つかりました。鮮やかに華やいだ壁のペイントを横目に、案内されたカウンターへ。「ポパイcurry」「グリーンcurry」に始まる17種ほどの夢民ラインナップをぐるぐる眺めては、あれこれ迷ってみる。他にも、茄子が主役の「サマーカレー」「サマーエッグカレー」という夏野菜の季節モノもあるぞ。ん~、ぐるぐる。お願いしたのは「ポークトマトcurry」に「卵」のトッピング。選べる辛さは、まずは「夢民」の基準だという「マイルド」から。白いお皿の白いライスのおよそ真ん中辺にちょっと遠慮した感じにカレーが載せられている。一瞬、こんだけ?と思うも、別途ソースパンが運ばれてきてひと安心(笑)。こういう盛り方ってなんだか新鮮。面白いなぁ。さらさらとしたソースにほぼ原型を留めたトマトにサイコロ状の豚肉がコロコロと。そのソースがかかっているところ目掛けてスプーンを差し入れて、多少掻き回すように掬う。トマトの心地いい酸味に続いてカレー汁に滲みた出汁の旨味がしみじみと伝わってくる。おー、うまいのねん。マイルドゆえ辛さはおよそ控えめ乍ら、スパイスの風味が柔らかくも多層に思える。ソースパンの中身をライスの上に注いで、さらに。要所要所で溶かれ馴染んだ玉子の部分が甘い変化を加えてくれて、いい。ソースを改めてしげしげ見ると、融け残った玉葱がそこここに見つかる。きっと沢山の玉葱を使っているンだろうね。そうそう、「夢民」で使う玉子は那須高原の「山麓」、トマトはトルコ産、らしい。いやー、なんかこー、素直においしいなー。明け透けなくらいにオープンな厨房には、朗らかな空気が流れている「夢民」。そんな快活さも分けもらえそうな雰囲気もいい。遠からず、日本橋や汐留の姉妹店にも行ってみよう。

「夢民」高田馬場本店 新宿区大久保3-13-1 03-3203-3306 http://www.mumin.jp/

column/02345

口鶏料理 婆っちゃんの料理 「鳥珍」 茅場町店 chochin

chochin.jpg霊岸橋の袂、亀島川沿いに建つ建物。軒下に提燈の赤い球を並べているのが炭火焼鶏料理の店「鳥珍」です。入口の左手にはオープンエアなテーブル席もあって、屋台ノリも楽しめそうな設えになっています。お昼のメニューはというと、「具たくさん豚汁定食」「じゃがいもカレー定食」「まぐろづけ丼定食」など。鶏料理のお店ならやっぱり鶏料理のランチを食べたいところですが、そんな要請に応えてくれそうなメニューは「つくねと野菜のスープ煮定食」ぐらいでしょうか。えーと、「婆っちゃんのとんかつ定食」をお願いしてみましょう。先会計をしてくれたレジのおねーさんと奥で席を采配して接客しているおっさんとの呼吸が合わずに右往左往。結局2階へと廻ることになって川辺の窓脇へ。さて、あまり待たずして届どいたとんかつ。むむむ。断面を見るに、結構パサパサしていそうな予感がする。卓上の塩を貰って、とりあえず恒例の塩でいただいてみる。うむむ、もそもそしちゃって甘さを引き出すようには塩が活きないね。今度は醤油を回しかけてみる。これなら辛子をちょんする感じでもいい。後半になって添えられた特製なソースで。口の中がほぼこのソースの味で満たされることにはなるけど、なるほどこのとんかつにはこのソースが一番合っているのかもしれません。最近、“揚げ物は塩で”って決めつけちゃってるところがあったけど、場合によってはそれ以外のものが合うことがあると気づかせてくれました。「鳥珍」のメニューには、およそ600度の炎で一気に焼き上げるという「親どり鳥珍焼き」を筆頭にする炭火焼きから、婆っちゃん手作りをショルダーフレーズにした「メンチかつ」「ぬけ漬け盛り」などなどの酒肴が並んでいます。あ、「婆っちゃんの酒」に焼酎用の「婆っちゃんの梅干」なんてものあるぞ。「鳥珍」は、新亀島橋の近くにも「元祖串八珍」を展開してる豊創フーズのグループ店です。

