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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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2007年2月アーカイブ

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口西洋料理 「Chez Rossini」

rossini.jpgこの1月、友人のご尊父のお別れ会へと訪れた東京會舘。その立食でいただいたカレーをもう一度口にしたいと丸の内まで。レセプションで訊ねると、そのカレーは「Chez Rossini」か「bar Rossini」でいただけるのだという。本館1階の「Chez Rossini」は、お濠に面した硝子の開口が明るいレストランだ。前菜、サラダ、スープ、魚、肉、オムレツ、とメニューを目で追って、ピラフ&カレー、スパゲティ。ありましたね、カレー。フィレビーフか、チキンか、小海老かシーフードか、と考えながら捲り返したページに「2月のスペシャルカレー」を見つけました。冬の味覚と春の息吹が交錯するような(気のする)「ずわいがにと筍のカレー」。これでいっときましょう。まずやってきたのが、このサーバー。12コマにセパレートされたそれぞれに様々な薬味が用意されているのです。パレスホテルの「IVY HOUSE」では8種類の薬味が壮観だったけど、こちらはそれを上回る12種類の薬味がテーブルごとに提供されるというスタイルだ。ほへ~(笑)。ちょっと感心しているところにやってきたカレーを、ソースパンから例によってどどどと一気にライスの上に注いでしまう。そして、すこし慌てるように、ひと口。先の会場でいただいたカレーの印象とはちょっと違っていて、しどけなく伝わってきた旨味の代わりに酸味が若干強い気がする。筍の、酸味に似た風味にヒッパラレテいるかもしれません。たらばの足肉は、ま、そのまんまたらばの足のお味。美味しいのだけれど、立食でのひと口の感慨から膨らんだ期待が過ぎたのか、再びの感激にまでは至らず。素直に「フィレビーフカレー」あたりをいただいていれば、また違ったランチになったのかもしれないな。

「Chez Rossini」 千代田区丸の内3-2-1 03-3215-2123 http://www.kaikan.co.jp/

column/02136

口BAR 「Panacee」

panacee2.jpg恵比寿駅への帰り道、「ソナム」の2Fにある「Panacee」に寄り道。1年以上のゴブサタです。先客なく、窓際の席までカウンターを奥へ。パッションフルーツのカクテルをつくってくれたのは、以前はまだそこにいなかったはずだという女性バーテンダーさん。手元が落ち着かず、ストレーナーを変えてみたりまた戻してみたり。流れるような所作ではないのが、少し気にかかる。「LAPHROAIG」をお願いすると、奥から4本ほどのボトルを抱えて男性バーテンダーが現れた。彼女はシングルモルトのセレクトについてはまだ担当できない、そういうことなのでしょうか? バーボン樽のシングルカスクだという1本を選び、ロックで。そして、同じ杯を重ねる。丸い氷が光を集めたように綺麗で、じっとみつめる。うん、少し酔ってるね。

「Panacee」 渋谷区恵比寿1-25-3 2F 03-5791-9040 http://www.lapanacee.com/

column/01675再会

口日本料理「賛否両論」 でめくるめくおまかせにデザート全部

sanpi.jpg今宵は、やっとこ訪れるに至った予約の取れない店のひとつ「賛否両論」へ。
印象的な壁面のサインを横目に扉を押すと、遮るもののないオープンなキッチンに面してカウンターが奥へと延びている様子が目に映ります。
真ん中あたりに案内されました。
入口寄りにテーブル席も用意されているね。

ひとまず麦酒をお願いしたあとの口開きが、「白菜の擂り流し」。
品の良いコーンクリームのような前菜は、
優しくそして豊潤な野菜の甘さが満喫できる、いきなりの絶品だ。sanpi01.jpg冬の白菜の、芯の黄色い部分を使っているそうだけど、他には塩少々程度のシンプルな食材がこんなに美味しい逸品に昇華するなんてなんだか不思議。


一気に期待の膨らんだところで届けられた次のプレートは、「蝦芋と新牛蒡と慈姑の唐揚げ」。sanpi02.jpg素材の風味を生かした素揚げに近い仕立てがニクイ。
蝦芋のほっこりした甘さがそそります。


