割烹「霞町 すゑとみ」

suetomi.jpg「分とく山」野崎氏の元で修行したという末富氏が、日赤病院下へと移転したその元の店を引き継ぐようにして開いたという「霞町 すゑとみ」。弟子が他所で独立するのではなくて、師匠が出て行ってしまうという珍しいスタイルで自らの店を持ったことになるね。予約の18時ちょい過ぎにビル3階へ。残念ながら旧「分とく山」を知らないので推測でしかないけれど、ほとんど手を加えることなく営業しているのではないかと思われます。促されるまま、L字を描くカウンターのコーナー部へと収まりました。「いらっしゃいませ」。小僧さんのような印象に少し戸惑いつつ、その小柄で華奢な人物に会釈で応じましたが、どうやらその方が当のご主人末富氏のようです。いきなり日本酒というのも、ということでエビスの小瓶をいただいたところへ、オクラの載った鱧が届きました。ただの湯引きではなくて、葛の膜を纏わせているのがニクイ。「じゃこと鷹峯とうがらしご飯」の鷹峯とうがらしは、京野菜で辛味のない唐辛子だそうだ。鮮やかな緑の葉で隠すように蓋をされてやってきたのは、「じゅんさいと雲丹の小茶碗」。「鱸のお吸い物」を挟んで、墨烏賊、真子鰈、定置網の本鮪に海ぶどうを添えたお造りを新潟の吟醸辛口「麒麟山」で。大きな断面をみせる賀茂茄子は、じっくり煮含めるように炊けていてしみじみ旨い。焼き物は、鮎、のどぐろ、太刀魚の中から太刀魚を選んでみました。焼き色のついた皮目から口に運ぶと、どんな仕掛けがあるのか、信じられないくらいにふんわりと柔らかい、そして蕩けるように美味しいぞ。ううむ。お酒を山形の純米吟醸「冽」に。鮑の天ぷら、無花果の小鉢と続き、「新生姜の炊き込みご飯」へと至ります。清冽な生姜の香りが鼻腔を擽って食欲を掻き立てるのに、お替りできないお腹が恨めしい(オミヤにしてくれないかしらん)。デザートには、清々しい酸味の「日向夏のシャーベット」に優しい甘さの「蓮根餅」。満足満腹であります 。末富氏の名刺を頂戴して小さなエレベーターに乗り込み、見送っていただいた。もうちょっと貫禄がついてくるといいのにねなんて戯言を云いながら小路に出たところで、再度末富氏の会釈に出会う。あ。そうだった。聞かれちゃったかなぁ、失礼しました。 「霞町 すゑとみ」 港区西麻布4-2-13 八幡ビル3F 03-5466-1270
column/01917

「割烹「霞町 すゑとみ」」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*