「鳥珍」茅場町店 中央区新川1-3-2 03-3523-9400 http://www.hoso-foods.co.jp/

column/02344

口博多長浜らーめん「田中商店」 でばりかたで赤オニ

tanakashoten.jpgふと猛烈に本格な博多ラーメンが食べたくなってしまった。そこで脳裏に浮かんだお店に向け、秋葉原からTXに乗り換え、聞き慣れない「六町」という駅まで。そこから探るように暗い道を進む。博多長浜らーめん「田中商店」。やっと、暗がりに浮かび上がる金の文字まで辿り着きました。何席あるでしょう、テーブル席、そしてカウンターもゆったりとした配置になっています。移転する前の、環七沿いにあるころの様子は残念ながら知りませんが、移転するからには広々と、といった意図すら感じさせるレイアウトになっています。目の前の寸胴がグラグラと沸き立っている。すっと届くどんぶり。ああ、白濁スープの上に万能がねぎたっぷりと載る、大好きな光景だ(笑)。奥には各国語で“ありがとう”を記した海苔が立っている。啜るスープ。ぬははぁ~、いいね~。とろんとしたヌメリ感のある、そしてクリアながらも“らしい”豚骨の匂い。「ばりかた」でお願いした麺に思い切り絡んで一体となって啜らせてくれる。コクも旨味もギュっと満載なスープを味わい、思わずじっと目を閉じてしまったじゃん(笑)。あっという間に麺がなくなってしまい、空かさず替え玉を同じばりかたでお願いし、同時に「赤オニ」を添えてもらってみた。別の小どんぶりにスープを移して、そこへ挽肉を辛味味噌でまとめた「赤オニ」を溶かし込んで、つけ麺風にしていただく。辛味にちょっとした酸味が加わり、挽肉の旨味がまた別のエッセンスを添えてくれる。ズルズルずるずる。口の周りのぬめぬめを舌で舐め拭って、小さく呟く。う~ん、いいね~。満足至極であります。飛び乗ったタクシーの車中で思う。こいつぁ、また思い出して猛烈に食べたくなる日が遠からずやってきてしまいそうだ、と。このアクセスの悪さがまた想いを募らせるのだとも云えそうです。

「田中商店」 足立区一ツ家2-14-6 03-3860-3232

column/02343

口大衆酒場 「だるま」

daruma.jpgほろ酔いの勢いのまま、門仲の裏通りへ。辰巳新道という、呑兵衛を誘う情景の路地を徘徊してみる。小料理屋、居酒屋がそれぞれの顔を見せてくれているけど、えいと飛び込むには至らず、再び路地の入口で思案。「だるま」の看板は消えているのでお休みなんだろうしと話しながら近づくと、なんだ、やってるじゃん。然らば、美人姉妹が応対してくれることでも知られているという「だるま」に闖入だ。わいわい賑やかなカウンター脇を抜けて、奥のテーブル席へ。さてさてなにからいただこうかと、壁に貼られた品札をきょろきょろ。ひとまずやっぱり「牛もつ煮込み」。こちとら赤出汁的ながらしつこさのない粋な仕立ての煮込みだ。続いて、「くじら刺し」。融けたルイベのようなペラペラのクジラ刺しではなくて、これはたっぷり厚みがあって、いい。最近こういう鮮度を思うクジラに出会える機会が増えてる気がするけど、どういう訳なんだろうね。ここで飲み物をサワーに切り替える。サントリーのレモンやライムのボトルからお好みで割り入れて、というスタイル。両方入れたらどうかなぁなんて酔っ払いは考えたりもする(笑)。さっき食べれなかったコハダを「小肌酢」で。くくっと〆って、コハダの魅力が凝縮。サワーもいいけど、日本酒にもぴったり合いそうだ。「メゴチフライ」をペロッと食べちゃってさらに、「手作りメンチ」もお願いしちゃう。これ食べながら「おう、メシねーか?」かなんか云っちゃってる下町のオッチャンいるンじゃないかなぁ。再び賑やかなカウンターの横を抜けて外へ。見上げる看板は以前から壊れたままで、特に修繕する気もないそうです。消えててもやってるからね(笑)。