ここで、栗の焼酎「古丹波」に切り替え。
椀もの「帆立のしん薯」は、ぶつ切りの帆立の香りと食感をしんじょのふんわりが包み、それをさらに正調なお出汁が含んでいる。sanpi03.jpg
これまた旨い。


お造りその壱「平目の昆布〆と菜ノ花のゼリー寄せ」は、旨味の活性した平目の身と梅風味を添えたゼリーとの取り合わせが面白いね。sanpi04.jpg
スプーンをお借りして、ゼリーを残らず掬ってしまいたい感じ(笑)。


お造りその弐は、「寒鰤の九条葱和え」。sanpi05.jpg脂ののった寒鰤独特の風味をしゃきとして野趣のある九条葱が引き立てる。


続くは、甘さに似た豊かな旨味の零れる桜鱒の「桜鱒の塩焼きと焼き蕪添え」。sanpi06.jpg
大根かじゃが芋かと眺めていたのは、煮含まれ炙られた蕪だったンだね。


小休止にと食用の鬼灯(ほおずき)。
ふと「恵比寿DAL-MATTO」で口にしたほおずきトマトを思い出し、そして、おまかせコースでの設定といい、ひとつひとつに感心してしまう展開といい、和と伊の別はありながらなんか似た魅力を持っているのに思い至ったりする。
sanpi08.jpg
燻した漬物にチーズを合わせるなんて、の「いぶりがっことマスカルポーネ」でグラスを干した。


お食事は、「京人参とじゃこの炊き込みご飯」。sanpi09.jpg
フルーツに似た京人参の紅がご飯の白と小粋なコントラストをみせ、そしてその風味が全体を巡っていて、えへへ、うんまい。


ならばと同調して、"デザート全部攻撃"にでてしまった。
「プリン」「杏仁豆腐」「きなこアイス」「柚子シャーベット」「自家製つぶあん生八ツ橋」「生チョコ」に「いよかんの桂花陳酒ジュレ」。
sanpi10.jpgsanpi11.jpgsanpi12.jpgsanpi13.jpgsanpi14.jpgsanpi16.jpgsanpi18.jpgこんなことしちゃっていいのかしらん、ワタシ(笑)。
気がつけば、他約1名の男性客を除いて客席すべてを女性陣が埋めている。
それも納得の仕上げだね。満足満腹であります。


今の人気もなるほどと頷ける日本料理「賛否両論」。sanpi00.jpgちなみにこの日に予約をすると、それはほとんど4か月以上先のことになるというから改めて吃驚だ。


「賛否両論」 渋谷区恵比寿2-14-4 太田ビル1F [Map] 03-3440-5572

column/02135

口長崎カリー「蜂の家」銀座本店 で佐世保発ビーフカリー

hachinoya.jpg霞町さん情報で知った、歌舞伎座裏手のカレーの新店に行ってみました。狭い階段を下ればすぐに、ナチュラルな色合いのカウンターをコの字に配したこちらのお店の店内です。辛い方からの順番で云えば、「チキンカリー」「ビーフカリー」「野菜カリー」「ハヤシライス」となるそう。目星をつけていた「ビーフカリー」にしてみましょうか。ほんのりした甘さのあとから、すっと辛味がちょい挿ししてくる。粘度はあってもクドイ感じはなくって、厭味のない旨味を含んでいる。市販のルーを使ったおうちカレーのような、昔食べたカレーの缶詰のようなカジュアルなノリが身上だ。1951年創業の老舗が長崎・佐世保からやってきたとのだという「蜂の家」。町おこし的横須賀カレーのような物語は訊けなかったけど、同じ港町としてなにか似たような背景があったのでしょうか。素朴な味わいが魅力だけど、「佐世保バーガー」のようなちょっとしたプレゼンテーションがあると、それはそれでまたいいのかも。おススメいただいた、佐世保限定だというヨーグルトドリンク「クールソフト」はパックのまんま出てきます。甘いです。

「蜂の家」 中央区銀座4-12-7 03-3547-0810

column/02134

口旬菜と魚介料理 「美食亭Rin」

rin.jpg店頭にあるサインの“500円”がなにかと云うと、お料理・お酒が全品税込み500円だということらしい。百均ならぬ五百均の居酒屋っつーワケだ。奥のテーブル席では地元のおっちゃん達が宴会中。カウンター中央のベンチシートへ案内されました。へーもうそんな時季なのかなぁとお願いした「天豆焼き」や「アスパラの天麩羅」でビールをクイっと。野菜も魚も出回る時季がどんどん早まっているような気がするけど、それってホントにいいことなのか。少なくとも本来の旬がいつ頃なのか、ますます分かんなくなっちゃうね。芋焼酎に切り替えて、「ぶり大根」や「肉じゃが」、そして炉端焼きした帆立あたりを酒肴とする。ケースに収まっているタラバガニも同じく500円なのかと訊くと、それはワンコインではなく2コインなのだという。なんだ、全品じゃないじゃん(笑)。川越の市場で自ら仕入れているという魚介からさらに、鯵を刺しでも焼きでもなく、なんて注文をしてみたら、こんな酒蒸しがやってきた。日の出にみたてた玉子がのっていて、ほう、旨いやん。こちらの若い大将は、近くの日本料理店「楓」からこのお店を任され、切り盛りしているんだそうです。

「美食亭Rin」 所沢市日吉町19-12 04-2903-1739

column/02133

口もりそば 中華そば 「南池袋 大勝軒」

minamitaishoken.jpg「東池袋 大勝軒」がとうとうこの3月に店を閉めるのだという。再開発が直接の契機ではあるものの、オヤジさんは酷使に痛んだ身体から既に一線から身を引いていて、遠からずその日もやってきてしまうのだろうと憂慮していたのです。山岸さんへの敬意を込めてもう一度訪れてみようと考えていたのに、結局出遅れて、ちょうど開店時刻の到達になってしまった。いくつものメディアで閉店が告知されているので、間違いなく相当混んでいるよなぁと怖いものを覗くように足を近づけると………。店頭から始まった行列はいつものようにお店の左手に廻り、その列はずっとずっと先に続き、なんとサンシャインに面した道路にまで伸びている。はぁ、やっぱり。太い麺を湯掻く時間やら普通盛りでも大盛りな麺を食べ切る時間やらの必要もあって決して回転の早くないことを考えると、寒空の下この行列の最後尾につくことはもの凄い覚悟がいる。瞬時に風邪をひきそうな予感が過ぎったので止む無く一礼、店を離れ向ったのが山岸印の姉妹店のひとつ「南池袋 大勝軒」です。こちらも満席だ。簡素なメニュー構成だというイメージから一転して、トッピングによって「もりそば」だけでも12もの種類がある。折角だからと全部入りの「もりデラックス」を。味付け玉子にのり、メンマに肉厚なチャーシューがどこどこっとつけ汁に浸っています。むむ。そのつけ汁が妙に甘いなぁ。そう思って顔をあげた先に、店員が筒状の容器からドンブリに白い粉を投入している光景が映った。店員はさらに別の白い粉も入れている。無化調だなんて思ってはいないけど、その堂々とした所作とこの妙な甘さとの連想がなんだかちょっと切ないやね。改めて底のほうから攪拌してみると、辛味や酸味がやっと顔をだしてきた。ふんだんなトッピングをとっかえひっかえして、つるんとした麺をずるずる、ズルズル。最後の最後のところで微妙にアキがくるのは、量の所為ばかりじゃないかもね。新進気鋭なお店たちが旨いつけ麺を繰り出している中にあって、どちらと云えば守る側の山岸印「大勝軒」がこれから変わっていくのか変わらないのか。時折伺って見守りたいと思います。