「だるま」 江東区門前仲町2-7-3 03-3643-7902

column/02342

口居酒屋 「河本」

kawamoto.jpg色褪せた暖簾の表情に見事に惹かれて、これは行かねばなりますまいと馳せ参じた木場~門仲界隈。炎天が照らす裏通りの交差点に目指すそのお店が佇んでいました。開店時間の少し前なので、その暖簾はまだ提げられていません。知らないヒトは、ここがそんな呑兵衛たちのワンダーランドだなんて想像もつかないでしょう。仕舞た屋の風情に暖簾が掛かると、それ行けとばかりにどこからともなくノンベェが集まってくるのです。暖簾が標す「河本」の文字は、アップリケ的手縫いの味わい。おばあちゃんが暖簾を掛けるのを少し手助けしながら、本日一番ノリ。かと思ったらもう既に呑っている先達がいる。常連の特権ですね~。さてそんな先輩方を右手に新参者の我々は、左の隅から腰掛けます。荷物は後ろのチャリンコのカゴヘ(笑)。猫の臭いにきょろきょろすると、いました。猫まで居心地のよさそうな顔してやがる。さてお飲物はやっぱりホッピーで。おばあちゃんがコカコーラのボトルに入った焼酎をグラスに移して、独特の所作でシュコンとジョッキに注いでくれます。壁に掛かった黒い品札には、「らっきょさん」「バタピーナツ」「やっこさん」「トマト」「もろきゅう」など、なんかいーよなーと思っちゃう素朴な酒肴が並んでいます。ところどころ札の抜けているところが気になったりもしてきますが、ひとまずお願いしたのが「南蛮もやし」に「かけじょうゆ」。「かけじょうゆ」ってなんだろと思っていたら、なるほどマグロぶつの醤油がけってことなのですね。それぞれの小鉢は、おひとりさま呑兵衛にちょうどいいボリュームになっています。うんうん。店内には想像通りクーラーなんてなくて、古い扇風機がそよそよと回っている。風情だなぁ(笑)。中央に置かれた鍋がやっぱり気になってお願いするのは、「にこみ」。玉子つきにしてもらいます。あっさりした仕立ての煮込みですが、このモツの裏っかわのフルフルがなんとも堪らない。しみじみと身体の根っこで堪能するような飾らない魅力があるのです。ホッピー、お代わり。さらには黒ホッピーで。おばぁちゃんが品札を重ねてもってきて、その中には「しめさば」なんてのもある。あー、それ、食べたひー、と云うと、ごめんね今日はないのよね~。うう、残念。すると、別の札を壁にすっと掛けてくれた。おー、「アジのす漬」だ。早速いただくと、これが想像以上に、いい(右手親指上)。ほんのり柔らかな酸味が活性したアジの脂と身の魅力を外連味なく引き出してくれている。また、食べたい。そしていい具合の酔っ払いは、そろそろ使い込まれた丸椅子から離れましょうか。振り返り見る「河本」。おかあさん、おばあちゃん、また来ますね。

今夜のご同席は、前回もホッピーの瓶を並べてた「くにろく東京たべある記」のくにさん日本あちこち食べ歩けて羨ましい「日本食べある記@Blog」のぶれいぶさん、でした。いい呑みをありがとうです。

やっぱり暖簾を出すのを手伝う場面に出会っていた「春は築地で朝ごはん」のつきじろうさん

「河本」 江東区木場1ー3ー3 03-3644-8738

column/02341

口盛岡じゃじゃ麺専門店「じゃじゃおいけん」で 大満足じゃじゃ麺

jyajyaoiken.jpg三軒茶屋と環七の中間あたり。
246からちょっと反れた裏通りに「じゃじゃおいけん」はあります。
迎えてくれるのは、ほんの8席ほどのがっしりとしたカウンターと端正な顔立ちの兄ちゃん。
メニューは「じゃじゃ麺」のみなので、その量を伝えるのが注文になります。
結構食べれちゃいそうな勢いで2人前の「特盛り」と云いそうになり、既でのところで躊躇。
ひとまず1.3人前(1.5ではないのね)だという「大盛り」をお願いしました。


すぐ脇の壁に新聞に載ったお店の記事が貼ってあり、盛岡出身の店主が開いた東京風じゃじゃ麺が好評だ、とある。
そっか、”東京風”なのかと思いながら、続いて卓上の「盛岡じゃじゃ麺の食し方」を読む。ふむふむ。