「南池袋 大勝軒」 豊島区南池袋2-27-16 03-5951-2221
http://www.tai-sho-ken.com/

column/02132

口レストラン 「チャモロ」 chamoro

chamoro.jpgオムライスの有名店にお初の訪問です。もしや混んでる?と思いながら階段を降りると、入口の硝子扉に空席待ちさん用の記名ノートがぶら下っているのが目に留まりました。一応すべての名前が消されている様子を横目におずおずと扉を押すと、すんなりと奥のテーブル席に案内されました。丁度ひと段落したところだったのでしょう。確かにすぐに一杯になってしまいそうな小体で、そしてどこか懐かしさの籠る店内だ。「ビーフシチュー」や「ボルシチ」、「ロールキャベツ」に「かにクリームコロッケ」「ハヤシライス」とにっぽんの洋食の風景がぐるりと巡るラインナップ。グラスのワインを傾けながら、そんな一品料理のメニュー筆頭にあった「やわらか厚切り牛たんオムライス」を選んでみました。ほぉ。こんもりと盛られたオムライスに、そのほとんどを覆うようなでろーんと大きなタンがトッピング。ダイナミックな見栄えであります。やおら周囲のデミソースに薄皮の玉子とケチャップライスを合わせて口に運ぶ。ほほぉ。気取りのないストレートな旨味が訴えてくるじゃん。下世話なくらいに明解なお味ににんまりしちゃうね。そのデミグラスでじっくり煮込んだと思われる厚切りのタンは、スプーンで切れそうなほどに柔らかで、周囲のデミソースと同じ醍醐味をたっぷりと含んでる。むほほぉ。とろ玉系のオムライスにみられる白ご飯の中身に一抹の愛想のなさをいつも感じていたのだけれど、こんなパラっと薄くケチャップ色を纏ったライスにしてくれれば好いンだね。次回は、「大海老フライ」に「お茶碗オムライス」を添えてみたりしようかな。

「チャモロ」 渋谷区恵比寿南1-2-8雨宮ビルB1 03-3710-7631

column/02131

口親子丼 「築地 南ばら亭」

nanbaratei.jpg「つきじ神楽寿司」の本店と立ち食い店の両店に挟まれた一間間口で営業しているのが「築地 南ばら亭」です。看板にしている「親子丼」以外にも、「もち豚丼」とか「鰻玉丼」「和牛スキヤキ丼」といったドンブリがあるそうだけど、ひとまずやっぱり親子丼。「炙り親子丼」にしてみましょう。ご飯を蓋う、例によってトロッとした玉子は、全体に少し濃い目の色合いをみせている。味付けは塩辛め。砂糖みりんを使わずに、赤酒で風味付けをしているんだそうだ。“親”の方はよくあるぶつ切りではなくて、皮目を炙った風なスライス片が相方を担っている。特に香ばしいということもないので、はて“プロが食べたくなる究極の”と肩書きされた「親子丼」とどう違うのかなぁなどと思わせ乍らも、強めの味付けと赤酒由来かと思われる一風変わった風味の出汁が、あっという間に食べ終えさせる。ふと見た店頭のフライヤーには、東京駅丸の内側のホテル地階にあった「さつき」とのつながりが示されている。あ。その時も“究極の”なんて親子丼をいただいたことがあったのを思い出した。アピールする意図は当然だとしても、云い過ぎると反って厳しい見方をされ兼ねない事例として記憶していたンだった(笑)。あちらとこちらでは、仕立てが結構違うと思います。

「築地 南ばら亭」 中央区築地4-14-14 03-3248-8085
http://www.aozora3.com/nanbara-tei/

column/02130

口手打めん処 「平松」

hiramatsu.jpg初めて足を踏み入れた知多半島、名鉄の朝倉駅近くでお昼どきとなりました。「手打めん処」という看板に、うどんもそばも、もしかしたらきしめんもあるぞとその藍色の暖簾を潜ってみました。「カレーみそ煮込み、なんてのがあるね」。入口脇の麺打ち場の硝子にあった貼紙に新メニューとしてそう記されていた、と同行の氏。よくぞ気づいてくれました(笑)。早速、その「カレーみそ煮込みうどん」を大盛りで注文します。…………。な、なかなか来ないね、うどん。両者「山本屋」っぽいゴリゴリ麺ゆえに煮込み時間が余計にかかっているのかしらん、などと色々と想い廻らしたところへやっとお待ちかねの土鍋がやってきました。おー。ふつふつと煮え滾っております。普通の味噌煮込みと並べてみても、そうカレーカレーはしていない。最初の印象はカレーよりも赤味噌の風味の方が若干強めに感じられる汁。後半になるに従って、カレーの風味と濃度が増していくのであります。辛さがほとんどないのが反っていい仕立てになってると思う。かしわ、揚げ、椎茸、かまぼこ、そして玉子と具材も充実。一番感心しちゃったのは、手打ちのうどんそのもの。これでどうだ的固さでなく、かといって決して軟くはない、骨太なしなやかさをもった絶妙の歯応え。こんな濃いぃめの汁の中に浸っていながら粉の風味を明確に伝えてくるンだ。こりゃ、旨い。生うどんの状態から煮込んでいるのかな。何気に入ったお店だけど、この記憶に残るうどんの食感は、うん、ささやかな僥倖でありました。

「平松」 知多市朝倉町285 0562-33-5678

column/02129

口RISTORANTE 「イル ギオットーネ」 丸の内 il ghiottone

ilgiottone.jpg有名な京都イタリアンの東京進出店へと久し振りのTOKIAへ。当初様子を窺うように電話を入れた時には、ランチでも予約ぎっしりな状況を聞いて思わず「ふぇー、そ、そっすか~」と後ずさるように電話を終えてしまったのでした。開店当初からかなりの人気だとは知っていたけど、1年ちょっと経ったいまでも埋まった予約の間隙を縫うようにしないといけないとは、いやはや吃驚であります。半個室風なコーナーの1席に案内されました。何かが突出することのない、シンプルに落ち着いた構成の店内。予約のお客さまは廉価なAコースは選べないため、必然的にコースBのご注文となりました。北と南の違った風味のオリーブオイルでパンを齧りつしているところへやってきたのが前菜の「お豆の香りいっぱいのクレーマディソーゾ 北寄貝と木の芽添え」。豆の、柔らかな緑のソースをスプーンで掬うと、意外な粘性があって、そのプチまったりに北寄貝の千切りが輪郭を添えてくる。訊けば、お米のでんぷん質を活かしているんだそう。続く透明なプレートには、「フレッシュサーモンとおいしいトマトの冷たいサラダ仕立て、イクラ添え」が載る。フルーツトマトのスライスの上に艶やかなサーモンの身が重なっていて、それをさらに妖艶にしている透明なジュレやシャーベット、そして小さなトマトとイクラが飾る。全体をほんのりと包んだドレッシングソースとすっきりとしたトマトの甘さがフレッシュなサーモンの身とよく合う。パスタはというと、「バヴェッティーネ、グリーンアスパラガスいっぱいのカルボナーラ」。パンチェッタとアスパラを具材に、少し横長長方形の断面をしたパスタ、バヴェッティーネを使ったカルボナーラだ。メインの位置には長文メニュー、「牛ホホ肉と赤ワインのとってもやわらかな煮込み ブラッサート、オレンジ風味の金時にんじんのピュレといろとりどりのお野菜とともに」。ホントにナイフなんていらない、ほろほろと柔らかい赤ワイン煮。ぺろりと食べれてしまうんだ。こうして要所に京に縁の素材を織り込むところが、クヤシクもやっぱりニクイところなのでしょう。全体には、決してクドさに至らないようにする仕立てと繊細な完成度の印象が残る。はんなり、とまで云うと云い過ぎだけど、イタリアン、フレンチの手法と形式で和食を創造しているような、下地にそんな志向があるようにも思えてくる。ドルチェもすっきりとしたほの甘さ。なるほどね~。

「イル ギオットーネ」丸の内 千代田区丸の内2-7-3 東京ビル1F 03-5220-2006
http://www.ilghiottone.com/

column/02128

口中華そば「東東居」で迎えるお多福面ニンニクゴロっヴェトナム麺

tontonkyo.jpg店頭で駄弁っている「ナイルレストラン」の大将を横目に、そのままヒロキエさん出題(?)の課題店「東東居」までふらふらと。
「東東居」は、伊東屋脇「八眞茂登」の姉妹店だ。
階段を降りてから、あれ?お店の入口ってどこだろうとキョロキョロ。
扉の空いていた倉庫らしきところに人影を見つけてお店の入口の所在を尋ねようとしたら、早速目に留まりましたよお多福面(笑)。
あ、なんだ、ここが入口だったのねと顔を入れると、「うらっすぁいましぇぇぇい!」と驚かすような勢いの大声で歓迎を受ける。
お、奥でもいいっすか、と了解を得て右奥のテーブルへ収まります。


お店全体を包むような雑然とした怪しさに気圧されて、何気に取り急ぎ「ヴェトナム麺」と「しゅうまい」を注文んでから改めて店内を見回してみる。
この壁に埋め込むように据えられている大きな額はなんだろね。tontonkyo01.jpg
やけに古びているなぁと、中を見ると額の真ん中には目隠しをするように幕板が貼られていて、それが硝子の中に収まっている。
深い技巧的概念的アートなのか、はたまたただの継ぎ接ぎか、謎は深まるばかりだ。