「はい、らー油やお酢をお好みでかけて、よく掻き混ぜてから召し上がってください」とどんぶりが到着しました。jyajyaoiken02.jpg中央に肉味噌。
その廻りにらー油をくるくるくる、お酢をくるくる、おろし大蒜をちょと入れて、おろし生姜や胡瓜の千切りと一緒にグニグニグニグニとかき回す。
jyajyaoiken03.jpgjyajyaoiken05.jpg
様子を窺うように数本を啜ってみる。
もっとらー油入れちゃってもいいかも。もう一回くるくるくる。グニグニグニ。
で、また、啜る。
うほぉー、いい感じー。

肉味噌が十二分なコクと旨味を支えてくれていて、そこにらー油の辛味と胡麻の風味がキレと膨らみを与えてくれている。少し色の浅いらー油は自家製だそうで、辛味を弱め、その分胡麻の風味を強くしているンだという。
だからたっぷり使っちゃうのがいいんだね。

麺はというと、やや平べったい太麺で、イメージとしては「二郎」の麺をひと回り太くして少し嫋やかにした感じ。
jyajyaoiken04.jpg
粉の味わいがしっかりとして、肉味噌その他もろもろの味つけに負けない力強さがある。
うん、うまいウマイ!
郷土の麺料理にして、近頃流行の“汁なし”“スープOFF”と同系統の魅力をも持っているってことになるね。


そしてさっきの「食し方」には続きがあって、麺や味噌を全部食べずにちょっと残しておいて、そこに笊に置かれた玉子を割り入れて混ぜ、声をかけると、そこへ熱々のゆで汁を注いでくれるのです。
jyajyaoiken06.jpg
これが「チータンタン」。肉味噌やネギを含んだカキタマなスープ。
jyajyaoiken07.jpg再びらー油をちょろちょろとかけて啜ればこれがあーた! ゆで汁じゃなくて、スープ割りでしょ?っていうくらいにイケテしまうのです。
完飲完食だ(笑)。


「おいけん」は、店主の名前から。
残ったスープを雑炊にしてくれるラーメン店にも感心したけど、それを上回る満足感を与えてくれた「じゃじゃおいけん」。
jyajyaoiken01.jpg
いいぞっ。


「じゃじゃおいけん」 世田谷区上馬1-33-11 03-3418-5831 http://www.jyajyaoiken.com/

column/02340

口割烹 「初島」

hatsushima.jpgニュー新橋ビルもほど近い、新橋らしい路地の一角。一間半ほどの間口の料理屋さんの一軒にお邪魔してみました。草色の暖簾に積年の風合いが滲んで、味ある風情を醸しています。店頭のホワイトボードに「初島ランチ」とあって、焼魚にサバ、紅鮭、サンマ、煮魚にあら煮、銀むつ煮と書かれています。さらに、各刺身付きとあって、半々もできます、とある。お皿を追加するのじゃなくて、端っから焼魚と煮魚を両方食べれるのって、それだけでなんだかイイ感じ。えーとえーと、それでも迷ってしまうのだ。さんざん悩んで、柔和で丁寧な応対でお酒の好きそうな(笑)大将に願いしたのは、紅鮭と天然鯛のあら煮。鯛の下顎の牙の脇。クチビルがクニクニとして超旨い。そして、さらに堪らんのが目の裏側のフルフルなところ。うー、うめぇぇ。濃い目の煮付け具合も素敵なのであります。じゃ、焼魚の紅鮭はどうかというと、焼き立てジューシーで鮭の香りと甘さがストレートに楽しめる感じ。ほどよく焦げた皮がまたいいンだな。小鉢の刺身もついでみたいな生半可な刺身じゃない。鯖あたりはひとキレだけなのが寂しくて、「〆さば定食」にしたいな、かなんか思ってしまう代物。十分な出汁に生姜を利かせたお椀もこれまたイケテいる。あれあれ、ご飯もお新香もヌカリないじゃん。これはまいった。夜にもまた来たいです。きっと混んでるンだろうね。