う~む、とぼんやりしているところにどんぶりがやってきた。
「ヴェトナムで~す」。tontonkyo02.jpgあ、しまった、「東東居」には夜に来て「ヴェトナム麺」を食べようと思っていたのに、今お昼じゃん。
このゴロゴロとのったニンニク喰っちゃうと、午後からえらいことになりそうだものなぁ。うう。
仕方なくそのゴロゴロを除けつつ、麺を引っ張りだして啜る。
ありゃ、早くものび気味の麺だね。
tontonkyo03.jpgスープは、醤油仕立てにしちゃった甘めのタンメンという感じ。なにか一抹のゆるさが気にかかる。
「しゅうまい」も熱々だったらもっと旨いのになぁ。


でもね、隣のオッチャンが食べてたこんもり大盛りのチャーハンは味が濃そうで旨そう。
添えられたスープがスッとお代わりされるところなんかは、いい味だしてます。


「東東居」 中央区銀座1-9-1 [Map] 03-3561-1013

column/02127

口らーめんの 「源流」

genryu.jpg新馬場「イレブンフーズ」の息子さんが営むという「源流」へと大鳥居まで足を運んでみました。防寒にと囲んだテント地の隙間から擦り入るようにすると、昼時の店内は店頭のテーブル席を含めてほぼ満席だ。運よくカウンターの一番奥に席を得て、おしぼりやらお冷やらはセルフで準備、「らーめん大盛り」をお願いしました。ひとまずスープをひと啜り。うんうん、旨味エキス満載なスープがいいね~。本家「イレブンフーズ」のスープには一種独特のクセがあった記憶があるけれど、こちらのスープはそのあたりがクリアで、塩の加減も塩辛くなるぎりぎりの線で抑えてあるのが好感であります。量感たっぷりなチャーシューはほろほろと煮豚の醍醐味を発揮してくれるし、酒井製麺製だというソリッドな太麺の食感も悪くない。そしてざく切りの玉葱が啜るスープにリズムを添えてくれる。お陰で大盛りがスルリと食べれてしまった。うんうん満足、ご馳走さまです。お愛想は、「イレブンフーズ」と同じお作法の、これまたセルフでね。

「源流」 大田区西糀谷2-26-4 03-5737-1191

column/02126

口家庭料理「花盛」で 豚角煮に鰯のめんたい詰め手作りの温かみ

hanamori.jpgアテにしていた串焼き店が大入り満員で、
その先へ何気なく渡った新亀島橋の袂で「家庭料理」の文字をみつけました。
先日ランチした「TRITON」のお隣だ。
小じんまりとL字なフロアの、奥のカウンターへと進み、
腰を落ち着ける。
テーブルを含めても10数席のこじんまりとしたお店が、なかなかの盛況を呈しています。

とりあえず生のジョッキを半分ほど干してからメニューを眺めてみると、「おでん鍋」「肉豆腐玉子おとし」「ほうれん草ゴマ和え」「自家製肉みそときゅうり」などと冠通りの家庭的な酒肴が並んでいる。


仕込み過ぎないようにしいるからか本日仕舞いの品も少なくないけれど、
hanamori01.jpghanamori02.jpghanamori04.jpg
そんな中から選んだ「豚角煮と煮卵」「鰯のめんたい詰め」「チヂミ~ネギチャーシューのせ」あたりで芋のグラスを啜る。


おぉっと思わす出色がそこにあるというワケではないものの、チェーン系居酒屋の如何にもなツマミに比べれば手作りな温かみが籠もっているようで、和んじゃうのね。


混雑時の切り盛りを女手ひとりでこなしたご主人(女将さんでもないし、ママでもないし、オカアサンでもないし、かといってオネエサンでもない、どう呼んだらいいんだろ?)が訊くともなしに話すことによると、料理好きと食べ歩き好きが高じて、こうして居抜きの店舗を借りて始めたお店で、内外装や看板もイメージとは合い切らないし、アルバイトの使い方やそもそもの接客も要領を得なくて、日々手探り中なのだという。


確かに気の利いた気配りまでには手の廻らない場面がなかったかといえば、そうは云い切れないところもあるけれど、謙虚な姿勢の応対は卑下するもんじゃないと思うんだ。
そしてそうですね、もっと小料理屋さんチックな店構えの方が、素朴な魅力が伝わりやすいのかもしれませんね。