「初島」 港区新橋3-13-2 03-3578-0486

column/02339

口中華料理 「大豊飯店」

taiho.jpg意外なほどこんな身近にあったのね~。オフィスから数分の錦通長者町交叉点近くに「大豊飯店」を見つけました。かつての中日ドラゴンズの主砲にして二冠王、大豊泰昭が営む中華料理店だ。頭上の看板には、ユニフォーム姿でVサインをする大豊のイラスト。髪の毛描いてないけどいいのだろうか(笑)。硝子ドアを抜けると、往時を彷彿とさせるパネル(中日ファンじゃないけど覚えてる)や野球関係者や芸能人とのスナップが目に留まります。1Fの円卓に案内されました。パウチされたメニューに載る大豊さんは、一転、凛々しくも重厚な民族系の鎧をお召しになっている。故郷台湾の古の戦闘服なのかもしれないね。「大豊飯店」のお昼メニューは、日替わりのAランチから、鶏の唐揚げのBランチ、ふかひれあんかけチャーハンのCランチ、そして「大豊特製豚生姜焼き定食」に「大豊特製ラーメン」ほかの麺と飯類のセットまで。どのあたりがどう“特製”なのだろうと「大豊特製」の文字に後ろ髪を引かれながら、Cランチを選んでみました。西武時代の松坂のユニフォームを見上げていたら、「お待たせしました~」の声。ふへぇ? 全然全く待ってないぞー。間違いなく、注文してから3分と経ってないもの。う~む。早過ぎるよなぁと思いながら、「ふかひれあんかけチャーハン」に蓮華を差し込む。フカヒレの破片を探すような無粋なマネは止して、目を閉じてしみじみ味わってみる。チャーハンがやたらとパラパラとしていて、そこに含むスープがいいのか、かかっているあんとの連繋もなかなかよくて、意外に旨い。ただ、これを熱々で食べたいと思うのが人情。調理時間から察するに、やっぱり温め直しってことなんだろうけど、そのあたりどうにかならないかなぁ。ね、大豊選手ぅ。

「大豊飯店」 名古屋市中区錦2-13-28龍屋ビル 052-211-0222 
http://www.taihoh.com/hanten.htm

column/02338

口イタリア料理とワイン 「OSTERIA LA LUNA」

luna.jpgナイトキャップにワインをいただこうと、矢場町方面ナディアパーク並びのとあるビルへ。照度抑えめのカウンターには、溶けた蝋が足下を築くキャンドルの炎が揺れていました。正面に見据える壁には、大きな三日月のキャラクター。そうか、”LUNA”なのですね。一杯目のグラスは、「CERETTO BARBARESCO 1992」。「バローロの弟」とされる、どこか不思議で複雑な華やぎの呑み口だ。チーズを!ということで、ひと通りを広げてくれる。フレッシュタイプはと「ブリアサヴァラン」。パパイヤのチップを廻りに塗しているという。ハードタイプな「ミモレット エクストラ ヴィニエ」。そして、牛乳と山羊乳の合わせ業な青カビ系「ブルディカプラ」、ウォッシュは「クアルティローロ」。チーズあれこれも愉しいのに、ちょっと酔っ払いなのが申し訳ない感じ。二杯目に「POGGIASSAI」。ラベルにはトスカーナとあり、カベルネらしい香りが素直に抜けていく感じ。最後にもう一杯いただいたような気がしているのだけれど、ハテ?ナニノンダ?

「OSTERIA LA LUNA」 名古屋市中区栄3ー24ー11トイズボックス5F 052-265-3459

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口中華そば 「こくや」

kokuya.jpg名城線を東別院駅で降りて、炎天下を歩く。高速の高架に沿った通りに行き交うひと影少なく、ホントにこんなところにラーメン店があるのかいな?と思い始めたところに、あったありました。中華そば「こくや」。どこから集まって来たのか、L字のカウンターがそこそこ埋まっています。快活で威勢のいい兄ちゃんが説明してくれるメニューの基本は、塩、醤油、味噌。極選というのは、トッピング倍盛りだという。季節メニューらしき黒板書きのつけ麺や「とん辛麺」「豚とり麺」というバリエーションもあり。そんな派生なメニューのひとつ、「えび塩」をチャーシュー増しでお願いしてみます。あ、どこでだっけなぁ、こういう塩ラーメン。思い出せないけど、どこかで食べた覚えのある。こうして箸にするたびに崩れていく柔らかいチャーシューも悪くない。無化調に拘ったお店としても有名だという「三吉」で修行したらしい「こくや」の店主。そんなレシピの延長線上、つまりは無化調とは思えないコクがスープにある。かといって、塩辛くはない。奥の壁を何気なく見たら、「粟國の塩を勝手につかっている店」と記した筆文字の短冊が貼ってある。あれ?それって「多賀野」と同じじゃんね。そういえば、シャクシャクとした麺も含めて、「多賀野」の「粟国そば」の細麺に似ているような気もしてきた。スープの奥行きからいくと「多賀野」に軍配だけど、どうしてどうして頑張ってる「こくや」の「えび塩」でありました。

「こくや」 名古屋市中区正木1-13-1 052-332-8615

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口寿司 「ゑんどう」 中央市場店

endo.jpg早起きをして再び、野田の卸売り市場に行ってみました。正門から入り、”マイドグルメ”というベタなネーミングの飲食棟に向かいます。ターレに注意しながら辿り着いたのは、市場の本棟や物販の関連棟とは少し離れた、8軒ほどのお店が並ぶ別棟です。その中の一軒、寿司の「ゑんどう」に突撃してみました。先客は、カウンターに市場の関係者らしきご年輩がおふたり。駅からのアクセスは決して良くないので、平日の朝から観光チックな客がいる感じではないのかもしれません。オバチャンが云うには、注文は5貫のひと皿単位。マグロを残して他のタネを変えていくのだという。へ~と思いながら、茗荷の浮かぶ甘い赤出汁を啜っていると、トンと長皿がやってきました。オバチャンがその長皿の脇に、小さめのどんぶりを寄せてくれます。むらさき、というか煮切りなのでしょうね。刷毛でちょんちょんと自ら塗っていただくっつー寸法です。鯛の上に載っていた大根おろしが妙に甘くてびっくり。続いて端から、トロ、ハマチ、ウニ、穴子と食べ進む。ふた皿めは、ハモ、トロ、ホタテ、赤貝に鰻。シャリは、酸味も甘みもない感じで素っ気ない。握り方もなんだか片手でむんずと掴んだだけのようにも見える不思議な仕立てなのですなぁ。老舗「ゑんどう」さんの握りは、この“つかみ”寿司がスタイルらしい。面白いっちゃ面白いけど、握り方云々の前に、鮨飯そのものをもうちょっとこう、タネを上手に引き立てるモノにはして欲しいなぁと。たまたま調子が悪かったのかもしれない。ただ、勇んで早起きしてやってきただけに、残念な心持ちが募っちゃう。あ、そうか、そもそも築地の6号館に馳せるのと同じノリで来ちゃぁいけなかったンだと反省もする。帰りがけに見つけた場内の配置図を見ると、先ほどの飲食棟以外にも飲食店ゾーンがあちこちに散在している。舌の肥えた市場のオッチャン達は、きっとそっちに行っているのかもしれないね。

「ゑんどう」中央市場店 大阪市福島区野田1-1-86大阪市中央卸売市場内 06-6461-7773

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口うなぎ 「遠州」 本店

enshu.jpg古美術店街とも呼ばれる老松通りの一角に、”関西風炭火焼”を掲げた鰻屋さんがありました。昼食サービスのメニューには、2,700円の「蒲焼定食」、そして上中並の「鰻丼」とある。大きさで区分しているという上中並から、「鰻丼」の中をいただきましょう。あいよってな調子で、通りに面した焼台に串に刺したうなぎが焼かれ始める。ピンクがかった赤い火はもちろん備長の炭だ。肝吸いに続いて届くのは、径が広く浅めの塗りのどんぶりというか椀というか。その蓋をすっと返すと、ほー、艶やかというよりはどこか野趣ある表情の蒲焼きのお目見えです。慌てて貪り食べる。うむうむ。たまり醤油なのかタレが甘い方向に濃くって、折角の蒸さないうなぎの香ばしさをちょっと相殺しちゃってる感じもする。痩せたうなぎを使っているわけではなくって、きっとこの路線が本来なのかもしれないけど、うなぎの身そのものにもフシダラな魅惑が欲しいなぁなんて思ってしまった。銀座「ひょうたん」のうなぎに感激して以来、蒸さないうなぎにも指向が向いているのだけれど、そうは云ってもいろいろあるっつーことなのね。かえって、関西風の鰻ももっと探求したいなぁと思わせてくれた「遠州」さんでありました。

「遠州」 大阪市北区西天満4-12-19 06-6364-6981

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