「花盛」 中央区新川2-1-1進藤ビル1F 03-3297-3828 [閉店]

column/02125

口炭火焼き 大山鶏 「しづ春」

shiduharu.jpgオジサンちょっとひとり酒モード(笑)。中延からスキップロードを漫ろ歩いてみたもののやっぱり気の利いた面構えのお店が見つからず、荏原中延に着いてしまった。「多賀野」の列に並んでラーメンか、と思いながらふとその反対側の路地を覗くと、ポツポツと赤提灯が見えた。んん?と歩みを進めるとそこは、うらびれたスナックの類が細い通路の両脇に散在しているのでありました。へー、こんな一角があったのね~、と思いながらあたりを徘徊して目に留まったのがこちら「しづ春」です。周囲のお店と違った新しい設えで、入り易そう。先客女性おふたりの座ったカウンターの向こうで迎えてくれたのは、如何にも和食の厨房が似合いそうな店主。訊けば、新橋キムラヤ近くのお店出身だそう。ひとまず「レバ刺し」を塩ごま油でいただき、芋「大海 特撰黒麹」を舐めつつ、焼き物「ぼんちり」「軟骨」「つくね(カレー)」「ペコ玉葱」を。塩の強過ぎる焼鳥に出くわすことも少なくないけど、なかなかに塩梅のいい串たちだ。お品書きの焼き物の項の最後に見掛けないフレーズがある。「金針菜きんしんさい」というのは、百合の蕾のことだという。早速いただくと、なるほど繊細なグリーンアスパラのような風味がして面白い。さらに「笹身わさび」「つくね(ガーリック)」を。甘辛いタレのかかったジューシーなつくねも悪くないけれど、こういう風に端正なつくねの焼き立てをハフハフするのも嬉しい瞬間だ。〆にと「雑炊」。出汁味充分をこれまたハフハフと。ああ、徘徊して良かった(笑)、そんな夜でありました。

「しづ春」 品川区中延2-8-5 03-3784-1760

column/02124

口洋食キッチン 「美味卵家」 人形町店 umatamaya

umatamaya.jpg人形町にある、オムハヤシの専門店だという「美味卵家」でランチ。全体からチェーン店系の匂いを醸す店内外の設えではありますが、ホール担当の女性陣の応対はハキハキとし、マニュアルチックでない気配りを感じさせて、居心地は悪くない。カウンターから硝子越しに、楽しげに注文をこなしていく厨房の様子が窺えます。メニューには、プレーンな「オムハヤシライス」以下ずらりとオムハヤシのラインナップが並んでいて、目移り必至。基本的には何をトッピングするのか、ということなんだけどね。いっそ「全部のせオムハヤシ」にしちまおうかと思ったものの、ラーメンじゃないんだからと思い直し(笑)、ちょっと奇を衒った系の「アボガド風味の海老マヨネーズのせ」にしてみる。こんもりと盛り上がったオムライスの小山の廻りをデミソースが囲んで、頂にはフリッターな海老、そしてアボガドのペーストとドライトマト、マヨネーズがあしらわれています。中のライスは白いままのタイプだ。色々な香味野菜、牛スジ、牛骨、鶏ガラ、そしてフォン、トマトなどの具材を時間をかけて毎日煮込んで作るというデミグラスは、とろんとした玉子とライスと渾然とさせたところでも、さらりとしつつすすっと旨味を発揮してくる。ちょっと温度が低いのが残念なところ。香ばしい海老とアボガドの取り合わせは、ま、それとして、マヨネーズが合わさったところが、あはは、ちょっとジャンクな魅力をみせて妙に旨い。よくよくみると、玉子とライスの間になにかサーモンピンクなそぼろ状のものが仕込まれている。なんだろね。隣に座った男性が注文んだ、「もち豚の自家製チャーシューのせオムハヤシ」も旨そーで、そしてその視線を入口あたりに向けると、空席を待つ人影が増えてきているのが見えた。なるほどなかなかの人気店のようです。

「美味卵家」人形町店 中央区日本橋堀留町1-8-1シゲマツビル1F 03-5695-1062
http://www.shunsai.com/umatamaya/

column/02123


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